ドンッ!!ドンッ!! ズガッラアアァァアン!!!
(す、すごい...........ハル君ってこんなにも強かったんだ.........)
陽翔と星露がぶつかる度に轟音と突風が吹き荒れる。その響き渡るさまはまるで怪獣対怪獣を思わせるものだった。
「これは本当に次の《竜王星武祭》は気が抜けないなぁ」
そしてシルヴィアは今までの序列戦とはまるで違う動きをする陽翔本来の戦いに見入るのであった
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足場を選ばず、あらゆる空間でぶつかり合う最中。陽翔はやはりと言うべきか彼我の戦力差に歯噛みする
(やっぱパワーも速さも桁違い.........しかもこれで本気じゃないとかホントコイツどうかしてるだろッ.......!)
陽翔はソルで星露の放つ拳打を受け流し攻撃するを繰り返しながら、タイミングを見て一撃必殺と言って差し支えない威力を誇る射撃も交えているのにも拘らず、未だに星露は無傷。そのうえで愉快そうに笑う姿と言ったら悪魔のようだ........
「わっはははは!よいぞ!よいぞ!もっとじゃ!もっとできるだろう陽翔!!!」
「言われずとも...........ッ!!!」
脚部に星辰力を集中.......虚空を駆け巡りフェイントを交えつつ、それを助走に加速して生まれた運動エネルギーを乗せ剣を叩き込む。
「良い速さじゃ!だが、まだ足りんッ!!」
現状、その技術の練度は星露とて高く評価している。それこそ木派を統括する拳士にも匹敵すると評価している。だがそれを地で上回るのが《万有天羅》。完璧対応し、星露は正面から拳でその一刀を受け止める。
だが、勿論陽翔とて想定内..........
「第三領域、
するとさらに陽翔は加速する。その速さはまるで別世界にいるようで確実にその剣が通る..........かと思われたが──
「まだまだッ!!」
「ガハッ!?」
だが、それすらも見極められる。陽翔の能力である時空間支配による別空間領域、第三の領域は時間流が異なり通常よりも早い。それを陽翔は体内に展開することで自身の時間流を加速させたのだ。しかし、時間流を加速させてなお星露を上回ることは出来ない
もろにカウンターの拳が直撃したうえ、自身の時間流を加速させたことの負担で血を吐く。時間流の操作は加速前と加速後の調律の為に体に負担がかかる。
だが、直ぐに高速で距離を詰めてくる星露の攻撃を受け流し躱していく。加減されているからこそだが...........それでもその技量はすさまじいものと言える
「ほれほれ!どうした!」
ダメージを蓄積させつつも当然、これで終わるわけがない。まだ足りないというならば.......
「
黄金の炎が銃口に灯るとそれは刃の部分に纏わる。それと同時に..........
(ここッ!)
一瞬で陽翔と星露の位置が入れ替わり、陽翔が星露の背中を取る。陽翔は一定範囲内ならば無機物有機物問わずにタイムラグなしに座標を入れ替えが可能だ。それで一気に背後を取ると..........
「
先程よりもさらに加速していく........再度の使用で陽翔の肉体が耐えられる限界の時間流に加速させる
(牙流剣術【影狼】!!)
牙流剣術、それは師に教わった剣術を己が物に作り替えたもの。元は師の剣技だがそれを自身が扱うに適した形にアレンジやオリジナルを織り交ぜた陽翔の生み出した技。【影狼】は瞬時に位置を入れ替え背後からの奇襲するオリジナル技
だが..............
「ッ!!」
僅かに星露には届かない。星露の上数本を焼失させると躱され、陽翔は深追いせず反撃される前に距離を取る。
「今のは惜しかったのぅ?」
口元まで上がってきた血を一気に吐き捨てる。この手でもダメと言うことに少なからず焦りを覚えるが努めて冷静であろうと心掛ける。
(なら............)
このやり方ではまともにダメージを与えられないと考え攻め方を変える。
陽翔は数枚の
「走れ轟雷、駆けて巡れ、急急如律令!」
陽翔の取り出した紙と共に唱えられた詠唱と同時に、広範囲に高威力の紫雷が地を這うようにすさまじい勢いで広がる。星露は冷静に虚空へと離脱する。二人にとっては何ら驚くことではない光景.........だが──
「え......?アレは
そう、陽翔は星仙術を行使したのだ。だが、それは普通はありえない。何故なら星仙術は界龍第七学院が独自に編み出した万応素感応能力普遍化技術なのだ。その技術のやり方を知るはずのない星導館の陽翔が行使できるはずがないのだ
(ほう.......術の展開速度も範囲も広がっておる。妾の使い方を〝視た〟後に独自で研鑽したと見える)
陽翔は虚空や星辰力を脚部に集中させての加速技術の時もそうだが、自身の能力である
「
黄金の炎が灯り、陽翔が引き金を引くとそれはまるで蜘蛛の巣の如く無数の熱線が上空を駆け巡る。そして.........
ドカンッ!!ドカンッ!!ドカンッ!!
その熱線が星露の周囲を完全包囲する様に襲い掛かると直撃する前に炸裂し、凄まじい熱気と爆音が辺りを支配する。星露相手でもなければその熱気だけでも十二分なダメージになりかねないがこれはあくまで時間稼ぎ
「
陽翔が普段武器庫に使ってる空間に大量にストックしている三又の形状の短剣を爆風の中にいる星露に向け高速で大量に射出する。そしてその短剣の絵には一本一本に陽翔の能力を使うためのマーキングが施されている
「第零領域、展開!」
そして、星露のごく近くにある幾つかの短剣を起点にし陽翔の第零の領域を展開する。第零領域はあらゆるエネルギー変動を0にする...........つまりは領域内の全てを停滞させるのだ。だが、これの効果時間はそこまで長くはない。それに加え本来のこの技の射程距離を短剣によって強引に伸ばしているため持続時間も効果自体も大きく落ちる。確実に動きを制限できるのは3秒あるかどうか...........
「
黄金の炎を再び灯し、刃に纏わせる。その炎に瞬間で最大まで練り上げた
神経を研ぎ澄ませ、
残り1秒
強化され煌々と燃え上がる炎を一気に収束させ、技を放つ
「牙流剣術奥義......【日輪】ッ!!!」
技を放つ寸前、星露が遂に第零領域の呪縛から解放され瞬時に必殺の威力を誇る拳を放ち陽翔の今日一番の大技と衝突する。
そしてそのインパクトと同時に収束された黄金の焔が加速し、爆ぜる
その様は爛々と天に輝く太陽の如く──
その輝きは夏の肌を焼く日光の様で、陽翔とソルによって放たれた尋常ならざる火力を物語っていた
だが............
「俺の負け..............か............」
そう呟くのは地面に寝そべり馬乗りになった相手を見上げる陽翔。残念なことに星露は陽翔の大技を正面から文字通り殴り飛ばし、地面に叩きつけたのだ。そして、満足げに笑う勝者、星露の姿があった。
「そうじゃな。だが、とてもいい戦いであった!ほれ、妾の拳に随分と深い切り傷と火傷ができておるわい」
よく見ると最後の大技を受けた拳には星露にしては珍しいそこそこな火傷と斬り傷が刻まれていた。
「妾にここまでの手傷を負わしたのだ。十分に誇るとよい」
実際星露が確かに〝痛み〟を感じたのだ。破られたとはいえ、破格の威力だ。
「確かに........そこまでの手傷を負わせたのは今日が........初めて........だったな」
これまでに何度も浅い切り傷や少しの火傷は負わせたことがある。それ自体手加減されてるとはいえ十二分に凄いことである。だが、陽翔はそれで満足せず、星露に一矢報いるために秘かに練習に練習を重ねてようやっと最近完成させた大技が【日輪】だ。現状でのある意味では陽翔にとっての必殺技で確かな成果の反面やはりその倍以上の悔しさを噛み締める。
「うむ!威力だけで言えば暁彗といい勝負じゃな。大技なだけあって大振りじゃが.........まぁ、そこはお主もわかってる筈じゃし、工夫を凝らすことの出来るお主に言う事はあるまい。強いてアドバイスをするならば星仙術を掛け合わせることじゃな。さすればより火力は向上するじゃろうし、幅も広げられるじゃろう。今度その技に合うような術を教えよう」
「その時は頼む」
「さて、陽翔はしばし休んでおれ。その間妾は刀藤綺凛の相手をするがいいじゃろ?」
「良いけど加減はしろよ?大丈夫だと信じたいが興奮して間違っても潰したりなんかするなよ」
「わかっておる」
そう言うと綺凛がいつの間にかアップを終えてシルヴィと観戦してたらしく、そこまで行くと綺凛と星露は少し離れた場所に移動していった。
「お疲れ様ハル君」
未だ大の字で寝ていると上から覗き込むようにシルヴィが顔を出す
「ありがとさん.............にしても..........はぁ~~~また、負けたよ..........しかも手加減されて」
「ふふふ、星露相手だもん仕方ない........って言っても悔しいよね?」
「あぁ、いいとこ見せようと思って頑張ったんだけどなぁ」
恩人と後輩がいるからこそカッコつけてみたものの、苦労して習得した大技を正面から打ち破られるというのは中々に格好がつかない
「それって私にカッコいいって思ってほしかったの?」
シルヴィは揶揄う様に笑いながら悪戯っぽく問いかける。確かにそうだが、当人にそれを問われるのは少し.........いや、大分恥ずかしい。
「.............少しはそう思ってもいいだろ」
「ふふふ、ハル君って偶にすっごく可愛いよね?」
同い年なのにどこか年上のお姉さんぶったシルヴィを見てやはり照れくさくなり心の中で独り言ちる
(可愛いのはそっちだろ」ボソッ
だが、陽翔のその言葉は口に出ていており............
「え...........?」
「ん?どうかしたか?」
「う、ううん?なんでもないよ?」
「何で疑問形?」
勿論当の本人はそんなこと気が付いているわけもなく、どこか照れたように見えるシルヴィの顔を不思議そうに見る
(ず、ずるいよ~こっちがからかったつもりなのにカウンターされちゃったよ!で、でも何でこんなに嬉しいんだろ......胸がどきどきしてる?まさか........?)
シルヴィが何かに気が付きかけていると、陽翔が声をかける
「シルヴィ?どかしたのか?なんか変だけど........」
「へ?あ、ううん何でもないよ.......それよりハル君血を吐いてたけど大丈夫?」
「あぁ、能力の反動でな。自分の時間流を能力でいじると元の時間流に引き戻されるときに加速させた分の跳ね返りで体にダメージが入るんだよ」
「それ大丈夫なの?使わないほうがいいんじゃ..........」
「心配性だなシルヴィは~」
「むっ..........じゃあ私が技の反動で血を吐いたりしたらハル君は嫌じゃないの?」
陽翔の言葉にムスッとするシルヴィア。意地の悪い質問だと理解しながらも心配からそんな問いをする。
「................ま、まぁ俺は例外と言うことで..........」
想像して納得してしまった陽翔がばつが悪くなり誤魔化す様にすると..........
「あっ!逃げた!でも、それってそう言う事だよね?ハル君も同じこと私がしたら心配するんじゃない!」
「うっ..........そりゃするだろ?シルヴィは........その........大切な親友なんだし........まぁ、そう考えれば確かに俺も軽率だった。ごめん」
「そ、そっか~..........大切、か........へへへ、直接言われるとなんか照れちゃうね?」
「おい、辞めてくれ。シルヴィが照れたら俺も恥ずかしいじゃないか.........」
二人して微妙な空気にこそばゆくなる。初々しい雰囲気を誤魔化す様にシルヴィアは話題を振る
「そそ、そう言えばだけど.......ハル君序列戦の時とか今までの決闘とか全部手抜き過ぎじゃない?動きとか全く別人みたいだったよ?」
「え?あ、あぁ............それはほら、俺の基本戦闘技術って星露のを参考にしてるからあの動きやったら無駄に目立つだろ?」
戦闘技術の初歩の初歩こそはヘルガさんの教えな為違うが、現状の基礎となるのはこの鍛錬で身に着けたものだ。界龍の生徒ではない陽翔がこんな戦闘を大々的に見せれば騒ぎになりかねない。
「それもそうだね...........言われてみればハル君の動作って星露や《天苛武葬》みたいだったし.........実はハル君って星露除けばアスタリスクトップのスピードなんじゃない?」
「それこそまさか、さ。暁彗さんにはまだ及ばない。あの人とも偶に模擬戦やるけどフルボッコにされるしね」
そう、この鍛錬は星露の気まぐれでだが界龍の《
「《覇軍星君》の名前が出てくることにも驚きだけど.............つくづく界龍は強いね~」
星導館入学前はよく星露に連れていかれて界龍で鍛錬をしていた。俺を連れて言って本当にいいのか?とは何度も思ったが強くなるというならば一番の方法だったと今でも思う。
「違いない。暁彗さんなんてホント凄いからな?虎峰との模擬戦は勝ち越してるけど暁彗さんなんて一度も勝ったことないからなぁ...........いつかは必ず勝ちたいけどな」
「そうなんだ。でも.......ふふ、やっぱり男の子なんだね?なんかそうやって『勝ちたい!』て意気込むところすっごくかっこいいよ?」
「っ///////.............ありがと」
眩しい物を見るように微笑むシルヴィの顔を見て見惚れる陽翔は、直ぐに顔をそらし拗ねたように礼を言う。美人がそんな顔をすると似合いすぎて顔が熱いし胸が何故か煩い。
「そういえばだけどそこまで界龍に馴染んでるのにどうして星導館に編入したの?」
「え?...........あ、あぁ.........それはコイツに呼ばれたんだよ」
陽翔は待機状態のソル=フラマを見て答える。
「確かソル=フラマだったよね?呼ばれたって.............もしかして.........」
純星煌式武装には意思が宿る。俺はその遺志に夢の中に呼びかけられ星導館に編入することを決めたのだ。夢から覚めると不思議とその呼びかけた存在の位置がわかったのだから不思議な話だ。
「そう。こいつには本当に意思が宿ってる。話そうと思えば話せるしな。因みにこいつとの適合率100%と来てるからまるで俺のためにあるような純星煌式武装だって錯覚しちまうよ」
『あはは!僕も実はそうなんじゃないかなって、運命感じちゃうな!』
「え?この声は?」
待機状態のソル=フラマが輝くと同時にそんな声がシルヴィアは聞こえてもしかしてと陽翔に視線を送る
「珍しいな..........俺以外の前で出てくるなんて」
『僕のお話をしてたからついね?それで、彼女が愛しの.......「おい!」.......もうムキになっちゃって!陽翔君のお・こ・ちゃ・ま♪』
「え?愛しの......「何でもない!何でもないからな!?」.......え?あ?う、うん......」
何やら変なことを口走り始めようとするので陽翔は慌てながら二人に気にするなと言わんばかりに発言を止める
「はあぁぁ~.........これがソルの意識だ。夢の中じゃないとさすがに人型の姿は見せられないけどな」
『初めましてシルヴィアちゃん。僕はソルだよ。ソル=フラマじゃなんか可愛くないからソルって呼んでね!』
「は、始めまして.............って、可愛くない?ねぇ、もしかして声もそうだけど.........」
『うん!僕は女の子だよ!もしかして...........妬いちゃった?』
「ふえぇぇ!?や、妬いてなんか........っ///////」
純星煌式武装中トップクラスの威力を誇るソル=フラマの自意識がまさか女の子だとは思わなかったのだろう。俺の場合は最初に自意識の側から知ったからあまり驚きはないわけだが.........
「あんまり俺達を揶揄わないでくれソル」
『へっへへ~ごめんって!シルヴィアちゃんもごめんね?』
「う、うん.........全然いいけど........こうしてお話しできることに驚きなんだけど.........」
「まぁ、ここまで強い自我を持つのは珍しいしな。それこそ《四色の魔剣》クラスでも言葉まで話さないからな」
『僕ってトクベツなんだもん♪トーゼンだよね?』
「はいはい特別特別~」
『むぅ!陽翔雑過ぎ!一心同体の相棒の扱いの見直しを要求するよ!』
そんな風にわちゃわちゃやってるとそれを見てクスクスとシルヴィは笑い始める
「シルヴィ?」
「ごめんね?なんだか兄妹みたいで微笑ましいな~って。仲いいんだね?」
『ふふ~ん♪だって僕たちは一心同体の最高のパートナーだもん!シルヴィアちゃんに負けないくらい陽翔とは仲がいいんだぞ!』
「むっ........私だってハル君とはすっごくす~ごく仲がいいもん!って、あ.........」
「............////」ポリポリ
頬を掻きそっぽを向いている陽翔の顔は赤く照れたようになっており、シルヴィアは自分の発言を思い返してしまい............
「ッ~~~~~!?////////」
『ニッシシシシ~二人とも照れちゃって初心だなぁ~』
「ソル!まったくお前は............」
ソルは子供っぽい悪戯なんかが好きで話しかけては揶揄ったりとするが今日はやたらテンションが高い。戦闘後だからバトルハイと言う奴か?
『ゴメンゴメン。僕もシルヴィアちゃんとは話してみたくてついね。ごめんね?シルヴィアちゃん』
「だ、大丈夫だよ.......あ、あはははは..........」
「にしてもなんかあったのか?お前が人がいるときに話しかけるなんて滅多にないだろ?」
『ん?特に何もないよ~僕が気分屋だって知ってるでしょ?』
「そうだな.........聞いた俺が馬鹿だった」
『その言い方は気になるけど............まぁ、いいや。ちょっと話してみたかっただけだし。綺凛ちゃんとも話したいから陽翔はセッティングお願いね!シルヴィアちゃんはまたね~』
「うん。またね、ソルちゃん」
そう言うとソルは再び物言わぬ純星煌式武装の待機状態に戻った。
「なんか面白い子だね?」
「まぁ、な。こういう明るいとこには多々助けられたのも事実だが」
確かに頼りになるのだがちょっと子供っぽいのが玉に瑕だ........愛嬌があると考えればいいのかもだが..........
(綺凛の時もだけど............もしも妹がいたらこうだったのかも、な.........もしそうだったらきっと楽しかったんだろうな.........)
そんなことを思うとどうしても考えてしまうのが幸せだったかもしれない過去の事..........
でも──
「シルヴィには会えなかったよな..........きっと」
「え?」
「ん?.......あぁ、もしかして口に出てたか?」
「うん出てたけど.........どうかしたの?」
「........ソルみたいな妹がいて、さ..........唯、普通の幸せっていうか......平凡な生活ができたらそれはそれで楽しかったんだろうな、ってソルと話すと思うんだよ。でもさ..........綺凛や星露、虎峰に暁彗さん.........それこそソルにだって会えなかった。そう思うと、さ...........こうなってよかったなって思うんだ。それに何よりもシルヴィに会えたことがこうなってよかったって思う一番の理由なんだ」
「そっか............うん............ハル君に酷いことした人たちを私は多分許せない........けど、私もハル君と会えてよかった。でも、きっと私は君とあってたと思うよ?」
「?それは何故?」
「ふふ.......だって、ハル君と私はきっと必ず三年後の《竜王星武祭》の決勝で相対してた。それでお互い健闘をたたえて仲良くなって...........きっといつかはこうして一緒にいることになったと思う。だって私ハル君との時間大好きだもん♪」
「そうか.............うん、そんな気もする............俺もシルヴィとの時間が大好きだ.............だからどんな未来でも、どんな過去があってもきっと俺達はこうなってた。それが遅いか早いかの違いでしかないんだよな.......」
「うん。私と出会ってくれてありがとう。ハル君」
「こちらこそ。俺を助けてくれて..........俺と出会ってくれてありがとうシルヴィ」
そう、俺達が出会うのは運命だった
いや、きっとここで出会った人たちに出会う事すらも、だ
だって..............
(こんなにも出会いに恵まれている.............こんなの運命だろ?)
きっとこれからもいろんな運命に振り回されながら、自分で運命を手繰り寄せたりと混沌としながらこの六花ですごしていくのだろう。それは酷く──
「これからもよろししくなシルヴィ」
「うん!一杯楽しい思い出作ろう?ハル君!」
〝楽しみ〟だ──
更新遅れて大変申し訳ございません!!!失踪する気は勿論ありません!誤字や文法なんかも滅茶苦茶かもしれませんが今はこうして書くことが楽しいのでどの作品も最後までやり遂げたいと考えてます!
さて、今回はアスタリス作中最強格キャラである星露との鍛錬(ガチンコバトル)でした。陽翔のもてる現状の全力戦闘の様子を書かせてもらいました。星露の戦いは自分はあまり知らなくて簡易的になってしまいましたが楽しんでいただければ幸いです。
他作品についてなんですがバイトの時間が伸びてあんまり更新スピードが維持できません...........実はヒロアカにはまってた時にヒロアカの方はいくらか書き溜めてたりするんですが.............そっちをひとまずつなぎで上げたほうがいいんですかね?一期のUSJ襲撃事件前位までは書き終わってったりしてるんですよねぇ.........
とはいえ、言い訳になりますし兎に角連載中の作品を頑張っていきたいと思います!
では、今回もここまで読んでくださりありがとうございます!お気に入り登録、評価、コメントをしてくださりありがとうございます!