プレイしていたVRカードゲームの世界にTS転生したらしい ~カードゲーマーは異世界でもカードから離れられない~   作:黒点大くん

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三十枚目 地味な戦法

 よし。いいぞ。

「ギロチンフェイスデビルの効果でペルーダとバニラサモナーにダメージを与えてから、ビーコンパラサイトでバニラサモナーに攻撃」

「ダメージはなし」

「俺はバニラサモナーに攻撃する」

 バニラサモナーを破壊した。

「これにてターンエンド」

 いずれ反動で倒れるだろう。

 

 ゼリオの十四ターン目だ。

「ターンスタート。ドロー。チャージ」

「鯵テーターの能力で攻撃してもらうぜ」

「なんということだ」

 何体ものネコキャットガールズが無駄に傷ついた。

 

 俺の十四ターン目だ。

「俺のターン。ドロー。コスト7で焼鳥屋に賛成するにわとりを召喚。俺はバニラドラゴンに攻撃する」

 バニラドラゴンを破壊した。

「そしてにわとりでカシャに攻撃。ビーコンパラサイトで攻撃してターンエンド」

 このままじわじわと攻めれば勝てるだろう。

 

 ゼリオの十五ターン目だ。

「ターンスタート。ドロー。来た。コストを1軽減してコスト7でネコキャットガールズ・キンカビョウを召喚」

 何だそのカード。知らねえぞ。

 

 モンスター コスト8 ネコキャットガールズ・キンカビョウ 種族:フラムビースト、ゴースト

 効果:相手の場に同じ名前の魔法が三枚以上ある時、一ターンに一度だけ下記の効果を選んで使用してもよい。このカードの効果を使用したターンこのカードは攻撃できない。

 ・自分の場のネコキャットガールズと名の付くモンスターを一枚墓地に送って相手に1ダメージ。

 ・自分の墓地のネコキャットガールズと名の付くモンスターを一枚手札に戻す。

 攻撃力:4 防御力:4 生命力:6

 

 猫耳を生やした白髪の美少年が現れた。いや……女の子か。デッキにこのカードを防げる心当たりがねえ。せめてヒーラーデッキだったらなあなあに出来てたんだけどなあ。

「ネコキャットガールズ・アビシニアンを墓地に送って1ダメージ」

 生命力:7→6

「地味に厄介な効果だな」

「ぐぬぬ。ネコキャットガールズ・カシャで攻撃」

「ビーコンパラサイトの効果発動。ダイヤモンドカウンター」

 鯵テーターの効果で攻撃してキンカビョウ以外を破壊した。実質攻撃力8モンスターの全体攻撃みたいなもんだから卑怯だ。その代わりと言ってはなんだけどペルーダ一枚しか入れてないから許してほしい。

 

 ……でも未だに俺が不利な状況であることは変わらねえ。あと十二ターンのうちに倒さねえとダメだ。

「……なんだ案外余裕あんじゃん」

「ターンエンド」

 十二ターンかけて倒せないわけがない。 

 

 俺の十五ターン目だ。

「俺のターン。ドロー。コスト7で二匹目の焼鳥屋に賛成するにわとりを召喚。このターン中に倒せるぜ。俺でキンカビョウに攻撃。破壊。一枚目のにわとりでお前に攻撃。二枚目のにわとりでトドメだ」

 結局世の中チャンスが来るまで防いで、チャンスが来たら一気に攻めるのが一番いい(TSして幼女になった若造並みの感想)。あっさりとどめを刺せた。場に現れたモノとモンスターが消えた。

 

 俺の戦法の弱点は大ピンチからの一発逆転があり得ないしモンスターの見た目も良くはないから絵面やらなんやらとにかく地味ってところだよね。ロマンカード出したい欲が出ちゃってるというかなんというか……そうアジ・ダハーカやザ・ワールドみたいに派手さがない。

「お見苦しい戦い方ですみませんでしたね。地味でしたでしょう」

「強いじゃないか。数で並べる戦法は少し自信があったんだけどね」

「俺が勝てたのは偶然ですよ偶然」

 三十分の一ぐらいの確率を三回引かなきゃできないコンボだからなあ。

 

 俺はラーナちゃんの後ろに行った。

「チャンピオンを放置してこんなことやってていいんですかね。閉会式でしょうに」

「そうだったね。悪い癖が出てしまったな。すまない」

 ゼリオはアビシニアンを出して俺を席まで戻した。

 

 そのあと閉会式が何事もなく終わり、何事もなく帰ることが出来た。そのあとちゃんと着替えていつもの格好を着ることが出来たのだ。

「私はこれで帰るわよ。帰る時はこのカード。テレポートゲート」

 空間に穴が開いて、ラーナちゃんが穴に入ると穴が消える。

 

 カードの保管場所の前でキャラメルキャメルから降りた。

「じゃあ保管しますよ」

 アメラはキャラメルキャメルをカードに戻して保管庫にしまう。

 

 帰ると息を切らしたマイスさんがいた。あっ。息を整えた。

「そんなに疲れてどうしたんですか。長距離移動してきたんですか」

「そうですね。ここからフラム伯爵家までは以外と遠いのですよ。カード五枚じゃ移動しきれませんよね」

 そっかあ。

 

 晩御飯を頂いてから部屋に戻る。住み込みだからな。

「今日もお嬢様の両親を見かけなかったなあ。一応俺の雇い主ってことになってるんだよな。ご両親がいないわけではないんだけど……」

 一度マイスさんに聞いたらはぐらかされたんだよね。難しいことは考えずソファで眠った。

 

 朝起きて朝ご飯を食べてから風呂に入って一張羅を使いまわす。

「することがねえ」

 ちょっとやる気が出ないというかなんというか。

 

 今日はお嬢様が他の家庭教師の方々から学ぶ予定なので、街を散歩することにした。

「ワープゲート」

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