プレイしていたVRカードゲームの世界にTS転生したらしい ~カードゲーマーは異世界でもカードから離れられない~   作:黒点大くん

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七十六枚目 二人目

 俺の十三ターン目だ。

「ドロー」

 いいカードが引けたぞ。

「バニラドラゴンに攻撃。破壊。ゴブリンソードマンに攻撃」

「攻撃を無効化する」

「コスト5でハイパーヘイトを発動。次のターンお前は極大妖精(ビッグフェアリー)で攻撃しなきゃいけねえ。ターンエンド」

 何とかなるぞ。

 

 白い服の男の十三ターン目だ。

「ドロー。チャージ」

「ビーコンパラサイトの効果でビーコンパラサイトに攻撃してもらう」

「これは何かがあるな」

「今更感づいても遅いぜ。なぜなら攻撃しなきゃならんからな」

極大妖精(ビッグフェアリー)でビーコンパラサイトに攻撃」

 よし。

 

 絶好のチャンスってのは自分で作る物なんだよなあ。

「コスト4でセカンドクラッシュを発動。自分のモンスターが破壊されるとき相手のモンスターと自分のモンスターを一体選んで破壊する。ビーコンパラサイトと極大妖精(ビッグフェアリー)を破壊」

「むむむ。なるほど。極大妖精(ビッグフェアリー)を破壊されるとは思わなかった」

「焼鳥屋に賛成するにわとりに攻撃するならバニラバリアの効果を使わせてもらうぜ」

 このハッタリが効くかどうか。本当は使わないんだよね。

「何をぬかすか。使えないだろ。ネコキャットガールズ・ターキッシュバンで焼鳥屋に賛成するにわとりに攻撃。破壊。ターンエンド」

 このハッタリが効かなかったか。このままなにもしなかったら次の次のターンで俺は負ける。

 

 俺の十四ターン目だ。

「ドロー。コスト7で五転生発動。墓地からペルーダを復活させる。ターンエンド」

 白い服の男の十四ターン目だ。

「ドロー。チャージ。ターンエンド」

 何をしてくる気だ。

 

 俺の十五ターン目。

「ドロー。チャージ。コスト4でトリプルドロー発動。コスト8でリサイクルアーマーを発動。モンスターのステータスを上げる魔法を墓地から発動できる。その代わりこのターン中攻撃は出来ない。ダイヤモンドスパイクを発動。ペルーダを選ぶ。ターンエンド」

 白い服の男の十五ターン目だ。

「ドロー。チャージ。コスト4でトリプルドローを発動。ターンエンド」

 俺の十六ターン目だ。

「ドロー。チャージ。コスト7で焼鳥屋に賛成するにわとりを召喚。俺でゴブリンソードマンに攻撃」

「攻撃を無効化する」

「にわとりでゴブリンソードマンに攻撃。破壊。ターンエンド」

 このままちまちま攻撃してれば行けると思う。白い服の男は攻撃で。

 

 俺の十六ターン目だ。

「ドロー。山札はあと4枚だ。来たぜ。あまり使いたくなかったんだけどなあ。コスト4でトリプルドロー。コスト3でマジックバウンスを発動。バニラバリアを手札に戻してもらう。そしてコスト3で無限ラッシュ発動。俺に使う。コストを好きなだけ払って発動する。このカードを発動するとき、好きなだけコストを支払う。払ったコスト分生命力を減らせば、相手モンスターを倒した時攻撃力が2上昇する。俺はコストと生命力を7支払って発動する。修羅の術。このターン中払ったコスト分すべてのプレイヤーの攻撃力を上げる。ターンの終了時に払った生命力分のダメージを受けるのが難点だな」

 ドロウ:生命力9→2

「ビッグイモムシに攻撃。破壊。ネコキャットガールズ・ターキッシュバンに攻撃。破壊。ネコキャットガールズ・アビシニアンに攻撃。お前のモンスター全部攻撃で破壊してプレイヤーに攻撃。攻撃力はざっと20以上あるぜ」

「それを防ぐ手段はないだろう」

「とどめだ」

「コスト8で発動。痛み分け。自分に攻撃してくるモンスターかプレイヤーの攻撃力の半分と同じ数値のダメージを互いに与える。奇数の時には使用できない」 

「超絶レアカードの痛み分けか。持ってねえからほしいな。普通に欲しかったけど期間限定で手に入らなかったんだよなぁ」

 場がすっきりした。引き分けになったのだった。

 

 引き分けになった場合どうなるんだろ。

「引き分けになった場合はどうするんだったかな?」

「ちゃんと覚えておいてよね。闘争裁判第五条に引き分けになった場合、被告側の勝利とする。五連勝するのはさすがにきついからそこら辺ちょっと甘くしようねって書いてあるじゃない」

 ちょっとノリが軽くねえか。

「ああすまん。いつもは勝っちゃうからつい忘れてた」

 首の薄皮一本繋いだ。助かったぜ

 

 白い服のご老人が来た。男か女か分からねえなあ。

「年寄りをあまりいじめないでくれ」

「ごめん。人生の瀬戸際で他人を思いやれるほど性根良くねえんだわ」

「ほほ。カードファイト」

「カードファイト」

 倒してやるぞ。

 

 

 ……ご老人の十一ターン目だ。

「ゴブリンエンペラーで攻撃。とどめぞ」

「ぐああああ」

 ドロウ:生命力0

「これがゴブリンデッキの本気か。俺の引きを悪くする主人公補正体質も効いてないようだし、結構な実力者なんだろうな」

「生まれたときより体が弱くて長時間カードファイトが出来ぬのでな。アタシは速さにこだわるようになったただの老人さ」

 噓つけぇ。どっからどうみても健康そのものじゃねえか。

 

 あっと現実逃避してる場合じゃない。

「闘争裁判第四条代理人が敗れた場合代理人を入れて五人までならカードファイトを行えるとあるぞ」

「ギリギリ助かった」

「それじゃあ俺にやらしてもらおうか」

 黒覆面ヤローが現れた。

 

 なんでこんなところにいるんだ。

「お前はかんけーねーだろ」

「君は誰だね?」

「細かいことを言うな。実力者が必要なのだから頼れ。それにお家の取り潰しは俺にとっても困ることだからな。カードファイトエントリー」

 白い服のご老人は秤を持って地面に置いた。

「ふむ。部外者ではないようだね」

 ピンハネル伯爵家の人たちが集まっているところに急いで行った。しかしながら誰一人として欠けていなかったのである。

 

 じゃああの黒覆面ヤローは誰なんだろう。

「すみません。負けました」

「二人も倒してくれありがとう。よくやったよ」

 優しいなこの人。

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