学校に行っていた。なぜかって?部活だ。冬休みなのに。
12月28日。12時頃にいつも通り部活が終わると、俺は普通に帰らせようとした。
「次は年明けの4日からだからな。明日間違って来るなよ」
「来ないですよー、先生」
部員とそんなやりとりをしていると、俺のスマホがポケットの中で鳴った。
不吉な音で、聴くだけで心臓に悪い。
「地震か!」
緊急地震速報。
「校庭に避難しよう。校庭の中心に行って」
俺は部員に指示した。強い揺れの中、部員たちは冷静に対応していた。
「しゃがんで。大丈夫、安心して」
立っていることが困難になるほどの強い揺れ。
「うぅ……怖い……」
「大丈夫。落ち着いて」
俺はみんなの近くに居た。
震源は茨城県中央部。海底が震源じゃなかったため、津波はなかった。最大震度は6強、マグニチュードは7.0。鴻巣市は震度5強だった。
「収まったからこれからの対処聞いてくるね。みんな落ち着いて待ってて」
俺は急いで職員玄関へ行き、部活担当の博也に聞きに行った。
「博也、部活の対処は」
「吹奏楽部は校庭にいるよな。今から保護者の迎えができるか聞くから待ってて。準備できたら伝えに行く」
「分かった」
俺は部員のところに急いだ。
それから数分、博也が上から降りてきた。
「部員のうち、今から名前を呼ぶ生徒は俺のところに来て。まず──」
博也が言い終わると、俺は来れない生徒を集めた。
「じゃあ、呼んだ生徒はこっちに来て」
迎えが来れる生徒が博也についていく。
「先生、私たちは……」
「なんかあったら俺が送るよ」
俺は残った部員を安心させていた。
14時過ぎ、残りの生徒の迎えも来て、吹奏楽部員は全員帰宅した。胡桃が担当している女子バスケットボール部も全員帰宅したらしく、俺と胡桃は正門の近くで合流した。
「やっほ、柊くん」
「ん。無事だったか」
俺と胡桃は手をつないだ。
「無事だったよ。帰る?」
「そうするか」
俺と胡桃は車に向かい、帰路についた。
家に帰ると、予備電源が作動していて、停電の影響は受けていなかった。
彩夏がこっちに来ていて、暁依はすぐに帰ったらしい。俺が帰るなり、怖かったのか、かりなと彩夏は抱きついてきた。
「あぁ、怖かったのか?」
「違うもん」
じゃあなんだ。
「帰ってきたからなんとなくだもん」
「そうか」
俺は2人を撫でた。
「むふー」
「にゅふー」
2人はかわいい声を出した。
次の瞬間、再びふらつくほどの余震があった。
「きゃっ」
「おっと」
この余震はすぐに収まり、体勢も取り戻せた。震源は茨城県中央部、最大震度は6弱、マグニチュードは6.1。深谷市は5弱だった。
「余震には気をつけた方が良いな」
「うん」
俺がかりなたちに言っていると、あーやがこっちに来た。
「つっきー、ちょっといい?」
「ん?あぁ。いいけど」
あーやが真剣な声で聞いてきた。俺はあーやのところについていった。
「どうした、あーや」
「絢梨が怪我した。さっきの余震で」
確かに、身体が持って行かれるくらいの揺れだった。
「どこにいる」
「階段の下」
俺はあーやより先に階段の下に着いた。絢梨が落ちたのか、肩を押さえてうずくまっている。
「絢梨、大丈夫か」
「痛い……」
ずっと左肩を押さえている。
「絢梨、ちょっといい?」
「……ん」
絢梨は肩から手を離した。俺は少し触れた。触れただけで痛くないんだったら骨折ではないだろう。恐らく強く打っただけだろう。あっても脱臼か。
「絢梨、ありがとう。もう大丈夫だよ」
「絢梨、大丈夫なの」
あーやがようやく着いた。
「絢梨、取りあえずリビングに行こうか」
「うん」
絢梨はゆっくり立ち上がろうとした。
「いぎっ……」
絢梨はバランスを崩して倒れ込んだ。足も痛めていたんだろう。
「大丈夫かよ。ほら、俺が抱えるから」
俺は絢梨を抱きかかえてリビングに向かった。
「うぅ……」
「痛いんだろ?」
「そりゃあ……」
「そういうときは甘えろって。誰でもいいから」
そう言って、俺は絢梨をおろした。
「みんな心配してるからさ。痛かったら甘えろ」
平行世界の物語(第3話で実施したもの)を別作品で投稿した方がよい?
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