ウルトラマンティガ THE ULTIMATE MAGICIANS 作:naogran
谷底の奥深くの洞窟。
タクト「よっと。」
飛び降りたタクトが周囲を見る。
レイン「あ、消えてく・・・」
タクト「あ、ちょっと待ってろ。」
超能力で光の球を作って照らし、宙に浮かせた。
タクト「2人が流された時もそうだったな。」
上を見ると、小さな光があった。
タクト「入口があんなに小せぇなぁ。」
クラウド「酷い目に遭ってないのかなぁ・・・?フェオンさん達やジャスティンさんやローサさん・・・」
タクト「心配すんな。アールスハイドの皆はそんなにヤワじゃねえよ。さぁ行こう。出口を探さなきゃ。」
3人は洞窟の奥へ進む。
タクト「この辺りは、大昔に鉱山があったから洞窟がチラホラあるんだ。」
洞窟奥にある水が流れる空洞。タクトが異空間収納から何かを出した。
タクト「ほれ。」
それは、食べてなかった朝食だった。メニューはベーコンエッグとサラダ。
レイン「嬉しい!お腹ペコペコだったんです。」
タクト「後リンゴ2個に焼き鳥が1本。」
クラウド「へぇ〜!異空間収納って凄く便利なんだな。僕達も使いたいなぁ〜。」
タクト「フフッ。」
???「タクトーーー!!」
そこにフェオン達がやって来た。
タクト「よう皆!大丈夫だったか?」
ティオ「うん。何とか退けたよ。」
フェオン「ねぇタクト、私って女子力あるかしら・・・?」
タクト「何だよ今更・・・」
イザベラ「気にしないで下さい。さっきレアさんに女子力の欠片もないって言われてて・・・」
レア「ごめんなフェオン。」
レオン「ん?今から飯か?」
タクト「2人が食い損ねたからな。2人共、召し上がってくれ。」
クラウド「ありがとう。遠慮なく頂くよ。」
朝食を食べてる最中、クラウドとレインが生まれ故郷の話をした。
タクト「アウラー?ずーっと北の山奥だな。」
クラウド「うん。僕達、両親も亡くなっちゃったけど、家と畑を残してくれたから何とか2人で生活出来てたんだ。」
数ヶ月前。北の山奥にあるアウラー。そこで悠悠自適な生活を送っていたクラウドとレイン。だがある時、謎の男4人組が訪れて来た。
カサンドラ「じゃあ、その男達に攫われて来たんですね?」
レイン「はい。」
タクト「さっきの男もその1人か。」
クラウド「うん。」
タクト「何者なんだ?アルニス軍と一緒に居るなんて・・・ジェームスもその男達もその宝石を狙ってるって事は確かだな。」
レイン「でも、この石に不思議な力があるなんて私達知らなかったんです。ずーっと昔から家に伝わって来たので、お母さんが死ぬ時に私にくれたんです。決して人に渡したり見せたりしちゃいけないって。」
タクト「成る程なぁ〜。・・・俺達皆親無しなんだな。」
クラウド「ごめんね。僕達のせいでタクト達を酷い目に遭わせて・・・」
タクト「いやいや。2人が海から流された時に確信したんだ!きっとまた素敵な事が始まりそうなんだって!」
クラウド「ありがとう・・・」
”ザッザッ”
カサンドラ「ん?誰か来ます!」
タクト「っ!2人共隠れろ!」
遠くから足音が聞こえた。クラウドとレインを下がらせ、タクトが前に出て構える。洞窟の奥から2つの影が徐々に迫って来た。その影の正体は・・・
カルマ「あれタクト?お前何してんだ?」
タクト「カルマ!ルブラ!大丈夫。俺の仲間だ。おーいお前達!道に迷っちまってな。」
ルブラ「へぇ〜。お前が道を迷うなんて珍しいなぁ。それにフェオン達も居るとは何かあったのか?」
タクト「俺達盗賊にも追われてるんだ。それにアルニス軍まで追われてるんだ。」
カルマ「アルニス・・・そいつは興味深いなぁ。」
一行はカルマとルブラに付いて行く。
洞窟の中にあるテント。カルマが皆にココアを淹れてあげた。
カルマ「ほら、ココアだ。温まるぞ。」
クラウド「あ、ありがとう。」
レイン「カルマさんとルブラさんってずっと地下で暮らしてるんですか?」
カルマ「まさかな。俺達キャンプにハマっててな。色々な所で野営しながら魔物ハンターをしてるんだ。」
ルブラ「それに、1週間前からこの洞窟の石達が妙に騒いでるって噂を聞いてな。こう言う時に下に居るのが最近の日課になってな。」
タクト「岩が騒めくのか?」
周りを見ても何の異変も感じない。ただ、水が落ちる音が聞こえるばかり。
カルマ「明るくしても変わらないか。」
ルブラ「暗い時に騒ぐって噂だったな。」
ランプの火を消した。
すると洞窟が、蒼白く輝いた。
レイン「っ!!」
タクト「な、何だ!?」
レオン「石が光ってる・・・!?」
周囲の石がまるで結晶のように輝き始めた。
ソフィー「凄い・・・」
レイン「お兄ちゃん!上を見て!」
クラウド「え?うわぁ!」
上を見ると、夜の星のような輝きが無数にあった。
クラウド「さっきまでただの岩だったのに。」
レイン「綺麗・・・」
カルマ「んじゃ、ちょいと見せてやるかな。」
落ちてる石を拾って剣を持つ。
カルマ「見てろよ?」
その石を台座の上に乗せ、剣で斬った。その断面は蒼い光が。
カサンドラ「わぁ・・・」
その光は3秒程で消えた。
カサンドラ「消えました・・・」
ルブラ「実はこの辺りの岩には水晶石が含まれていてな。」
タクト「水晶石?」
ルブラ「あぁ。この通り、空気に触れるとすぐにただの石になってしまうんだ。」
レイン「・・・ん?」
服の中に隠してる水晶石を出すと、光っていた。
レイン「光ってる・・・」
カルマ「ッ!?おいおいマジかよ・・・!!アンタそれ・・・水晶石の結晶じゃねぇか!俺達も見るのは初めてだ・・・!!」
ルブラ「道理で石が騒ぐ訳だ・・・!!」
レイン「この石には、不思議な力があるんです。」
カルマ「その昔、イージア人だけが結晶にする技を持っていたと聞いた事があってなぁ・・・」
クラウド・レイン「イージア人?」
カルマ「それで、デケェ島を海に歩ませたとか何とか・・・」
タクト「イージアは本当にあるんだな!?クラウド!レイン!やっぱりあるんだ!」
クラウド「カルマさん、ルブラさん、その島は今でもあるんですか?」
カルマ「あぁ・・・」
ランプに火を点けた。水晶石の光が消えた。
カルマ「ガキの頃、俺の曾祖父ちゃんが言ってた。岩達が騒ぐのは海の果てにイージアが来てるからだと。」
タクト「成る程!その時に海へ出ればイージアを見付けられるんだ!クラウド!レイン!重要な手掛かりが見付かったぞ!」
ルブラ「なぁ、お2人さん。話がある。」
クラウド「はい。」
レイン「何ですか?」
ルブラ「その石には強い力がある。最近俺達は魔物やこの石ばかり相手に暮らして来たからよく分かるんだが、力のある石は人を幸せにも出来るが、時に不幸を招く事がよくある事なんだから、忘れないでくれよ。」
クラウド・レイン「はい。」
カルマ「ましてその石は人の手で作り上げた代物。その、気になってなぁ・・・」
外では、赤い馬車が遠くの草原へ駆けて行くのが見えた。
フェリ「行っちゃったよ・・・」
アリーザ「お父さん、船へ帰ろうよ。」
ジェームス「静か過ぎる。こう言う時は、動かない方が得だな。」
マリン「お腹空いたなぁ・・・」
洞窟。
フェオン「大丈夫よ!行こう!」
レイン「カルマさん、ルブラさん、ありがとうございます。」
カルマ「気を付けてな。」
ルブラ「無事を祈るぞ。」
洞窟を出て、草原に出た。
イザベラ「わぁ〜!海が綺麗〜!」
ビーチの海が陽の光で宝石のように輝いている。
タクト「あの海の果ての向こうに、見た事のない島があるんだな。っしゃやるぞ!!俺達がイージアを見付けてやるぜ!!」
クラウド「タクト。それに皆。」
タクト「ほえ?」
エミリー「どうしたんだ?」
クラウド「僕達、まだ話してない事があるんだ。」
ヒナ「何ですか?」
クラウド「僕達の家に古い秘密の名前があって、この石を受け継ぐ時にその名前も僕達が継いだんだ。」
ティオ「古い秘密の名前?何て言う名前なんだ?」
クラウド「僕の名前はクラウド。クラウド=ヴェリテ=ビスマルク=イージア。」
レイン「私は、レイン=ヴェリテ=ビスマルク=イージア。」
グレア「イージア!?じ、じゃあ2人ってまさか・・・!!」
だがそこに。
タクト「ッ!!」
赤い馬車が迫って来た。
タクト「アルニス軍だ!!皆走るんだ!!」
赤い馬車から全力で逃げる。
タクト「洞窟へ逃げろ!!」
だがしかし、アルニス軍が逃げ道を包囲した。
レイン「っ!!」
レオン「囲まれた!?」
兵士「動くな!」
フェオン「何なのよアンタ達!!」
レア「やる気か!?」
タクト「止めろフェオン!レア!抵抗するな!ここは大人しくした方が良い。」
赤い馬車から、赤ジャケットの男が降りた。
兵士「収容しました!」
赤ジャケットの男「手こずらせたな。」
アルニス軍に囚われてしまったタクト達。クラウドとレインは、赤ジャケットの男から2人とイージアの関係が明かされる。