ウルトラマンティガ THE ULTIMATE MAGICIANS   作:naogran

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賢者の孫



26/賢者の孫

現代世界・東京都内。

 

同僚A「あ〜・・・終わったぁ・・・」

 

同僚B「そっちはどうよ?」

 

同僚A「終わったんなら飲みにでも行かね?」

 

男「いやこっちは全然っすよ。時間掛かりそうなんでお先にどうぞ。」

 

同僚B「そっか。じゃあお先。」

 

同僚A「お前も程々にな。」

 

 

 

 

仕事を続けるが、作業が終わらない。

 

男「終わらねぇ・・・まぁ早く帰った所で待ってる人も居ないし、録り溜めたテレビを見るかやり残したゲームするくらいだしな・・・」

 

 

 

 

やっと仕事が終わった。

 

男(やっと帰れる・・・この地球には俺みたいな奴いっぱい居るんだよな・・・)

 

通行人「ん?おいアンタ・・・」

 

しかし男は考え事をしていて聞こえてない。

 

通行人「危ないぞ!!!」

 

 

 

 

 

 

東京都内のある夜に起きた事故

それが、この物語の始まりだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔法がありふれた異世界。

 

老人「降って来おったか・・・この先に森があったな・・・雨宿りをして行くかの。」

 

この老人の名は、マーリン=ウォルフォード。嘗て世界を恐怖に陥れた存在を討伐した稀代の英雄。

 

 

 

 

森に向かって雨宿りをしようとした時。

 

マーリン「・・・・!!」

 

彼が目にしたのは、複数のバラバラ遺体と破壊された馬車だった。

 

マーリン「・・・これは・・・魔物に殺られたのか・・・惨い事を・・・せめて弔って・・・」

 

???「ああーっ・・・」

 

マーリン「ッ!?赤ん坊の泣き声・・・!?何処じゃ!?」

 

馬車の中を見ると、泣いている赤子が居た。

 

マーリン「おお・・・魔物に襲われて生き残っておるとは・・・奇跡じゃ。怪我をしておるな。どれ・・・」

 

魔法で赤子の傷を治すと、赤子は眠った。

 

マーリン「・・・何と強い子じゃ。」

 

するとマーリンに何かが降りた。

 

マーリン「この子を・・・育てろと言う事か・・・?これは天命かのう・・・」

 

その赤子は、英雄の子として育てられる事になった。

 

 

 

 

 

 

8年後。2羽のニワトリに何かが迫った。

 

少年「ハッ!!」

 

茂みの中から風魔法が吹き荒れ、2羽のニワトリに直撃した。

 

少年「よし!食糧ゲット!!」

 

この少年の名は、シン=ウォルフォード。この森で祖父と2人で暮らしてる。

 

 

 

 

彼には前世の記憶がある。地球の日本で育った記憶。だが、死んだ理由の記憶は残っていない。

 

 

 

 

森にある小屋。

 

シン「たっだいまー!」

 

マーリン「おう、おかえり。どうじゃ?今日の狩りの成果は。」

 

異空間収納から、狩った獲物達を出した。

 

マーリン「ほほう、鳥が3羽に猪か。」

 

シン「あんまり獲り過ぎても良くないしね。」

 

マーリン「風の刃か。見事なもんじゃのう。」

 

シン「狩りには一番向いてるからね。」

 

この世界には、魔法がありふれている。シンは幼い頃からマーリンに魔法を教えて貰っている。

 

マーリン「では炎はどうじゃな?シン火を点けてみ。」

 

シン「うん!」

 

この世界の魔法は無詠唱で成立する。イメージを掴めば魔法が具現化する。

 

マーリン「おお!」

 

炎の魔法で焚き火に火が点いた。

 

シン(正直これには助かった。向こうの記憶があるだけに呪文の詠唱とか魔法名を叫ぶとかちょっと抵抗があるもんな。)

 

すると遠くから4人の人物がやって来た。

 

シン「あ!メリダ婆ちゃんにミッシェルさん!リチャードおじさんにレイチェルおばさんも来た!」

 

マーリン「シンよ。ワシの魔法だけじゃなく、魔道具や剣術について学ぶが良い。」

 

シン「うん!」

 

 

 

 

やって来た4人に、今日の獲物を見せた。

 

メリダ「獅子狩りだって!?シン!アンタなんて危ない事してるんだい!」

 

彼女の名はメリダ=ボーウェン。マーリンの知り合いで、よくこの小屋に訪れる。彼女にはマーリンとある関係があるのだが。

 

シン「別に危なくないよ。この前婆ちゃんと一緒に作った魔道具だってあるし。」

 

メリダ「やれやれ、何処の世界で8歳で猪を狩る子供が居るんだい。」

 

リチャード「もうここにしか居ないな。目の前に。」

 

彼の名はリチャード=ラドクリフ。マーリンの幼馴染みで、ラドクリフ教会の大師祭を務めている。

 

レイチェル「流石、マーリンさんが教えただけはありますね。」

 

そして彼女はレイチェル=ラドクリフ。リチャードの妻で、騎士養成士官学院の筆頭教官を務めている。

 

マーリン「シンの魔法の腕はお前達も知っておろう。この森はシンにとっては庭みたいなもんじゃ。」

 

リチャード「その庭を作ったのはお前だけどな。」

 

ミッシェル「しっかし猪まで仕留めるとは武術の鍛錬次からもっと厳しくするか。」

 

シン「えぇー!やだよー!」

 

そして彼はミッシェル=コーリング。シンに武術を教えてる先生でもある。

 

 

 

 

 

 

あれから2年後。シンが10歳になったある日。

 

シン「魔物狩り?」

 

マーリン「シンも10歳になった事じゃし そろそろ経験しておいた方が良いじゃろう。」

 

シン「魔物か・・・」

 

マーリン「この世界に充満する魔力。全ての生き物はその恩恵を受ける事が出来る。だが制御に失敗すると生き物は凶暴になり辺り構わず攻撃するようになる。それが魔物じゃ。人も例外ではないぞ。」

 

シン「昔、一度人が魔物化して国が1つ滅び掛けた。それを救ったのが爺ちゃんなんだよね?今でもその国では英雄なんでしょ?」

 

マーリン「ほほほほっ!ではそろそろ始めようかの。まずは魔物を探すんじゃ。」

 

崖の上に立つ。

 

シン「どうやって?」

 

マーリン「魔力を周囲に薄く広げていくのじゃ。そこに別の魔力が触れるとその存在を感じられる。生き物は全て魔力を持っておるから何処に何がおるのかすぐに分かる。これを索敵魔法と言う。」

 

シン「・・・・」

 

マーリン「とは言え、これはある程度魔力を制御出来んと難しいが・・・な!?」

 

既にシンが索敵魔法を発動していた。

 

シン「はっ!凄い・・・森中の生き物が・・・!家にいるメリダばあちゃんの魔力も!それにリチャードおじさんにレイチェルおばさんまで!」

 

マーリン(ふむ・・・予想はしておったが1回で成功しよるか。)

 

シン(っ!?何だ・・・この禍々しい・・・)

 

森の中に潜む禍々しい魔力を感知した。

 

マーリン「見付けたかの。それが魔物の魔力じゃよ。」

 

シン「爺ちゃん早く行こう!あんなもん放っておいたら大変な事になる!」

 

マーリン「そうじゃのう・・・これはちとマズいかも知れぬ・・・」

 

 

 

 

 

 

2人は急いで現場に向かう。

 

マーリン「ん!?シン・・・そのブーツ、魔道具か。」

 

シン「うん。メリダ婆ちゃんに色々作り方教わったんだ。これは俺のオリジナルだけどね。」

 

そのブーツには、空気噴射の文字が浮かんでいた。

 

マーリン(・・・見た事のない文字じゃな・・・何て読むんじゃろう・・・)

 

この世界には、漢字と言う概念は存在していない。

 

 

 

 

 

現場に着くと、熊の魔物が動物を喰い荒らしていた。

 

シン「怖ええ・・・これが・・・魔物・・・けど・・・!!こんなヤツ放置してたら・・・!!」

 

魔物に向かってシンが突撃する。

 

マーリン「ま、待つんじゃ!シン!!!」

 

魔物がシンに向かって走り出し、爪を振り下ろす。しかしシンは間一髪避けれた。

 

シン「あっ危ねぇ〜〜〜!魔道具がなかったら死んでたかも・・・よーし。」

 

マーリン(・・・!あれもシンのオリジナルの魔道具か・・・!?一体何の効果を付与・・・)

 

その剣には、『超音波振動』が彫られてある。

 

マーリン(・・・!!読めん・・・!!)

 

襲い来る魔物を、シンがジェットブーツの空気噴射で躱した。

 

シン(この敏捷性・・・魔法で身体強化してやがるな・・・!!だったら先に・・・!!)

 

超音波振動の剣を振り、魔物の両腕を切断した。

 

シン「もう邪魔出来ねえだろ!!!」

 

超音波振動の剣が、魔物の首を斬り落とした。

 

マーリン「・・・・」

 

戦いの一部始終を見てたマーリンがあんぐり顏をしてる。

 

マーリン「っ!?」

 

斬り落とされた魔物の目を見ると、あの時の記憶が重なった。

 

シン「やったよ!!爺ちゃ・・・」

 

マーリン「・・・・」

 

シン「爺ちゃん?」

 

マーリン「お?おお!すまんすまん。ちょっとボーっとしてもうた。」

 

シン「あれで良かった?失敗してないよね?」

 

マーリン「勿論じゃ!これ以上ない程完璧じゃったぞ!」

 

シン「本当!?じゃあ、魔物狩りは成功?」

 

マーリン「勿論じゃ!」

 

シン「やったー!早く家帰ろ!お腹空いちゃったよ!」

 

マーリン(まさか・・・これ程とは・・・楽しみじゃの・・・)

 

 

 

 

 

 

その夜。

 

メリダ「何だって!?魔物化したレッドグリズリーを・・・シンが瞬殺した!?」

 

マーリン「あぁ。ワシが助ける間も無くじゃ。」

 

リチャード「レッドグリズリーはベテランハンターでも苦労する程の力を持っている。それをあの子が?」

 

メリダ「全く。一体何者なんだろうね?あの子は・・・」

 

レイチェル「はい。魔法を習得するスピードは尋常ではありません。ミッシェルさんの武術や私の剣術を簡単にマスターしています。」

 

メリダ「それに、付与魔法に至ってはオリジナルの言語だ。案外あの子、別の世界か何かから来たんじゃないのかい?」

 

マーリン「はは・・・何者でも構わんよ。ワシを爺ちゃんと呼んでくれて、ワシが修めた魔法の悉くを素直に吸収してくれておる。元は拾い子じゃが・・・ワシは本物の孫だと思っとる。ワシはあの子が可愛うてしょうがない。強くなるのは、あの子自身が身を守る事にもなる。何も問題はありゃせんよ。」

 

メリダ「おやおや。嘗て『破壊神』と呼ばれた男のセリフとは思えないねぇ。」

 

リチャード「お前がそう言っても、私達から見たら説得力ないな。」

 

マーリン「ぬあっ!止めてくれ!黒歴史を掘り返すのは・・・」

 

ミッシェル「ははっ。それが今では賢者様では御座いませんか。」

 

レイチェル「そうですよ。実際皆さんに慕われてるのも事実ですし。」

 

メリダ「まぁ、あの子が可愛いのは私も同じさ。たまにしか会えないけど・・・それでも、私にとっても本当の孫だよ。あの子は。」

 

マーリン「・・・」

 

メリダ「・・・」

 

ミッシェル「・・・?」

 

リチャード(この2人・・・)

 

ミッシェル「しかし魔物を単独で撃破出来るとは!これは更に稽古をグレードアップしても良さそうですね!レイチェル様、お伴して下さいますか?」

 

レイチェル「勿論です。」

 

マーリン・メリダ「・・・・」

 

ミッシェル「・・・ん?あれ?どうかしましたかな?」

 

メリダ「あの子も災難だねぇ・・・こんな脳筋に気に入られちまって。」

 

マーリン(・・・そろそろ話す時期かのう・・・)

 

 

 

 

 

 

後日。シンはミッシェルとレイチェルから稽古を学んでる。

 

レイチェル「今日はここまでです。お疲れ様ですシン。」

 

マーリン「稽古は終わったか?」

 

シン「最近またキツくなって来たんだけど・・・」

 

リチャード「そう言いながら頑張ってるじゃないか。」

 

マーリン「所でシン。」

 

シン「ん?」

 

マーリン「ちょっと話がある。」

 

 

 

 

 

 

誰も居ない丘の上。

 

シン「爺ちゃんの・・・本当の孫じゃない?俺が?」

 

マーリン「うん。スマンのう。今まで黙っておいて。」

 

シン(・・・まー知ってたけど。)

 

彼は既に気付いていたのだった。

 

マーリン「お前を見付けた時、馬車は無惨に破壊されておっての・・・身元が分かるものは何もなかった。お前の・・・両親が誰なのかも・・・」

 

シン「・・・そっか。」

 

マーリン「・・・気にならんのか?」

 

シン「だって両親って言われても覚えてないし・・・それに俺には、爺ちゃんが居るもの。」

 

マーリン「・・・!!」

 

シン「それにメリダ婆ちゃんもミッシェルさん、リチャードおじさんにレイチェルおばさんも居る。他にも色んな人がウチに来てくれるし。・・・両親が居なくたって寂しいと思った事なんか1度もないよ。だからさ・・・ありがとう爺ちゃん。俺を拾ってくれて。ありがとう。何時も俺を可愛がってくれて。俺・・・爺ちゃんに拾われて幸せだよ。」

 

マーリン「シン・・・う・・・うぐ・・・う・・・う・・・うおおおお〜〜〜〜〜!!」

 

シン「あ、泣いちゃった。」

 

 

 

 

 

 

それから2年後。小さな国・ライサ小国。ここのレストランにあるグループが居た。

 

フェオン「ん〜!やっぱりここの料理は美味しいわねぇ〜!」

 

イザベラ「お姉ちゃん、何杯食べてるの?」

 

アンナ「もう軽く10杯食べてますね・・・」

 

それは、フェオン達だった。彼女達は故郷を発ち、共に旅をしている。

 

女性A「ねぇ知ってる?この先にある辺境の森の奥に古代の戦士の石像があるって。」

 

女性B「知ってる知ってる。何かハンター達の間で噂されてるよね。」

 

エミリー「ん?戦士の石像?」

 

レア「あぁレアも前にハンターから聞いた事あるぞ。誰も居ない神殿にある戦士の石像。」

 

アンナ「でもどんな姿かまだ誰も見た事がないって。」

 

ヒナ「迷信なんじゃないですか?」

 

フェオン「・・・どんな姿なのか、何か興味が湧いたわ。」

 

イザベラ「お姉ちゃん、行くの?」

 

フェオン「1つの宝探しと思えばね。」

 

女性A「あなた達、その神殿に行くの?」

 

ヒナ「はい。そう決めた所なんです。」

 

女性B「気を付けた方が良いわよ。あの森は深くて恐ろしいし、何でも1度入ると生きて帰れないって噂だからね。」

 

アンナ「そんなに恐ろしい森なんですか・・・」

 

女性A「ここから出発するとなると、軽く3日は掛かりそうよ。」

 

フェオン「そ・・・そうなんですか・・・?」

 

イザベラ「あ、お姉ちゃんが怯えてる・・・」

 

 

 

 

 

 

同じ頃、小さなマーケットでは、ある人物が歩いていた。

 

タクト「へぇ〜。賑わっているなぁ〜。」

 

それは、タクト=クリスティ。前世で飛行機墜落事件に巻き込まれて死亡し、この異世界へ転生した。

 

タクト「何か珍しい物とかないかな〜?」

 

???「よう!そこの兄ちゃん!」

 

タクト「ん?」

 

ある骨董店の店主がタクトを呼び止めた。

 

店主「兄ちゃん見ない顔だね。旅人さんかい?」

 

タクト「あ、あぁそんな所だ。」

 

店主「そうかそうか。ちょっと見て行かないかい?色んな代物が揃ってるぞ?」

 

タクト「ほうほう。結構歴史的な物が多いなぁ・・・ん?」

 

その中で、スパークレンスの化石に目が止まった。

 

タクト「(あれは・・・?)店主、この品って何処で見付けたんだ?」

 

店主「これか?これはな、3年前に近くの山で見付けたもんでな。でも買う人は誰も居なくてずっとここに並べてるんだ。買ってくれる人が来てくれるまでね。」

 

タクト「・・・店主、これ、俺に売ってくれ。」

 

店主「本当かい!?毎度あり!」

 

代金を払い、スパークレンスの化石を買った。因みに金は、今まで盗賊退治の報酬として手に入れた報酬金。

 

店主「また何時でもおいでな〜!」

 

 

 

 

 

 

3日後。フェオン達は戦士の石像が眠ると言われる辺境の森に足を踏み入れた。

 

フェオン「や、やっぱりあんな事言うんじゃなかったわね・・・」

 

エミリー「もうここまで来たんだ。引き返す事も出来ないだろう。」

 

レア「アンナ。絶対にレアから離れるんじゃないぞ。」

 

アンナ「うん。絶対離さないよ。」

 

ギュッと手を繋いでる。

 

ヒナ「エミリーちゃん。私を置いて行かないで下さいね。」

 

エミリー「当たり前だ。」

 

ヒナに腕を組まれてる。

 

"ヒュン"

 

イザベラ「ん?」

 

フェオン「ど、どうしたのイザベラ?」

 

イザベラ「何か光ったような気がしたんだけど・・・」

 

フェオン「き、きき気のせいじゃないの?」

 

イザベラ「そう、かな?」

 

ゆっくりと森の奥へ進む6人に、3人の人影が迫って来る。

 

 

 

 

 

 

数分後。辺境の森を歩くタクトの姿があった。

 

タクト「結構深く入ったな・・・本当にこの世界にあるのか・・・?」

 

ジャケットの内ポケットから、スパークレンスの化石を見る。

 

タクト「これは一体何なんだ・・・?何か不思議な力を感じるが・・・」

 

"ヒュン"

 

タクト「ん?」

 

突然森の右から何かの気配を感じた。

 

タクト「何かあるのか?」

 

右の方へ進んで行く。

 

 

 

 

しばらく進むと。

 

タクト「ん?」

 

???「助けて〜〜!」

 

壁に埋められてる女が。

 

タクト(・・・壁から尻が生えてる・・・)

 

???「ん!?人の気配!そこの人!助けて下さ〜い!」

 

タクト「ま、待ってろ。今抜いてやるから。せーのっ!」

 

強く引っ張って、女を助けた。

 

???「痛たたた・・・」

 

タクト「大丈夫か?」

 

助けた女に手を差し伸べ、女はタクトの手を握って立ち上がった。

 

???「助けてくれてありがとう。私はグレア。あなたは?」

 

タクト「俺はタクト。タクト=クリスティだ。それでグレアとやら。何であの壁に埋められてたんだ?見た所、蝶々みたいな衣装を着ているが・・・」

 

グレア「私ね、蝶々の精霊なの。」

 

タクト「へぇ〜。」

 

グレア「向こうにある石像を目指そうととしたんだけど、実体化の魔法使っちゃって・・・テヘ☆」

 

タクト「随分なうっかり屋さんだな・・・ん?石像?その石像って何だ?」

 

グレア「何でも、大昔から存在する戦士の石像って噂だよ。」

 

タクト「戦士の石像・・・ちょっと俺も見てみたい。興味が湧いた。」

 

グレア「そうなの?なら一緒に行こ?」

 

タクト「あぁ。」

 

2人は戦士の石像を目指して森の奥深くへ行く。

 

 

 

 

 

 

タクトはこの森でフェオン達と出会い、森の奥のピラミッドの神殿へ向かった。そこには、ウルトラマンティガの石像が存在していた。災害級に襲われた時、タクトは光を受け継ぎ、ウルトラマンティガの力を得た。彼は、フェオン達の仲間入りをし、3年の旅を始めた。

 

 

 

 

 

 

そして3年後。マーリンの小屋に数人の客人がやって来た。

 

ディセウム「さて、我らが英雄マーリン殿のお孫さんがこの度めでたく15歳になり成人した。これを祝って乾杯したいと思う。皆、杯を持って頂きたい。」

 

皆が杯を持つ。

 

ディセウム「それでは、シン君の15歳の誕生日を祝って、乾杯!」

 

全員「乾杯!!」

 

今日この日は、シン=ウォルフォードが15歳となり成人した誕生日である。

 

メリダ「あのちっこい赤ん坊だったシンが成人するとはね・・・」

 

マーリン「あっと言う間じゃったのう。」

 

アザレア「甥っ子が健やかに成長して嬉しいわ。」

 

彼女はアザレア=ウォルフォード。シンの叔母である。

 

アザレア「もうシンは社会に出る年頃とはね。」

 

シン「生活するのに何の支障もないし・・・別に家出しなくても良いのに。」

 

メリダ「ダメだよ!大人になる為にも社会のルールは守りな!」

 

ディセウム「マーリン殿の魔法の卒業試験は無事クリアか。おめでとう。」

 

シン「ありがとうディスおじさん。」

 

トム「これからどうするかは決めたんですか?」

 

彼はトム=ハーグ。ハーグ商会を経営している商人。

 

マナミア「シンにはやりたい事とか、やってみたい事とかあるんじゃないですか?」

 

彼女はマナミア=ラドクリフ。リチャードとレイチェルの孫娘。

 

シン「俺、1度も森を出た事ないし・・・取り敢えず街へ行ってみようかなって思ってるよ。」

 

マナミア「それから?」

 

シン「それから?」

 

ジークフリード「何かあるだろ?都に行けばシンなら魔物ハンターになれるだろうし、付与魔法で魔道具屋だって出来る。それに・・・それだけ男前なら女の子と仲良くなって養って貰えるかも知れないし。」

 

クリスティーナ「そんな考えを持ってるのはアナタだけですね。」

 

ジークフリード「アァ!?」

 

クリスティーナ「何ですか!?」

 

ジークフリード=マルケスとクリスティーナ=ヘイデン。この2人は喧嘩が絶えない。

 

ニルス「クリス。ジーク。喧嘩も程々にしろよ。」

 

モニカ「相変わらず仲良しですね。」

 

ニルス=ラドクリフとモニカ=ラドクリフ。マナミアの両親。

 

シン「ハンター?魔物って討伐したらお金が貰えるの?」

 

マナミア「そうですよ?魔物ハンター協会に入れば、魔物を討伐した分の報酬が貰えるのです。」

 

シン「そうなんだ。それに魔道具屋って・・・すぐ店なんて持てないでしょ?」

 

この言葉に全員が固まった。

 

トム「・・・まさかとは思いますが・・・シンさん・・・今まで買い物とかした事・・・あります?」

 

シン「買い物はトムさんからしかした事ないですね。お金のやり取りは爺ちゃんがしてたからやった事ないです。」

 

メリダ「マーリン・・・!?アンタ・・・!」

 

リチャード「お前・・・まさか・・・!」

 

マーリン「そう言えば、常識教えるの忘れとった!」

 

全員「何ぃ〜〜〜〜〜〜!?」

 

今のシンには常識がなかったのだ。魔法ばかり教えて貰ってる代償として、常識を教えて貰った事は1度もなかったのだ。

 

マーリン「まっ。何とかなるじゃろう。」

 

リチャード「お前は・・・あれ程常識を習得させろって散々言っただろうに・・・」

 

 

 

 

 

 

翌日。アールスハイド王国にタクト達がやって来た。

 

レア「ここがアールスハイド王国かぁ。」

 

フェオン「来たのは良いけど、ここは荒野かしら?」

 

ヒナ「取り敢えず、魔物や魔人の気配はないみたいですね。」

 

アンナ「三大大国の1つですから、余程治安が良い国なんでしょう。」

 

イザベラ「王都は何処にあるのかな?」

 

タクト「・・・地図を見た限り、向こうだな。」

 

グレア「ん?見て?誰か来るよ?」

 

全員「ん?」

 

 

 

 

 

 

同じ頃、この荒野に魔法陣が出現した。その魔法陣からシン達が現れた。

 

ディセウム「何と!一瞬でこのような場所に・・・」

 

ジークフリード「まさか転移・・・」

 

マーリン「シンのオリジナルじゃよ。」

 

トム「これは世界の流通を、いや常識そのものを覆しかねませんね。」

 

メリダ「こんなとんでもない魔法が使えるだけでも驚きなのに。」

 

マナミア「お祖父様が言った通りですね。」

 

ミッシェル「こんな場所まで来ると言う事は何か理由が?」

 

マーリン「まぁこれ位周囲に何もない場所でなければ危険じゃからのう。」

 

メリダ「危険!?」

 

アザレア「お父さん、どう言う事!?」

 

マーリン「ワシとリチャードはもう知っとるからな。くれぐれも驚かんように。」

 

リチャード「腰を抜かすのではないぞ?」

 

マーリン「シン、卒業試験のようにアレを見せてやるのじゃ。」

 

シン「アレ?取り敢えず火で良いかな?」

 

魔法を見せてみる。

 

シン(イメージは燃焼。火種を生み出し酸素を加えて燃焼を促す。)

 

炎が赤から青へ火力が上がった。

 

ジークフリード「青白い炎なんて初めて見たぞ・・・!」

 

シン(酸素と水素の混合気・・・それを空気の壁で包んで着弾と同時に火種から引火させる!)

 

炎がまっすぐに放たれ、遠くに着弾して大爆発が起こった。地面に地割れのように抉られてる。

 

シン「今はこの位かな?」

 

全員「あ・・・あぁ・・・」

 

一部始終を見た全員が呆然としてる。

 

シン「あれ?どうしたの皆?」

 

アザレア「やり過ぎにも限度が・・・」

 

メリダ「マーリン!アンタ何でこの子に自重ってもんを教えなかったの!」

 

リチャード「それでもシンの祖父か!!」

 

マーリン「だって教えた事は皆吸収しよるんじゃ。何処まで出来るのかつい見たくなったんじゃもん!」

 

メリダ「何がじゃもんだい!!気持ち悪いんだよ!!」

 

シン「婆ちゃん!そんなに怒ると体に悪いよ!?」

 

メリダ「誰のせいだい!誰の!」

 

すると何かが、シンの頭に落ちた。

 

シン「痛っ!・・・ん?」

 

落ちたのは、スパークレンスだった。

 

シン「何これ?」

 

リチャード「ん?皆、誰か居るぞ。」

 

 

 

 

 

 

そこに現れたのは、爆煙魔法を受けて砂埃まみれになったタクト達だった。

 

 

 

 

 

 

タクト「ゲホッ!ゲホッ!」

 

フェオン「何なのよもう・・・」

 

イザベラ「うぅぅ・・・口に砂が入っちゃった・・・」

 

エミリー「何だ今の爆発は・・・」

 

シン「あれ?人居たの?」

 

タクト「・・・ん!?」

 

彼の持ってるスパークレンスを見た。

 

タクト「おいアンタ!それ俺の!!」

 

シン「え?これ?」

 

タクト「そうだ!」

 

シン「あ、ごめんごめん。」

 

スパークレンスをタクトに返した。

 

タクト「ったく。さっきの爆発はアンタのせいか?」

 

シン「え?そうだけど・・・」

 

ヒナ「世界広しと言えど、あんな魔法は生まれて初めて見ました・・・」

 

ディセウム「ん?あれは・・・」

 

スパークレンスを見て、ディセウムが何かを思い出したような表情をした。

 

メリダ「すまないねぇ。こんなバカな孫が迷惑掛けて。」

 

タクト「いやいや。でもかなり良い魔法だったぞ?今まで旅して来た中で。」

 

シン「旅?」

 

タクト「あぁ。俺達はここ3年の旅をして、このアールスハイド王国にやって来たんだ。俺はタクト=クリスティ。そして、俺の仲間達だ。」

 

 

 

 

 

 

小屋に戻った。

 

マーリン「成る程。君達は旅の途中で色々あったのじゃな。」

 

アンナ「はい。その途中でタクトさんとグレアさんと出会い、一緒に旅をして来ました。」

 

レア「でもレア達には、他にも仲間が居るんだぞ?今は離れてるけど。」

 

マナミア「精霊さんまで居るとは、驚きました。」

 

グレア「フフ〜ン♪もっと褒めて褒めて?」

 

タクト「自意識過剰か。」

 

ディセウム「タクト君だったかな?」

 

タクト「あぁ。」

 

ディセウム「君が持ってるそれを見せてはくれぬか?」

 

タクト「え?あ、あぁ。」

 

スパークレンスをディセウムに見せた。

 

ディセウム「これは・・・君はもしや、ティガの力を?」

 

タクト「え?知ってるの?」

 

シン「ティガ?」

 

ディセウム「遥か500年前。6つの罪深き女神達を封印した超古代の戦士の名だ。以前にそう言う伝説を聞いた事があってな。」

 

クリスティーナ「その超古代の戦士の力をどうやって得たのです?」

 

タクト「遠くの国にある森の奥の神殿で、ティガの石像があったんだ。石像がそのスパークレンスと共鳴したと同時に俺がウルトラマンティガの力を受け継いだんだ。俺は仲間達と共に、ティガの力を使って幾つもの戦いを潜り抜けたんだ。」

 

ディセウム「そうかぁ。ありがとう。」

 

スパークレンスをタクトに返した。

 

ディセウム「さて、次の問題はシン君だな。これはおいそれと世に出せなくなったな。これ程の攻撃魔法にゲートの様な転移魔法・・・使い方次第では世界征服すら可能なレベルだ。」

 

クリスティーナ「加えて、ミッシェル様に武術。更にレイチェル様に剣術の稽古も付けて貰っています。」

 

ジークフリード「接近戦も出来て、遠距離の魔法はこの威力・・・」

 

クリスティーナ「これが知れたら、各国がシンを取り込もうと躍起になりますね。」

 

ミッシェル「争いの火種になる。」

 

リチャード「世界中で戦争が起こりかねないな。」

 

シン(そんな大事なの?)

 

ディセウム「マーリン殿。シン君の力は正直異常。世の勢力分布を狂わせる程です。」

 

トム「加えて彼はこの森以外を知らない世間知らず。」

 

ディセウム「このまま社会に出れば、各国の思惑に踊らされかねない。特に軍事力拡大を狙う帝国に知れれば・・・シン君を利用しようとするのは目に見えている。周辺の小国も彼を放っておかないでしょう。それは彼自身の為にも世界の為にもなりません。」

 

シン(思惑に踊らされるって・・・確かにここに居る人達以外と会った事ないけど・・・マナミアと今さっきタクト達と会っただけしか・・・)

 

ディセウム「そこで考えがあります。シン君を、我が国にある高等魔法学院に入学させませんか?」

 

シン「え?」

 

マーリン「それは、お前の国にシンを取り込もうと言う考えか?」

 

ディセウム「シン君を軍事利用しない事はこの場で誓いましょう。私自身、甥っ子同然の彼を戦いに巻き込みたくはない。」

 

タクト(へぇ。この国にも学校があるのか。)

 

シン「高等魔法学院って?」

 

ディセウム「王都にある魔法学校だよ。中等教育が終わった者の中で、魔法が優秀だった者が進学を許される高等教育機関。そこならシン君が如何に”一般の優秀な魔法使い”と比べて規格外か・・・知る事が出来るでしょう。」

 

シン(俺って・・・規格外だったの?)

 

ディセウム「それに、シン君にとって同世代の友人を得る良い機会にもなります。」

 

マーリン「・・・成る程のう・・・どうじゃシン?ディセウムの言う事は最もじゃし・・・ワシも良いと思うが。」

 

シン「(ディセウム?・・・ああ、ディスおじさんの本名か。)俺もそれで良いよ。学校って通ってみたいし。同い年の友達出来るなら・・・楽しそうだし。」

 

ディセウム「どうかな?君達も通ってみては。」

 

フェオン「私達は、小さい頃に英才教育を受けておりますし・・・」

 

シン「英才教育?」

 

タクト「彼女達は、ユエリアンで生まれたんだ。」

 

ディセウム「ほう。ユエリアンかぁ。彼処は確か、戦士を教育する集落だったと聞いている。」

 

ヒナ「はい。ですが、ユエリアンは亡ぼされてしまって・・・」

 

ディセウム「そうか。残念だったな・・・」

 

タクト「なぁ。俺も通いたいんだ。」

 

フェオン「タクト?」

 

タクト「戦いは身に沁みてるが、学力が劣っちゃダメだと思って。それに、同世代であるシンと通えたら楽しくなりそうだし。」

 

ディセウム「分かった。タクト君も入学を許可しよう。」

 

シン「宜しくなタクト。」

 

タクト「此方こそ。」

 

ディセウム「学院には私から言っておこう。入学後の()()()()()は入試結果をもとに決められるから・・・形式上、君達にも入学試験を受けて貰う事になるだろう。我が国の魔法学院は貴族の権威を一切受け付けない完全実力主義でね。。私が便宜を図る事も出来んのだ。」

 

タクト「つまり、貴族と平民は皆平等って事だな。」

 

ディセウム「その通りだ。」

 

シン「もし権威を利用した場合はどうなるの?」

 

ディセウム「厳罰に処する。」

 

シン「恐っ!!」

 

ディセウム「ふふふ。優秀な魔法使いの芽を刈り取る行為だからな。」

 

シン「・・・所でさっきから便宜だとか厳罰だとか・・・ディスおじさんって実は権威のある人なの?」

 

ディセウム「おお。そう言えば言ってなかったな。」

 

彼は、シンに自分の身分を明かした。

 

ディセウム「私の本名はディセウム=フォン=アールスハイド。我がアールスハイド王国の国王だ!!」

 

シン(まさかの王様!?)

 

タクト(国王目前でこのリアクション・・・)

 

シン「じ・・・じゃあクリスねーちゃんとジークにーちゃんは・・・」

 

クリスティーナ「私は近衛騎士団所属の騎士で、陛下の護衛としてここに居るの。」

 

ジークフリード「俺は宮廷魔法師団所属の魔法使いさ。俺も陛下の護衛だよ。」

 

シン「えーーー!?クリスねーちゃんは兎も角、ジークにーちゃんは嘘だぁ!!」

 

ジークフリード「ちょ、待てコラ!嘘って何だ!?それよりクリスは兎も角って何だ!!」

 

クリスティーナ「フフ・・・やはりシンは見る目がありますね。」

 

ジークフリード「何だとコラ!!」

 

クリスティーナ「何ですか?あぁん?」

 

イザベラ「お2人って仲が良いんですね。」

 

ジークフリード・クリスティーナ「何処が!!」

 

シン「まぁあの2人は置いといて・・・」

 

ジークフリード・クリスティーナ「おい!!」

 

シン「じゃあミッシェルさんは?」

 

ミッシェル「俺はもう何年か前に騎士団を引退したが・・・引退前は騎士団総長をしていたよ。」

 

シン「ニルスおじさんとモニカおばさんは・・・」

 

ニルス「私はジークと同じく宮廷魔法師団に所属している。ジークは私の部下だ。」

 

モニカ「私は近衛騎士団に所属している騎士です。クリスは私の部下です。」

 

シン「じゃあアザレア叔母さんも・・・」

 

アザレア「勿論。私も宮廷魔法師団。ニルスは私の上司よ?」

 

シン(何この王国の重鎮勢揃いな状況・・・)

 

メリダ「アンタ。シンに何も話してないんだね。」

 

マーリン「いやぁー・・・」

 

シン「でも・・・じゃあ何で王様が何時もウチの爺ちゃんを訪ねて来るのさ?」

 

ディセウム「マーリン殿が昔魔人を討伐した話は?」

 

シン「聞いてるよ。」

 

ディセウム「あれは、私がまだ高等魔法学院の生徒だった頃だ。」

 

 

 

 

 

 

嘗てアールスハイド王国で初めて人が魔物化した存在・魔人が現れた。村や街が魔人に襲撃された。前例がない事態に王国の上層部は大混乱に陥った。

 

国王『討伐隊は全滅!?新たに強力な部隊を再編成して現場に向かわせろ!!』

 

 

 

 

生徒『聞いたかよ。再三送り込んだ部隊もほぼ全滅したって。高等魔法学院生にも討伐要請が来てるらしいぜ。・・・ま、王太子にはカンケーない話か。』

 

ディセウム『・・・・』

 

 

 

 

当時高等魔法学院の生徒で王太子だったディセウムは、国王である父に発言した。

 

国王『討伐隊に志願した!?ディセウム!お前自分の立場を分かって・・・』

 

ディセウム『友人達が死地に赴こうとしているのに学院のトップの私には安全な場所に居ろと!?ここは実力主義の学院ではなかったのですか!?』

 

プライドだけがそう言わせたものの、彼には恐怖心があった。

 

 

 

 

そして、ディセウム達は魔人の討伐に赴いた。

 

騎士『騎士団総員前へ!!魔法師団は距離を保って魔人の周囲に配備!!学院生は最後尾から部隊をフォローせよ!!』

 

一斉に立ち向かったものの、魔人によってディセウム以外の討伐隊と徴兵された学院生達は全滅。

 

ディセウム『・・・あ・・・ああ・・・』

 

彼は恐怖で足が動かず、死を覚悟したその時。

 

 

 

 

4人の英雄が現れた。

 

 

 

 

リチャード『ディセウム!怪我はないか!?』

 

ディセウム『・・・!!』

 

マーリン『テメェ・・・好き勝手暴れんのもそこまでだ!!』

 

彼等は卓越した魔法と剣術を駆使し、そして。

 

マーリン『おぅら!!!!』

 

戦いは熾烈を極めたのだが、苦戦の末、彼等は魔人を討伐した。

 

 

 

 

 

 

ディセウム「妖艶的な容姿で魔道具を操るメリダ氏と、猛烈な勢いで敵と相対するマーリン殿と、御霊を駆使して敵を圧倒するリチャード殿と、華麗に踊る剣術を得意とするレイチェル殿。その姿に震えが来る程の憧れを持ったものだ。」

 

シン「妖艶?熾烈?御霊?華麗?」

 

マーリン「若気の至りじゃ。」

 

メリダ「私はまだまだ捨てたもんじゃないだろう?」

 

リチャード「まだまだ現役だがな。」

 

レイチェル「あの頃が懐かしいですね。」

 

ディセウム「魔人を倒した上、王太子である私を救った事で国から英雄として取り上げられてな。以来、マーリン殿とは立場を越えた友人として付き合いが続いている。今もちょくちょく政治の愚痴を聞いて貰っとるんだ。」

 

シン「そう・・・って愚痴!?愚痴言いに来てたのかよ!!」

 

ディセウム「国の政治は私の仕事だ。マーリン殿にはその責任を負わせられんよ。」

 

シン「英雄って事は・・・マナミアは?」

 

マナミア「ですね。私は英雄の祖父母を持つ孫娘になります。」

 

シン「へぇ〜。凄いなぁ。」

 

ディセウム「そう言う訳で、大恩ある人の孫を利用する気などある訳がない。安心して王都に来たまえ。・・・にしても、私が王と分かっても君の態度は変わらんな?」

 

シン「だって昔から知ってるし、親戚のおじさんだと思ってたよ。」

 

ディセウム「まぁよいよい!こんな砕けた会話が出来るのはシン君だけだ。くれぐれも変わらないでくれよ。」

 

グレア「砕けた会話となると、タクトも同じだね。」

 

タクト「まぁ、今まで訪れた国の国王にもそんな態度だったし。」

 

ディセウム「はっはっはっ。君らしいな。これからもシン君と同じく変わらないでくれよ。」

 

シン「所で、爺ちゃん達は昔一緒にパーティー組んでたんだね!ん?」

 

マーリンとメリダの表情が曇ってる。

 

シン「え?何?」

 

クリスティーナ「一緒のパーティーと言うか・・・お2人は元夫婦ですよ?」

 

シン「え・・・?え・・・!?え!?マジ〜〜〜〜〜!?」

 

そう。マーリンとメリダは元夫婦だったのだ。

 

 

 

 

 

 

それから半月経ったアールスハイド王国の王都では。

 

シシリー「うーん・・・どっちが似合うかなぁ・・・」

 

クロード子爵家令嬢・シシリー=フォン=クロード。彼女は部屋で服を選んでいる。

 

”コツン”

 

窓に小石が当たった。

 

マリア「シシリー!準備出来たー?」

 

メッシーナ伯爵家令嬢・マリア=フォン=メッシーナ。シシリーの幼馴染み。

 

シシリー「ち、ちょっと待って!すぐに行くから!!」

 

”ドンガラガシャーン!”

 

バタバタしながらも、服を着てマリアと合流。

 

シシリー「お待たせー!」

 

マリア「じゃあ行こっか。今日は久し振りのお買い物だからね!アチコチ回るわよー!」

 

ゴゴゴゴと燃えるマリアに、シシリーは少し引いてる。

 

 

 

 

アールスハイド王都でアチコチ回る。

 

市場で野菜選び。

 

服選び。

 

シシリーの顔にクレープのクリームが付いて、マリアが笑う。

 

ペットショップで可愛い子犬に惚れた。

 

 

 

 

カフェで一休み。

 

マリア「はーあ、何時か彼氏とこうやって買い物行きたいなぁ〜・・・」

 

シシリー「そう?私はマリアと一緒に買い物するの楽しいよ?」

 

マリア「そりゃ私だってそうよ。でも憧れるじゃない?買い物デートって・・・」

 

シシリー「そうなの?」

 

マリア「はぁ・・・これだからこの子は・・・(初等学院の頃からこの子はこう言う話にはてんで関心が無いのよねぇ・・・好きな男子を聞いても。)」

 

 

 

幼少期のシシリー『好きってよく分からない・・・』

 

 

 

マリア「(だし・・・ま、そこが悪い所でもあり、良い所でもあるんだけど・・・)そう言えば・・・」

 

シシリー「?」

 

マリア「最近、王都に戻っていらした賢者様と導師様に男の子のお孫さんが居るの知ってる?後、最近王都にやって来た戦士さんが居るの知ってる?」

 

シシリー「そうらしいね。」

 

マリア「それが何と私達と同い年で、今度アールスハイド高等魔法学院の入学試験を受けるらしいわよ!」

 

シシリー「へぇ・・・そ、そうなんだ。」

 

マリア「何よ、気にならないの?」

 

シシリー「だって、その人達知らないし・・・」

 

マリア「私だって知らないわよ。でも”あの”賢者様達のお孫さんなのよ?どんな人か気になるでしょ?」

 

シシリー「そうかなぁ・・・?」

 

マリア「全く・・・そんなんだから何時までたっても好きな男の1人も出来ないのよ・・・っ!あ、これは・・・」

 

シシリー「・・・だって、好きってよく分からないよ・・・お父様やお兄様に対する好きとは違うんだよね?」

 

マリア「一緒だったら大問題よ・・・」

 

シシリー「やっぱりよく分からないなぁ・・・」

 

彼女は恋の概念には鈍いのである。

 

マリア「なら、シシリーの理想の人ってどんな人なのよ?」

 

シシリー「理想?」

 

マリア「恋した事なくても、こんな人が良いなぁ〜ってのあるでしょうよ。」

 

シシリー「うーん・・・優しい人が良いのかぁ・・・」

 

マリア「何で疑問系なのよ!」

 

シシリー「むー。じゃあマリアの理想の人ってどんな人なのよぉ。」

 

マリア「私?そりゃやっぱり、見た目は格好良いに越した事は無いわね。」

 

シシリー「あるんだ・・・」

 

マリア「それで剣か魔法の達人でー、しかもお金もすっごい持っててー、それでいて、私以外は眼中に無い男かな?」

 

シシリー「そんな人居るの・・・?」

 

マリア「だから理想なんじゃない!そんな男が沢山居たら、お姉様みたいな独身女なんて居なくなるっての!」

 

シシリー「それ聞かれたら殺されるよ?」

 

マリア「・・・・絶っっっっ対内緒だからね〜!?」

 

シシリー「えー?どうしようかなー?」

 

マリア「何でも言う事聞くからお願い〜!」

 

シシリー「じゃあ今日のカフェ奢りねー?」

 

マリア「ちぇー、余計な事言うんじゃなかったー!」

 

シシリー「得しちゃったかな?」

 

マリア「はいはいそーですねー・・・」

 

満面な笑顔のシシリーを見て、マリアは微笑む。

 

 

 

 

カフェを後にした2人。

 

マリア「あーあ、何時か運命の人が現れるのかしら?」

 

シシリー「そうだねぇ。現れるかなぁ?」

 

マリア「あは。アンタはまず恋を知る所からでしょ?」

 

シシリー「むー。」

 

すると、2人の横を2台の馬車が通った。シシリーはその馬車を見る。

 

マリア「あっちが舞台やっててー・・・」

 

 

 

 

 

 

王都に訪れたタクト達。

 

シン「へぇー。ここが王都かぁ〜!」

 

タクト「観光するのに最適な場所だ。」

 

フェオン「綺麗ね〜!」

 

この街は王城を中心に区画分けされている。王城、貴族や豪商達の区画、平民達の区画と3つに分けてある。マーリン達の家は丁度貴族・豪商と平民達の区画の間辺りにある。

 

 

 

 

彼等は、1つの豪邸に着いた所だった。

 

レア「おぉ〜!」

 

シン「でかっ!!俺達、こんな所に住んで良いの!?」

 

メリダ「住んで良いって言うか、元々私らの家だよ、ここは。」

 

シン「え!?」

 

メリダ「この爺さんと夫婦だった時の貰い物だけどね。」

 

アンナ「壮大ですね!」

 

シン(こりゃあれだ、前世でも悪い事しないと住めない系の家だ・・・)

 

豪邸に入ると・・・

 

 

 

 

「お帰りなさいませ!!」

 

 

 

 

沢山の使用人達が出迎えてくれた。

 

シン「え!?何これ!?え!?」

 

マーリン「ディセウムが派遣してくれたようじゃのう。」

 

メリダ「これがあるから、ここは嫌なんさね。」

 

マリーカ「メイド長のマリーカでございます。」

 

スティーブ「執事長のスティーブと申します。」

 

コレル「料理長のコレルです。」

 

シン「り・・・料理人まで居るの!?じゃ・・・俺、家の事何したら・・・」

 

マリーカ「シン様は何もなさらなくて結構です。全て私共にお任せ下さい。タクト様やフェオン様方もごゆっくりしていて下さい。」

 

シン「シン・・・様ぁ!?」

 

マリーカ「皆が尊敬する英雄殿のお孫様です。当然のお呼びの仕方かと。」

 

シン「で・・・でも今まで全部自分でやってたんだから・・・」

 

スティーブ「私共も陛下より御下命を受けて参っておりますので。ましてや英雄様の御家族なのです。無碍に扱う事など我々に出来るはずもございません。」

 

この言葉で、シンは”ぽかん・・・”とした。

 

マーリン「ま、そう言う事じゃ。家の事はワシらに任せて、シンとタクト君は街を見てきたらどうじゃ?」

 

タクト「そうだな。フェオン達もどうだ?」

 

フェオン「私達は明日にするよ。ちょっと疲れたし。」

 

タクト「そうか。じゃあ今度一緒に観光しようぜ?」

 

2人は街へ見に行った。

 

 

 

 

 

 

王都。

 

シン(思った以上のVIP待遇・・・もう狩りも必要なければ、漁師もしなくて良いのか・・・この世界のお金って、硬貨のみなんだ・・・)

 

マーリンから貰った小遣い。屋台を発見。

 

店主「らっしゃい!」

 

シン「えーーーと・・・こ・・・これで1本貰える・・・?」

 

タクト「俺も1本同じの。」

 

店主「毎度!」

 

小遣いで串焼きを買って食べる。

 

シン(初めて自分で買い物してしまった・・・)

 

タクト「うん。この串焼き美味いな。」

 

途中である店を見付けた。

 

シン「ここは・・・魔道具屋か。ジーク兄ちゃんが言ったな。」

 

魔道具屋に来店。

 

シン「試して良い?」

 

店主「良いけど、大事に扱ってくれよ?一級品揃いだから。」

 

シン(この皮手袋は・・・えっと・・・吸引の魔法付き?うおっ、値段高え・・・)

 

皮手袋を嵌めて試してみる。

 

シン(嘸かし凄い効果が・・・)

 

吸引出来たのはリンゴ1個のみ。シンは”ポイッ”と捨てた。

 

店主「あー!コラー!!」

 

タクト「捨てるな。」

 

 

 

 

 

 

公園で一休み。

 

シン「それにしても広いなぁ・・・やっぱり王都は凄いや。」

 

タクト「・・・・」

 

シン「タクト?」

 

タクト「・・・・」

 

ベンチに座ったタクトがボーッとしてる。

 

シン「タクト!」

 

タクト「ん?あぁ、何だシン?」

 

シン「何って、何上の空状態になってんだよ。」

 

タクト「悪い悪い。今までの旅の思い出がフラッシュバックしててな。フェオン達の思い出と。」

 

シン「それだけ良い思い出だったんだろう。」

 

タクト「まぁな。あ、言っとくけどフェオンに手出しするなよ?彼奴は俺の妻だからな。」

 

シン「分かってるって。」

 

タクト「んじゃ、観光を再開するか。」

 

シン「あぁ。」

 

 

 

 

観光を再開すると、ある行列があった。

 

シン「ん?」

 

タクト「何?」

 

シン「何か行列がある。」

 

ぞろぞろ並んでる行列を発見。

 

タクト「劇場があるな。」

 

シン「あの、これ何の列ですか?」

 

平民「舞台さ!賢者マーリンと導師メリダの物語!」

 

シン「ええ〜〜〜〜〜!?」

 

タクト「ワオ。」

 

シン(ぶ・・・舞台までなってんのかよ・・・!!どんだけリスペクトされてんだ?祖父ちゃんも祖母ちゃんも・・・)

 

 

 

 

観光再開。

 

シン「祖父ちゃんも祖母ちゃんもリスペクトされ過ぎだろ・・・」

 

タクト「流石賢者様と導師様だぜ。お2人の活躍が舞台化されるなんて。リチャードやレイチェル編もあるって噂だぞ。」

 

シン「嬉しいのか、嬉しくないのか・・・」

 

タクト「自慢の祖父母持ってるんだぞ?もっと誇らしくしろ。」

 

シン「そう言われてもなぁ〜・・・」

 

 

 

 

するとその道中。

 

タクト・シン「ん?」

 

 

 

 

???「イヤ!!止めて下さい!!」

 

???「あんた達、好い加減にしなさいよ!!」

 

3人の男達に絡まれてる2人の少女を発見した。

 

男A「おぉコワ。そんな怒んなよぉ。一緒に遊ぼうって言ってるだけじゃん。」

 

男B「いい事教えてやっからさぁ。気持ちい〜い事をよ。」

 

 

 

 

路地で2人の少女が3人のチンピラ達にナンパされていた。

 

シン(おおぉ!この世界にもこんなテンプレな展開が・・・凄ぇ。)

 

タクト(困ったナンパが居るな。)

 

 

 

男C「いいから来いっつってんだよ!!」

 

強引に連れて行こうとする。

 

???「きゃあっ!!誰か!!」

 

 

 

周りは見て見ぬ振りをするばかり。

 

タクト「シンどうする?俺は行くが。」

 

シン「俺も行くよ。困ってる所を助けないとな。」

 

タクト「じゃあ行くか。」

 

2人は少女達の助けに行った。

 

シン「あーーー、そこのお嬢さん方、お困りですか?」

 

タクト「困り事があったら思いっ切り叫んでくれ。」

 

チンピラ達はタクトとシンを睨む。

 

???「はい!!超お困りです!!」

 

シン(どんな返事だよ。)

 

タクト(良い返事だ。)

 

男B「何だぁガキ共!!何か用か!!正義の味方気取りかあぁ!?俺らは何時も魔物狩って此奴らを守ってやってんだ!!正義の味方は寧ろ俺らの方だろ!!」

 

男達「ひゃっはっはっはっはっは!!!」

 

シン「お兄さん達、魔物を狩るのは正義の味方かも知れないけど、女の子まで狩っちゃったら悪人だよ?」

 

タクト「少しは理解しろ。」

 

この言葉を聞いた男達がブチンと切れた。

 

男B「んだとガキゴルァ!!死ねや!!!」

 

殴ろうとしたが。

 

シン(えぇ〜〜〜何これ・・・!!遅!!)

 

殴り掛かろうとする男の腕をシンが掴んで、そのまま地面に叩き落とした。

 

シン(あれ!?受け身取らないの!?タクト、これって死んでないよね?)

 

タクト(かなり筋肉があるから死んでねえだろ。見ろ。腹抱えて痛んでる。)

 

男B「ぐおぉぉぉ・・・!!」

 

シン(なら安心だね。)

 

男A「て・・・てめぇ!!」

 

タクト「ハァッ!」

 

襲って来る男Aの攻撃を避け続ける。

 

男A「この野郎!!調子に乗んじゃねえ!!」

 

激怒して剣を握って斬り掛かる。

 

タクト「よっと。」

 

しかしタクトが回し蹴りで男Aを倒す。

 

男A「いってぇ・・・!!」

 

タクト「これ以上止めろ。」

 

男C「く・・・この野郎!!」

 

ナイフを持ってタクトを刺そうとするが。

 

タクト「ほいっ。」

 

ジャンプして、ナイフの刃の上に着地した。

 

男C「う・・・嘘ーん・・・!?」

 

タクト「あらよっと!」

 

腹キックして倒し、男達を見事に成敗した。

 

タクト「テメェ等、女の子と遊ぶ暇があったら魔物でも狩って来いやゴルァ!!!」

 

男達「ひえええええええ!!!ごめんなさーーーい!!!」

 

恐怖心が舞い上がった男達が一目散に逃げ出した。

 

タクト「あ〜終わった終わった。」

 

シン「ミッシェルさんの修行に比べれば、遊びみてーなレベルだな。)大丈夫?怪我してない?」

 

???「あ、はい平気です!あなた達こそ大丈夫!?」

 

タクト「何が?」

 

???「だって彼奴ら、剣まで抜いて・・・しかもナイフの刃の上に乗るなんて・・・」

 

シン「(へー、結構可愛い子だったんだ・・・)平気だよ。」

 

タクト「俺の結構軽量だから。」

 

???「え、結構鋭いと思ったんですけど・・・」

 

シン「・・・・・っ!!」

 

するとシンに雷が落ちた。何故なら・・・

 

 

 

 

 

 

可憐な青髪の少女に見惚れてしまったからだった。

 

 

 

 

 

 

???「どうかしましたか?」

 

シン(か・・・可愛過ぎる・・・!!)

 

彼等の運命が、ここから始まった。

 

『THE END』




キャスト

タクト=クリスティ:萩谷慧悟

フェオン:内山夕実
イザベラ:黒沢ともよ
エミリー:大橋彩香
ヒナ:高野麻里佳
レア:本渡楓
アンナ:近藤玲奈
グレア:高橋李依

シン=ウォルフォード:小林裕介
シシリー=フォン=クロード:本泉莉奈
マリア=フォン=メッシーナ:若井友希

マーリン=ウォルフォード:屋良有作
メリダ=ボーウェン:高島雅羅
リチャード=ラドクリフ:堀内賢雄
レイチェル=ラドクリフ:白鳥由里
ディセウム=フォン=アールスハイド:星野充昭
ニルス=ラドクリフ:寺島拓篤
モニカ=ラドクリフ:佐藤聡美
マナミア=ラドクリフ:関根瞳
トム=ハーグ:最上嗣生
ミッシェル=コーリング:川原慶久
ジークフリード=マルケス:金子誠
クリスティーナ=ヘイデン:古賀葵

スティーブ:伊原正明
マリーカ:難波佑香
コレル:広瀬淳

門番:駒田航
男:増岡大介
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