高校生からの物語 2期   作:月島柊

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第10話 疲労

 翌朝、俺の多忙の毎日が始まった。

 

3月26日 事務所復旧作業(6:30~14:00)

仮想世界復旧作業(北関東、14:45~23:45)

 

 電車は臨時ダイヤで動いていて、高崎線は本庄~高崎駅間で運転を見合わせていた。上野東京ラインは直通を中止し、上野~本庄で本数が大幅に減っていた。

俺は始発のグリーン車に乗り、なぎと一緒に事務所に向かった。

 

「どんなことやるんだろうね」

「多分瓦礫の撤去じゃないかな」

 

いろいろなものが倒れ、割れていることだろう。

 

 着いてすぐ、事務所の人たちが事務所に向かって走っている様子が見え、俺たちも走った。

事務所はまさしく地獄絵図で、ガラスは全部割れ、建物は倒壊していなかったが、中はほとんどの物が散乱していた。

 

「メンバーは怪我するといけないので、休暇にしてます」

「あぁ。正しい判断だ」

 

俺は会費室に入った。

パソコンは全員持ち帰っていて無事だったが、ホワイトボード、電気は床に落ち、最悪の状態だった。

 

「ここから始めようか」

「はい」

 

職員全員総出で撤去作業に取りかかった。

 

 14時に近くなると、俺はなぎに指揮を任せ、大宮に向かった。北関東仮想世界総合制御所、通称NVCでの作業がまだ残っているため、手伝いに行くためだ。

北関東仮想世界総合制御所以外にも、正式名称で言うと、以下のものがある。

 

南関東仮想世界総合制御所(SVC)横浜

千葉県仮想世界総合制御所(CVC)千葉

東京圏仮想世界総合制御所(TVC)新宿

北関東仮想世界総合制御所(NVC)大宮

信越地方仮想世界総合制御所(YVC)甲府

 

望はすごいことに全制御所を担当しているが、俺はこの中でもTVC、NVC、SVCの担当をしている。

大宮までは宇都宮線、高崎線、京浜東北線が動いているが、俺は高崎線にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 北関東仮想世界総合制御所ではかなりの量をこなし、帰るのは最終だった。ここまではまだよかったのだが……

 

3月27日

北関東仮想世界総合制御所(6:00~21:00)

南関東仮想世界総合制御所電話会談(21:00~)

北関東仮想世界総合制御所(23:00~23:45)

 

3月28日

事務所(6:30~19:00)

北関東仮想世界総合制御所(20:00~23:45)

 

こんなことが2週間続いた。その間に大きな地震があると徹夜で働いたりして、2週間後の4月11日には俺の声は低く疲れ果てた声になり、思うように動くことができなくなっていた。疲労が溜まり、一回寝ると体が起き上がらず、誰かに手伝って貰っていた。

 

「柊くん、声良くなった?はちみつレモン飲む?」

 

喉が良くなるらしく、はちみつレモンを温めて俺に渡してくれていた。その効果は微々たるものだったが、徐々に良くなっていた。

 

「ありがとう、胡桃」

「いつものじゃない……」

 

胡桃は悲しそうにして部屋から出て行った。

 

(いつもの俺じゃない、か。そうだよな、こんな変わり果てた姿じゃ)

 

どういう顔をしてるんだろう。きっと醜い顔なんだろうな。胡桃もすぐ離れたし。

 

(つってもどうせ明日も1日仕事なんだけど。もういいや。諦めよう)

 

俺は眠りについた。

 

 

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