ウルトラマンティガ THE ULTIMATE MAGICIANS   作:naogran

142 / 146
STAGE4「災いの連鎖」

5機の船がリベリオに向けて出発したその数時間後。雲の上に1機のガンシップが飛行していた。そのガンシップのパイロットの男が周囲を見渡す。そして下を見ると、リベリオに向かう5機の船が見えた。

 

 

 

 

5機の船は密集して飛行してる。ワイヤーで繋がれてるバージでは。

 

ボブ「リベリオはまだかいな。」

 

チャド「腰が痛くなっちまったわい。」

 

ダウト「やれやれ。姫様も惜しげのない者ばかり選んだわい。」

 

ボブ「なぁ、可笑しくないか?何でこんなに密集して飛ぶんじゃ?」

 

ダウト「確かに。」

 

ベガ「まるで襲撃に怯えてるようだ。」

 

 

 

 

ワイヤーでバージを牽いている大型船では。

 

タクト「・・・」

 

雲の下を見ると、落雷が発生している。

 

ジェシカ「雲の下は、凄い瘴気の渦だわ。」

 

タクト「・・・ん?」

 

上の太陽を見たタクトが、太陽に移る小さな黒点に気付いた。

 

タクト「何だあれ?」

 

バリー「ん?」

 

兵士A「動くな!」

 

その黒点の正体が近付いた。

 

 

 

 

1機のガンシップだった。

 

 

 

 

ジェシカ「ガンシップ!!」

 

ガンシップが機関銃を連射し、1機の大型船を大破した。

 

ジェシカ「ああっ!!」

 

兵士B「敵襲!!2番艦がやられた!!」

 

 

 

 

ボブ「言った通りじゃ!」

 

ベガ「ひゃー恐ろしい!」

 

大破した2番艦が爆発した。

 

 

 

 

兵士C「防御円陣!!」

 

兵士D「あれはリベリオのガンシップです!」

 

タクト「リベリオ!?」

 

4機の船が機関銃を一斉発射する。しかしガンシップがそれを避けながら、もう1機の大型船に機関銃を撃ち込んだ。

 

兵士B「クソッ!3番艦も食われた!コルベットは何をしてるんだ!」

 

バリー「なんちゅう脆い船じゃ。」

 

大破した3番艦が爆発したと同時に、4番艦の船もその爆発に巻き込まれてしまった。

 

兵士D「わあっ!!殿を巻き込んだ!!」

 

ジェシカ「あ!!」

 

ワイヤーが切れたバージが離れて行く。

 

ジェシカ「バージのワイヤーが!」

 

再びガンシップが接近した。

 

ジェシカ「タクト!エクを!」

 

タクト「分かった!」

 

超能力で球体を作り、その球体でエクを包んだ。

 

タクト「来るぞ!!」

 

ガンシップが機関銃を連射し、1番艦を大破した。

 

バリー「ッ!!」

 

タクト「クッ!!」

 

バリーがジェシカを守り、タクトがしゃがんだ。兵士達が艦内爆発で死亡及び気絶した。動けるのはタクトとジェシカとバリーのみになった。

 

バリー「ダメじゃ!これも墜ちる!」

 

タクト「クソッ!」

 

ジェシカ「ッ!」

 

バリー「姫様!タクト殿!」

 

 

 

 

2人が船の外に出た。ガンシップがコルベットに追われてる。

 

ジェシカ「止めて!もう殺さないで!」

 

タクト「これ以上殺して何になるんだ!」

 

ガンシップが接近し、機関銃を連射した。

 

ジェシカ「止めてーーーー!!」

 

男「うわっ!!」

 

ジェシカの姿を見て驚き、機関銃を止めて通り過ぎた。コルベットがミサイルを発射してガンシップのエンジン部を破壊した。

 

ジェシカ「ああっ!!」

 

タクト「・・・!!」

 

ガンシップが雲の中へ消えて行った。

 

バリー「姫様・・・!」

 

タクト「ちくしょう・・・!!」

 

 

 

 

艦内に戻ったジェシカが2人を連れて何処かへ向かう。

 

ジェシカ「タクト!バリー急いで!」

 

バリー「あちちち!ひ、姫様!もうダメじゃ!」

 

向かった場所は格納庫。アネモスビレッジのガンシップがあった。

 

ジェシカ「飛べるかも知れない!」

 

バリー「何ですと!?」

 

彼女はジャンプし、ガンシップに着地した。

 

ジェシカ「タクト!バリー!早く!」

 

タクト「おう!!」

 

バリー「は、はい!!」

 

2人もジャンプし、ガンシップに着地した。

 

ジェシカ「エンジン始動!砲で扉を破る!」

 

バリー「は、はい!!」

 

急いで後部席に移動してエンジンを起動する。だが格納庫もう1人の生き残りがやって来た。

 

タクト「ッ!」

 

それは、スカーレットだった。彼女は不敵な笑みを浮かべている。

 

タクト「来い!!早くしろ!!」

 

促されたスカーレットがジャンプし、ガンシップの前のメインシートに入った。

 

ジェシカ「早く中へ!バリー!行ける!?」

 

バリー「どうにか!!」

 

タクト「そろそろ爆発するぞ!」

 

ジェシカ「発砲と同時にエンジン全開!!」

 

バリー「了解!!」

 

ジェシカ「よーい!撃てぇ!!」

 

砲撃で扉を破り、ガンシップで脱出した。

 

タクト「よし!ダァッ!!」

 

格納庫からジャンプして落下するタクトがスパークレンスの光を解放し、ウルトラマンティガへ変身した。それと同時に1番艦が爆発四散した。

 

ジェシカ「瘴気マスクを着けろ!雲下に降りてバージを救出する!」

 

ティガ「ジェシカ!俺が前に出る!」

 

ジェシカ「分かった!」

 

 

 

 

 

 

雲の中。ティガがウルトラシールドを張りながら飛行する。そのティガの後ろにガンシップが飛行してる。

 

ティガ「もうすぐで抜けるぞ。」

 

雲を抜けると、山が黒い世界に降りた。

 

バリー「何と言う世界だ!こんなに濃い瘴気は初めてだ。」

 

ジェシカ「後席、右後方に注意!近くに居る!」

 

バリー「へ?」

 

ジェシカ「まだ飛んでる!」

 

崖を抜けて右後方を見ると、バージが見えた。

 

バリー「あ!本当だ!本当に居た!」

 

全速力でバージに接近する。

 

 

 

 

バージに接近し、エンジンを逆噴射してゆっくり飛行する。

 

ボブ「おぉ!姫様じゃ!」

 

ベガ「タクト殿もじゃ!」

 

ジェシカ「皆!頑張って!今ロープを伸ばす!」

 

ダウト「フックが壊れとるんじゃ!空中収容は無理じゃ!」

 

ボブ「不時着して蟲に喰われるのは嫌じゃ!」

 

ベガ「一思いに死にます!」

 

バリー「落ち着けー!荷物を捨てるんじゃー!」

 

ボブ「姫様ー!」

 

ベガ「お元気でー!」

 

バリー「言う事を聞け!荷物を捨てろー!」

 

ティガ「完全に諦めてる・・・」

 

ジェシカ「後席!エンジンを切れ!」

 

バリー「な、何と!?」

 

ジェシカ「エンジン音が邪魔だ!急げ!」

 

バリー「は、はい!」

 

エンジンを切ったと同時にジェシカがシートを立ち、マスクとヘルメットを外して笑顔を見せた。

 

ボブ「ひ、姫様何を!?」

 

ティガ(それで説得する気か!?)

 

ボブ「姫様マスクを!」

 

ベガ「死んじまう!」

 

ダウト「マスクをしなされ!」

 

ジェシカ「皆!必ず助ける!私を信じて!荷を捨てなさい!」

 

ボブ「な、何でもしますから!」

 

ベガ「お願いじゃ!早くマスクを!」

 

彼女は笑顔を絶やさずにサムズアップして離れて行く。

 

ボブ「姫様笑うとる・・・」

 

ベガ「助かるんじゃ・・・」

 

チャド「急げ!荷物を捨てろ!」

 

 

 

 

バリー「機首が落ちてる!」

 

ジェシカ「エンジン点火!不時着地を探す!少し肺に入った・・・!」

 

ティガ「無茶し過ぎだ。」

 

治癒能力でジェシカの肺の瘴気を浄化した。

 

ジェシカ「ごめん。無茶し過ぎたわ。」

 

 

 

 

バージでは、ボブ達が積まれてる荷物を全て捨ててる。

 

 

 

 

一方下の方では、無数の蟲が群れとなり飛び始めた。

 

 

 

 

 

 

菌海の奥にある湖。ここで不時着する。ガンシップが水面に着地して旋回し、バージに接近する。

 

ボブ・ベガ・チャド・ダウト「姫様ー!」

 

ジェシカ「皆無事?」

 

ティガ「ッ。」

 

ガンシップの翼の上にティガが着地した。

 

ボブ「タクト殿!ご無事で何よりじゃ!」

 

 

 

 

スカーレット「動くな!!」

 

 

 

 

ボブ「ああっ!!」

 

機首からスカーレットが拳銃を構えて出て来た。

 

バリー「貴様・・・!!」

 

スカーレット「先程はご苦労。」

 

ボブ「姫様!何でこんな奴を!?」

 

スカーレット「甘いな。私が這い蹲って礼を言うとでも思ったのか?」

 

ティガ「いや、そんな気微塵もない。」

 

ジェシカ「あなたは菌海を何も分かっていない。ここは人間の世界じゃないわ。銃を使うだけで何が起こるか分からない所よ。」

 

ティガ「それにさっきの戦闘で4機の大型船の破片が森に落ちたお陰で蟲達が激怒してる。上を見ろ。」

 

上には、無数の蟲が群れとなって飛んでる。

 

ティガ「大王ヤンマは森の番人だ。他の蟲達を呼び寄せる。」

 

ジェシカ「すぐ脱出する!予備のロープを早く!」

 

ボブ「は、はい!」

 

ジェシカ「バリー!フックを直して!」

 

バリー「はい!」

 

”バシュン!!!”

 

しかしスカーレットが拳銃を発砲して制止させた。

 

ボブ・ベガ・ダウト「うわっ!!」

 

スカーレット「動くな!命令は私が下す!」

 

ティガ「お前は何を怯えてるんだ?迷子のスナネコみたいだ。」

 

スカーレット「何だと!?」

 

ティガ「怖がるな。俺達はただアンタを自分の国へ帰って欲しいだけだ。」

 

スカーレット「貴様!!」

 

すると突然波が起こった。

 

スカーレット「うわっ!?」

 

ボブ・ベガ・ダウト「うわああ!?」

 

ティガ「ジェシカ。」

 

ジェシカ「えぇ。来るわ。」

 

 

 

 

海中から、3頭のヴルグが現れた。

 

 

 

 

スカーレット「っ!!」

 

ジェシカ「静かに!怒らせてはダメ!」

 

ボブ「こ、ここはヴルグの巣じゃ・・・!!」

 

ベガ「か・・・囲まれた・・・!!」

 

1頭のヴルグがガンシップに近寄る。目はまだ青い。

 

スカーレット「・・・!!」

 

ティガ「俺達を調べてる。」

 

ジェシカ「えぇ。」

 

彼女はガンシップの機首に立ち、ヴルグ達を説得する。

 

ジェシカ「ヴルグ、ごめんなさい。あなた達の巣を騒がして。でも分かって。私達はあなた方の敵じゃないの。」

 

するとヴルグが無数の金色の触手を伸ばして、ジェシカを優しく包み込んだ。スカーレットは怯えてる。

 

ティガ「ジェシカ・・・」

 

 

 

 

触手に包まれたジェシカが見たものは・・・金色の野と白い雲と青空の光景だった。そして、立派な木々の光景も。

 

 

 

 

するとヴルグが触手を引っ込めて何処かへ向かった。

 

ジェシカ「え!?あの人が生きてるの?待って!ヴルグ!」

 

ヴルグ達の目が瞬時に赤くなり、他の蟲達と共に何処かへ向かった。

 

ボブ「何が始まるんじゃ!?」

 

ダウト「ヴルグの目が真っ赤だ!」

 

ボブ・ベガ・ダウト「うわーっ!!」

 

すぐにしゃがんだ。その間にジェシカがバージに格納されてるコンドルを取り出した。

 

ティガ「タァッ!!」

 

そしてティガがスカイタイプへタイプチェンジした。

 

ボブ「姫様!タクト殿!コンドルなどでどうなさる気じゃ!」

 

ジェシカ「水が鎮まったら、すぐ離水して上空に待機!1時間して戻らなければ谷に帰りなさい!」

 

バリー「し、しかし!」

 

ボブ「姫様!タクト殿!」

 

ティガ「タァッ!!」

 

2人が飛翔し、蟲の群れに混じって奥へ姿を消した。

 

ボブ「行ってしまわれた・・・」

 

バリー「渡して貰おう。」

 

呆然とするスカーレットの拳銃を没収した。

 

バリー「さぁ皆。お2人の言われた通りにするんだ。姫様・・・タクト殿・・・」

 

 

 

 

 

 

菌海の奥では、リベリオのガンシップが墜落していた。パイロットの男は奇跡的に軽傷で済んだが、怒りに満ちた蟲達に襲われていた。今残っている銃で襲って来る蟲達を牽制しながら逃げる。

 

 

 

 

逃げた先は。

 

男「ああっ!!」

 

断崖絶壁だった。

 

男「クソッ・・・!!」

 

迫り来る蟲達に銃を向けるが、弾切れを起こした。

 

男「た、弾切れ・・・!?」

 

蟲達が男に向けて一斉ジャンプした。

 

男「わあっ!!」

 

覚悟を決めた男が断崖絶壁を飛び降りる。

 

男「うわあーーーー!!!」

 

 

 

 

落下中に蛇型の蟲に喰われそうになった。だが、高速で駆け付けたティガによって救われた。

 

ティガ「ジェシカ!」

 

その男をジェシカに渡した。ジェシカが男をコンドルに掴ませて蟲から逃げる。

 

ティガ「こっちだ!」

 

追って来る蛇型の蟲を自分に引き寄せる。

 

 

 

 

男「君は!?」

 

ジェシカ「あなたは殺し過ぎる!」

 

後ろに別の蛇型の蟲が接近して来る。

 

ジェシカ「もう閃光も蟲笛も効かない!」

 

口を開いた蟲を避けてスピードを落としたが、蛇型の蟲の尻尾に激突してしまった。

 

ジェシカ「あーっ!!」

 

 

 

 

ティガ「タァッ!!」

 

マルチタイプに戻り、ゼペリオン光線・セルチェンジビームで蛇型の蟲を落ち着かせた。

 

ティガ「ッ!!」

 

落下するコンドルに気付き、急いで向かう。

 

 

 

 

コンドルは菌海へ落下した。

 

 

 

 

菌海に落ちた2人は、砂の上に倒れてる。そこにティガがゆっくりと着地した。

 

ティガ「ん?」

 

落ちて来たジェシカのマスクをキャッチした。

 

ティガ「おい、大丈夫か?」

 

男「ん・・・ん?」

 

倒れていた男が目を覚ました。

 

ティガ「アンタ、怪我は?」

 

男「き、君は?」

 

ティガ「話は後だ。まずは。」

 

気絶してるジェシカを見てすぐに駆け付けるが、下半身が砂に埋もれた。

 

ティガ「な、何だ!?」

 

男「流砂だ!」

 

砂が徐々に下へ流されて行く。ジェシカもその流砂に飲まれて行く。

 

男「クソッ・・・!!」

 

ティガ(この下に、何があるんだ・・・?)

 

3人はコンドルと共に流砂に飲み込まれてしまった。

 

 

 

 

 

 

数時間後。菌海の上に蟲の大群が飛行している。

 

 

 

 

その上空にガンシップがバージを牽いて谷へ戻って行く姿があった。

 

ベガ「もう2時間になるぞ。」

 

ボブ「蟲が増えるばかりじゃ。」

 

ベガ「姫様ーーー!タクト殿ーーー!」

 

『To Be Continued・・・』




次回予告

流砂に飲み込まれた3人が見た光景は。そしてアネモスビレッジでは巨神兵の復活目前と最悪の事態が迫っていた。

STAGE5・兆候

お楽しみに
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。