プレイしていたVRカードゲームの世界にTS転生したらしい ~カードゲーマーは異世界でもカードから離れられない~   作:黒点大くん

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三十七枚目 魔海大陸の不可視剣 「    」

 オメンオクはターンを終えた。

「親の顔より見た嫌なムーブが始まるぞ。魔海大陸を破壊しないと次のターンで負ける」

「言おうとしていたことをすべて言われてしまって悲しいです。まあそういうことですよ。あなたのラストターンです」

「今までわらわにそう言ってきた奴はみんなラミアの腹の中じゃよ」

 そっか。ゴブリンにはあのカードがあるもんね。

 

 先攻の十ターン目だ

「わらわのターン。ドロー。チャージ。ゴブリンプリンスの効果でゴブリンエンペラー様を墓地に送ってコストを10払ってゴブリンエンペラー様を召喚じゃ」

「ゴブリン軸だと出したいモンスターを絶対に出せるのやめろ」

 金銀財宝を纏い、王冠を被ったゴブリンが現れた。

 

 モンスター コスト12 ゴブリンエンペラー 種族:妖精 

 効果:自分の場にゴブリンキングがいる時、このカードは相手に直接攻撃できる。自分の場にゴブリンクイーンがいる時、このカードは二回攻撃出来る。

 攻撃力:10 防御力:4 生命力:10

 

「お前の防御力は3じゃろ。7×2で14じゃからゴブリンエンペラーに倒されるのじゃ」

「そう来ましたか」

「魔海の弱点はこういった攻撃を防ぐ手段がないということだ」

「直接攻撃は大抵効くだろ」

「まあね」

 効かないのは直接攻撃されることが前提なヒーラー強制終了ぐらいじゃないかな。

 

 ゴブリンエンペラーは体を膨張させて筋肉ダルマになった。そんな筋肉ダルマの拳がオメンオクを殴る。

「ぶぐぁ」

 生命力10→3

 オメンオクは殴られた勢いで床を転がった。オメンオクのお面から赤い液体が流れる。

「これをあともう一発ですか。嫌ですねえ」

 ゴブリンエンペラーはオメンオクの頭を片手で持ち上げる。

 

 これで終わりか。

「コスト6で発動 マーメイドの泡」

 

 魔法 コスト6 マーメイドの泡

 効果:自分の場に種族:マーフォークのモンスターがいる時に発動できる。攻撃するモンスターの攻撃力をこの攻撃時のみ0にする。

 

 ゴブリンエンペラーの体を泡が包んだ。ゴブリンエンペラーがオメンオクを殴ると、ゴブリンエンペラーはゴブリンプリンセスの元まで弾力で吹っ飛んで泡が割れた。

「むむむ。ターンエンドじゃ」

「危なかったですねえ」

 まあマーフォークサポートは入れてるよなあ。

 

 後攻の十ターン目だ。

「ドロー。チャージ。手札にある魔海大陸の不可視剣 「    」の効果発動」

「名前が見えず聞こえないカードか。興味深いな」

「苦労して手に入れたので盗まないでくださいね。このカードは召喚コスト8で召喚できます。魔海の術式で3減らして5で召喚しますよ」

 

 コスト20 魔海大陸の不可視剣 「    」 種族:マーフォーク

 効果:魔海大陸と名の付くカードが自分の場に二種類ある時、このカードの召喚コストは8になる。一ターンに一度自分の手札と墓地とコストゾーンのカードをすべて山札の上に好きな順番で戻してから、シャッフルして一枚ドローする。自分以外の全てのプレイヤーは戻した枚数より三枚多くカードをドローする。このカードが場に存在する限りこのカードの効果は無効化されず、このカード以外の自分の場の魔海大陸と名の付くカードの効果は無効化される。

 攻撃力:10 防御力:4 生命力:10

 

「手札は2枚、コストは10枚、これらを全て戻して十二枚。手札は一枚だけになりました。十五枚引いてください。さらに商人の効果でライフを2減らして2枚ドローします。不可視剣でゴブリンエンペラーに攻撃です。アトランティスソードでゴブリンエンペラーに攻撃。破壊。メガラニカソードでゴブリンプリンセスに攻撃。破壊。ターンエンドです」

 

 先攻の十一ターン目だ。

「ドロー。ターンエンドじゃ」

 後攻の十一ターン目だ。

「ドロー。チャージ。コスト0で魔海のサハギンを召喚します。二枚ドロー。魔海大陸の不可視剣 「    」の効果発動。手札は4枚、コストは1枚、これらすべてを戻して五枚。八枚引いてください」

 ゴブリンプリンセスの山札が0枚になって負けた。モンスターが消える。

 

 オメンオクはせき込んでお面の奥から血を少しずつ吐き出す。

「回復してもらえませんかね」

「ちょっと待ってろ。癒しの使い手を召喚。薬草アルラウネを召喚。メガヒーリングスプレーを使用。薬草アルラウネでオメンオクに攻撃」

「ありがとうございます。痛みも消え去りました」

 モンスターたちが消えた。

 

 オメンオクはゴブリンプリンセスの前で猫だましをする。ゴブリンプリンセスは一瞬だけ目を大きくした。

「トゥルーファイトはデッキ切れで負けても死なないんですよね。商売柄そうするつもりがありますからね」

「情けをかけられたのじゃな」

「まあそういうことです。早くここから出してくださいよ」

「今回の戦いの映像は生中継じゃ。反響もなかなか良い。モンスターで回復できる者と傷つけずに相手を倒せる者という金のなる木を逃す阿呆はおるまい。黒覆面のドブネズミは適当に帰っても良いぞ」

 黒覆面ヤローはゴブリンプリンセスの顔面を蹴った。直後に黒覆面ヤローは突如現れた素手のゴブリンに殴られて気絶した。ざまあみろ。

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