高校生からの物語 2期   作:月島柊

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第22話 旅館

 深夜の真っ暗な中を車で走っている。高速道路が通行止めのため、全て一般道で走行する。

 

「柊くん、あとどのくらい?」

「さあ。どこ行くか分からないし」

 

ひたすら運転してるだけ。もう飽きてきた。

 

「ぐがっ!」

 

かりなが運転席にぶつかった。寝てたのか。

 

「大丈夫かー」

「いたい……」

 

かりなは「うぅ」と言っていたが、そこまで痛くなさそう。痛かったら胡桃が心配するし。

 

「おっと、ここに入るのか」

 

そこはホテルというよりは旅館みたいな感じ。なかなかいい旅館っぽいが。

 

「着くぞ」

「やっと寝れる!」

 

そこかよ。

 

「そこなの」

 

胡桃がかりなに突っ込んだ。気持ちを読んだのかな?

車から降りると、雪は降っていなかったが、かなり寒かった。他の車からもみんな降りてきて、旅館に入った。

 

「いらっしゃい。12人ね。大部屋1つ取ってあるわ。これ鍵。ゆっくりどうぞ」

 

俺たちは案内された部屋に向かった。

敷き布団が敷かれていて、その数は12。12人分が用意されていた。

 

「お風呂入ってくる~」

「じゃあ俺も」

「みんなで行くか」

 

俺たちは鍵を閉め、風呂に向かった。

男湯、女湯と書かれているところの内、男湯の方に入り、服を脱ぐと、なぜか扉が2つ。

 

「なんで2つもあるんだ」

 

龍夜も気付いたようだった。

 

「従業員専用とかか?」

 

蒼真が言う。そういう感じに思える。

 

「わあ、広い──」

 

胡桃が出てきた。

 

『あ』

 

全員同じことをいった。

 

「なんでいるの!」

 

胡桃が俺にくっつく。見られないようにか?

 

「混浴なんだろうね」

「えぇ。早く入りましょ」

 

鳴子と海斗は冷静に状況を飲み込んだ。

 

「そうだな、もう入ろうか」

「じゃあ柊くんにくっついて入る!」

「私もお兄ちゃんと一緒に入る!」

「私も柊くんと!」

 

みんな俺と入ろうとする。龍夜と蒼真が慰め合っている。かわいそうに。紅葉とユウキもこっちに来ちゃったから。

 

「柊くん、ぎゅってしよ!」

 

紅葉が言った。俺は紅葉にハグした。

 

「むーっ」

 

胡桃が俺を見つめた。

 

「手握っとくか」

「うん!」

 

胡桃は俺の手を握った。

 

「寒ーい」

「肩まで入っとけばいいだろ」

 

俺はなぎの肩をお湯の中に入れた。

 

「柊くん、みてみてーっ!浮いてるよーっ」

「温泉で泳ぐな。子どもじゃないんだから」

「じゃあ私もー」

 

胡桃までし始めた。こいつら、なんなんだ。

 

「髪洗ってくるから、ここで待ってろ」

「私も行くーっ」

「男の話をするからな。鳴子と一緒にいろ」

 

俺は髪を洗いに行った。龍夜の隣に座り、湯船から遠くの場所にいた。周りに海斗と蒼真もいるし。

 

「おうおう、ハーレムさんが来たか」

「そもそも蒼真がモテないからじゃないのか」

「ちげぇよ!俺には……ジュンがいるだろ!」

 

いや待て、矛盾してないか?だってハーレムが来たっていっておきながら、お前もハーレムしてるじゃねぇか。ジュンがいるってことは桜なんてよく来るし。

 

「俺はつぼみが居るから。問題ない」

「俺はまだいないかな」

 

海斗が言う。いや、絶対居る。特に鳴子。

 

「鳴子さんは違うんすか」

 

龍夜が聞いた。一応年上なんだ、そういえば。

 

「鳴子はガールフレンドだから」

「ガールフレンドに囲まれてればハーレムですよ」

「そうなのかい?まぁ、鳴子以外にいないから」

 

鳴子と海斗、友達同士には見えないが。

 

「鳴子と付き合ったりとかは考えてないのか」

「ないかな。だって、向こうもそんな感じじゃないしね」

 

海斗ってそういう感じなのか。

 

 

 部屋に戻った俺たちは、すぐに寝る支度をした。各自違う布団で寝ることにして、明日は9時に出発する。

 

「おやすみ」

「おやすみー」

 

俺は電気を消した。

 

 しかし、起きたときには俺の周りに女の子たちがくっついていた。というより、巻き付いてる。

 

「え、なぎ……あ、柔らかい……鳴子か……」

 

大変だ。動けるはずがない。

 

「柊くん……にゅぅっ」

 

結局疲れそうだ。

 

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