ウルトラマンティガ THE ULTIMATE MAGICIANS   作:naogran

146 / 146
LAST STAGE「愛の奇跡」

イベリーゴ軍が戦車の砲撃でヴルグの大群と戦っている。だがヴルグにはそれは通用しない。

 

 

 

 

廃船の上では、谷の者達が避難済み。

 

少女A「婆様、皆死ぬの?」

 

大婆様「運命ならね。従うしかないんだよ。」

 

 

 

 

アンソニー「ビクともしねえな。」

 

兵士A「退却しましょう!」

 

アンソニー「馬鹿野郎。逃げるたって何処へ逃げるんだよ。」

 

しかし他の兵士達が一斉に逃げ出した。

 

アンソニー「ああ!こら逃げるな!待て!おーい!殿下が戻るまで踏み止まれ!!殿下・・・あ!殿下だ!!」

 

他の兵士達が止まった。

 

 

 

 

斜面の上にスカーレットの姿があった。その後ろから、巨神兵の末裔が地を這い蹲って現れた。

 

 

 

 

兵士達「うおおおーー!やっつけろーー!!」

 

 

 

 

村人A「巨神兵だ!!」

 

 

 

 

だがその巨神兵はまだ不完全で、胴体が溶けた。

 

アンソニー「腐ってやがる・・・早過ぎたんだ・・・」

 

 

 

 

スカーレット「焼き払え!!・・・どうした!それでも世界で最も邪悪な一族の末裔か!!」

 

巨神兵が口からビームを放ち、ヴルグの大群を一気に爆発させた。

 

 

 

 

アンソニー「うお!!」

 

村人達「うわああーーー!!」

 

爆風が広範囲に響いた。

 

アンソニー「凄え・・・世界が燃えちまう訳だぜ・・・」

 

兵士達「スカーレット殿下!バンザーイ!」

 

 

 

 

しかし焼き払えたのはほんの一部で、他の大群が進軍を続ける。

 

 

 

 

スカーレット「薙ぎ払え!!・・・どうした化け物!さっさと撃たんか!!」

 

巨神兵の身体が溶け続ける。放ったビームの威力が小さかった為、数体のヴルグを焼き尽くしただけだった。エネルギーを使い果たしてしまった巨神兵が倒れそうになる。

 

スカーレット「っ!!」

 

兵士達「うわあーー!!」

 

戦車に乗った兵士達全員も脱出し、戦車が溶けた巨神兵に潰されてしまった。

 

 

 

 

兵士達「ダメだ!!逃げろーーー!!」

 

巨神兵が倒れ、希望を失った兵士達が一斉に逃げ出した。

 

 

 

 

少女A「巨神兵が死んじゃった・・・」

 

大婆様「その方が良いんじゃよ。ヴルグの怒りは大地の怒りじゃ。あんな物に縋って生き延びて何になろう。」

 

 

 

 

するとそこに、飛行ポッドに乗ったタクトとジェシカがヴルグの子と共にやって来た。

 

 

 

 

少女A「姫姉様!!」

 

少女B「タクト様も!!」

 

 

 

 

飛行ポッドが大群の先にヴルグの子をゆっくりと下ろしてワイヤーを切った。そこにタクトとジェシカがヴルグの子の左右に立った。

 

 

 

 

村人A「あ!あんな所に!」

 

村人B「無茶だ!」

 

村人C「姫様!」

 

村人D「タクト殿!」

 

 

 

 

進軍するヴルグの大群から逃げずに立ち止まる2人。そして、大群の進軍がタクトとジェシカと子供を上へ突き飛ばした。

 

 

 

 

村人達「あああっ!!」

 

 

 

 

突き飛ばされたタクトとジェシカが大群の中へ落下した。

 

 

 

 

大群はイベリーゴ軍の戦車、アネモスビレッジのガンシップをも破壊して廃船に突進したが、硬かった為貫けなかった。

 

他の大群がアネモスビレッジへ向かっている。しかし途中で大群が一斉に止まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜明け前。上空を飛行するリベリオのブリッグでダリルとイーサンが見たのは、怒りに満ちたヴルグの大群の目が一斉に青くなった光景だった。

 

ダリル「ヴルグの攻撃色が消えていく!」

 

 

 

 

 

 

ヴルグの大群の全ての攻撃色が消えた。更に奇跡的にアネモスビレッジへ突入前に止まったのだ。

 

 

 

 

タクト「・・・っ・・・っ?」

 

エク『ミー。』

 

倒れていたタクトが目を開けると、エクが頬擦りしていた。

 

タクト「エク・・・?ジェシカは・・・?」

 

そして、ヴルグの子もタクトの前に現れた。

 

タクト「お前・・・ジェシカは何処だ?彼女は?」

 

するとヴルグの子が触手で手招きして、ジェシカの居場所へ案内する。

 

タクト「エク、行こう。」

 

エク『ミー。」

 

 

 

 

 

 

大婆様「大気が怒りが消えた・・・」

 

バリー「止まった・・・ヴルグが止まったぞ。」

 

 

 

 

 

 

大群がある方向へ顔を向けてる。それは、倒れているジェシカだった。そこにタクトとヴルグの子が近付いた。

 

タクト「ジェシカ・・・?おい!ジェシカ!起きろよ!おい!」

 

呼んでも返事がない。右で心臓を音を確かめるが。

 

タクト「・・・嘘だろ・・・!?」

 

 

 

 

少女A「姫姉様が!!」

 

村人達「ああっ!!」

 

 

 

 

タクト「おい!!しっかりしろよ!!生きて帰るんじゃなかったのかよ!!」

 

ウルトラ念力で心臓マッサージをしながらジェシカに何度も叫ぶ。

 

タクト「・・・頼む・・・!!起きてくれよ・・・!!」

 

 

 

 

少女A「姫姉様が・・・死んじゃった・・・」

 

大婆様「身を以てヴルグの怒りを鎮めて下されたのじゃ・・・あの子は谷を守ったのじゃ・・・」

 

村人達の泣き声が響き渡った。

 

 

 

 

タクト「クソッ!!クソッ!!クソーーーーーー!!!!!!」

 

ジェシカが死に、タクトの叫び声が轟いた。

 

タクト「すぐ帰るってあの子達と約束したしただろ・・・!!あの子達を放って置くのかよ・・・!!」

 

すると風が吹き始めた。そしてヴルグ達の触手がジェシカとタクトを高く持ち上げた。

 

タクト「え?おわっ?」

 

 

 

 

 

 

村人A「見ろ!」

 

 

 

 

ダリル「おお!」

 

 

 

 

アンソニー「な、何だこの光は?」

 

ヴルグの触手から光が溢れた。

 

 

 

 

その光は、死んでしまったジェシカの右足と左肩の傷を治した。更に止まった心臓を再起させた。

 

ジェシカ「・・・?」

 

タクト「ジェシカ・・・!?」

 

ジェシカ「タクト・・・?」

 

蘇生されたジェシカにタクトが驚き、エクがジェシカの顔に頬擦りした。

 

ジェシカ「エク・・・」

 

起き上がったジェシカが周りを見る。触手の光が金色の草原みたいに揺らめいてる。

 

ジェシカ「ここは・・・?」

 

タクト「ヴルグがお前を蘇生させたんだ。」

 

ジェシカ「皆が?・・・タクト、あの子は?」

 

タクト「心配するな。あの子なら。」

 

ジェシカ「?」

 

下を見ると、ヴルグの子が触手を振ってる。

 

ジェシカ「良かった。ヴルグありがとう。ありがとう。」

 

彼女は立ち上がり、両手を広げて歩き回る。それをタクトが見ている。

 

タクト(彼女の愛が、奇跡を起こしたんだな。)

 

 

 

 

 

 

ボブ「奇跡じゃ・・・!奇跡じゃ!」

 

生き返ったジェシカに村人達が歓喜の涙を流してる。

 

大婆様「なんと言う労りと友愛じゃ・・・!ヴルグが心を開いておる・・・子供達よ・・・ワシの盲た目の代わりによく見ておくれ・・・!!」

 

少女A「姫姉様、真っ青な異国の服を着てるの。」

 

少女B「まるで、金色の草原を歩いているみたい。」

 

大婆様「おお・・・!!」

 

その姿はまさに、金色の野に降り立った男と酷似している。

 

大婆様「その者、青き衣を纏いて金色の野に降り立つべし・・・おお・・・!」

 

少女A「婆様?」

 

大婆様「古き言い伝えは真であった・・・」

 

少女B「あ!見て!」

 

上空にコンドルが飛行している。

 

村人A「コンドルだ!」

 

村人B「風だ!風が戻って来た!」

 

止まっていた風が再び吹いた。

 

 

 

 

 

 

地上に降りたタクトとジェシカは。

 

タクト「お前達のお陰で彼女と谷が救われた。ありがとう。」

 

するとヴルグがタクトに何かを言った。

 

タクト「・・・え?」

 

ジェシカ「タクト?どうしたの?」

 

タクト「ジェシカ、俺・・・」

 

そこに村人達が駆け込み、蘇生されたジェシカを抱き締めた。そしてイーサンとも再会し、彼に胴上げして貰って大喜びした。

 

 

 

 

ヴルグの大群が森へ帰って行く。

 

 

 

 

その後、タクトとジェシカがイベリーゴ軍と交渉を進める。

 

 

 

 

翌日。スカーレットとアンソニーが大型船に乗り、イベリーゴ帝国へ帰って行った。

 

 

 

 

数日後。新たな風車が完成し、地下の水を地上へ流れた。そして村人達は胞子で全滅させられた森の跡地に新しい芽を植えた。

 

タクトはここ2ヶ月間アネモスビレッジへ滞在する。

 

 

 

 

翌日。タクトはアネモスビレッジに別れを告げて旅立った。その際に3人の少女達からチコの実を貰った。

 

その後イーサンはダリルと共に旅に出て、ジェシカも旅に出た。

 

 

 

 

 

 

そしてタクトが着いた場所は、ジェシカと共に訪れた森。ヴルグの道があった場所。

 

タクト「あ。」

 

そこに3体のヴルグがタクトの前に現れた。

 

タクト「皆。俺を元の世界へ返してくれるのか?」

 

すると3体のヴルグが触手を高く伸ばし、そこに光を集中させると金色の空間が出現した。

 

タクト「これで元の世界へ帰れるんだな。ありがとう皆。それに色々と迷惑掛けてすまなかった。」

 

ヴルグが彼の頭に何かを言った。

 

タクト「ありがとう。許してくれて。じゃあな。」

 

彼は金色の空間へ入って行った。その際にヴルグが何かを言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

元の世界。

 

???「タクト!タクト!」

 

タクト「っ・・・ん?」

 

目を開けると、フェオン達がタクトを見ていた。

 

タクト「あれ?お前等・・・?」

 

フェオン「もう何時まで寝てるのよ。そろそろ起きなさい。」

 

タクト「何でお前等がここに・・・?」

 

レア「おいおい何言ってんだよ。レア達と一緒じゃないか。」

 

タクト「そう・・・だったな。(あの世界は俺の夢だったのかもな・・・)」

 

エミリー「ん?どうしたんだお前?」

 

タクト「いや、何でもない。」

 

ヒナ「あら?タクトさん、左手に持ってるそれは?」

 

タクト「ん?」

 

左手には、チコの実が入った袋が握られていた。

 

タクト(え?チコの実?さっきのは夢?それとも現実?)

 

アンナ「タクトさん、その袋は何ですか?」

 

タクト「・・・あぁ、これはお前達に出会う前に譲り受けたチコの実って言うんだ。これを思い出しながら寝てたみたんだ。食べてみるか?」

 

チコの実を食べさせた。

 

イザベラ「ん〜!何だか不思議な味ですね〜!」

 

タクト「あぁ〜、やっぱりこの味癖になるねぇ〜。」

 

グレア「どんな味なのか私も食べてみたいなぁ〜。」

 

タクト「それじゃあ皆、次の旅へ行くか。」

 

地図を開いて行き先を決める。

 

タクト「えっと・・・アールスハイド王国だな。」

 

フェオン「三大大国の1つね。」

 

タクト「よし、じゃあ行くぞ!」

 

彼等はアールスハイド王国で新たな出会いを果たすのだった。

 

『To Be Continued・・・』




キャスト

タクト=クリスティ:萩谷慧悟

ジェシカ:嶋村侑
イーサン:鈴村健一

ダリル:井上和彦
大婆様:仲村かおり
バリー:木村昴
ボブ:立木文彦
チャド:楠大典
ダウト:西村知道
ベガ:田中進太郎

リベリオ市長:千葉繁
エイダの母:井上喜久子
リベリオの少女:諏訪彩花
リベリオの少年:河西健吾

エイダ:八木侑紀

少女達:水谷麻鈴
    八木侑紀
    難波佑香

兵士:狩野翔
   松田修平
   市川蒼
   野瀬育二
 
アンソニー:村上裕哉
スカーレット:斎賀みつき

フェオン:内山夕実
イザベラ:黒沢ともよ
エミリー:大橋彩香
ヒナ:高野麻里佳
レア:本渡楓
アンナ:近藤玲奈
グレア:高橋李依
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。