プレイしていたVRカードゲームの世界にTS転生したらしい ~カードゲーマーは異世界でもカードから離れられない~   作:黒点大くん

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四十五枚目 サイドエフェクト

 ドロウ先生が来て、既に半年ぐらい経ちましたわ。

「今日はここをやってみようか」

 攫われてから一か月後にいきなりこんなに優しく、授業が分かりやすくなりましたわ。精神的に参ったのでしょうか。二日前にラーナちゃんに指摘されてようやく変だと気が付きましたわ。

 

 ドロウ先生が微笑みましたわ。前までのドロウ先生はどちらかと言えば厳しかったはずですのに。改めてみるとおかしいですわね。

「ゴブリンサモナーで牛の怨念を攻撃して破壊ですわ。盗賊ゴブリンで先生に攻撃しますわ。私の勝ちですわ」

「上手になってきたね。僕より強そうだ」

「それほどでもありませんわ」

 何かつかめている気はしますわね。

 

 窓が割れましたわ。割ったのはにわとりですわね。

「このにわとり……焼鳥屋に賛成するにわとりですわね」

 焼鳥屋に賛成するにわとりのあしゆびは七本ですわ。

「ドロウ先生……こっそり召喚していたずらなんて趣味が悪いですわよ」

「何のことかな。今日はまだモンスターを召喚していないよ」

 笑顔に圧を感じますわ。

 

 窓からオレンジ色のローブを着た小さな子が入ってきましたわ。覆面を着ていますわね。

「まさかカードハンターですの?」

「違うな。俺はカードハンターではない」

 体格に対して声が異様に低いですわね。

「じゃあ何者なんですの?」

「お嬢様。授業に集中しましょう」

 不審者がいる状況で授業しろってことですの

 

 不審者はドロウ先生を殴った。

「俺は暗黒邪教ドローバンク団の新幹部と言うことになっている。名前はライ・ブラリアウトでいい。暗黒空間装置作動」

 周りが見えなくなりましたの。

「僕を倒せるかな」

「お前には負けん」

 ドロウ先生とライが見えるようになりましたわ。

 

 ドロウ先生は首を傾げた。

「どういうことかな。僕も暗黒空間で見えるようにするなんて。メリットがないじゃないか」

「周りに身られたら困るだけだからな」

 ライのデッキが赤く光りましたわ。

 

 ライは薬草アルラウネを召喚しましたわ。

「俺はこれでターンエンドだ。先攻の一ターン目は攻撃が出来ないからな。お前は俺がこれから何をするかわかるだろ」

「ええ。ご存知ですとも」

「いいや。お前は分かっていない」

 何なんですのこの不審者。

 

 ドロウ先生の一ターン目です。

「ドロー。チャージ。スピードラットを召喚。ターンエンド」

 ライの2ターン目ですわ。

「ドロー。チャージ。癒しの使い手を召喚。手札が悪いな。事故か。まあいい。薬草アルラウネでプレイヤーに攻撃。ターンエンド。お前、理解不能と言う顔をしているな。本当のところは全く分からないんだろ」

「嫌と言うほどご存知だよ」

 ライはドロウ先生を鼻で笑いましたわ。何々ですの。

 

 ドロウ先生の二ターン目ですわ。

「ドロウ先生がんばってくださいね。早く倒してくださいまし」

「そういうのは傷つくぜ。俺は悲しいよ」

「応援ありがとうございます。ドロー。チャージ。コスト2でメガラビットを召喚。ターンエンド」

 

 ライの三ターン目ですわ。

「ドロー。来たぜ。チャージ。コスト2でメガチャージを使用。薬草アルラウネで攻撃してターンエンド」

 ドロウ:生命力20

 

 ドロウ先生の三ターン目ですわ。

「ドロー。チャージ。ターンエンド」

 ライの四ターン目ですわ。

「ドロー。チャージ。コスト4でトリプルドローを発動。さらに薬草アルラウネでスピードラットに攻撃。回復」

「回復ですか」

「薬には副作用がつきものだ。手札の(サイドエフェクト)ウィザードの効果発動」

 

 モンスター コスト2 (サイドエフェクト)ウィザード 種族:ヒーラー、ウィザード 

 効果:(サイドエフェクト)(相手の生命力が回復したときにこのカードが手札にあるなら、このカードを捨ててもよい。そうしたら下記の効果を使用する)

   ・一枚ドローする。 

 攻撃力:2 防御力:1 生命力:2

 

 回復したときの効果ですの?

「これが本来のヒーラーデッキの回し方だ。ただ本来の使い方をしている奴らは、非常に少ない。一枚ドローする。俺はこれでターンエンドだ。幹部になれば新しいカードが貢がれ放題の日々だ。全くゴミみたいな日々だったぜ」

「その代わり負ければ石になるんだろ?」

「お前は分かってて当然だよな」

 ライは舌打ちしましたわ。

 

 ドロウ先生の四ターン目ですわ。

「ドロー。チャージ。コスト4で大地の秘術を使用します」

 

 魔法 コスト4 大地の秘術

 効果:コストゾーンに二枚カードを置く。 

 

「ターンエンドです」

「次で決めに来るのか」

「分かってるじゃないか」

「ペルーダを召喚するのですね」

 ここ最近先生がペルーダを召喚しているところをみたことがありませんけどね。

 

 ライの五ターン目ですわ。

「ドロー。チャージ。コスト6でクワトロブーストを発動。薬草アルラウネでスピードラットに攻撃。回復」

 ドロウ:生命力28 

「さらに手札の(サイドエフェクト)たんころりんの効果発動。(サイドエフェクト)と名の付くカードを山札から二枚まで手札に加えてシャッフルする。ターンエンド」

 (サイドエフェクト)をそろえて何をしたいんですの?

 

 ドロウ先生の五ターン目ですわ。

「ドロー。チャージ。コストを1減らしてコスト5で化け鯨を召喚」

「種族欲張りセットか。お化けは怖いからやめろ」

 骨だけの鯨が出てきましたわ。

 

 モンスター コスト5 化け鯨 種族:フラムビースト、アンデッド、メタルアヤカシ、マーフォーク

 効果:なし

 攻撃力:3 防御力:2 生命力:5

 

「ほんぎゃああああ。お化けこわい」

「化け鯨で薬草アルラウネに攻撃。ターンエンド」

「あのモンスターは毒にも薬にもなるまい。ただ見た目が少し怖いから早めに対処させてもらう」

 ライの手が恐怖で震えていますわ。

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