プレイしていたVRカードゲームの世界にTS転生したらしい ~カードゲーマーは異世界でもカードから離れられない~   作:黒点大くん

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百二十七枚目 協力

 話は長かった。もし書き出すならばたぶん二千文字ぐらいはあるかな。けれど要約するとあまりにも短かった。中身がなかったのだ。

「要するに真面目だけど貧乏な一家の両親がカードハンターに襲われて全財産昼飯代にされた挙句一家はあんた以外そいつの出したモンスターに惨殺されたってことだな」

「そいつ酷すぎだろ。そこまでするカードハンターなんて私は知らないぞ」

「皆が皆そうしているに決まっている。子どもでもなんでもカードハンターである以上甘くみないぞ」

 一部のひどすぎる例にあっただけで、全体が悪いと決めつけるなんて冷静さが足りない。でも子供のころにそういうのに遭遇してしまったらそういう判断をするのも仕方がない。大人でもそういう判断をする奴もいるしな。

 

 そういう方面の決めつけは非常によろしくない。

「不幸にもひどすぎる奴らにつけ狙われたってだけで全体を決めつけるのは非常によろしくない」

「この気持ちは被害にあってみないと分からない。転んだ時の痛みは転んだ奴にしかわからない。お前らも一回転べ。カードハンターなら十回でも百回でも転べ」

 なるべく転ばないでほしい立場の人がそれを言うのか。

 

 カードハンターに当たりがきついだけか。

「ひどいやつだ。人を色眼鏡でしか見れないようなやつなんて、どうかと思う」

「そうだそうだ」

「ボス。ここで話していても埒があきません」

 俺たちを取り調べしていた奴はうなづいた。

 

 俺たちを取り調べしていた奴は顎を撫でる。

「牢獄にでもつれていけばいいだろ」

「そう言ったことは裁判してからではないとダメですよ。カードハンターなのでどうあがいても無罪にはならなさそうではありますが、一応裁判はした方が良いです」

 後半が余計だ。

 

 アカネは机を蹴って、椅子ごと後ろに下がる。

「あの胡散臭い神父様から大切なものは閉じ込めると聞いたことがあるぞ」

「俺がカードハンターを大事にしているとでも言いたいのか?」

「そうは言ってないじゃないですか。カードハンター憎しの権力者は怖いなぁ」

 明らかにバカにしてる。

 

 後ろにいるモブっぽい人が俺たちを取り調べしていた奴にカードケースを渡す。

「なんだ」

「カードハンターとはいえカードファイターの端くれではあるので、カードファイトで決着をつければ良いのではないでしょうか」

「お前賢いな。上司は頭が硬いのに」

 バカにされてることに気がついてないのか。

 

 俺たちを取り調べしていた奴はデッキを構えた。

「このギドス様の実力を見ろ。カードファイトエントリー」

「お前そんな名前だったのか。カードファイトエントリー」

 俺のデッキが赤く光る。

 

 俺は4ターン目までメガチャージと大地の智恵以外なにもしなかった。あとギドスの召喚したスケルトンソルジャーに生命力を削られまくった。ギドスの4ターン目だ。

「ドロー。チャージ。コスト2でスケルトンソルジャーを召喚。スケルトンソルジャー二体でプレイヤーに攻撃。ターンエンド。俺が騎士にさえしてなければとどめをさせたんだがなぁ」

 俺の生命力は残り2しかない。割りとピンチだ。しかもこういう時にフォーチュンテラーは来ないし。

 

 俺の5ターン目だ。

「ドロー。チャージ。コスト5で毒棘甲羅竜 ペルーダを召喚。ターンエンド」

 ギドスの5ターン目だ。

「ドロー。コスト3でラップバリアー発動。コイツが場にある限り俺は1ターンに1度種族:ゴーストのモンスターの効果でダメージを受けなくなる。ターンエンド」

 ヘルスクリーマーか。とてもまずい。

 

 スケルトンソルジャーかぁ。やだなぁ。俺の6ターン目だ。

「ドロー。チャージ。コスト4でトリプルドロー発動。コスト2でダメージアブゾーバー発動。ターンエンド」

 ギドスの6ターン目だ。

「ドロー。チャージ。コスト4でオバケコーディング発動。この魔法がある限り手札と場の全ての種族:ゴーストを持つモンスターの種族にメタルアヤカシが追加される。ターンエンド」

 何がしたいんだ。でもメカメカしくなって怖くなくなったから、一安心。骨が金属の人間はいないのでセーフ。

 

 アカネが何かに気がついたような顔をする。

「アレか。ダメージアブゾーバーは厄介だもんな」

「何を言うんだ。そんなわけないだろ」

 嘘が下手だな。ところでアレってなんだよ。

 

 俺の6ターン目だ。

「ドロー。チャージ。コスト6でギロチンフェイスを召喚。コスト2でビーコンパラサイトを召喚。ギロチンフェイスデビルの効果でペルーダとスケルトンソルジャーに1ダメージを与える。ビーコンパラサイトでスケルトンソルジャーに攻撃。ターンエンド」

 ギドスの6ターン目だ。

「ドロー。コスト3でスケルトンワイズを召喚。スケルトンワイズでビーコンパラサイトに攻撃。スケルトンワイズの効果でドロー」

「ビーコンパラサイトの効果で、ペルーダに攻撃を誘導する」

「ターンエンド」

 スケルトンワイズの効果でドローしたときのギドスの顔、一瞬にやけてたなあ。アレが来たんだろうな。アレってなんなんだよ。

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