ウルトラマンティガ THE ULTIMATE MAGICIANS 作:naogran
世界連合閣僚会議の数日前、ジェレミーは自分が助けたエスタに会っていた。
エスタ「私を助けて頂き、ありがとうございます・・・!」
ジェレミー「気にすんなよ。俺はあんたがクソ大司教から性的暴行を受けてるのを見てムカムカしたからな。」
エスタ「あの・・・その・・・何とお礼をすれば良いのでしょうか・・・?」
ジェレミー「いや、礼は結構だ。あれは俺が勝手にやっただけだからな。エスタと言ったか?」
エスタ「あ、はい。」
ジェレミー「良い天職を見付けれて良かったな。今後も頑張れよ。」
エスタ「はい!」
その後。
タクト「どうだったか?」
ジェレミー「あぁ、凄く喜んでたぜ。」
ローランド「良かったです。」
タクト「なぁジェレミー、ローランド、お前ら寝床はどうすんだ?もし無かったらウォルフォード邸の余った部屋を使っても良いが。」
ジェレミー「いや、俺達はリオ達のコテージを寝床にするわ。」
ローランド「夜に不審者が現れないか心配なので。」
タクト「そうか、あんまり寝不足になんなよ?」
ジェレミー「魔喰人に睡眠時間は皆無だ。まぁでも、寝るのも悪く無いけどな。」
世界連合閣僚会議の後。アルティメット・マジシャンズはリオ達を呼んで会議をしている。
アウグスト「まず、戦力分配としては、アールスハイドを除く魔人領周辺4国に、エルス・イースから等分して兵力を分ける。アールスハイドは他に比べて軍事力が強大な為、戦力増員はされない見込みだ。我々アルティメット・マジシャンズも、同じ4班に分かれ、周辺国の軍隊に合流する。正確な時期やメンバー分けはまだ未定だがな。」
マリア「でも殿下、それって少しアールスハイドが不利じゃないですか?軍は今のままで、私達も他国へ散っちゃうんじゃ?」
アウグスト「その点は心配ない。シンの『魔力制御による魔法の制度アップ』については、魔法学術院を通して徐々に世界に広まりつつあるが、今の所我が国だけが結果が出せているからな。」
トール「実質、アールスハイド王国軍が突出している訳ですか。」
アウグスト「そう言う事だ。加えて騎士団も最近になって新たな手法で戦力アップを図っているらしいな。練兵場で極秘の特訓中だそうだ。(何となく予想は付くが。)」
シン(あぁ、アレの発注がやたら増えたのって、そう言う事か。)
アウグスト「そして、またシンとタクトの元に莫大な金が転がり込む訳だな。」
アリス・リン「?」
シン「変な言い方すんな。」
タクト「俺まで巻き込むな。」
シン「どうせ使い道が無いんだよ。」
アウグスト「贅沢な話だな。」
するとアウグストが何かを閃いた。
アウグスト「それだけの資産があるなら、どうだ?愛人でも囲ってみては?」
その言葉を聞いたシシリーが”ピクン”と反応した。
シン「ちょ!?おま!!滅多な事言うな!!」
全員がシシリーを見ると。
シシリー「シン君。」
周囲に風が巻き起こった。
マリア「えーと・・・・・」
リン「今回のコレは・・・」
シシリー「愛人さんを囲うんですか?」
彼女からとてつもない風が吹き荒れていた。
アリス「わ〜〜〜〜〜〜〜・・・・・」
マリア「風魔法だーーー・・・・・・」
タクト「・・・」
アラタ「さびぃ・・・」
シン「ま、まさか!!そんな事、微塵も考えた事ないよ!!!」
シシリー「そうですか?」
シン「そうそう!!」
シシリー「なら良いです。」
風が収まった。
シン(寿命縮む・・・・・)
そんな中アウグストは笑い堪えていた。
シン「てんめぇ・・・!!お陰で大惨事になる所だぞ!!」
アウグスト「落ち着け、今のは忠告だ。」
シン「忠告?」
アウグスト「世界一の魔法使いで、使い切れない程の富を持ち、おまけに聖女が婚約者だぞ。どれだけの人間が羨んでると思うんだ?」
ケイティ「私は別に羨んではないけど?」
ナージャ「余計な事言わないの。」
アウグスト「油断してると、火の無い所で煙を立たせる者が出て来るからな。そうなる前にお前の良識を少し試してみただけだ。」
シン「そうだったのか・・・(俺の為に・・・)」
トール「騙されてますよシン殿。何時もの殿下の悪巫山戯です。」
シン「はっ!!てめぇ!!」
怒って逃げるアウグストを追い回す。
マリア「シンって、案外単純よね。」
オリビア「ですよね。」
ジェレミー「弄り甲斐がありそうだな。」
ローランド「ジェレミー様、程々に。」
アウグスト「ちょっと待て、今ので思い出したぞ。」
シン「は?」
アウグスト「お前に伝える事があった。例のお前の本な、来週発売だからな。」
シン「嘘ぉ!?」
アリス「あ〜、そう言えば前に言ってましたね。シン君の物語が本になるとか何とか。」
シン「す、すっかり忘れてた・・・マジかよ、発売直前じゃねえか・・・」
タクト「んで、そのタイトルは決まったのか?」
アウグスト「あぁ。『新・英雄物語』。前作のマーリン殿とメリダ殿を描いた『英雄物語』の続編に当たるものになる。」
ユーリ「殿下ぁ、私達先に読めたりしないんですかぁ?」
アウグスト「そう言うと思って、人数分用意して来た。昼休みの間に読むといい。」
異空間収納から新・英雄物語の本を出して皆に配り、皆が読む。
全員「ぷっ・・・あはははははははは!!あっはっはっはっはっ!!」
読んだ瞬間、全員が一斉に爆笑喝采。
内容としては。
『お爺様、僕はこの力を世界の平和の為に役立てたく思います。』
『アウグスト、僕の力で良ければ何時でも貸そう。僕らの友情は永遠だ!』
『私は貴方に出会う為に生まれて来ました。この心と身体は全て貴方のものです。』
『たとえ何者であるとも、僕らの愛を引き裂く事など出来はしない。この剣と魂に誓って、君を守り抜くと約束するよ。』
っとまぁこんな感じ。
アリス「お爺様って・・・って言うか僕って〜〜〜・・・!」
マリア「”僕らの友情は永遠だ”〜〜〜〜・・・誰よこれ〜〜・・・!」
シシリー「わ・・・私・・・こんな事言ってません・・・」
アリス「剣と魂〜〜〜〜〜〜!何時の間に誓ったのシン君〜〜〜〜〜〜!」
ナージャ「ちょっとこれ・・・面白過ぎるんだけど・・・・・」
ケイティ「あっはっはっはっはっ!!可笑しい!!可笑し過ぎる〜〜〜!!」
リオ「あはははは!」
デイジー「これは・・・ちょっと・・・!」
グレア「ぎゃはははは!」
ジェレミー「これはもう・・・腹が保たないな・・・・・!」
ローランド「僕もです・・・・ニヤニヤが止まりません・・・・・!」
タクト「ぷっくくくくく・・・・腹痛え・・・・・!!」
アリス「ちょっ、この台詞!言ってみてよ!お願いだから〜〜〜〜!!」
シン「完全に創作じゃねえか!!!良いのかよおい!!こんなある事ない事!」
アウグスト「いや、内容自体に嘘は無いぞ?若干の脚色はあるが。」
シン「これで若干!?」
アウグスト「まぁ、これをみて笑えるのはお前の知り合い位のものだ。その他は殆どの人間はこれを読んで感動し、お前の事を心優しい英雄だと認識するだろう。」
シン「これまさか、俺の印象を良く持たせる為にわざとこんな話にしたのか・・・?魔人討伐後も周囲に脅威を感じさせない為に・・・?」
アウグスト「いいや、ただの作家のセンスだ。」
シン「やっぱり創作じゃねえか!!」
アウグスト「因みにこの本、世界同時発売だからな。」
グレア「お!世界中にシンの新の話題が更に広まるね!」
シン「デカいよ規模が!!実感沸かねーから!!後グレアも変な駄洒落止めろ!!」
アリス「ねー!ここの台詞言ってみてよー!」
シン「黙れ!!」
ケイティ「あ!ここも!ここも言って!」
シン「言わねえよ!!」
トール「殿下。殿下もお人が悪い。読み手がシン殿に悪印象を持たないような文章にしろと指示したのは殿下でしょう?」
タクト「俺達知ってるんだぜ?」
アウグスト「何の話だ?」
トール「シン殿に知られると恥ずかしいんでしょう?」
アウグスト「五月蝿いぞトール。勝手な事言うな。・・・・・」
ユリウス「殿下も素直じゃないで御座るなぁ。」
アウグスト「お前ら、最近遠慮が無さ過ぎるぞ。」
ユリウス「おや、ダメで御座るか?」
アウグスト「・・・・別に構わんが。」
タクト「何だよ、オーグも可愛い所あるじゃねえか。」
アウグスト「タクト、それを言うなよ・・・」
同じ頃、イース神聖国では、枢機卿の男が何処かへ向かっていた。
枢機卿「教皇猊下、私で御座います。」
教皇猊下「あら、あなたね。開いているわよ。」
枢機卿「失礼します。」
扉を開けて、教皇猊下の部屋へ入る。
枢機卿「おや、読書中で御座いましたか。」
教皇猊下「ええ。あなたこれ知らない?最近港で有名なのよ?」
枢機卿「そちらでしたら、私も購入しました。」
教皇猊下「あらそう、面白かったでしょ?」
枢機卿「ええ。何せ今話題の”神の御使い”と呼ばれる者の話ですからな。」
教皇猊下「新・英雄物語かぁ・・・」
枢機卿「そちらを読む限りでは、彼は正しく”神の御使い”と呼ばれるに相応しい人物であるようですな。」
教皇猊下「確かにそうね。この本が正確に事実を書いているのであればね。」
枢機卿「事実ですか?しかし、ここに書かれている事に疑う余地はないように思いますが。」
教皇猊下「行いわね。でも、人物像まで正確に書かれているかは疑問だわ。だって、あの”賢者”の孫なのよ?とても真面な人物だとは思えないじゃない。」
枢機卿「猊下?賢者殿ですよ?世界の英雄の孫なんですから、それは立派な・・・」
教皇猊下「あなたは賢者の本当の顔を知らないのよ。」
枢機卿「??」
教皇猊下(私は”賢者”の本当の顔を知っている。そして”導師”の事も。)
賢者マーリンと導師メリダと教皇猊下は深い関わりを持っている。
枢機卿「恐れ入りますが猊下、本日参ったのはその本の話をする為ではありません。例の世界首脳会議の日程が決まりましたので、お知らせに参ったのです。」
教皇猊下「あらそう、早かったわね。アールスハイドから紹介された通信機を導入したお陰で、各国との交信がスムーズになりましたからな。」
枢機卿「猊下、この度開催される世界首脳会議に、アルティメット・マジシャンズも来るそうです。気になるようでしたら、一度彼に直接お会いしてみては?」
教皇猊下「そうね、良い案だわ。」
枢機卿「それでしたら、丁度良い訪問理由が御座います。先日マキナ司教から直接嘆願が御座いまして。」
同じ頃、魔人領にある北西部の海岸沿いでは、1人の魔人が弓矢で1羽の鳥を一発で射抜いていた。
”パチパチ”
そこに拍手の音が。
ゼスト「お見事。ベテランハンターの腕前は健在のようだな。捜したよラドリー君。」
ラドリー「アンタ、確かシュトロームの所に居た幹部の?どうしてここが分かった?」
彼はラドリー。魔人領を離反した魔人でハンター。
ゼスト「情報収集と偵察は得意分野でね。お仲間はまた別の場所かな?」
ラドリー「(そう言や、此奴ら斥候部隊だったな。)さあね、今更俺達に何の用だ?」
ゼスト「少しばかり君達の力を借りたい。」
ラドリー「?」
ゼスト「人間達が世界連合を組んだ件はご存知かな?どうやら近々、奴らはこの国を攻め入って来る様子でね。此方も戦力増強を図っておきたいのだよ。勿論相応の謝礼は用意するつもりだ。」
ラドリー「お断りだね。アンタらに感謝はしているが、それとこれとは話が別だ。俺達ハンターを手前勝手に利用しやがった帝国の腐れ貴族共に復讐は出来た。俺達の目的はそれで終わったんだ!魔人になろうが何だろうが、それ以上を求める気はない!」
離反した魔人達の目的は、飽く迄ブルースフィア帝国の貴族達の復讐。それ以外の目的など無かった。
ラドリー「俺達は自由に生きたい。これ以上何に縛られるのもゴメンだ!」
ゼスト「自由にかぁ・・・残念だが、それは難しいぞ。人間達、連合軍の侵攻が始まれば、何処に居ようと君達は追い詰められる。当然”魔人”である君達は奴らからすれば討伐対象だ。人間相手とは言え、魔人数人で太刀打ち出来る規模ではない。揃って犬死にを選ぶなら無理強いはしないが。」
ラドリー「・・・・・・・」
ゼスト「人間達を掃討出来た暁には、君達が安全に暮らせる地を用意しよう。勿論、莫大な資金もな。魔人になろうが、金の価値が変わらないのは、ハンターである君達がよく知っているはずだ。」
ラドリー「勝算はあるのか?」
ゼスト「勿論だ。君達と共に城を出た平民の魔人達も、今我々が招集している所だ。君達に合流させて少しでも戦力を・・・」
ラドリー「いらねぇよあんな奴ら!戦闘技術も無い連中の頭数をどれだけ集めたって、役に立ちゃしねぇよ!余計な事をするな!」
ゼスト「まぁそう言うな。何なら捨て駒にでも囮にでも使えば良い。」
ラドリー「仲間と相談する。言っておくが、最終的に判断するのは俺達だ!」
彼も、人間達との戦争に参加する事となった。
そして、魔人領の帝都では。
???「奴等め、余計な事を。」
1人の魔人が同じ魔人達を憎み、静かに去った。
更にウォルフォード邸では。
スティーブ「マーリン様、メリダ様、お客様です。」
メリダ「おや、もう来たのかい?」
マーリン「通してくれ。」
そこに入って来たのは・・・
マーリン「よく来てくれた。」
メリダ「こんな時間にすまないねぇ。」
ある2人であった。
数日後のダーム王国で、遂に世界首脳会議の日が訪れた。
ダーム大聖堂では、アルティメット・マジシャンズが外の様子を見ていた。
シン「世界首脳会議かぁ。流石に凄い厳戒態勢だなぁ。」
タクト「こりゃ凄えなぁ。」
アウグスト「連合7国の国家元首が勢揃いだからな。万が一何か起きたら、それこそ魔人以前の大問題だ。」
マリア「歴史上初よねぇ、こんな事態。」
ナージャ「何か胸騒ぎがする・・・」
デイジー「ナージャ、大丈夫?」
アウグスト「今後の流れを確認しておくぞ。今日明日にかけて行われる首脳会議では、世界連合の調印式を魔人領攻略作戦の出陣式が同時に行われる。その声明は通信機を通じて連合国中に同時に配信される。声明を聞いた後、各国で出撃準備をしている軍が魔人領に侵攻を開始する。目標は、魔人達の拠点を見付け出し、殲滅する事。無論、魔人達も我々の動きは察知しているはずだし、ただ手を拱いて待ち受けているとは思えんがな。」
タクト「そして奴らの中には、クルト王国襲撃時とフラー大司教を仕組んだあの魔人達が居る。奴らはどんな戦法で俺達と戦うのか分からない。油断は禁物だ。」
アウグスト「タクトの言う通りだ。」
ジェレミー「そうだなぁ。まぁどんな魔人共が来ようと、俺達が一瞬で喰い荒らしてやるからな。」
ローランド「ジェレミー様、油断は禁物ですよ?」
ジェレミー「承知してる。だがその時はローランド、お前が頼りだ。期待してるぜ。」
ローランド「はい!」
するとそこに、1人の兵士が。
兵士「あ、あの!失礼します!調印式の前に、ア・・・アルティメット・マジシャンズの皆様にご挨拶したいと言う御方が参られております!!」
アウグスト「フム、どなたが参られた?」
兵士「そ、そ、それが・・・イ、イース神聖国の・・・エ、エカテリーナ教皇猊下で御座います!!」
アウグスト「っ!?」
マリア「はい!?きょ・・・教皇猊下が今からここに!?ちょっと待ってよ!!急にそんな!!」
アリス「あ、私髪大丈夫!?乱れてない!?」
リン「大丈夫。何時ものアホ毛だけ。」
ユーリ「どうしよう!私ったらこんな服でぇ!失礼じゃないかしらぁ!?」
シン「いや、それ俺に失礼じゃね?」
タクト「教皇猊下・・・いきなり来るとは・・・」
グレア「一体何をお考えに・・・?」
シン「な、なあ、何で皆そんなに緊張してんの?」
マリア「だって創神教の教皇猊下よ!?国王や王族より更に雲の上の存在なのよ!!」
シン「そ、そんなもんなのか・・・(あんま宗教的なものに関わってこなかったせいか・・・ピンと来ないな・・・)」
アウグスト「全員兎に角落ち着け!くれぐれも失礼のないようにな!」
全員「は・・・はい!!」
タクト「お前ら、教皇猊下の前では冷静にな?」
ナージャ・ケイティ・リオ・デイジー・グレア「うん。」
ジェレミー「ああ。」
ローランド「はい。」
アウグスト「お通ししてくれ。」
兵士「畏まりました!」
扉を開け、教皇猊下をお通しした。
エカテリーナ「お初にお目にかかります。アウグスト殿下。そしてアルティメット・マジシャンズの皆さん。イース神聖国代表にして、創神教で教皇の地位に就いております、エカテリーナ=フォン=プロイセンと申します。」
彼女がエカテリーナ=フォン=プロイセン。イース神聖国の教皇猊下である。全員がエカテリーナの美しい姿に見とれている。
シン(この人が・・・)
アウグスト「これはご丁寧に、お初にお目にかかります。アールスハイド王国王太子、アウグスト=フォン=アールスハイドで御座います。そして此方が・・・」
シン「(お、俺も名乗るの!?さ・・・流石に冗談言える雰囲気じゃないな・・・)ア・・・アルティメット・マジシャンズ代表、シン=ウォルフォードです。」
エカテリーナ「そう、あなたが・・・”神の御使い”、そして”魔王”シン=ウォルフォード君ね。そして、あなたがあの戦士の?」
タクト「あ、はい。アルティメット・マジシャンズ副代表で”超古代の戦士・ティガ”のタクト=クリスティです。」
エカテリーナ「貴方の事は噂で聞いているわ。」
タクト「光栄です。」
彼女はシンをジッと見る。
シン「!?」
エカテリーナ「今回の魔人出現は正に世界の・・・人類存亡の危機です。そんな時代に人類の歴史上、至上とも言える実力を持ったウォルフォード君とクリスティ君が現れた。私達は、ウォルフォード君貴方が神が遣わされた御使いだと思っているわ。」
シン「か、買い被り過ぎですよ・・・」
エカテリーナ「そう?何か心当たりはないのかしら?」
シン(っ!?こ・・・この人まさか・・・俺が前世の事や・・・転生した事を分かって言ってるのか・・・!?)
エカテリーナ「貴方の使う魔法は随分と特殊だそうね。それで、もしかしたらと思ったのだけれど・・・」
シン「は、はは・・・違いますよ俺・・・僕は神様の指示は受けてませんから・・・」
エカテリーナ「それから、貴方がシシリーさん?」
シシリー「は・・・はい!」
緊張するシシリーに歩み寄ると。
エカテリーナ「まあ!やっぱりそう!ずっと会いたかったわ!貴方が昔の私と同じ”聖女”と呼ばれてると聞いて、ず〜〜〜っと気にしてたのよ!!」
冷静から突然気さくキャラに豹変してシシリーの両肩を掴んだ。
全員「!?」
エカテリーナ「ねぇ、貴方は大丈夫!?周りから五月蝿く言われてない!?『聖女の癖に』とか『聖女らしく振る舞え』とか!!」
シシリー「え・・・ええ・・・特には・・・」
タクト・ナージャ・ケイティ・リオ・デイジー・グレア・ジェレミー・ローランド(教皇猊下のキャラが変わってる・・・)
エカテリーナ「なら良かったわぁ。私の時は兎に角周りが五月蝿かったから。フラーの件では、貴方達にも随分迷惑掛けちゃったし、色々責任感を感じてたの。ごめんなさいね。」
リン(何と言うか・・・)
アリス(意外と結構気さくな人・・・?なのかな??)
エカテリーナ「それで、貴方達の結婚式の話も聞いたの。私が貴方達の式を執り行う事が正式に決まったから、それを伝えに来たのよ。ただ、貴方達だけで結婚式を挙げちゃうと、色々言う人が居るかも知れないから・・・アウグスト殿下達との合同の挙式になるけど、そこは了承してね?」
シシリー「は・・・はあ。」
リン「序でにオリビア達も一緒にお願いしたら?」
ケイティ「私とマークの結婚式もお願いしますって。」
オリビア「やや、止めて下さい・・・」
エカテリーナ「明日は世界連合の調印式と出陣式。世界に平和が戻るように頑張りましょう。」
彼女は部屋から出た。
一段落した部屋。
アウグスト「ふう・・・まさか教皇猊下が直接来られるとは・・・」
シン「お?流石のオーグも緊張したみたいだな。」
アウグスト「相手が相手だぞ。緊張するなって方が無理だ。」
タクト「確かに。」
マリア「って言うか、シンこそもっと緊張感持ちなさいよね?」
ナージャ「教皇猊下の前だとあんま緊張感を感じなかったけど。」
シン「うーん・・・俺創神教徒じゃないから、イマイチ教皇さんの偉大さが実感出来なくてさ。何かフレンドリーそうだし。」
全員がビクッとした。
マリア「ちょっと!それ絶対教皇猊下に言っちゃダメよ!!いやいや、他の神子さんの前でも言っちゃダメ!!」
トール「礼儀を弁えて下さい礼儀を!!」
オリビア「教皇さんって何ですか!さんって!」
シン「ぉわっ!?わ、分かったって!!」
ジェレミー「おいシン、今度教皇猊下に変な態度取ったら、ローランドに襲わせるぞ。」
ローランド「覚悟していて下さいね?」
シン「分かったって!そんな笑顔でこっち見るな!怖えよ!」
ユーリ「殿下や陛下への態度を見てるとどうもねぇ・・・」
トニー「普通に『エカテリーナさん』とか言い出しそうだよねぇ。」
シシリー「コホン。兎に角、人前ではちゃんと教皇猊下と呼んで下さいね?シン君。」
シン「分かりました。」
ローランド「その時はお覚悟を。」
シン「だから分かってるって!」
マリア(この男、その内シシリーの尻に敷かれると見た。)
その頃エカテリーナは。
エカテリーナ「?」
枢機卿「如何でしたかな?かのシン=ウォルフォードは?」
エカテリーナ「そうねえ、例の本は彼のイメージを保つ為、人間性の表現にかなりの補正が加えられているのではないかと思ったのだけれど・・・そんな事はなさそうね。言葉遣いは兎も角、彼に野心は無いわ。」
枢機卿「左様で御座いますか。」
エカテリーナ「それより、気になった事があるわ。」
枢機卿「は?」
エカテリーナ「彼に『神から遣わされた御使いではないか?』と言ったら・・・彼、否定はしたけど、明らかに動揺したのよ。」
枢機卿「で・・・ではまさか・・・彼は本当に神の御使いで・・・」
エカテリーナ「まだそれは分からないわ。神の指示は受けてないと言ってたしね。」
枢機卿「指示は受けていない・・・ですか。」
エカテリーナ「そう。ひょっとしたら彼は、神の存在には触れたのか・・・或いは、それに準じる何らかの力の導きで、この世に生まれた可能性はあるわね。」
枢機卿「・・・・猊下。」
エカテリーナ「ええ、ウォルフォード君には悪いけれど、これも世界平和の為。人類の心を一つにする為の神輿になって頂きましょう。」
枢機卿「・・・ただ、アールスハイドの定めた彼に関する協定・・・そこに反する事になるのでは?この後の調印式前の最終会議。協定を定めた当人であるディセウム陛下も居られます故・・・」
エカテリーナ「承認して貰うわよ。一個人の立場と、全人類の平穏・・・秤などかけるまでもないのではなくて?」
そして翌日、遂に調印式及び出陣式の日が訪れた。
重臣「通信機と拡声機の準備は万全か?」
兵士「問題ありません。」
通信機と拡声機の準備は万全。そして、連合国の兵士達が集まり、更に連合国に拡声機が設置された。
シン「いよいよだな。」
アウグスト「ああ。今、神殿内で行われている調印式が終わり次第、すぐに出陣の合図だ。我々も一旦解散だな。」
そして神殿の扉が開き、エカテリーナ教皇猊下、ディセウム陛下、スイード国王、各国の国王達が出て来た。エカテリーナが前に達、こっそりとシンを見て笑みを浮かべた。
シン(何だ?今の・・・)
エカテリーナ「お集まりの皆さん・・・そして、この通信を聞いている連合国の皆さん、いよいよ時は満ちました。我々人間が、この世界に脅威を齎す魔人に対し、打って出る時が来たのです。ですが、皆さんの中には、本当に魔人を討伐出来るか不安に思ってる人も多い事でしょう。しかし、皆さん安心して下さい。我々には蘇った超古代の戦士の力を受け継いだ者が居ます!それが彼、タクト=クリスティです!」
群衆「うおおおおおおおおお!!!!」
エカテリーナ「そして私達には、神が付いています。その証拠に神は・・・彼を!!シン=ウォルフォードを遣わして下さったのですから!!」
群衆の後ろに居るシン。シンが後ろをちらっと見る。
アウグスト「いや、お前だお前。」
群衆「うおおおおおおおおおお!!!!」
アリス「凄い!シン君って神の使いだったの!?」
シン「んな訳あるか!!」
タクト「どんでん返しな大嘘吐きやがった。」
エカテリーナ「私は確信します!神の御使い、そして指輪の魔法使いが居る限り!我々の勝利は揺るぎないものであると!!さぁ皆さん!!彼らと共に!!世界に平和を取り戻す戦いを始めようではありませんか!!」
ドミニク「出撃!!!」
エドガー「全軍出撃ーーーーー!!!!」
遂に、連合全軍が出陣した。
エカテリーナ「・・・」
彼女はシンを見ると、てへっとした。
シン(あ、確信犯だ、あの人・・・)
タクト「おーい陛下ー、民衆の前で何発言させちゃってんだー?」
シン「そうだよ!!何で俺がこんな事に!!」
アウグスト「諦めろシン、タクト。あれは既にやり込められた顔だ。」
シン「マ・・・マジかよオイ・・・か・・・”神の・・・御使い”・・・?お・・・俺は兎も角・・・こんなの絶対納得しない人達も居るんじゃ・・・」
ナージャ「その可能性はあるわよ。」
”ガン!!!”
ナージャの言葉が的中した。ラルフが壁を殴って怒りを爆発させていた。
ラルフ「バカな・・・!!教皇猊下であろうお方が・・・何を血迷った事を・・・!!」
そしてアールスハイド王国・王城では。
メリダ「やりやがったねぇ・・・!!あんの小娘ェェ・・・!!!!」
何故かメリダも怒りを爆発させていた。
ジュリア「お、落ち着きになってメリダ様。今のは世界の非常事態・・・各国がシン君とタクト君の力に頼るのは仕方無い事では・・・?」
メリダ「そんな事は百の承知だよジュリア!シンとタクト自身に『世界を救う』と言う明確な意思がある以上、私だってそれ以上の事を言うつもりはない。しかしだ!!創神教の教皇と言う実質、この世界のトップが各国に向けて『シンは神の御使いだ』だって宣言しちまったんだ!これじゃ間違い無くシンは創神教の重要人物だと認識する者が出て来ちまう!!そうなれば、他国でもシンを政治利用する輩が現れ兼ねない。勿論、シン自身の意思と無関係にね。」
マーリン「確かにそれは、ワシらにとって最も許し難い事じゃな。」
???「私もお前達2人に賛同する。」
メリダ「くっくっくっくっくっ・・・・・!!」
突然メリダが笑い狂った。
メリダ「これはちょいと、お灸を据えてやらないといけないねぇ・・・」
メイ「メリダ様怖いです・・・」
エリザベート「しいっ!メイ!聞こえたらどうするんですの!」
メリダ「悪いが、ちょいと用事が出来た。私らはこれで失礼するよ。ホレ、マーリン。ゲートを開けとくれ。」
マーリン「ダーム大聖堂じゃったな。若い頃行った事があって良かったわい。」
???「マーリン様、私達も宜しいでしょうか?」
マーリン「分かった。お前達も来るが良い。」
ジュリア「あ、あの・・・程々にしてあげて下さいね・・・」
マーリン、メリダ、そしてある2人がゲートを通ってダーム大聖堂へ。
ジュリア「生きて帰れるかしら・・・あの人達・・・」
エリザベート・メイ「?」
ダーム大聖堂では。
アーロン「いやぁ、エライ盛り上がっとりましたなぁ。」
彼はアーロン=ゼニス。エルス自由商業連合国の大統領。
ディセウム「ウム・・・まあ・・・シン君を”神の御使い”と認定する事で・・・民衆が希望を持てるのは確か・・・か・・・(ただやはり・・・手離しでそれを喜んで良いものかどうか・・・)」
心の中で不安を抱えてる。
エカテリーナ「ウフフ、久し振りに良い仕事をしましたわ。」
アーロン「しかし兄さんも、よく宣言を許可しましたなぁ。」
ディセウム「・・・なあアーロン、それなんだが・・・」
そして彼らの近くに1つの影が・・・
メリダ「小娘ええええええええ!!!!!!」
後ろを向くと、怒りが頂点に達したメリダの姿が。
騎士長「な・・・何者だ貴様!!」
するとメリダから強力な魔力が溢れ出た。
騎士長「このただならぬ魔力・・・猊下!皆様方も・・・急ぎ退避を・・・っ!?」
エカテリーナ、ディセウム、アーロンがメリダを見て驚きを隠せなかった。
アーロン「ア・・・ア・・・アカン・・・アカン・・・!!何で・・・ここに・・・!?」
ディセウム(ああ・・・やはりなぁ・・・)
メリダ「小娘・・・よくもやってくれたねぇ・・・」
エカテリーナ「し・・・し・・・」
「師匠!!!???」
彼女はメリダを師匠と叫んだのだ。
騎士長「枢機卿・・・ま・・・まさかあのお方は・・・」
枢機卿「あぁ、猊下の師と言えばただ1人・・・少女期、神子としての修行の旅を、とあるパーティと共にしていたと聞いたが・・・間違いない・・・あれは・・・その時猊下を鍛えあげられたその人・・・”導師”メリダ殿だ・・・!!」
怯えるエカテリーナに迫るメリダ。そして・・・
”ごちん!!!”
エカテリーナ「あだぁ!!!!」
強烈なゲンコツがエカテリーナの脳天にクリティカルヒット。
騎士長(げ・・・猊下に・・・ゲンコツ・・・)
エカテリーナ「な、何するんですかぁ!!!」
メリダ「何するんですかじゃない!!!うちの孫をこんな事に利用したんだ!!それなりの覚悟は出来ているんだろうねえ!?」
彼女はメリダの言葉で察した。
エカテリーナ「緊急事態なんですよ・・・!?世界の・・・し・・・仕方無いじゃないですか・・・!!に・・・兄さん!!何とか言ってやって下さい!!」
ディセウムに向かって兄さんと叫んだ。
騎士長(兄さん?)
枢機卿(元々導師殿のパーティにディセウム陛下も同行していてな。そこに加わる形で、猊下やアーロン大統領も参加したらしい。つまりは、兄弟子に当たる訳だ。)
ディセウム「いや確かに・・・”神の御使い”と認定する事で、『シン君は人類の敵ではない』と皆に喧伝出来る・・・そう思って昨日は納得したが・・・やはり、それは同時にマーリン殿とメリダ師の意向に反する事であるのも事実で・・・」
エカテリーナ「そ・・・そんな・・・!兄さん・・・今更酷い・・・」
アーロン「あ・・・あの・・・お久し振りですお師匠さん・・・その・・・もうその辺で許してやってもエエんとちゃいますやろか・・・」
メリダ「あぁ!?」
アーロン「ヒッ!!」
メリダ「ああ、何だい小憎かい。」
アーロン「い・・・いややなぁ・・・四十過ぎのオッサン捕まえて小憎はないでしょ・・・」
メリダ「小憎は何時まで経っても小憎だよ。それとも何かい?エルスの大統領になった自分を敬えって言ってるのかい?アンタがそこまで上り詰める為の元手は、誰が出してやったと思ってるんだい?私の開発した魔道具の権利を幾つか譲ってやったのを忘れたのかい!?」
アーロン「そ・・・そら分かってますわ・・・敵わんなぁ・・・相変わらずやお師匠さん・・・(ああ〜〜もう・・・だから下手に怒らしたくないんや・・・この人・・・)」
彼はメリダを人一倍恐怖している。
メリダ「正座。」
アーロン「・・・・・・え?」
メリダ「正座しな。」
アーロン「は・・・はい!!!」
周囲がぽかん・・・とする中、3人を正座させて説教を始める。
メリダ「さて、小娘。シンについての、ディセウムの提言した協定の内容は知っているよね?」
エカテリーナ「・・・・はい。」
メリダ「アンタのした事はまさしく、それに反する『政治利用』だ。違うかい?」
エカテリーナ「それは・・・・・はい。」
メリダ「シンの力を人類の為に役立てる事に反対なんざしないよ。でもねぇ・・・これは違うだろう?」
エカテリーナ「・・・・はい・・・・」
メリダ「ディセウム。」
ディセウム「は・・・はっ!!」
メリダ「アンタなりに考えて、小娘の宣言を了承したんだろうけど、その結果、どんな影響が出るのかまでは考えなかったのかい?」
ディセウム「考えが至らなかった事実です・・・すみませんでした・・・」
メリダ「シンがイースや創神教とは関係無い事はアンタが証明するんだよ。良いね?」
ディセウム「はっ!」
メリダ「小憎。」
アーロン「は、はい!!」
メリダ「何でアンタまで正座してんだい?」
アーロン「へ・・・!?あははははは、つい昔の癖で正座してしまいましたわ!」
メリダ「全くアンタ達は・・・何時まで経っても手が掛かるったらないねぇ。」
アーロン「あ、あははははは・・・」
エカテリーナ(しばらく会わない内に、心の何処かで師匠の事を甘く見ちゃってたのかな・・・やっぱり勝てないや・・・)
???「お前達は本当、相変わらずだな。」
エカテリーナ「え・・・え!?」
アーロン「あ・・・あなたは・・・!!」
ディセウム「も・・・もしかして・・・」
「リチャード大司祭様!!!!」
リチャード「久し振りだな。」
この男の正体は、マーリンの幼馴染みで、今は大司祭と称えられているリチャード=ラドクリフだった。
???「私も居ますよ。」
エカテリーナ「レ・・・レイチェル様まで!!」
アーロン「天士様!!」
何と、リチャードの妻のレイチェル=ラドクリフも居た。今は天士と称えられている。
リチャード「お前達と来たら、絶対何か騒動とか起こしそうだからな。」
レイチェル「クスッ、そう言う所は変わりませんね。」
マーリン(三大大国のトップをあっさり正座させよる・・・間違い無く・・・メリダがこの世界のゴッドババアじゃの・・・)
リチャード「おいマーリン、聞こえてんぞ。」
マーリン「あれ!?ワシ、声に出してた!?」
リチャード「心の声なんてお見通しだ。」
メリダ「アンタ、何か言ったかい?」
マーリン「い、いや何も・・・」
エカテリーナ「先生!?お久し振りです!!」
アーロン「オヤッさん!元気そうで何よりです!!」
マーリン「うむ、お主らも元気そうで何よりじゃ。」
エカテリーナ「え?先生・・・何ですか、優しいフリなんかして・・・!?」
アーロン「じょ・・・冗談止めて貰えませんかオヤッさん・・・ブキミやわ・・・」
ディセウム「シン君に育てていく上で、段々と丸くなって行ったんだよ。昔の姿からは想像も付かないだろうがね。」
エカテリーナ「はあ・・・彼がそんな影響を・・・」
マーリン「も・・・もういいわい。用は済んだんじゃろう?帰るぞメリダ。」
リチャード「ほら戻るぞ。」
メリダ「アンタら3人共、もうそれなりの立場なんだから、くれぐれも責任持って行動しとくれよ。おいたが過ぎるようなら、またすぐ飛んで来るからね。」
ゲートでアールスハイド王城へ戻った。
枢機卿(世界のトップに『それなりの立場』とは・・・やはり”導師”恐るべし・・・)
王城に戻ると、リチャードが。
リチャード「マーリン、以前から私に話した彼の事なんだが。」
マーリン「ん?タクト君がどうかしたのかい?」
リチャード「その子に会わせてくれないか?少し話しがしたいんだ。」
マーリン「フム、お前に何かあったのか?」
リチャード「まあな。」
その頃タクトは、出発の準備を進めていた。
タクト「さて、そろそろ行動を始めるか。」
フェオン「気を付けてよね。」
タクト「あぁ。それと異常事態が起こったら対処出来るか?」
レア「あぁ。レア達に任せろ。」
イザベラ「私達がやっておきますので。」
エミリー「魔人領攻略かぁ。彼は何処に居るんだろうな。」
タクト「分からねえな。だが会えるかも知れない。」
ヒナ「タクトさん。くれぐれも慎重に。」
アンナ「私達は不参加ですけど、頑張って下さい。」
タクト「分かってる。グレアも一緒だから心配するな。じゃあ行って来る。」
廊下を歩いていると、目の前にゲートが現れ、マーリンが出て来た。
タクト「マーリン様?どうかしたのか?」
マーリン「タクト君、少し良いかの?」
タクト「俺に話?ああ、良いけど。」
マーリン「実は君に話したいとリチャードに頼まれてね。」
タクト「リチャードが?分かった。」
アールスハイド王城。
マーリン「リチャード、連れて来たぞ。」
リチャード「タクト君。久し振りだな。」
タクト「久し振りだなリチャード。レイチェルも。」
レイチェル「お久し振りです。」
リチャード「早速だがタクト君。君に協力して欲しいんだ。」
タクト「協力?一体何の?」
リチャード「案内しよう。」
ゲートを出した。
レイチェル「さぁ、行きましょう。」
タクト「あ、ああ。」
3人がゲートを通る。
着いた場所は、ラドクリフ教会の横のお屋敷。
タクト「ここは?」
リチャード「私の家だ。」
タクト「あ、ラドクリフ教会だ。」
リチャード「ここに会わせたい人が居る。」
タクト「俺に会わせたい人?」
レイチェル「行けば分かります。さぁ。」
ラドクリフ邸へ入る。
タクト「結構古風あるなぁ・・・」
レイチェル「貴賓室に、貴方に会わせたいお方が居ります。」
貴賓室前に立つ。リチャードがノックをする。
???『どなたですか?』
リチャード「リチャードです。宜しいでしょうか?」
???『どうぞ。』
ドアを開けると、そこに居たのは・・・
タクト「?」
1人の女性だった。
タクト「この方が、俺に会わせたいと?」
リチャード「ああ。紹介しよう、アリア=フォン=ストラディウスさんだ。」
タクト「アリア=フォン=ストラディウス・・・」
レイチェル「アリアさんは、オリベイラの奥様であるんです。」
タクト「オリベイラ?一体誰なんだ?」
リチャード「オリバー=シュトロームだ。」
タクト「っ!?シュトローム!?」
彼は、オリバー=シュトロームの妻、アリアと出会ったのだった。
ラドクリフ家でタクトが出会った、オリバー=シュトロームの妻アリア。そして、魔人領攻略作戦でいよいよ魔人領へ赴く。