どけ!私たちが主役だぞ!   作:J-2

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最近はウマ娘怪文書が流行っているそうですね。

かくいう私も怪文書は好きです。

マンハッタンカフェの怪文書とかかきてーなーおれもなー


アークトゥルスのメンバー

チームアークトゥルスに所属するメンバーは4人いる

 

ここぞという戦いで驚異の力を発揮するライスシャワー

 

鬼脚で怒涛の追い込みをかけるナリタタイシン

 

冷静な判断力で勝負所を見極め爆発力を見せるマンハッタンカフェ

 

名前に劣らず他を突き放し圧倒的な速度をみせつけるアグネスタキオン

 

 

それぞれが理想を追い求めチームに所属した。

トレーナーは彼女等の理想を実現するために歩みを止めない。

 

 

例え……

 

 

 

「また何か飲まされたの?」

 

「ご明察」

 

アグネスタキオンの実験により生まれた試薬を飲んだことで、ゲーミングキーボードの如く大腿筋のみが発光していたとしてもだ。

 

「タキオンさん…トレーナーさんにまた迷惑をかけたんですね」

 

「カフェ、それは語弊だよ。彼は進んで試薬を飲んだのさ。優秀なモルモットだからね」

 

アークトゥルスのメンバーであるマンハッタンカフェはチームメイトであるアグネスタキオンへ責めるような鋭いの視線を飛ばす

そんなことお構いなしにアグネスタキオンは飄々と話す

また、とカフェが言ったように、アークトゥルスにアグネスタキオンが入ってからは、トレーナーが試薬を何らかの形で飲まされることが恒例行事になってるのだ

 

「で、今回はどう飲ませたの?」

 

タイシンは呆れた表情で一応タキオンへ問う

 

「なぁに簡単さ。彼が好んで使っているマグカップに試薬をちょちょいと入れただけさ」

 

「進んで飲んでないじゃないですか」

 

堂々と犯行宣言をするタキオンにカフェは額をおさえる

 

「確かにコーヒーが入ってたから分かりにくかったかもしれないが…」

 

「…あからさまに仕込んでいるじゃないですか」

 

「結果的に進んで飲んだことには変わりないだろう?」

 

「…ハァ」

 

カフェは毎度のことながら、問い詰めてもこの戦犯は反省しないだろうと思った

 

「お兄様、前よりも一段と輝いてるね」

 

チョコチョコとライスはトレーナーに歩み寄る

健気でかわいい

 

「物理的にな」

 

声をかけられたトレーナーの顔はもう悟りを開ききってる表情をしていた

 

「ライスは綺麗だと思うよ」

 

「ライスは優しいな…。その優しさをどっかの誰かに教えてやりたいよ」

 

ライスの優しさにトレーナーは心の安寧を取り戻したようだ

しかし、栗毛のヤツは安寧などということを許さない

 

「私が優しくないだって、モルモット君?」

 

「うわ出た」

 

「君は私を勘違いしているよ。私は君に優しくしているさ」

 

堂々と自信満々にしゃべるタキオンにトレーナーも少し腹が立ってきた

 

「試薬をコーヒーに仕込んで、大腿筋発光させようとするウマ娘のどこが優しいかご教示頂きたいね」

 

「勉強熱心なのはいいことだトレーナーくん。教えを授けようじゃないか」

 

他人の怒りなどどうでも良さそうに饒舌にタキオンは喋る

 

「なんでタキオンはあんなに自信満々なのよ」

 

「知ってたらもう少し日頃の対処が上手くできますよ」

 

「…それもそうか」

 

タイシンとカフェはハァ…と深い溜め息をつく

タキオンはそんなことなどいざ知らずトレーナーの輝く大腿筋を指差す

 

「トレーナーくん。その光輝く大腿筋を見てくれ」

 

「こうか?」

 

「そうだ。普通の光と比べて何か感じないかい?」

 

「…見続けてもあまり目が疲れないことか?」

 

トレーナーは半信半疑で答える

 

「その通りだ!一定の光量を保ちながらも視覚に与えるダメージを少なくすることに成功したんだ!これが私の優しさだよトレーナーくん!」

 

タキオンは両手を広げ声を張り上げて堂々と顕現する

あまりの堂々っぷりにトレーナーももうお手上げのようだ

 

「…そうか、これを優しさと言うならお前なりの優しさなんだろう」

 

「そうだろう、そうだろう。聞き分けが良いのは私のトレーナーであり優秀なモルモットなだけはあるね」

 

ウンウンとタキオンは感心するように頷く

 

「でも、1つ言っていいか?」

 

「なんだい?」

 

タキオンは優秀なモルモットであり、理解の早いトレーナーの言葉に耳を傾ける

トレーナーはふと抱いた疑問をそのまま吐露した

 

 

 

「タキオン、お前自分の研究目的見失ってないか?」

 

 

 

 

時が止まった。

実際に時間が止まったとかそんなオカルティックなことではないが、この場はビデオの一時停止したような状態になった。

 

「………そんなことはない」

 

少し間をおいてタキオンは否定したが、

 

(図星だな)

 

(図星ですね)

 

(図星みたい)

 

タイシン、カフェ、ライスは同じ事を思った。

 

今回の試薬、普段ならあるはずのタキオンが予想していた効能がタキオン自身の口から述べられていない。

試薬の副作用でトレーナーが蛍光色に発光する事態が多々あったが、今回は副作用についても述べられていない。

 

考えられるのは、今回の試薬の効果はトレーナーの大腿筋を発光させるということだ。

副作用は特に無さそうである。

この試薬は本来の目的を達成していたみたいだ。

生体実験は成功であるのだ。

 

だが、タキオンが試薬を作り続ける理由は、ウマ娘という可能性を秘めた存在が、可能性より先の次元に到達するためである。(スマートフォン向けアプリケーションゲーム ウマ娘プリティーダービー アグネスタキオンのウマ娘ストーリー 参照)

 

今回の試薬は果たしてその目的に則したものなのだろうか…

おおよそ違うであろう。

 

「タキオン…」

 

「やめろ!そんな目で私を見るな!」

 

タキオンにトレーナーの可哀想なものを見る目が向けられる

タキオンは言葉で否定しているものの、内心は図星であった。

恥ずかしさで顔が真っ赤になっている。

 

「…さて、タキオンさんが自爆しましたが、トレーナーさん本日もトレーニングよろしくお願いします」

 

「こんなところで油売ってる暇はないね。トレーナー、さっさと始めるよ」

 

カフェとタイシンは悶え苦しむタキオンをよそにトレーニングを始めようとする。

 

「カフェもタイシンもタキオンにはかなりドライね」

 

「「面倒事が嫌いですので(だから)」」

 

間髪いれずに答えが帰ってきた

 

「うん…そっか…」

 

トレーナーもこれ以上は問い詰める気がなくなった。

ライスは悶えるタキオンを励まし続けている。

混沌としたスタートだが、なんやかんやでメンバーそれぞれ己の夢へ向けてのトレーニングをこなした。




「タキオンさん大丈夫?」

「フフフ…これがモルモットくんが私に教えたかった優しさか…」

「…?」

こんなことがあったとかなかったとか
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