高校生からの物語 2期   作:月島柊

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第21話 除雪

 雪掻きを持ち、俺は裏口の雪をどかした。ここはそんなに広くどかす必要がなく、家の中に早く進入できる。

 

「柊くん、スノーダンプ」

「おっ、ありがと」

 

俺はスノーダンプを持ってどかした。

 

「ドア、内開きだよな」

「うん。だからちょっとどかして、ドアノブ捻って押せば開く」

 

そうか。じゃあ上だけ退かそう。

 

「意外とあるな」

「湿り気あるから堅いね」

 

俺と胡桃は2人で掘っていた。

10分ほどで、ドアノブより上がみえてきた。

 

「ドアノブいけるか」

 

胡桃はドアノブを捻る。

ガチャッ

 

「開いた!」

「入るぞ」

 

俺はドアを押して、中に入った。

 

「紅葉!どこだ!」

 

俺は紅葉を探した。というか、家の中がかなり寒い。ここら辺は停電も起きてるらしいし、電気ストーブも効かない。

 

「柊くん……柊くん……」

 

奥の方から声が聞こえた。俺はその声の方向へ走った。

 

「紅葉!」

 

紅葉がうずくまっていた。

 

「柊くん……来たんだ……」

「あぁ、もちろんだ。早く出よう、外の方が暖かい」

 

俺は紅葉の手を掴んだ。

 

「冷たっ!」

 

俺は反射的に手を離す。手袋をしてからもう一回握る。

 

「とりあえず、ユウキの車のとこ行こう。暖まった方が良い」

「うん……」

 

俺は裏口から外に出て、ユウキの車の中へ入った。

 

「ユウキ、暖房効かせて」

「うん」

 

ユウキは暖房をつけた。車を車庫に入れた方が良いため、車庫まで少し除雪したあと、車庫に入れた。

 

「とりあえず除雪しよう」

「うん」

 

俺たちは地面の除雪を始めた。

 

 家の近くにあった雪を溶かしたところで、再び猛吹雪になった。もう23時近く、車中泊になるつもりでいた。

 

「つっきー、終わりにしよ」

「あぁ」

 

俺は全員を連れて車庫に向かった。

 

が、来たのは7人。8人いるはずだから、1人足りない。誰が足りないんだ。

胡桃は俺と手繋いでるからいる。さっきあーやと話して、あーやが前を歩いてたから、あーやもいる。絢梨はその隣にいたし、龍夜と蒼真は話し声が聞こえた。あと、なぎ……

 

「なぎ!」

「嘘だろ……凪沙、こんな天気で……」

 

23時で真っ暗。さらに、懐中電灯が効かない猛吹雪。さらには山奥。熊はまだ冬眠中。ただ、遭難したなんていったら……

そう思っていると、吹雪の中からクラクションが聞こえた。少し離れた集落に住んでいる、仲の良い男友達、海斗だった。

 

「柊、帰ったって聞いたから来たんだが、空気が重そうだな」

「あぁ。友達がどこか行っちゃってな……」

 

海斗は車を空いているスペースに入れた。

 

「もしかして、この子かな」

 

海斗は後部座席に寝ている子を見せた。間違いなく、なぎだった。

 

「どうして海斗が」

「さっき、俺の方に走ってきててね。乗せたら、はぐれたって言ってたから、とりあえず乗せてたんだ」

 

そうか。きっと視界に入らなくなってはぐれたんだろう。

 

「海斗、着いたかしら」

 

助手席の女の人がむくっと起きた。あれ、見た覚えが……髪型に、胸……いや、見たことがある。

 

「鳴子、やっとおきたのかい」

 

やっぱり、鳴子だ。

 

「あら、柊くん。久しぶりね」

「久しぶり。鳴子も元気だったか」

 

海斗のガールフレンド。みんながポカーンとしてる。そろそろ言ってあげよう。

 

「ボーイフレンドとガールフレンド」

 

みんなは一礼した。

 

「柊くん、最後の会ったのいつだったかしら」

「さあ。けど、俺が事務所の仕事始める前だな」

 

もうかなり前になる。

 

「おっと、そうだ。ここから結構行ったところに、停電してない地域があってね。そこのホテルにみんなで泊まろうって」

 

ナイスタイミング。流石だ。

 

「あぁ、そうするよ。車は3台行けるかな」

「2台じゃない?」

 

胡桃が横から言った。

 

「海斗の車、ユウキの車、紅葉の車で3台」

「私運転できないよ?こんな手じゃ」

 

凍傷になってて、まだ手は赤くなっていた。

 

「元は俺が秋田で運転してた車だから。できるさ」

 

俺は早速車の分担を始めた。海斗の車は「アルファード」、紅葉の車は「プリウス」、ユウキの車は「アクア」。俺が紅葉に「プリウス」をあげたから、プリウスは運転できるはず。聞いたところ、もうスタッドレスタイヤにしてるらしく、ユウキはチェーンだった。アルファードはスタッドレスタイヤ。

 

「じゃあ、胡桃はプリウス。鳴子はアルファードだな」

「じゃあ、人数で分けよう」

 

龍夜が言った。残りは7人。3台で分けると、2~3人がいい。

 

「アルファードは3人でいいよ」

「じゃあ、あーやと絢梨、蒼真がアルファード行って。かりなはこっち来よう。それで、龍夜もこっち。残りはアクア乗せて」

 

なぎと紅葉になる。なぎが寝るスペースもあるし。

 

「じゃあ、鍵取ってくるね」

 

紅葉が家に向かった。

家の鍵を閉め、車の鍵を開けてくれた。鍵を俺に渡し、紅葉はアクアへ。

 

「さーて、アルファードについてくからな。シートベルトいいか」

「いいよ!」

「オッケー!」

「安全運転で頼むぜ」

 

安全運転はするさ。ゴールド免許なんだから無事故無違反。流石俺。

 

「多分土崎とか行くんじゃないかな。とりあえずついてこう」

 

俺は車を走らせた。

 

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