プレイしていたVRカードゲームの世界にTS転生したらしい ~カードゲーマーは異世界でもカードから離れられない~   作:黒点大くん

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七十四枚目 平らな裁判1

 俺がデッキを構えると女の子のデッキが赤く光った。

「カードファイトをする前に一つ訂正してほしいことがある」

「なんだ」

「まだ結果が分からないから政治犯じゃなくて被告だよな」

「……そうだった。すまない」

 そこは素直なのか。

「「カードファイトエントリー」」

 よし。

 

 女の子の職業はヌーブだった。最弱の職業にして一体何がしたいんだ。

 

 6ターン目までほとんど何もなかった。盤面への影響は俺がペルーダを場に出したぐらいかな。

 

 女の子の7ターン目だ。

「ドロー。チャージ。コスト1でメガキューブを召喚」

「なんだそのカード。俺はそんなカード知らないぞ」

「そんなことはどうだっていいのだ。私は被告代理人の戦術も切り札も知らないから、被告代理人が知らなくてもフェアなんだよね。メガキューブの効果でメガキューブを三体まで場に出す。二体場に出すね。ターンエンド」

 宙に浮いた一辺10cmの白い立方体が出てきた。コスト1で三回は攻撃を防げるってことか。

 

 俺の7ターン目だ。

「ドロー。チャージ。コスト7で焼鳥屋に賛成するにわとりを召喚。コスプレイヤー効果でステータスをコピーする」

「強いね」

「俺はメガキューブに攻撃。破壊」

 なんてことないね。

 

 女の子の8ターン目だ。

「ドロー。チャージ。コスト3でメガキューブ再生機構を発動。このカードは場に置かれて、自分のターンのはじめに墓地から三体までメガキューブを場に出す効果を持っている。しかしこのカードが場にある限り効果も無効化されないし、場も離れないし、私はキューブと名の付くカードしか使えないわ」

「壁が自動で復活してくれるのか」

「壁か。壁ね。決闘裁判の法廷でなければ怒っていましたよ。しかし私は裁判官なので市場を持ち込まないことにしているんですよね」

 将来性はあるから、過剰に反応しないでほしい。怒りで口調が敬語になってるじゃないか。

 

 女の子は首を横に振った。 

「コスト4でキューブーストを発動。デッキからメガキューブを4枚手札に加える」

「同じカードは4枚までしか入れられないはずだろ。でも今ので7枚目じゃねえか」

「メガキューブはデッキに60枚まで入れることが出来る効果を持つモンスターだからね。その代わり破壊されたら一ダメージ受けるんだけど」

 なるほどなあ。

「コスト1でメガキューブを召喚。メガキューブの効果でメガキューブを三体まで場に出す。三体場に出すね。ターンエンド」

 メガキューブのステータスは生命力1でそれ以外0だから能力全振り感がある。

 

 俺の8ターン目だ。

「ドロー。チャージ。コスト2でメガチャージを使用。コスト7で焼鳥屋に賛成するにわとりを召喚。にわとりでメガキューブに攻撃。破壊。俺でメガキューブに攻撃。破壊。ターンエンド」

 女の子生命力:9→7

 着々と生命力が減ってるからどしどしと出してくれるのはありがたいね。

 

 女の子の九ターン目だ。

「メガキューブ再生機構の効果で墓地からメガキューブを二体場に出す。ドロー。コスト5でキューブワイズを発動。自分の場のメガキューブの枚数分ドローする。ざっと7枚だね。このカードはデッキに一枚しか入れられないんだよね。メガキューブを召喚。メガキューブを一体場に出す。このカードは場に九枚メガキューブが存在するときのみ召喚できる。コスト1でナインキューブを召喚。このカードの各ステータスは3なんだよね」

 メガキューブが縦横3×3に重なって奥行きを2つ増やした。3×3×3の立方体だ。

 

 コスト1にしては破格の効果だけど手間に対して強さが見合ってない。

「メガキューブの効果発動。自分の場のすべてのメガキューブをこのカードの下に置く。ナインキューブでペルーダに攻撃」

 ナインキューブがバラバラになってペルーダに降り注ぐ。ペルーダは痛がった。

「攻撃力が足らないはずなのになんでペルーダにダメージを与えられているんだ?」

「ナインキューブは攻撃するときに相手の防御力を無視してダメージを与える貫通を持っているからだ。そっちこそ攻撃してきたナインキューブにダメージを与えるとはね」

「防御力は無視しても反動は効くんだね定期」

 この世界貫通持ってるモンスター使う人いなさすぎてすっかり頭から抜けてた。ただの貫通なら怖がることはないな。

「ターンエンド」

 あんだけ手間をかけてただの貫通モンスターを出すとはお相手さん引きが悪いな。

 

 俺の九ターン目だ。

「ドロー。チャージ。コスト6でギロチンフェイスデビルを召喚。ギロチンフェイスデビルの効果でナインキューブとペルーダに1ダメージ。超絶コンボ、エネルギーヒーリングエクスキューション」

「ナインキューブは効果によるダメージを受けない」

「ペルーダは効果によるダメージを受ける代わりに生命力を6にする」

「俺でナインキューブに攻撃する」 

 ナインキューブはメガキューブに分解して俺の攻撃を避けた。

「ナインキューブは一ターンに一度攻撃を無効化する」

 そう来たか。

「ターンエンド」

 相手の方がドローはしてるから、山札切れで粘るしかねえか。

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