プレイしていたVRカードゲームの世界にTS転生したらしい ~カードゲーマーは異世界でもカードから離れられない~ 作:黒点大くん
「化け鯨で薬草アルラウネに攻撃。アンデッドホエールテイル」
化け鯨の尻尾が薬草アルラウネに当たりましたわ。
「ターンエンド」
薬草アルラウネ……厄介なモンスターですわね。
ライの六ターン目ですわ。
「ドロー。チャージ。コスト5でヒーリングリを召喚。ヒーリングリの効果で4回復。さらに手札の
魔法 コスト3 厄罪空間
効果:一ターンに一度自分の場の
「薬草アルラウネで攻撃。ターンエンド」
ドロウ:生命力36
ドロウ先生の六ターン目ですの。
「ドロー。コスト6でクワトロブースト。化け鯨で薬草アルラウネに攻撃して、ターンエンド」
「一ダメージずつ与えて楽しいか?」
「楽しいとか楽しくないとかそういう問題ではない」
「心の底から楽しめよ。俺は今楽しいぜ。お前が思い通りに動いてくれるからな」
なんて性根が悪いのかしら。
ライの七ターン目ですわ。
「ドロー。チャージ。コストを15軽減して5で魔導回復生命体を召喚」
コスト20 魔導回復生命体 種族:ヒーラー
効果:相手のライフが20以上回復しているなら、このモンスターの召喚コストを15減らす。すべてのプレイヤーのターンの最初に、自分以外の全てのプレイヤーの生命力をこのモンスターの防御力分回復する。このモンスターは攻撃できない。このモンスターの防御力はプレイヤーの生命力回復時に1上がる。このモンスターの防御力が15以上になる時、このモンスターを破壊する。このモンスターが場を離れたとき、プレイヤーは敗北する。
攻撃力:0 防御力0 生命力:20
めちゃくちゃな効果ですわね。
「そのモンスターを召喚するために生命力を回復し続けていたというのですの?」
「ああ。教祖様に貰ったモンスターだ。俺のデッキに一枚しかないしかないカードだぜ」
「そんなカード無茶苦茶じゃないか」
「でも防御力が20以上になった時、破壊されて俺は負けるぜ。許してくれよ。ヒーリングリの効果発動。4回復する。さらに薬草アルラウネで攻撃。ターンエンド。魔導回復生命体の防御力は2だ」
「薬草アルラウネで攻撃しなければならないから、いずれ破壊されますわね」
「まあそういうこった。もって3ターンと言うところかな」
希望はありますわね。
ドロウ先生の7ターン目ですの。
「ドロー。チャージ」
ドロウ:生命力48
「忘れちゃならない回復効果。お前はもう癒されている」
「コスト8でマグマドラゴンを召喚」
溶岩が噴き出て四本足のドラゴンの形になりましたわ。
コスト8 マグマドラゴン 種族:ドラゴン
効果:反動。生命力が1以下のモンスターを破壊する。
攻撃力5 防御力3 生命力8
急に部屋の温度が上がりましたわね。これでは蒸し風呂ですわ。
「マグマドラゴンで薬草アルラウネに攻撃。マグマブレス」
薬草アルラウネはマグマドラゴンの吐息を浴びて跡を残さずに蒸発しましたわ。
「草の根も残しませんわね」
「化け鯨で癒しの使い手に攻撃。ターンエンド」
「ダメージを受けないのに攻撃するのか」
ライは手を叩いた。
ライの8ターン目ですの。
「魔導回復生命体の効果で6回復させてからドロー。コスト2で
モンスター コスト10 スーパー
効果:コストを支払わずに場に出たモンスターは、場に出たターンには攻撃できない。
スーパー
・このカードを場に召喚する。このカードが場に出たとき、二枚ドローする。
攻撃力:4 防御力:2 生命力:6
「ちょっとステータスが貧弱ですけど、それでもこのステータスのモンスターがいきなり出るなんてすさまじいですわね」
「まあそういうこった。ヒーリングブレイカーで攻撃……できないからターンエンド」
「出来たら少しおかしい」
ライはため息をつきましたわ。
ドロウ先生の9ターンですわ。
「ドロー。チャージ」
「生命力を12回復してもらおうか」
「12ですって?」
回復がどんどんインフレしていますわ。
ドロウ:生命力74
「こんな生命力の数値見たことねえや。普通ここまで差があったらもはや負けだろ」
「でも負けてはいない。マグマドラゴンでヒーリングブレイカーに攻撃」
「あらあらまずい」
「ターンエンド」
一体何を企んでいるんですの?
ライの十ターン目ですの。
「ドロー」
ドロウ:生命力88
「コスト6でクワトロブーストを使用。ヒーリングリで4回復。薬草アルラウネでスピードラットに攻撃。4回復。ターンエンドだ」
「マズいですわよ。強制終了の範囲内ですの」
「なんだそれは」
「強制終了は生命力の差が十倍以上ならば使えますわ。引き分けにしてうやむやにするつもりですの」
あのカードはスーパーレアですので複数人持っていてもおかしくありませんわ。
ドロウ先生の十ターン目ですわ。
「ドロー」
ドロウ:生命力104
「化け鯨で薬草アルラウネに攻撃。マグマドラゴンで薬草アルラウネに攻撃。破壊」
「対応が遅すぎるぜ」
「ターンエンド」
ドロウ先生は顔を伏せましたわ。
ライの11ターン目ですわ。
「ドロー」
ドロウ:生命力122
「ターンエンド」
ドロウ先生の11ターン目ですわ。
「ドロー」
ドロウ:生命力142
「コストを5支払って魔法強制終了」
互いに山札と生命力がなくな……っていませんわ。
ライの山札と生命力だけ1残っていますの。
「どうなっていますの?」
「魔法カード ライブラリエフェクト:グレイブの効果だ」
「そんな方法で負けるなんて思わなかった」
「もう茶番はいいぞ」
ライは覆面を脱ぎ捨てました。
「そんな……まさか……噓ですわよね。モンスターの擬態ですわよね?」
「噓つく必要ねえだろ。それに俺は正真正銘人間だよ。もちろん双子も顔の似た親戚もいやしない」
ライの覆面の下にはドロウと同じ顔がありましたわ