深夜の真っ暗な中を車で走っている。高速道路が通行止めのため、全て一般道で走行する。
「柊くん、あとどのくらい?」
「さあ。どこ行くか分からないし」
ひたすら運転してるだけ。もう飽きてきた。
「ぐがっ!」
かりなが運転席にぶつかった。寝てたのか。
「大丈夫かー」
「いたい……」
かりなは「うぅ」と言っていたが、そこまで痛くなさそう。痛かったら胡桃が心配するし。
「おっと、ここに入るのか」
そこはホテルというよりは旅館みたいな感じ。なかなかいい旅館っぽいが。
「着くぞ」
「やっと寝れる!」
そこかよ。
「そこなの」
胡桃がかりなに突っ込んだ。気持ちを読んだのかな?
車から降りると、雪は降っていなかったが、かなり寒かった。他の車からもみんな降りてきて、旅館に入った。
「いらっしゃい。12人ね。大部屋1つ取ってあるわ。これ鍵。ゆっくりどうぞ」
俺たちは案内された部屋に向かった。
敷き布団が敷かれていて、その数は12。12人分が用意されていた。
「お風呂入ってくる~」
「じゃあ俺も」
「みんなで行くか」
俺たちは鍵を閉め、風呂に向かった。
男湯、女湯と書かれているところの内、男湯の方に入り、服を脱ぐと、なぜか扉が2つ。
「なんで2つもあるんだ」
龍夜も気付いたようだった。
「従業員専用とかか?」
蒼真が言う。そういう感じに思える。
「わあ、広い──」
胡桃が出てきた。
『あ』
全員同じことをいった。
「なんでいるの!」
胡桃が俺にくっつく。見られないようにか?
「混浴なんだろうね」
「えぇ。早く入りましょ」
鳴子と海斗は冷静に状況を飲み込んだ。
「そうだな、もう入ろうか」
「じゃあ柊くんにくっついて入る!」
「私もお兄ちゃんと一緒に入る!」
「私も柊くんと!」
みんな俺と入ろうとする。龍夜と蒼真が慰め合っている。かわいそうに。紅葉とユウキもこっちに来ちゃったから。
「柊くん、ぎゅってしよ!」
紅葉が言った。俺は紅葉にハグした。
「むーっ」
胡桃が俺を見つめた。
「手握っとくか」
「うん!」
胡桃は俺の手を握った。
「寒ーい」
「肩まで入っとけばいいだろ」
俺はなぎの肩をお湯の中に入れた。
「柊くん、みてみてーっ!浮いてるよーっ」
「温泉で泳ぐな。子どもじゃないんだから」
「じゃあ私もー」
胡桃までし始めた。こいつら、なんなんだ。
「髪洗ってくるから、ここで待ってろ」
「私も行くーっ」
「男の話をするからな。鳴子と一緒にいろ」
俺は髪を洗いに行った。龍夜の隣に座り、湯船から遠くの場所にいた。周りに海斗と蒼真もいるし。
「おうおう、ハーレムさんが来たか」
「そもそも蒼真がモテないからじゃないのか」
「ちげぇよ!俺には……ジュンがいるだろ!」
いや待て、矛盾してないか?だってハーレムが来たっていっておきながら、お前もハーレムしてるじゃねぇか。ジュンがいるってことは桜なんてよく来るし。
「俺はつぼみが居るから。問題ない」
「俺はまだいないかな」
海斗が言う。いや、絶対居る。特に鳴子。
「鳴子さんは違うんすか」
龍夜が聞いた。一応年上なんだ、そういえば。
「鳴子はガールフレンドだから」
「ガールフレンドに囲まれてればハーレムですよ」
「そうなのかい?まぁ、鳴子以外にいないから」
鳴子と海斗、友達同士には見えないが。
「鳴子と付き合ったりとかは考えてないのか」
「ないかな。だって、向こうもそんな感じじゃないしね」
海斗ってそういう感じなのか。
部屋に戻った俺たちは、すぐに寝る支度をした。各自違う布団で寝ることにして、明日は9時に出発する。
「おやすみ」
「おやすみー」
俺は電気を消した。
しかし、起きたときには俺の周りに女の子たちがくっついていた。というより、巻き付いてる。
「え、なぎ……あ、柔らかい……鳴子か……」
大変だ。動けるはずがない。
「柊くん……にゅぅっ」
結局疲れそうだ。
平行世界の物語(第3話で実施したもの)を別作品で投稿した方がよい?
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