こっちは式神に千里の力を与えたものです。
力は劣りますが、十分強い事になっています。
一方、その頃
永遠亭
「ひゃっほう!ウサ耳だー゜*。(*´Д`)。*°!!嬉しいな~~」
鈴仙とてゐのウサ耳を発見し、異常な程に興奮する庵。嫌がる素振りを見せる二人も何のその。しっかり抱き着いて離さない。
「ちょっ、庵さん!離れて下さいよ!」
「ヤダ~、離れない~。このまま修行する~」
このままでは何時まで経っても離れないと感じたてゐがこう言った。
「離れてくれないんだったら、庵のこと嫌いになっちゃうウサo(`ω´*)oプンプン」
「・・・判った、離れる(´ω`。)グスン」
一人、話について行けずにその場で唖然とする鈴仙。
(何故、顔文字ばかりが使われているのだろう?)
後日、太陽の畑 風見幽香の家
「・・・で、この私に協力しろっての?鎌霞団の団長さん?」
「ええ、そういう事になりますね。確かに僕でも如何にか出来るっちゃ出来ますが、この幻想郷で最強クラスの幽香さんが前線に出てくれればかなり戦いやすい」
幽香との共闘を目的とした交渉に来た千里だったが・・・、
「嫌よ。何で私が貴方に協力しなくちゃいけない訳?」
と、ばっさりと断られてしまっていた。
普段から人里にすら殆ど下りて来ず、更にこの性格も災いして幽香の畑に近寄る人や妖怪などは全くと言っていい程居なかった。
「私はこの現状に満足してる訳。・・・でも良かったわね、私の機嫌がいい時で」
「いえいえ、幽香さんの機嫌が悪かろうと僕の計画に狂いはありませんでしたよ」
千里の静かな挑発に、幽香の眉がピクリと動く。
「それは、私に勝てるという事かしら」
「だって、実際そうですし」
まだ妖怪として十数年しか生きていない若造に馬鹿にされた幽香は、プライドを酷く傷つけられた。
「ふふ、ふふふ。貴方も言ってくれるわね。今の発言で私の気分は一気に悪くなったわ。いいわ、叩きのめしてあげる。後悔しても、・・・知らないわ」
突如として、家の中央部分から植物の蔓のようなものが飛び出す。
天井が突き破られ、ログハウス風の家が粉砕されていく。
「あ~あ、勿体ない。折角良い家だったのに」
「別に構わないわ。あんな家、直ぐ建てられるもの。それよりも、生きてこの畑から出られると思わない事ねっ!」
幽香の能力で著しく成長した植物達が、千里に向かって伸びてゆく。
「ふむ、これはこれは。面白い能力をお持ちで」
忌符「ダーインスレイヴ」
禍々しいオーラを放つ西洋剣を創り出し、伸びてくる蔓を全て切り伏せる。
「ふーん、大口を叩くだけの実力はあるみたいね。・・・でも、これで終わりじゃないわ」
花符「幻想郷の開花」
辺りに煌びやかな弾幕が舞う。幽香の数少ないスペルのうちの一つであり、普段から近接格闘しか頭にない幽香を本気にさせた証拠でもあった。
「確かに弾幕としては威力は相当なものでしょう。・・・ですが、このレベルじゃ・・・」
黒符「ブラックドッグ・ファング」
手に力を込めて天空にかざすと、上空から黒く染まった獣の牙の様なものが降り注ぐ。
幽香の弾幕を相殺しつつも、直接幽香に攻撃を仕掛けている牙もある。避けきれず、腕や肩などに被弾していく。
空から降ってくる牙を脅威と見なしたのか、注意を千里から牙へと変更する。
「くっ、先ずはあっちから何とかしないと!」
植物で大きな盾を創って広げ、上空からの牙を防ごうとする。
しかし、そんな隙を千里は見逃さずに接近し、鳩尾の辺りを狙って正拳突きを繰り出す。その一撃が見事に決まって、そのまま吹き飛ばされる幽香。
更に、幽香を追いかける。今度は肩口に踵落としを当てて、地面に叩きつける。
「・・・何で、十数年しか生きていない妖怪に私がやられるのよ」
起き上がった幽香の近くに下りた千里が、自分の正体を明かす。
影麒麟の一族の生き残りと聞いて、かつて麒麟の影に徹した一族の名を思い出した。
「はっ、まさか影麒麟だったとはね。その強さも流石としか言えないわよね」
「これなら協力してくれます?」
「私の畑が脅威に晒されると感じたのならね」
何処までも意地を張る幽香に若干呆れながらも、一応協力の意志はあった為、その場を去った。
幽香さん弱くない?
あんな早く倒されるとは、こっちも予想外というか。
おや、誰か来たようだ。