推し変したらヤンデレに   作:555

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推し変、経験ございませんか?



朝香果林 前編

 僕はスクールアイドルが好きだ。

 そんな僕が今ハマっているのは今通っている高校で活動しているスクールアイドル、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会。

 好きなアイドルグループがあるという事は、必ず"推し"という一番好きなアイドルがいると思うけれど、僕の虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の推しは朝香果林さんだ。

 

 高校生とは思えない抜群のプロポーションに本人の大人っぽい振る舞いや雰囲気、常に落ち着いていてクールで偶に慌てたり子供っぽい所もあるけれど、それすらも愛おしい程好きだ、もし付き合えたら、結婚出来たらなんて妄想も数え切れない程した。

 彼女は読者モデルもやっていて活動の幅も広く、毎月出る果林さんが出ている雑誌勿論全部買うし、ライブには毎回行っている。

 雑誌等で行われるそのモデルのサイン色紙等も幸運な事に毎回当たっている。

 SNSではそれなりに有名な果林さんファンとして知られていて、僕は有名な古参ファンでもあった。

 でも人間いつか好きな物には飽きが来る。

 飽きと言うよりは気の迷いと言うべきか手を広げたと言うべきか分からないけれど、段々と果林さんから僕は彼方さんを応援する様になっていった。まだ勿論果林さんも好きだけど、どちらかと言うと彼方さんへの熱量が今は大きい。買う雑誌を少しずつ減らして、サインもこんなにあるならいいかと懸賞も応募しなくなって、買うグッズの量も彼方さんの方が増えた。

 そして、SNSのプロフィール欄の果林さん推しから果林さん、彼方さん推しという風に増やした。

 

 明日はライブがある。一体彼方さんはどんな曲をどんな風に歌ってくれるのか、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか期待に胸を膨らませながら学校の廊下を歩いているとその推しである近江彼方さんに出会った。

 普通のアイドルではなくスクールアイドルの為こうして会えるのも魅力の一つだ

 

「あ、えっと彼方さん……ですよね」

 

「ん? そうだよ。彼方ちゃんだよ」

 

 特有の間延びした声、今にも眠ってしまいそうなとろんとした目、この落ち着くような雰囲気も彼女の魅力だろう。

 

「僕、最近彼方さんのファンになりました。明日のライブ頑張ってください!」

 

「でも、キミ確か前果林ちゃんの事応援してたよね~? 推し変してくれたの? ありがと~、彼方ちゃんの事これから沢山応援してね」

 

「僕が果林さん推しだってこと知ってるんですか?」

 

 推しに認知して貰えているとは追っかけているものとしては例えようが無いほどの幸福、今まで精一杯推していて良かった! 

 

「うん、よく果林ちゃんから『私の事最初から精一杯応援してくれている人がいるの』って自慢されててさ~」

 

「ぷっ、それ果林さんのマネですか? あんまり似てませんね」

 

 あまりにも似てなさすぎてつい、吹き出してしまった。

 

「なにを~結構自分では真似できたと思ったんだけどなぁ~」

 

「果林さんも僕の事知ってくれてたんだ……めっちゃ嬉しい……」

 

「ふふふ~、でも次は彼方ちゃんを応援してくれるんでしょ? 果林ちゃんから一人奪っちゃった。しかも君なんてとっても嬉しいな」

 

「はい、全力で彼方さんの事を応援します!」

 

「そのまま私の永久ファンになって欲しいなぁ、なんて」

 

 また少し色々彼方さんと話し込んで、意気投合して連絡先まで交換してしまった。

『君だけに特別な写真送っちゃうかも~』

 と期待させる様な事を言っていたが、期待せずに期待しておこう。

 でも、僕はもう少し周りに注意をするべきだったかもしれない。

 いくらスクールアイドルとは言ってもアイドルというのはファンの争奪戦であり、戦いなのだと、そして、推しが変わったという話を"元の推し"が聞いていたという事を

 




推し変系ストーリー皆も書こう!
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