東方鎌霞団   作:カトブレパス

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腹黒ルーミア回


第28話 真っ黒ルーミア

 

 

 

霧の湖

 

 

 

そこには、黄色い着物を着た少女と楽しげに遊ぶ氷の妖精達の姿があった。

 

「やったー!これであたい達の勝ちね!やっぱりあたい達二人はさいきょうたっぐなんだねー」

 

どうやら、チルノと葉月がコンビを組んでその他の大妖精らと弾幕ごっこに勤しんでいたらしい。

 

「んも~、チルノちゃん卑怯だよ~。葉月ちゃんが凄い強いって判っててコンビ組んでるんでしょ?」

 

二人に向かって文句を言っているのは、黒いマントを羽織り、緑髪が目立つ少女、リグル・ナイトバグであった。先程から、二対多数の戦いを繰り広げているものの、葉月の反射の能力に苦戦してしまう為に一向に勝てないでいた。

 

「ふっふーん、あたいの見る目が良かったってことなんだから、諦めなさい」

 

自分の手柄でもないのに、無い胸を張って威張るチルノ。その他の皆が不公平とでも言うかのように頬を膨らませる。

その場の雰囲気を感じ取ったのか、新たな提案をする葉月。

 

「・・・・・ん~、じゃあさ、私は今度は大妖精ちゃんと組んでみようか?後、スペルカードは一枚に限定していいし、その一枚は全員で決めて良いよ」

 

思ってもいなかった提案に、一同は少し面食らっていたが、落ち着きを取り戻して相談を始める。

 

(ねえ、どうする?確かに、あんまり能力を持たない大ちゃんなら適任だとは思うけど・・・・・)

 

何げに酷い一言で大妖精を撃沈させるリグル。

 

(・・う、うう、判ってはいたけど、いざその言葉を言われると結構キツい・・・)

 

(問題は、何のスペルに限定させることなのかー)

 

ルーミアの言葉に、それもそうだと納得し、数少ない勝てるチャンスを無駄にはしないと脳をフル回転させる。

 

(・・・ならさ、一人にしか攻撃出来ないスペルにする?そうすれば、多対一の戦法を使ってれば一人にしか戦力をふれない訳だし)

 

と、リグルの発言に対して反論する声が一つ。

 

(でも、スペルは制限したけど、普通の弾幕は制限してないのかー)

 

ルーミアの辛辣な一言に、痛いところを突かれたような顔をするリグル。リグルの作戦は、葉月が対人戦に慣れていないこと前提で話していて、もしも葉月が一度に襲いかかる多人数の攻撃を捌ききることが出来たのならば、この作戦は破綻する。

 

(ううっ、じゃあどうすりゃいいのさ・・)

 

(だったら、防御系のスペルにしちゃえばいいのかー。そうすれば、皆の一斉攻撃が通るんじゃないのかー?)

 

(確かに、攻撃は通るかもしれないけど、その後はどうするの?一撃じゃ倒せないかもしれないよ?)

 

 

(・・ん、私に良い考えがあるのかー)

 

そう言ったルーミアの顔は、普段とは打って変わって凶悪な顔に染まっていたらしい。

 

 

 

紅魔館 レミリアの部屋

 

 

「ぶ~、つまんな~い。咲夜も美鈴も出てっちゃっててつまんな~い。お姉さま何とかしてよ~」

 

先程から、フランが頬をハムスターみたいにパンパンに膨らませてむくれているのは、皆が出かけてしまっていて遊んでくれる人が居ないかららしい。

 

「あきらめなさい。咲夜達は、幸嗣とやらのところに行ってしまったのだから」

 

「うう~!じゃ、じゃあ、そいつをぶっ壊せば帰ってくるの?」

 

何やら、物騒な考えを持っている様子のフランを、静かに嗜めるレミリア。

 

「なら、こうしましょうか。久しぶりに、私達で弾幕ごっこをしましょうか。それなら暇つぶしにもなるし、特訓にもなるでしょ」

 

姉の以外な一言に、多少面食らっていたフランだったが、次第にその顔を輝かせていった。

 

「本当!?言ったからね、お姉さま!勿論、本気でいってもいいんでしょ?」

 

「ええ、そうこなくては面白くないわ。勢い余って殺しちゃうかもしれないけれど、もしそうなったら御免なさいね♪」

 

あからさまに挑発するレミリアの言葉など耳に入っていないらしく、早く早くとせがみ始める。

 

 

「ふふふ、面白いわ。久しぶりに本気を出せる。この幻想郷じゃ、そんなのは禁止されてるからね。・・・ふふ、ふふふ」

 

 

 

五百年を生きた吸血鬼の姉妹は、恐ろしげな笑みを浮かべて、これから始まる死闘に打ち震えていた。

 

 

 

 

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