高校生からの物語 2期   作:月島柊

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第43話 帰宅

 

 旅行最終日、俺たちは午後になって帰ることにした。明日凪紗が来るため、なるべく早く帰って疲れを取らないといけない。

京都を16:01に出発するのぞみ32号東京行きの自由席で帰る。お盆休みのUターンラッシュなのもあり、指定席は取れなかった。

 

「うわぁ……わわっ、すごい人……」

 

スーツケースを持った人、子ども連れの人など大量にいる。改札内もすごい人だった。

 

「これ、自由席座れるかな」

「さぁな。座れないかもしれない」

 

俺たちは改札に入り、のぞみ32号の到着するホームに向かう。

発車15分前、自由席の列に並んだ。列の真ん中あたりで、かなり混んでいそうだ。

のぞみ32号東京行きが入線してきた。案の定立ち客がデッキに多数いるほどの混雑で、京都で降りるのは数人だけだった。

 

「の、乗れる……?」

「分からない」

 

俺たち3人は車内に乗り込む。通勤ラッシュの満員電車よりは空いている気がするが、スーツケースを持っている分空間が空いている。

 

「柊くん……もうちょっと奥に……」

「お、おう……っと、かりな、ごめん」

 

かりなをつぶすような形でぶつかってしまう。

 

「う、ううん……平気……」

 

かりなは人混みの中から顔をひょこっと出して俺に言う。周りの人たちより身長が若干低いかりなは埋もれていて、ほとんど同じくらいの胡桃は胸の辺りを圧迫されて苦しそうに、俺は若干高いため、2人を少しでも楽にしようとしていた。

 

 17:56、新横浜に到着。名古屋でさらに限界まで乗ってきてぎゅうぎゅう詰めになった車内は、やがてグリーン車デッキも解放して名古屋を出発。新横浜に着くと奥の方にいた乗客が降りたりしたため、出発は3分ほど遅れて18:00に出発。

品川には3分遅れて18:11。小田原で追い越したこだま734号に追いつかれながらも、品川は5分遅れて18:17に出発。

東京到着前に折り返し作業の遅れで一旦停止し、東京には7分遅れの18:25に到着。品川~東京8分走破は東海道線普通電車より1分遅い。

 

「次はどの電車……?」

「限界……」

 

2人とも限界だったらしい。いつもの通勤電車より混んでたからな。無理はない。

 

「18:41発普通宇都宮行きで帰ろう。もう疲れてるから、特急使おうか」

「やったー!」

 

かりなが喜んだ。京都からずっと立ってたんだし、よっぽど嬉しいんだろう。俺も楽がしたい。

 

「胡桃も、ゆっくりしたいだろ」

「うん。ありがとう、柊くん」

 

俺たちは宇都宮行きに乗り、上野で乗り換えることにした。

 

  上野19:30発あかぎ7号本庄行きで深谷まで帰ることにした。あかぎは深谷に停車する。

熊谷までは快速アーバンと同じ停車駅で、熊谷からは、深谷と本庄に停車する。

 

「ふぅ……久しぶりに座った~」

「すぐ寝れそう……」

「ゆっくり休んでいいからな。深谷で起こしてやるから」

 

2人は座るとすぐに目を瞑って寝てしまった。

席はL字型になるように座った。俺が前に1人で、後ろにかりなと胡桃がいた。

 

 大宮には19:54、上尾20:02、桶川20:06、鴻巣20:14、熊谷20:25、深谷には20:33に到着。快速アーバンが67分で深谷まで行き、あかぎ7号は63分。快速アーバンとは4分しか変わらないが、確実に座れて、空いている分特急の方が快適だった。

胡桃たちは熊谷を出発して4分後に起こし、深谷は全員でちゃんと降りた。

 

「んん……よく寝た~」

 

かりなが伸びた。

 

「柊くん大丈夫なの?」

「あぁ、家で寝るからいいよ」

 

胡桃も上野からぐっすりだったからな。疲れてたんだから仕方ないが。

 

 家に着くと、あーやと絢梨が俺たちを迎えてくれた。まぁ、あーやの視線はある一点を見ているのだが。

 

「はい、お土産」

「ありがと、つっきー」

 

全く……俺が帰ってきても目当てはこれか。

 

「私の目的は柊くんだけど」

 

絢梨は俺にぴとっとくっつく。

 

「そうか。それが本来あるべきものなんだけどな」

 

お土産を持ってすぐに部屋に行ったあーやとは違う。

 

「ただあんまりべったりすると胡桃ちゃんがヤキモチ妬いちゃうよ~」

「そっか。柊くんは胡桃のだから」

「う、うぅ……2人とも……」

 

帰ってきてもいじられるのは胡桃だったか。

 

 

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