プレイしていたVRカードゲームの世界にTS転生したらしい ~カードゲーマーは異世界でもカードから離れられない~   作:黒点大くん

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六十四枚目 逆転の一手

 俺の十三ターン目だ。

「ドロー。チャージ。コスト5でヒーリングブースト。生命力を1回復してドロー。ギロチンフェイスデビルの効果でペルーダとパラサイトマザーに1ダメージ。効果は言わなくても分かるよな。エネルギーヒーリングエクセキューション。そして俺でパラサイトマザーに攻撃。にわとりでパラサイトマザーに攻撃。ターンエンド。残り1だ」

 俺の十四ターン目だ。

「ドロー。チャージ。コスト4でトリプルドロー。ギロチンフェイスデビルの効果でペルーダとパラサイトマザーに1ダメージ。パラサイトマザーを破壊する。俺で攻撃。にわとりで攻撃。ギロチンフェイスデビルで攻撃。残り1。ターンエンド」

 よし。また倒したぞ。

 

 男の十四ターン目だ。

「ドロー。チャージ。コスト2で魔法発動。ネクロマスターの術。墓地からパラサイトマザーを回収する。さらに暗殺者の効果でペルーダを破壊」

 暗殺者はこれがあるのが痛い。

「マジかよ。もっと早くこうしてりゃ良かったんじゃねえのか?」

「もったいぶってただけだ。コスト8でパラサイトマザーを召喚。破壊されたことによって墓地に送られた五種類のパラサイトをこのカードの下に置く。パラサイトマザーでギロチンフェイスデビルに攻撃」

「手札の魔法発動。コスト7で虫取り網。このカードは相手ターン中でも使えるぜ。効果で攻撃してきた相手モンスターの攻撃を無効にする。次の相手のターンそのモンスターは攻撃できない」

「ターンエンド」 

 ギリギリセーフ。

 

 俺の十五ターン目だ。

「ドロー。チャージ。コスト7で焼鳥屋に賛成するにわとりを召喚。コスト2で魔法発動。ネクロマスターの術。墓地からペルーダを回収して、ペルーダを召喚。ギロチンフェイスデビルの効果でパラサイトマザーに1ダメージ。一枚目のにわとりで攻撃。二枚目のにわとりで攻撃。俺で攻撃。ビーコンパラサイトで攻撃。残り2だぜ」

 ネクロマスターの術は制限カードだから、デッキに一枚しか入れられない……つまり次はない。

「ターンエンド」

 やたらしぶとかった。

 

 男の十五ターン目だ。

「ドロー。チャージ。コスト4で墓地からビッグマンティスを召喚。ビッグマンティスでビーコンパラサイトに攻撃」

「ビーコンパラサイトの効果でペルーダに攻撃してもらうぜ」

「パラサイトマザーでペルーダに攻撃。破壊。ターンエンド」

 よし。

 

 俺の十六ターン目だ。

「ドロー。チャージ。ギロチンフェイスデビルの効果でパラサイトマザーに1ダメージ。一枚目のにわとりで攻撃。破壊。そして俺でビッグマンティスに攻撃。最後に二枚目のにわとりでトドメだ」

「ぐっ」

 場がすっきりした。疲れたぜ。

 

 なんとか勝てたぜ。手の内をバラされても困らないようにデッキを変えた。

「なんで俺のこと知ってたんだよ」

 男がしゃがみ込んで俺にひそひそと話す。

「なるほどね」

「バラしてもいい。だがこのことを公言したら勝った上に名誉を傷つけようとする下郎扱いされるぞ。証拠がないんだからな」

 手出しはできねえか。ドチクショウ。

 

 男は立ち上がってお貴族さんのところに行った。

「一度や二度の失敗で攻めるほど愚かではないからな。運が悪かっただけだろう」

「待たれよ。こちらが勝ったのだから領地を貰いたい」

「しょうがないな」

 お貴族さんは懐から地図を出して、観戦席のテーブルの上においた。

 

 お貴族さんとピンハネル伯爵が話し込んでるな。

「ヒマだなあ」

 ちょっと眠気がするな。まあいいや。立ったまま寝よ。 

「むにゃむにゃふにゃ」

「なんでこんなところで寝るんですか。神聖な教会ですよ。俺が傷つくから教会で寝てはいけないと神はおっしゃいましたぞ」

 体を揺らされて起きた。今ねてたのか。

 

 四十人ぐらい入ってきた。

「これ全部と戦うんですかね」

「半分がカードファイターなのでせいぜい五十回ですよ。せいぜい頑張ってください」

「長くなりそうですね」

 これだけ多いとさすがに十六回は負ける。

 

 結果的に言えば五十一戦四十勝は出来た。

「途中白目向きながら戦ってましたよ。あれは怖かったです」

「はぁーはぁー。これは死ぬ」

 疲れとかそういう次元じゃない。言い表せないけど敢えて言うなら眠気と蝕みって感じになると思う。

 

 疲れすぎて不思議と眠くねえ。

「それどころかもっと戦いたくて手が止まらねえ」

「今後二日間カードファイトを禁止させてください。カードファイト中毒を起こしている可能性があります。普通ならこれだけ短い間隔で戦っても中毒は起こさないんですけどね」

 前世から死んだことにも気が付かずにやってたぞ。このぐらいで中毒を起こすのも妥当ではある。

 

 一旦帰還してベッドに寝かされた。

「目がさえて眠れねえ」

 月明かりの中、ベッドに寝っ転がりながら羊を数えていた。それからはベッドの中でダラダラしていつの間にか眠っていた。

 

 目を覚ますと体がだるくて暖かかった。

「風邪を引いたのかもしれない」

 まずいな。元の体ならこのぐらい寝れば治るけど、子供の体だから拗らせそう。

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