例)
「んだ」
《そうだよ》
車を運転していると、今度後ろに座っていた紅葉が言った。
「お兄さん、カイロ買いたい」
「寒いからだろ」
「うん」
すると、かりなが言った。
「紅葉ちゃん、“お兄さん”じゃなくて“お兄ちゃん”だよ」
「そうなの?おべねがった」
《そうなの?知らなかった》
おい、秋田弁使っても分からねぇぞ、かりなは。
「お、おべね、がった?」
「んだ、おべねがった」
《そう、知らなかった》
少しくらいのってやるか。
「おめはおべねがったか」
《お前は知らなかったか》
「かりなぢゃん、おべねがったんだね」
《かりなちゃん、知らなかったんだね》
「かりなぢゃん、知らねがったんだね」
《かりなちゃん、知らなかったんだね》
胡桃のそれ、たしか山形弁じゃなかったっけ?しゃべれるんだ。
「おめ、山形弁さしゃべれるんだね」
《お前、山形弁しゃべれるんだね》
「んだ。なすてが話しぇですまうの」
《うん。なぜか話せちゃうの》
「な、何を話してるの?」
かりなが完全に置いてけぼり。
「悪かったな、方言を話してたんだ。それで、カイロだっけ」
「んだ」
《そう》
俺は近くのコンビニに車を止め、店員さんに言った。店員さんは地元が秋田のおじさん。ここに俺が居たときからずっと続けている。
「カイロ買でえんだども、どさある」
《カイロ買いたいんだけど、どこにある》
「奥の棚さ入ってら」
《奥の棚に入ってる》
俺は奥の棚に向かった。カイロがいくつも置いてあって俺はそれを手に取り、会計を済ませた。
「久しぶり、元気だったが」
《久しぶり、元気だったか》
「元気だった。暇だったげど」
《元気だった、暇だったけど》
「まだ来るがもしれねぁ。そん時はよろしくな」
《また来るかもしれない。その時はよろしく》
「分がった、いづでもこい」
《わかった。いつでも来い》
俺は車の中に戻ると、すぐに紅葉にカイロを渡した。
「ほら、カイロ」
「あったかいやつ~」
紅葉はカイロを握った。俺はあと少しで着く家に向かって車を走らせた。
「今日はどこの除雪しようか」
「道路とか?」
「車庫の前ってこと?」
「そう」
車庫の前は確かに除雪しておいた方がいいな。
「いいんじゃないか。そうしようか」
俺は家に向かって走り続ける。
家に着くと、除雪を開始した。停電が解消され、もう電気ストーブなどを使えるようになっていた。外にいる限りは関係ないが。
「柊くん、あげる♡」
なぎが白い物を投げてきた。俺は咄嗟に手でそれをはらった。
「すご……」
あ、雪玉だった。やっただけ損したか?
「あのなぁ、なぎ。可愛く言って雪玉投げるの、普通に怖い」
「あげる♡ってやつ?」
「それ」
可愛かったけど、怖い。
「えいっ」
かりなが雪玉を投げた。俺はよけられずにぶつかった。
「がっ」
「やった!当たった!」
「当たった」
「私も当てるっ」
胡桃が投げた。流石によけられる。
「龍夜くんもっ!」
なぎが龍夜に投げた。そして、当たった。
「柊、男と女で分かれて勝負しよう」
「あぁ、いいぜ」
みんなやる気だった。
「僕は強いぞ」
海斗は雪玉を持って言った。
「んじゃ、スタート!」
本気の雪合戦が始まった。
雪合戦が終わったときには、みんな寒くて、家の中に入っていた。みんなでくっついて、暖を取っていた。まるで動物みたい。
「寒い」
「ぎゅっぎゅっ」
みんなで暖まっていたが、たまに遊んでいることもある。もちろん寒くはなるが。そういえば、寒いんだったら布団を何枚か持ってきて、みんなでかければいいと思うだろう。みんな離れたくないから誰も持ってこないんだ。俺だって離れて寒くなりたくない。
「絢梨、さむくない?」
「大丈夫じゃない」
あーやが絢梨のことをハグして暖めた。
「あったかい」
「そう?なら良かった」
あーやは絢梨のことをかわいがっていた。よっぽど好きなんだろう。
「胡桃も来るか」
「うんっ!」
胡桃も俺に飛び込んできた。
平行世界の物語(第3話で実施したもの)を別作品で投稿した方がよい?
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YES
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NO