高校生からの物語 2期   作:月島柊

9 / 49
第8話 地震でも

 俺は近くの電線へと上った。本来、電線に触ってはいけない。しかし、地面に触れて電気が流れるからいけないわけで、浮いていれば何の問題も無いわけだ。要するに、ジャンプして電線に捕まる。ということは感電しないのだ。

これを利用し、俺は浮遊魔法を使ってまずは電線と同じ高さへ行き、鉄の棒を電線に付ける。そして、逆流して変電所が爆発しないようにするために、鉄の棒のすぐ前にもう1本鉄の棒を付け、池の中に流す。まぁ、要するに漏電だが、災害時なんだから気にしない。

さて、前の鉄の棒には俺が電気魔法で電流を流す。家にだけ電気が供給される。

 

 なんて、ことをやろうとしたのだが、まず第一、鉄の棒を付けるだけでは電気は逃げない。さらに、危険。そのため、結局俺がやったのは、家に電気があればいいわけだから、変電所から電気を流せばいい。ということで。

 

「悪いね、ゆい」

 

月野ゆい。ハッカーだ。

 

「早速だけど、あの変電所に電気流して」

「え?送電元の東京電力停電してるよ?」

「俺の魔法で流す」

 

ゆいは納得してハッキングし始めた。うわぁ、一瞬だな。

一瞬にして電気がつく。俺はゆいも呼んで、災害の避難がてら家に呼んだ。

 

「先生、久しぶりだね」

「やめてくれ、もう先生じゃない。君の教育は終わった」

「そう言わずに~。人生の先生でしょ?」

 

なんだそれ。俺はそんな先生になった覚えはないが。

 

「ふふっ、ゆっち、一緒にお風呂入ろ?」

「うん。かりちゃん」

 

その「ゆっち」ってあだ名いつ付けたんだろう。

 

「柊くん、さむいーっ」

 

まぁ今年は異常気象続きだからな。8月は40度を超えたり、逆に3月は最高気温が5度だったり。今日は最高8度、最低ー6度だった。

 

「エアコンはまだ効かないからなぁ。おいで、胡桃」

 

胡桃は震えながら俺にしがみつく。お風呂、あったかそう……というか、俺寝るんじゃないか?

 

「あったかぁい……」

「眠い」

 

窓を開けてないと空気はこもるし、それにいつ地震が来るか分からない。

 

「あ、揺れてる」

 

俺は胡桃を抱いたまま簡単なプログラムを作った。Bluetoothでスマホに接続させて、その強震モニターで埼玉県内の震度を読み上げる。読む間隔は1秒開ける。また、最大震度、マグニチュード、震源も読み上げさせた。すると、早速来た。

 

《20:27頃の地震、マグニチュード5.4の最大震度4の地震。震源地は東京湾。埼玉県内、深谷市は震度3》

 

プログラム通りのアナウンスだ。

 

《20:30!地震発生!推定マグニチュード5.8、最大予測震度5弱、震源地千葉県北東部!深谷市予測震度4!》

 

俺は電気から離れ、胡桃を抱きかかえた。

アナウンスの約1秒後、地震が来た。カタカタと音を立てたが、倒れなかった。

 

《20:30頃に地震、マグニチュード5.9、最大震度5弱、震源地千葉県北東部、深谷市は震度4》

 

不安だ。これから地震が来ると思うと。

 

 しばらくして、かりなとゆいがあがってきた。ゆいだけなぜか裸なんだが。俺は焦って上を向く。

 

「あ、ごめん。着替えこっちに忘れちゃったの」

 

冷静だな!なんでそんな冷静なんだよ。

 

「いいよ、もう」

 

ゆいがそう言うと、俺は胡桃の方に視線を落とした。

 

「お風呂入ろ?」

「私も一緒がいいなぁ」

 

なぎがじーっとこっちを見てくる。やめてくれ、その目は。

 

「しょうがないな。じゃあ行こうぜ」

「にゃんっ」

「ぴょんっ」

 

なんだこいつら、かわいいな。

お風呂に入ると、3人だからか結構溢れた。あがったら追加しとこ。

 

「柊くん」

「なんだ」

 

胡桃が何を言い出すかと思ったら……

 

「おっぱいおっきくなってるかな」

「は?なんで」

「だって!もっとおっきくなりたいじゃん!」

「そうだよ!女は胸が武器なの!」

 

こいつら何を言ってるんだ。絶対違うって。胡桃も、それなりの……いや、俺も何言ってるんだ。

 

「いいから!そのままで!」

「柊くん!?」

 

もう吹っ切れよう。うん。それがいい。

 

「胡桃もそれくらいが俺は好きだし」

「私はどうなの!」

 

なぎは知らないんだよなぁ。

 

「それでいい!」

 

適当。

 

「わーっ!すきっ」

「きゃーっ、大好き!」

 

大好きっ子なんだよなぁ。胡桃となぎは。うさぎと猫だし。

 

「あ、ちょっ、風呂に!」

 

俺が言ったときには、もう時すでに遅し。俺は角に躓いて風呂に転びそうになっていた。というか、もう転んでいて、上から胡桃が覆い被さるように転んだ。

 

「きゃうっ」

「いって……胡桃、大丈夫か」

「柊くんが好きだから大丈夫」

 

なんだそれ。そういう自覚があったら大丈夫なのかな。

 

「それより、その、この格好……」

 

そう、全裸で男女が羽交い締めにされている格好。

 

「凪沙ちゃんに見られてるしぃ、ちょっと恥ずかしいなぁって」

「あ、ごめん……」

 

羽交い締めにしたままだった……危なかった。

 

「あ、あがろっか」

 

俺は焦りながらもそう言った。

 

平行世界の物語(第3話で実施したもの)を別作品で投稿した方がよい?

  • YES
  • NO
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。