ウルトラマンティガ THE ULTIMATE MAGICIANS   作:naogran

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STAGE6「要塞崩壊」

アルニス王国。ここに、大型戦艦が停泊準備に入っていた。

 

パスカル将軍「素晴らしい艦だ!!マルクス!2人は白状したか?」

 

マルクス「もう少し時間が必要です。」

 

パスカル将軍「構わん。水上でたっぷり締め上げてやれ。夜明けと共に兄妹を乗せて出発だ。」

 

大型戦艦が停泊した。

 

 

 

 

 

 

海上では、ティガ達がジェームス達と共にアルニス王国へ急行している。

 

ジェームス「グズグズしていると夜が明けるぞ!」

 

ティガ「クラウド!レイン!」

 

 

 

 

 

 

アルニス王国・要塞。

 

クラウド・レイン「・・・」

 

何もない夜景をただ見てる2人。そんな中レインは、幼い頃を思い出した。

 

 

 

 

 

 

幼少期。レインは可愛がっていた子ウサギを飼っていたが、突然現れたクマに連れ攫われてしまい泣きながら帰って行く。

 

 

 

 

家の近くに住む老婆にこの事を泣きながら話した。

 

老婆『それは困ったねぇ・・・』

 

レイン『うぅ・・・』

 

老婆『そうだ、レイン。いい事教えてあげよう。困った時のお呪い。』

 

レイン『お呪い・・・?』

 

老婆『そう。古い古い秘密の言葉。ザ・ライト・オブ・ホープ・トゥ・セーブ・ミー。』

 

レイン『ライト・・・?』

 

老婆『我を救う希望の光と言う意味なの。』

 

 

 

 

 

 

そして今。

 

レイン「ザ・ライト・オブ・ホープ・トゥ・セーブ・ミー・・・」

 

クラウド「それ、お婆さんが言ってたお呪い?」

 

レイン「うん・・・」

 

そのお呪いを唱えたその時。

 

 

 

 

 

 

水晶石が激しい光を発し始めた。

 

 

 

 

 

 

クラウド「な、何だ!?」

 

レイン「ああ・・・!!」

 

その光は周囲を振動させ、風を巻き起こした。

 

クラウド「何だ・・・!!この光は・・・!!」

 

 

 

 

 

 

そして、地下に眠っていた人形の両目が見開いた。

 

 

 

 

 

 

異変に気付いたマルクスが、クラウドとレインの部屋に駆け付けた。

 

マルクス「素晴らしい・・・!!」

 

 

 

 

 

 

地下では、人形の腕と足が動き始めた。

 

 

 

 

 

 

部屋では。

 

マルクス「古文書にあった通りだ!この光こそ、聖なる光だ!」

 

レイン「聖なる光・・・?」

 

水晶石に触れようとしたが。

 

”バリンッ!!!”

 

マルクス「ああっ!!」

 

激しい衝撃波で遮られた。

 

クラウド「・・・!!」

 

マルクス「どんな呪文だ?教えろその言葉を!」

 

 

 

 

 

 

地下。遂に、人形が動き始めた。立ち上がろうとしたが、バランスを崩して転んだ。

 

 

 

 

その部屋の門番2人が、転んだ音に気付いた。

 

兵士A「おい。」

 

兵士B「あぁ。」

 

部屋の扉を開けると、人形の顔が此方を見ていた。

 

兵士2人「うわぁ!?」

 

人形はゆっくりと前進して行く。

 

兵士2人「動いた!!」

 

すぐに扉を閉めるが、人形の首と腕で引っ掛かった。

 

兵士A「人形が!!人形が生きています!!」

 

伝声管で異常事態を知らせる。その時、人形の両目から細長いビームが放たれ、部屋の周囲の壁を貫通した。

 

兵士2人「うわああーーー!!!!」

 

すぐにその場から逃げ出した瞬間、壁が大爆発を起こした。

 

 

 

 

 

 

部屋。

 

クラウド・レイン「はっ!!」

 

マルクス「何だ今のは・・・!?」

 

 

 

 

 

 

地下では、火の海で燃やされていた。

 

兵士2人「助けてくれーーー!!」

 

逃げ出した2人の兵士は間一髪抜け出せた。人形が立ち上がり、上を見る。

 

 

 

 

兵士C「動いてるぞ!!」

 

兵士D「火を消せ!!」

 

兵士E「人形だ!!」

 

 

 

 

パニックになる要塞の中、人形はゆっくりと石階段の方へ進んで行く。

 

 

 

 

 

 

上の方では。

 

マルクス「人形が?」

 

部下「彼処です!」

 

マルクスがクラウドとレインを連れて人形の方へ向かう。

 

 

 

 

石橋の上から下を見る。石階段をゆっくりと上がる人形が見えた。

 

マルクス「・・・ここへ来る気か!?」

 

 

 

 

下では魔法師団が魔法で迎え撃っていた。しかし人形にはそれは通用しなかった。

 

士官「急げ!!」

 

地下への道を巨大なシェルターで閉める。しかし、人形が大きく目を開いて巨大なビームを発射した。ビームを受けたシェルターが赤く腫れ上がった。

 

士官「全員退避!!退避だーーー!!!」

 

兵士達が急いで退避したと同時に、シェルターが大爆発を起こした。

 

 

 

 

 

 

マルクス「凄い・・・!!」

 

 

 

 

 

 

シェルターが溶け、人形が地下から抜け出した。

 

 

 

 

 

 

マルクス「そうか・・・その光だ!聖なる光で、人形の封印が解けたんだ!イージアへの道が開けた!来い!」

 

レイン「嫌ーー!!」

 

クラウド「止めろ!!」

 

 

 

 

 

 

レインの悲鳴を聞いた人形が、石橋に向かって細長いビームを発射した。

 

 

 

 

 

 

マルクス「うわっ!?」

 

石橋がクラウドとレイン、マルクス達が立ってる位置を分断した。

 

マルクス「うわあーー!!」

 

後ろの通路にジャンプし、部下がマルクスの腕を掴んだ。

 

クラウド「レイン!こっちだ!」

 

レイン「お兄ちゃん!」

 

先程通った通路へジャンプして落ちずに済んだ。

 

 

 

 

 

 

下では、人形が大きく両手を広げて魔法の翼を展開した。

 

 

 

 

 

マルクス「飛ぶ気か!?」

 

 

 

 

 

 

人形が魔法の翼で飛翔し、マルクスに向かって突進する。

 

マルクス「うわあ!!」

 

部下が急いでマルクスを引っ張り上げて回避した。人形が通路前の下の壁に激突した。

 

部下達「化け物だーーー!!」

 

マルクス達は急いでその場から逃げ出した。

 

 

 

 

そして人形は、向かい側に立つクラウドとレインに顔を向けた。

 

クラウド「まさか・・・こっちに!?」

 

人形がクラウドとレインが立つ通路に向かって飛翔したが、身体が大きかった為痞えた。

 

クラウド「っ!!」

 

痞えた人形が2人に右手を差し伸べた。

 

クラウド「レイン!逃げよう!」

 

レイン「っ!!」

 

2人は近くの階段へ駆け逃げる。

 

 

 

 

 

 

出た場所は、要塞の西側の塔の上。

 

クラウド「ここまで来れば大丈夫・・・」

 

すると再び水晶石が光り出し、小さな光の線が海の果てを指した。

 

レイン「地平線を指してる・・・!?」

 

 

 

 

別の塔では、マルクスがそれを目撃していた。

 

マルクス「あの光の指す方向に、イージアがあるのだ!まだか?早くしろ!」

 

 

 

 

司令官室。

 

パスカル将軍「爆薬を使うだと?馬鹿者!要塞を吹き飛ばす気か!」

 

すると伝声管が遮断された。

 

パスカル将軍「ん!?おい!どうした!何があった!」

 

 

 

 

別の塔。

 

部下A「いいぞ!」

 

部下B「準備完了です!」

 

原因は、マルクスの部下達が伝声管をこっちへ繋がらせたのだ。

 

マルクス「私はマルクス長官だ。人形によって伝声管が破壊された。緊急事態に着き、私が臨時に指揮を執る。人形は西の塔の兄妹を狙っている。姿を現した瞬間に仕留めろ。照準を人形に向け、兄妹を傷付けるな。」

 

 

 

 

外では、魔法師団が準備を始めていた。

 

 

 

 

西の塔。人形が2人の前に現れた。クラウドがレインを守る。

 

 

 

 

魔法師団「目標!西の塔の人形!照準を合わせろ!」

 

 

 

 

西の塔。

 

クラウド「・・・!」

 

立ち止まった人形が、胸の紋章に右手を添えた。すると水晶石の光が人形の胸の紋章に流れた。

 

レイン「・・・?」

 

そして、人形が2人に右手をゆっくりと伸ばした。

 

 

 

 

魔法師団「放て!!」

 

魔力弾を一斉発射した。

 

 

 

 

魔力弾が人形の胸に凹みを刻んだ。

 

クラウド「ぐあっ!!」

 

レイン「キャーッ!!」

 

爆風で2人が倒れ、気を失った。更に、水晶石が西の塔から地面へ落ちて行った。魔力弾を受けた人形が、後ろへ倒れた。

 

 

 

 

兵士達「ヤッターーーー!!!」

 

士官「急げーーー!!」

 

 

 

 

西の塔へ登った兵士達が人形を警戒するが、人形が動く気配がない。

 

兵士A「ヘヘッ!ペッチャンコだ!」

 

兵士B「凄ぇ!」

 

士官「2人を捕らえろ!」

 

気を失っている2人に駆け込む。

 

兵士A「死んだのか?」

 

兵士B「ちょっと待ってろ。」

 

2人の容体を確かめる。

 

兵士B「気を失ってるだけだ。運ぶぞ!」

 

だが人形が動き出した。

 

兵士達「う、動いた!!」

 

起き上がった人形がクラウドとレインに近寄った兵士達にビームを放射した。兵士達はすぐさまその場から逃げ出した。そして、細長いビームで要塞を破壊し始めた。

 

 

 

 

マルクス「ああっ!!」

 

 

 

 

西の塔で、人形がクラウドとレインを右手で抱えながら要塞を縦横無尽に破壊し続ける。要塞は一瞬にして火の海と化してしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ頃、ティガ達はアルニス王国へ向かってる最中。

 

ティオ「もうすぐでアルニス王国だよ!」

 

アルニス王国に着き、小型船を変形させて高速で走り出す。

 

フェオン「ん?何か向こう赤くない?」

 

ティガ「ッ!」

 

 

 

 

 

 

炎に包まれてる要塞が遠くから見えた。

 

 

 

 

 

 

ジェームス「どうしたんだ!?内戦が勃発したのか!?」

 

レオン「ジェームス!行こう!」

 

ジェームス「船長と呼べ!」

 

要塞へ向かう。

 

ジェームス「マリン!列を乱れるなよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

要塞・西の塔。

 

レイン「・・・ん・・・?あっ!!」

 

クラウド「・・・?・・・なっ!?」

 

気を失っていた2人が目にしたのは、火の海と化してしまった要塞だった。

 

クラウド「誰がこんな事を・・・!?」

 

レイン「お兄ちゃん!上!」

 

クラウド「っ!?」

 

人形は止まる事なく要塞を破壊し続けている。

 

クラウド「止めろ!止めてくれ!!お願い!!!」

 

人形の顔を止めて静止させたが、ビームが要塞を飛び越えて無関係な市民の街に被害を齎らした。

 

 

 

 

 

 

要塞へ直行するティガ達。

 

フェリ「お父さん!ポセイドンが動き始めた!!」

 

 

 

 

 

 

大型戦艦・ポセイドンが出航していた。乗船していた魔法師団が魔力を集める。

 

 

 

 

 

 

ジェームス「このまま行くと奴等の弾幕に飛び込んでしまう!出直しだ!」

 

グレア「彼処!クラウドとレインが!」

 

ジェームス「何!?何処だって!?」

 

グレア「このまま真っ直ぐ進んで!小さな塔の上に居るよ!」

 

西の塔に居るクラウドとレインを発見した。

 

ジェームス「タクト行け!俺達が援護する!」

 

ティガ「分かった!エミリー来てくれ!」

 

エミリー「承知した!」

 

ティガ「フェオン達も援護を頼む!一気に行くぞ!」

 

 

 

 

2人が要塞に乗り込んだ。

 

ティガ「クラウド!!レイン!!」

 

クラウド「・・・っ!タクト!!」

 

レイン「エミリーさん!!」

 

ティガ「待ってろ!すぐ助ける!!」

 

助けに飛翔するが、人形がビームで応戦した。

 

ティガ「ッ!!」

 

エミリー「何だ彼奴は!?」

 

クラウド「タクト!!エミリー!!」

 

だが人形が2人を捕まえた。

 

レイン「いや!!離してーーー!!」

 

しかし人形は、2人をゆっくりと塔の端に立たせてあげた。

 

クラウド・レイン「・・・?」

 

そして、胸に右手を添えようとした時。巨大な魔力弾が人形の胸を貫いた。

 

クラウド「うわああっ!!」

 

レイン「キャーッ!!!」

 

次々と魔力弾の雨が降り注ぎ始めた。

 

 

 

 

爆煙の中からティガとエミリーが上昇した。

 

ティガ「クソッ!どうすれば!」

 

エミリー「があっ!!」

 

ティガ「ッ!?」

 

横では、爆発で飛んだ岩がエミリーの頭部に直撃し、エミリーが気絶し、海へ落下する。

 

ティガ「エミリー!!」

 

スカイタイプへタイプチェンジし、落下するエミリーを追う。

 

 

 

 

クラウド「タクト!!エミリー!!」

 

レイン「お兄ちゃん!」

 

クラウド「あ!!」

 

先程の魔力弾で魔力が抜け、力尽きようとする人形が最後の力を振り絞って右手を差し伸べた。

 

クラウド「ッ・・・!!」

 

レイン「タクトさん!!エミリーさん!!」

 

 

 

 

ティガ「ッ!!」

 

落下するエミリーの腕を掴んで背中に乗せ、海面ギリギリの所で飛んだ。後ろでは巨大な水飛沫が飛んでる。

 

ティガ「負けるかーーーー!!」

 

エミリー「・・・ッ!!タクト!!」

 

ティガ「エミリー!!」

 

気が付いたエミリーが再び飛翔し、ティガと共に再び要塞へ乗り込んだ。

 

エミリー「タクト!レインが私が受け止める!お前はクラウドを頼む!」

 

ティガ「分かった!!」

 

 

 

 

クラウド「あ!!タクト!!エミリー!!」

 

 

 

 

ティガ「行くぞ!!」

 

エミリー「よし!!」

 

2人がクラウドとレインに向かった。

 

 

 

 

 

 

マルクス「退け!しまった!」

 

 

 

 

 

 

ティガ「クラウドーーーーー!!」

 

エミリー「レイーーーーーン!!」

 

クラウドとレインをがっちり受け止めて要塞から脱した。

 

 

 

 

 

 

マルクス「くそっ!ポセイドンは何をしてる!なっ!?」

 

 

 

 

 

 

ポセイドンは今、マリン達が撒き散らす煙幕で翻弄されていた。フェオン達が縦横無尽に飛び回って煙幕を拡大させていた。

 

 

 

 

 

 

マルクス「煙幕か!」

 

 

 

 

 

 

2人を救出したティガ達が、一気に退却した。

 

 

 

 

 

 

要塞では、パスカル将軍がマルクスに駆け付けた。

 

パスカル将軍「マルクス!人形はどうした!」

 

マルクス「破壊しました。兄妹は彼処です。」

 

パスカル将軍「何!?」

 

ただ煙幕だけが残って、他には何もなかった。

 

パスカル将軍「クッ・・・!何をボヤボヤしている!火を消せ!追跡隊を組織しろ!」

 

魔法師団が水魔法で要塞の消火活動を開始した。

 

 

 

 

西の塔の下。瓦礫の中に水晶石があった。マルクスが恐る恐る触れたが、何も起きなかった。水晶石を拾い上げた。

 

マルクス「聖なる光を失わない・・・」

 

水晶石が再び地平線の彼方へ光を指した。

 

マルクス「イージアの位置を示している。将軍に伝えろ!予定通りイージアへ出発すると。」

 

西の塔の上では、破壊された人形が無残に残っていた。

 

『To Be Continued・・・』




次回予告

イージアへ向かうべく、ジェームス盗賊団の仲間入りを志願するタクト達。そこで彼らは、船の手伝いをする事となったのだが・・・

STAGE7・オクトパス号

お楽しみに
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