最初から詰んでる無機物転生〜糞飲料しか売れない自販機の物語〜 作:自販機
〇〇県の森の中にあるとされている廃墟…
バブル時代に建設されて居た超大型複合施設の成れの果て。
バブル崩壊とともに建設は中止となり、今では完成間近のまま放置された廃墟だけが残る…
そんな廃墟には、曰く付きの話がある。
なんでも誰も居ないはずなのに、タスケテ…タスケテ…ネエチョットマジデタスケテ…と声がするそうな…
そしてその声がした後振り返ると、青白く光る謎の長方形の物体があって、襲いかかってくるのだ!
「って言う廃墟にきて見たわけだけどー。声なんて全然しないじゃーん」
「智子ー。やっぱデマだったんだよデマ。でも廃墟の中巡るの楽しかったからいーじゃん」
確実に今時のJKがしないであろうケバケバしい格好をした女子高生二人組が廃墟の中をスマホのライトの明かりを頼りに歩いていく
カサカサカサっ!
「ひっ!な、なんの音!?」
「ねー、智子、ビビりすぎ。GだよG。」
「いや、大西が度胸ありすぎんだよ!」
ケテ…タスケテ…
「またゴキブリ?なんか不気味だしもう帰ろうよー。」
「ちょっと待って、これ、ゴキブリじゃない」
ネーチョット、タスケテクンナイ?
「ねえ、大西、今なんか言った?」
「言ってないけど…まさか、本当に、長方形の化け物が!?」
恐る恐る振り返ってみると、
そこには
名状しがたい、冒涜的な気配を纏う物体が鎮座して居た。
人ほどの大きさがあり、あの世から放たれたような青白い光を放っている。
表面はガラス板のようなもので覆われて居て、中には毒毒しい色のした缶が入っている。
「タスケテ、ネェチョットタスケテエエエエエエエエ!マジデジョウダンヌキニタスケテクレエエエエ!」
名状しがたき自販機のようなものが、悲痛な叫び声を上げる。
「「で、でたあああああああああああああ!」」
悍ましいものを見てしまった女子高生二人組は、蜘蛛の子を散らすように逃げ出す。
「ネェ、コワクナイカラ!コワクナイカラ!ニゲナイデエエエエエ!」
▼しかし ふたりは にげだした!
「チキショオオオオオオオメエエエエエエエ!」
「オレハスキデコンナカラダニナッタワケジャナインダヨオオオオオオ!」
名状しがたき自販機のようなものは点滅を繰り返す。
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ある日、目が覚めたら自動販売機になって居た。
信じられないと思うが、自販機になって居たんだ。
別に異世界直通トラックにはねられた訳ではないし、神様のミスで死んだ記憶もない。
ただ、目が覚めたら、自販機になって居たんだ。
それも、人が誰一人来ない、廃墟に設置された、自動販売機に…
おい、おい!普通転生させるならチート系オリ主にするところだろうが!なんで自販機になってるんだよ!おかしいだろ!
こちとら、できることといったら、喋る、聞く、売るの3つだぞ!動くことさえできないんだぞ!
しかも、人がいないからどれも出来ないんだぞ、巫山戯るな、巫山戯るな、馬鹿やろぉ!
時々人が来ても逃げられるし、マジでどうななってるんだ!
せめて商品がチートなら…って思ったら、なんだこのラインナップ!
あったかいコーラってなんだ、たこ焼きジュースってなんだ、コーンポタージュ(バナナ味)ってなんなんだああああ!
普通に売ってても誰も買わねーよ。他のもろくな商品がねーよ。炭酸水炭酸抜きってただの砂糖水じゃねーか!
あぁ、また人に逃げられた。
誰でもいい、誰でもいいから、俺を救ってくれええええ!