プレイしていたVRカードゲームの世界にTS転生したらしい ~カードゲーマーは異世界でもカードから離れられない~ 作:黒点大くん
ネロキはチャージしてターンを終えた。ラジーさんの1ターン目だ。
「ドロー。チャージ。コスト1でマジカランプを発動。このカードは場に置き続けるよ。ターンエンド」
ネロキの二ターン目だ。
「ドロー。チャージ。コスト2で風の魔導師を召喚。風の魔導師でプレイヤーに攻撃」
「いててて。ダメージは受けないはずなんだけどなあ」
「メイクファイトはダメージを与えない攻撃でも痛みを与えることは出来るんです」
「へぇ~」
ラジーさんは右手で口元を隠す。
ラジーさんの二ターン目だ。
「ドロー。チャージ。コスト2でダメージスイッチ発動。場にカードを一枚置いてターンエンド」
ネロキの三ターン目だ。
「ドロー。チャージ。コスト2で水の魔導師を召喚。ターンエンド」
アサルトカードを警戒したか。
ラジーさんの三ターン目だ。
「ドロー。チャージ。アサルトカード発動。知識の加護。自分は一枚ドローする。相手は二枚ドローしてもよい」
「手札が増えた」
「コスト3で因果逆転発動。発動時一枚ドロー。このカードがある限り、コイントスで出たコインは裏表逆になる。生命力を1払えば裏表逆にならない。ターンエンド」
バッドラックはどうしたんだろ。
ネロキの四ターン目だ。
「ドロー。チャージ。コスト4で雷の魔導師を召喚。雷の魔導師と水の魔導師と風の魔導師を破壊して場に出す。出でよトリプルエレメントウィザード。トリプルエレメントウィザードでプレイヤーに攻撃。このモンスターの攻撃力は攻撃した対象より3多い数値になる」
ラジーさんは強風にあおられ、水を被り、電気ショックを浴びた。
ラジー:生命力10→7
ラジーさんの四ターン目だ。
「これがメイクファイトの痛みなのか。ドロー。チャージ。コスト3で諸刃の双剣を召喚。諸刃の双剣は二回攻撃出来るけど、攻撃時にコイントスして表が出なかったら私自身を攻撃してしまうんだよね。諸刃の双剣で攻撃。するときにコイントス」
コインは表が出た。
「因果逆転の効果で裏になる」
宙に浮いた剣はラジーさんを斬る。
しかしラジーさんには傷一つついていない。
「諸刃の双剣でもういっちょ攻撃。コイントス」
また表が出た。
「マジカランプの効果でイフリートを場に出す。イフリートと諸刃の双剣をデッキに戻してデッキからこのカードを出す。出でよラヴァイフリート」
溶岩の巨人が出てきた。
サウナのように蒸し熱い。畑も少し熱くなっている。
「なんだこの異様な熱気は。しかしあっちの方が熱い恰好をしているから、耐えればいずれ倒れる」
「ラヴァイフリートでトリプルエレメントウィザードに攻撃。ラヴァイフリートは攻撃時にラヴァフェイク(種族:ヌル、攻撃力0、防御力8、生命力2)を相手の場に生みだし、相手プレイヤーとモンスターの生命力を1蒸発させる。
ネロキ:生命力10→8
ネロキの五ターン目だ。
「ドロー。チャージ。コスト4で二本目の杖を発動。種族:マジシャンのモンスター一体を選択する。そのモンスターは二回攻撃が出来るようになる。トリプルエレメントウィザードを選んで、ラヴァルイフリートに攻撃」
「相手の能力を上回る能力持ちどうしが戦うとどうなるんだ」
気になる。
ラジーさんは雷に打たれた。
「相手の能力を上回る能力持ちどうしが戦うと、バトルがキャンセルされて攻撃権が消費されるのか。知らなかった」
「今後の課題にするといいよ。まあ今後がないかもだけど」
「ターンエンド」
煽りおる。
ラジーさんの五ターン目だ。
「ドロー。チャージ。コスト4で大地の過護。全てのプレイヤーは三枚ドローして手札を三枚コストゾーンに置く。次の自分のターン終了時までコストゾーンのカードの枚数を増やせない。ラヴァイフリートで二度もラヴァフェイクに攻撃。二度も破壊。ターンエンド」
ネロキ:生命力8→6
ネロキの六ターン目だ。
「ドロー。コスト4でトリプルドロー。トリプルエレメントウィザードでラヴァイフリートに攻撃。ターンエンド」
文章にするなら短いけど、これを言い切るのに五分かけていた。なるほど。熱中症によるメイクファイト終了を狙ってるのか。
ラジーさんの六ターン目だ。
「ドロー。コスト6でクワトロブースト。ラヴァイフリートで二度も攻撃。二度も破壊。ターンエンド。あれあれトリプルエレメントウィザードの姿が見えない。やられたのかな。あっけない」
ネロキ:生命力6→4
ネロキの七ターン目だ。
「ドロー。チャージ。コスト3と生命力3でバブルライフバンクを発動する。次の自分のターンに倍になって返ってくる。そして生命力が0になるかわりに生命力が3になる」
ラジーさんの七ターン目だ。
「ドロー。コスト7でインスタント魔法封印結界発動。このターン中全ての魔法カードの効果が無効化される。ラヴァイフリートでプレイヤーに攻撃。おわり」
場がスッキリしたが、熱さだけはまだ残っている。
ラジーさんは口元に手を当てる。
「デッキだけ奪って命を奪わないこともできるのか。じゃあデッキをもらおう」
ラジーさんは新しいデッキを嬉しそうに持つ。雷に打たれた痛みもなんのそのだな。