高校生からの物語 2期   作:月島柊

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第29話 家に帰って……

 学校が本格的に始まりだした、9月1日。残暑の影響で、未だに関東や東海地方では35℃を超える日が続いていた。

このまま進むと、冬の気温は低いんじゃないかと思っている、柊だった。

さて、木曜日という平日。満員電車で暑苦しいのも嫌だから、胡桃と2人で車で学校に向かった。

 

「今日は暑いね~」

「最近暑いよな」

 

車の中だから涼しいが、外は灼熱の暑さだ。

 

「早く帰ろうね」

「暑いからな」

 

俺は学校を目指して車を走らせた。

 

 帰り、胡桃を家まで送ったあと、俺は飛鳥山公園まで車を走らせた。飛鳥山公園である人と待ち合わせしているためだ。

20時になろうとしているとき、やっと俺が飛鳥山公園に着いた。

 

「悪い、遅くなった」

「ホント、遅かったね」

「車だったからさ」

「電車の方が早かったんじゃないの」

 

それは一理ある。いや、普通そうだ。

 

「ま、いいじゃん、着いたんだしさ」

「まぁいいけど」

 

今会っている人とは、蘭のことだ。もうしばらく会ってなかったが、話がしたいと言われ、久しぶりに会った。

 

「蘭は最近どうだ。モカたちとは仲良くしてるか?」

「もちろん。柊くんこそどうなの」

「俺は相変わらずさ。それより、どこか座らないか」

 

ずっと立ち話なのも疲れるからな。俺と蘭は近くのベンチに座った。

 

「柊くんのこと、一時期取り合ってたのにね」

「懐かしいな。もうそんなことないけど」

「柊くんが結婚したんでしょ」

 

それもそうだった。

 

「まぁ、会いたくなったら来いよ。家知ってるだろ?」

「先生をやってる人が昼間に家にいるとは思えないんだけど?」

「まぁ、たまにはいるさ」

 

蘭は微笑んだ。クールに笑ってる蘭が、俺は好きだ。

 

「じゃあ、もう帰ろっかな」

「え、これだけから」

「顔見たかっただけだし。じゃ」

 

蘭は飛鳥山公園の頂上から降りていった。その姿を見ていると、ふと昔のことを思い出した。高校生のときだ。

 

(みんな、俺から離れて行ってたな……ああいう風に)

 

俺は寂しくなりながらも、堪えて車に戻った。

 

(まぁ、今は胡桃がいるし。大丈夫さ)

 

俺は車を走らせた。胡桃が待ってる。

 

 22時半頃、俺は家に着いた。そんなに遅くない時間だったが、規則正しいかりなとあーやはもう寝ていた。

 

「ただいま」

 

俺がそう言うと、いつも飛びかかってくる胡桃が、今日は飛びかかってこないどころか、俺の前に姿を現さない。

 

「おかえり」

 

絢梨だった。

 

「胡桃は?」

「寝た」

 

そうか……待ってたんだろうな。

 

「夕飯、食べる?」

 

絢梨が俺に聞いた。

 

「食おうかな。なんかあるか」

「ない」

 

……外食か。

 

「外食にするか」

「やってないのに」

 

そうだった。もう22時半なんだ。

 

「じゃあ風呂だけ入って寝る」

「シャワーだよ」

「……シャワーでいい」

 

俺はシャワーを浴びに浴室に向かった。

シャワーを浴びているとき、俺は不思議に思った。

 

(胡桃、寝るの早いな。しかも、いつもしてくれてることをしてない……)

 

その時、外からドタバタと足音が聞こえ、徐々に近づいてきた。

 

「柊くん!ごめん!寝落ちしちゃってた」

「おう、大丈夫。不安だったけど」

「夕飯どうしたい?」

 

胡桃が聞いてくる。もう結構経ってることもあるし、いらないかな……いやけど、胡桃の夕飯ただ単に食べたい。

 

「どうしよっかな」

 

曖昧な答えだった。

 

「じゃあもう寝ちゃう?」

 

胡桃が聞いた。意見に反するわけにもいかない。という謎の考えがあるからか、俺は賛成した。

 

「そうする。もう少しで上がるから」

「みゅっ!」

 

通訳しよう。胡桃語で「うん」という意味だ。ちなみに、家ではたまに柊語で「うぃー」と怠そうな答え方をするが、これも「うん」という意味だ。言うのが面倒だから俺はこう言っているが、胡桃は可愛いのもあるだろう。

 

「上がるかなー」

 

俺は結局予定より早く上がることにした。

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