高校生からの物語 2期   作:月島柊

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第34話 地震

 

 学校に行っていた。なぜかって?部活だ。冬休みなのに。

12月28日。12時頃にいつも通り部活が終わると、俺は普通に帰らせようとした。

 

「次は年明けの4日からだからな。明日間違って来るなよ」

「来ないですよー、先生」

 

部員とそんなやりとりをしていると、俺のスマホがポケットの中で鳴った。

不吉な音で、聴くだけで心臓に悪い。

 

「地震か!」

 

緊急地震速報。

 

「校庭に避難しよう。校庭の中心に行って」

 

俺は部員に指示した。強い揺れの中、部員たちは冷静に対応していた。

 

「しゃがんで。大丈夫、安心して」

 

立っていることが困難になるほどの強い揺れ。

 

「うぅ……怖い……」

「大丈夫。落ち着いて」

 

俺はみんなの近くに居た。

震源は茨城県中央部。海底が震源じゃなかったため、津波はなかった。最大震度は6強、マグニチュードは7.0。鴻巣市は震度5強だった。

 

「収まったからこれからの対処聞いてくるね。みんな落ち着いて待ってて」

 

俺は急いで職員玄関へ行き、部活担当の博也に聞きに行った。

 

「博也、部活の対処は」

「吹奏楽部は校庭にいるよな。今から保護者の迎えができるか聞くから待ってて。準備できたら伝えに行く」

「分かった」

 

俺は部員のところに急いだ。

 

 それから数分、博也が上から降りてきた。

 

「部員のうち、今から名前を呼ぶ生徒は俺のところに来て。まず──」

 

博也が言い終わると、俺は来れない生徒を集めた。

 

「じゃあ、呼んだ生徒はこっちに来て」

 

迎えが来れる生徒が博也についていく。

 

「先生、私たちは……」

「なんかあったら俺が送るよ」

 

俺は残った部員を安心させていた。

 

 14時過ぎ、残りの生徒の迎えも来て、吹奏楽部員は全員帰宅した。胡桃が担当している女子バスケットボール部も全員帰宅したらしく、俺と胡桃は正門の近くで合流した。

 

「やっほ、柊くん」

「ん。無事だったか」

 

俺と胡桃は手をつないだ。

 

「無事だったよ。帰る?」

「そうするか」

 

俺と胡桃は車に向かい、帰路についた。

 

 家に帰ると、予備電源が作動していて、停電の影響は受けていなかった。

彩夏がこっちに来ていて、暁依はすぐに帰ったらしい。俺が帰るなり、怖かったのか、かりなと彩夏は抱きついてきた。

 

「あぁ、怖かったのか?」

「違うもん」

 

じゃあなんだ。

 

「帰ってきたからなんとなくだもん」

「そうか」

 

俺は2人を撫でた。

 

「むふー」

「にゅふー」

 

2人はかわいい声を出した。

次の瞬間、再びふらつくほどの余震があった。

 

「きゃっ」

「おっと」

 

この余震はすぐに収まり、体勢も取り戻せた。震源は茨城県中央部、最大震度は6弱、マグニチュードは6.1。深谷市は5弱だった。

 

「余震には気をつけた方が良いな」

「うん」

 

俺がかりなたちに言っていると、あーやがこっちに来た。

 

「つっきー、ちょっといい?」

「ん?あぁ。いいけど」

 

あーやが真剣な声で聞いてきた。俺はあーやのところについていった。

 

「どうした、あーや」

「絢梨が怪我した。さっきの余震で」

 

確かに、身体が持って行かれるくらいの揺れだった。

 

「どこにいる」

「階段の下」

 

俺はあーやより先に階段の下に着いた。絢梨が落ちたのか、肩を押さえてうずくまっている。

 

「絢梨、大丈夫か」

「痛い……」

 

ずっと左肩を押さえている。

 

「絢梨、ちょっといい?」

「……ん」

 

絢梨は肩から手を離した。俺は少し触れた。触れただけで痛くないんだったら骨折ではないだろう。恐らく強く打っただけだろう。あっても脱臼か。

 

「絢梨、ありがとう。もう大丈夫だよ」

「絢梨、大丈夫なの」

 

あーやがようやく着いた。

 

「絢梨、取りあえずリビングに行こうか」

「うん」

 

絢梨はゆっくり立ち上がろうとした。

 

「いぎっ……」

 

絢梨はバランスを崩して倒れ込んだ。足も痛めていたんだろう。

 

「大丈夫かよ。ほら、俺が抱えるから」

 

俺は絢梨を抱きかかえてリビングに向かった。

 

「うぅ……」

「痛いんだろ?」

「そりゃあ……」

「そういうときは甘えろって。誰でもいいから」

 

そう言って、俺は絢梨をおろした。

 

「みんな心配してるからさ。痛かったら甘えろ」

 

 

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