高校生からの物語 2期   作:月島柊

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第9話 地震の夜

 《20:58の地震、マグニチュード5.1、最大震度4。震源地東京湾、埼玉県深谷市は震度3。余震が続いています。ご注意下さい》

 

今日はずっとこのアナウンス。プログラムしたのはいいが、結構鳴っていた。

 

「今日はみんなでまとまって寝よう?不安だし」

「そうだな。あ、ゆいはどうする。家の人も心配するだろう?」

「あ、たしかに。けど、来る途中にも危険なところあったから、夜に帰ると……」

 

不安げな表情と声。そうだよな。不安なのは分かる。

 

「泊まってくか、安全とは限らんが」

「うん、泊まりたい」

 

ゆいは何でもすると言わんばかりに飛び跳ねる。

 

「ゆい、なんかするか」

「うん!」

 

じゃあなんか頼もうかな。って言っても、なにがあるか。

 

「布団の準備頼めるか。この部屋に人数分」

「分かった」

 

俺は自分の部屋に入って望に連絡を取る。スマホだと繋がらないため、魔術無線だ。

 

「望、無事か」

《無事。今は仮想世界への転移は中止してる。電気設備が追いついてない》

「分かった。地震に気をつけろよ」

《分かってる。じゃあね》

 

望は無事っぽいな。他のみんなにも連絡しないとかな。スマホ繋がるだろうか。俺は紅葉に電話をかけた。

呼び出し音だけが鳴り、繋がらない。

 

《やっほ!柊くん!》

「あれ、紅葉じゃないな。ユウキか?」

《そう!紅葉は今畑行ってるから》

 

そっちは平和そうだな。

 

「夜なのに大丈夫なのか。熊が出ねぇからって、危険だべ」

《んだども、紅葉が行くって言ってるから》

 

急に方言が出てくる。元はと言えば俺だけど。

 

「そっか。じゃあそっちは平和なんだな」

《うん!あ、地震か。気をつけてね》

「ありがとう。んじゃ」

 

紅葉たちも無事だった。あとは俺たちの心配をしないとな。

俺はリビングに戻った。俺がドアを開けると、すぐに胡桃が言った。

 

「柊くん!止まって!」

 

俺が止まったときは、もう前に倒れそうになっていた。俺は絢梨の体に飛び込むように倒れた。

 

「柊くん、何してるの」

「悪いな」

 

俺は冷静を貫き通した。あんまり言うと逆に疑われそう。

 

「そういうことしていいのは私だけだよ!」

「お前にもしない!」

 

胡桃は「ブーッ」と言いながらそっぽ向いた。なんでやらなきゃいけないんだよ。やるんだったら寝てるときにやる。……何言ってんだ、俺。

 

「それで、もう準備は終わったのか」

「結構ぎゅうぎゅうだけど。この部屋に6人が立ってるのは全然窮屈じゃないけど、寝るってなるとね」

 

体積が増えるからな。窮屈にはなるだろう。

 

「私柊くんと同じ布団に入りたーい!」

「え!?でも、柊くんが……」

「いいよ。それくらい」

 

俺が胡桃を布団の中に呼ぶと、胡桃は磁石のように過剰にくっついた。

 

「すりすり~」

「柔らかい……」

 

胡桃の頬が餅のように柔らかかった。擬音をつけるんだったら、「プニプニ」だろうか。とにかく柔らかい。

 

「早く寝よう、眠いし」

 

あーやが呆れたのか言いだした。

 

「あ、そうだな。寝よう」

 

俺はあーやに促されて、胡桃と同じ布団で寝た。

 

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