プレイしていたVRカードゲームの世界にTS転生したらしい ~カードゲーマーは異世界でもカードから離れられない~ 作:黒点大くん
「ターンエンド」
どうしよう。
俺の一ターン目だ。
「ターンスタート。ドロー。チャージ」
デッキ変えてなかった……
今引いたやつをだすか。
「コスト1で薬草アルラウネを召喚」
コスト1 薬草アルラウネ 種族:シンキングプラント、ヒーラー
効果:このモンスターがダメージを与えるなら、かわりに相手プレイヤーの生命力を2回復する。このモンスターは可能な限り攻撃しなければならない。
攻撃力:4 防御力:2 生命力:4
「変な効果ね!」
「後悔しろ。薬草アルラウネでスピードラットに攻撃」
生命力10→12
俺の勝ちは揺るがん。
「ターンエンド」
「わたしのターン。ターンスタート。ドロー。チャージ。コスト2でメガラビットを召喚」
コスト2 メガラビット 種族:フラムビースト
効果:種族:フラムビーストの召喚コストを1軽減する。
攻撃力:2 防御力:2 生命力:3
「ターンエンド」
次はなにが出るのかな?
俺のニターン目。
「ターンスタート。ドロー。チャージ。コスト2で癒しの使い手を召喚」
コスト2 癒しの使い手 種族:ヒューマガイ、ヒーラー
効果:相手プレイヤーが回復する時、回復数値を倍にする。このモンスターは攻撃できない。
攻撃力:0 防御力:3 生命力:4
「薬草アルラウネでスピードラットに攻撃」
生命力12→16
女の子は困惑している。
「何がしたいの?」
「ターンエンド」
楽しみにしてろ。
女の子の三ターン目だ。
「ターンスタート。ドロー。ターンエンド」
いくら速攻でも頑丈な壁が目の前にあればどうしようもない。実際コスト2で防御力3生命力4はインチキだと思うの。
俺の三ターン目だ。防御力が高いと攻撃通らないからね。攻撃を多少受けないと困るので、風通しを良くしよう。
「ターンスタート。ドロー。チャージ。コスト3で素通り門番を召喚」
コスト3 素通り門番 種族:ヒューマガイ、ガーディアン
効果:他のプレイヤーとモンスターは自分に直接攻撃出来る。このモンスターは攻撃できない。
攻撃力:0 防御力:4 生命力:5
「薬草アルラウネでスピードラットに攻撃」
生命力16→20
何がしたいか分からないだろ。俺もこのデッキを相手した時はわけが分からなかった。
「一回でなんとか理解出来たお嬢様が凄いんだよなぁ。ターンエンド」
女の子の四ターン目だ。
「ターンスタート。ドロー。チャージ。コストを1軽減してコスト4で月光ゲッコーを召喚」
コスト5 月光ゲッコー 種族:フラムビースト
効果:なし
攻撃力:3 防御力:2 生命力:5
「月光ゲッコーでプレイヤーにアタック」
生命力10→7
「ターンエンド」
よし。トリプルドローが来たぞ。俺の四ターン目だ。
「ターンスタート。ドロー。チャージ。コスト1で薬草アルラウネを召喚。薬草アルラウネで月光ゲッコーに攻撃。さらに月光ゲッコーに攻撃」
生命力20→28
「ターンエンド」
女の子の五ターン目だ。
「ターンスタート。ドロー。チャージ。月光ゲッコーでプレイヤーにアタック」
生命力7→4
「ターンエンド」
引きが悪かったのかな?
俺の五ターン目だ。
「ターンスタート。ドロー。チャージ。コスト4でトリプルドローを発動」
魔法 コスト4 トリプルドロー
効果:山札の上から三枚引く。
「二体の薬草アルラウネで月光ゲッコーにアタックしてターンエンド」
生命力28→36
引きたいカードはトリプルドローで引けました。
女の子の六ターン目だ。
「ターンスタート。ドロー。コストを1軽減してコスト4で月光ゲッコーを召喚」
「月光ゲッコーが一番強いカードなのかな?」
「そうよ。月光ゲッコーでプレイヤーにアタック」
生命力4→1
よし。
「この時手札からコストを5軽減してコスト0で強制終了を発動」
魔法 コスト5 強制終了
効果:相手プレイヤーの生命力が30以上で生命力が自分の生命力の10倍以上の時相手のターンに使用できる。更に生命力が20倍以上ならコスト0で使用できる。すべてのモンスターとプレイヤーの生命力は0になり、山札は全て墓地に置かれる。
女の子は口を開けたままポカンとしている。
「確かにこれをやられたら負けたような気分になるよなぁ。実際誰も勝ってないし負けてないけど」
これをよく使うような奴は殺されても文句は言えねえと言われているほどの害悪カードなんだよね。初めに出たときは使うには結構条件がだいぶ厳しいカードだったのにヒーラーを積めば簡単に使えるようになったのがなおのこと悪いと思う。
女の子はようやく何かに気が付いたような顔をした。
「勝ったと思ったらなぜかこうなったんだけど」
これでいいか。
デッキを変えた。
「どうやって勝つか考えていないと足元を掬われるってよく分かったよね」
「うん。分かった」
それらしいことを言ってごまかせたぞ。
気の強い女の子はソファに座った。
「私はラーナ・フラム。フラム家の次女。フラム家はピンハネル家と同じ伯爵家よ」
「へー。そうなんだー」
……ってお偉いさんのところのお嬢様じゃねえか。今までの応対はまずかったんじゃ……
「問題ないわ」
さり気なく心を読むの怖い。
窓ガラスが割れて、覆面をした人が入ってきた。
「俺はカードハンター。お前の持っている滅龍アジ・ダハーカをもらいに来た。トバクファイトエントリー」
どっかで聞いたことがある声だな。どこだろ。
「いきなり何なんだ」
「レアカードを求めてなんでもする組織だ。だから貴族令嬢を人質にしたりする」
ラーナが縛られて首にロープが巻き付く。
「俺とトバクファイトで戦え」
「分かった。トバクファイトエントリー」