ウルトラマンティガ THE ULTIMATE MAGICIANS 作:naogran
アールスハイド方面へ逃亡するヒースとラドリーを追うティガ達だが。
ティガ「くそっ!見失ったか・・・奴等、索敵妨害魔法使いやがって・・・!ナージャ!索敵出来るか?」
ナージャ「ダメ・・・こっちでも索敵出来ない・・・」
リオ「このままじゃアールスハイドが危ない・・・!」
索敵妨害魔法で2人を見失って留まっている。
ティガ「アールスハイド王国軍は何処に居るんだ?」
???「おーーい!!」
ティガ「ん?」
下の方を見ると、1人の人物がこっちを見て叫んでる。
ティガ「あれ?彼奴!?」
リオ「ねぇ、どうしたの?」
急降下し、その人物の前に着地した。
ティガ「ジュリアン!何でここに!?」
ジュリアン「ヤッホータクト!7年振りだね。」
その人物の正体は、ジュリアンだった。
ジェレミー「お前、タクトの知り合いか?」
グレア「ジュリアン!」
ジュリアン「ヤッホーグレア!」
ナージャ「2人の知り合い?」
ティガ「あぁ。」
リオ「女?」
ティガ「いや、男だ。」
ジネヴラ「誰かと思ったらジェレミーにローランドだったのね。」
ジェレミー「ジネヴラ!?」
ローランド「ジネヴラ!無事だったんだね!」
2人は猫のジネヴラと面識がある。
ナージャ「喋る猫?」
ケイティ「可愛い〜!」
デイジー「もふもふしてるわね。」
ティガ「ジュリアン、どうしてここに?」
ジュリアン「実はね、あの砦にベルゼが潜んでるのを掴んでて。僕はそこへ行こうとしたんだけど、砦から現れた魔人達を追ってたらここまで来ちゃって。」
ティガ「お前、ベルゼを捜してたのか?」
ナージャ「ベルゼ?」
ジュリアン「うん。あれ以上させないと思ってね。」
グレア「彼奴、まだ自分の思想に・・・」
ジュリアン「ねぇ、タクトはあの魔人達を追ってたんじゃないの?」
ティガ「そうだった!けど見失ってな、丁度アールスハイド王国軍の居場所を確かめようとしてたんだ。」
透視能力でアールスハイド王国軍の居場所を特定する。
ティガ「見えた!っ!逃亡魔人が迫って来てる!お前等、いきなりですまないが一緒に行くか?」
ジュリアン「うん!連れてって!」
ジネヴラ「私も行くわ!」
ケイティ「早く行こう!」
ティガ「よし!」
アールスハイド王国軍の場所へ高速で向かう。
その頃、アールスハイド王国軍は魔人領へ移動中。
ジークフリード「はぁ・・・本来なら俺達が1番に旧帝都に辿り着いてたはずなのに・・・な〜〜〜んで別の場所に集まってやがるかな魔人共・・・」
クリスティーナ「何度目ですか?その愚痴は。馬にでも話し掛けてるんですか?」
ジークフリード「てめェなぁ!!」
クリスティーナ「何ですか?」
この2人の喧嘩は相変わらず。
ミランダ「ま・・・まあまあ。落ち着いて下さいお2人共・・・大事なのは、確実に魔人を討伐する事なんですから・・・」
喧嘩する2人をミランダが抑える。
セシリア「ミランダちゃんの方が大人ですね。」
シルビア「引率してる生徒に窘められてどうするんですか?ジーク先輩。」
ジークフリード・クリスティーナ「・・・・」
2人は顔を外方向く。
ジークフリード(最初っから俺1人馬飛ばしてたら、今頃シン達と合流出来てたよな・・・連合軍の大舞台だったのに、アールスハイドは一体何をやって・・・ん?)
前方に、ティガ達が着陸した。着陸と同時にティガがマルチタイプに戻った。
ティガ「皆!!」
クリスティーナ「タクト!?」
ジークフリード「タクト!?それにあなた達も!?何でここに!?それに、その娘は・・・?」
ティガ「その話は後だ!もうすぐこっちに来るぞ!」
ジークフリード「来るって何がだ?それよりシン達は何処に・・・っ!?」
何かの気配を感じたジークフリードが黙り込んだ。
クリスティーナ「どうしたんですか?」
ナージャ「ジークフリード。どうやら感じたみたいね。」
ジークフリード「あぁ。オイお前等。索敵しろ。」
馬車に乗ってるセシリア達が索敵魔法を発動する。すると彼女達に戦慄が走った。
セシリア「う・・・ふぅ・・・」
シルビア「な・・・何ですか・・・!?この・・・気配・・・!?」
兵士A「おい!進軍を止めろ!!魔法師団の様子が可笑しいぞ!!」
兵士B「こっちもだ!!」
すぐに進軍を停止させた。そこにルーパーが駆け付けた。
ルーパー「オイ!ジーク!!気付いたか!?」
ジークフリード「団長・・・ヤバいッスねコレ・・・」
ティガ「ルーパー団長!」
ルーパー「クリスティ君!?君達も!?何故ここに!?」
ティガ「話は後だ!」
クリスティーナ「・・・一体何なんです?さっきから・・・」
ティガ「クリス、落ち着いて聞け。」
ジークフリード「デカい魔力がすぐそこまで近付いて来てる。しかもこれは・・・魔人の魔力だ!」
クリスティーナ「っ!!魔人・・・!?」
ルーパー「反応は2つ・・・方向からしても発見した砦から来たに違いねェ。何処に向かってるかは知らねェが・・・」
クリスティーナ「っ!?シン達が・・・取り逃がしたって事ですか!?」
ルーパー「・・・ウォルフォード君達がそんなヘマするとは思えねェ・・・クリスティ君、砦で何があったんだ?」
ティガ「その2つの魔人は、砦に隠された隠し通路で脱出して逃亡してる。俺達はそれに気付いて、シンに頼まれて、一足先に俺達がここまで来たんだ。そして奴等が向かってる方角は、アールスハイド王国だ。」
ジークフリード・クリスティーナ「っ!?」
ルーパー「成る程なァ・・・随分賢い奴等だ。クリスティーナ!悪いがすぐに先頭のドミニクに現状報告して来てくれ!」
クリスティーナ「はい!」
ティガ「もうすぐ来る。皆、ここで奴等を叩くぞ。」
ジュリアン「うん!」
ルーパー(何てこった・・・少しでも早く連合軍へ合流する為、街道を外れたのが仇になるとは・・・)
拡声魔法を展開させ、王国軍に伝える。
ルーパー『全員よく聞きやがれ!!万が一の事態が起こりやがった!!魔人が数体こちらに向かって来ている!!』
兵士C「ま・・・魔人・・・!?」
兵士D「そんな・・・まさか・・・どうして急に・・・!?」
ルーパー『だが!!俺達はここから逃げ出す訳には行かん!!何故なら、ここを抜けられたら、後ろにあるのはアールスハイド王国だからだ!!ここは必ず死守する!!命を懸けてもな!!!』
王国軍「ウオオオオオオオ!!!!!」
ドミニク「我々と災害級の差がネズミと狼だとすると、魔人は象か獅子数当分にも相当するだろう。奇跡を起こしたとしても、勝てる相手ではない。」
クリスティーナ「・・・ですが。」
ドミニク「うむ。それでも祖国を守る為に一歩も引く訳にはいかん!!全力で畳み掛けて手足の1本でも奪い取ってやろうではないか・・・!!」
ティガ「これ以上行かせてたまるか!!」
ジェレミー「何処へでも来やがれ!」
ケイティ「私と遊べそうね!」
すると遠くから、悍ましい魔力を感じた。
ジークフリード「来た・・・!!」
遠くからラドリーとヒースがこちらに向かって来てる。
ティガ「ハァッ!!」
ルーパー「撃てェ!!!」
マルチ・スペシウム光線と魔法師団の魔力弾の同時発射。
迫ってくるラドリーとヒースに2つの攻撃が迫り来るが、2人はジャンプして避けた。
ヒース「ド派手な歓迎だねェ。だが、アルティマに比べれば、まだまだ人の域を出てねェなぁ。」
グレア「ハァッ!!」
ラドリー「!?」
グレアが地面に魔法を注ぐと、ヒースとラドリーの周囲に土の壁が生成された。
ヒース「何だぁ!?壁のつもりかこりゃあ!?」
ラドリー「それに、さっきの音は・・・」
グレア「閉じ込めたよ!」
ルーパー「よし!足を止めたな魔人共ォ!!」
ケイティ「よいしょーー!!」
閉じ込められた2人に、ケイティとドミニクがジャンプして立ち向かう。
ヒース(味方の魔法を足場にして・・・!!)
ドミニク「ぬぅん!!!」
剣をヒースに向けて振り下ろしたが、ヒースが魔力障壁を発動して防いだ。
ドミニク「ッ!!」
ヒース「クッ!!」
素早く避けた。
ケイティ「そーれそれそれそれそれーー!!」
連続で突き刺すが、ヒースの魔力障壁で防がれるばかり。
ケイティ「防いでるばかりじゃ面白くないよ?もっと遊ぼうよ〜!」
ヒース(此奴・・・あの裏切り者の娘か・・・!?)
その隙にラドリーが矢をこちらに飛ばしたが。
ジェレミー「フンッ!!」
両手の爪で矢を斬り裂いた。
ドミニク「ジェレミー君か!!」
ジェレミー「おい魔人、俺に肉寄越せよ。」
ラドリー(奴等め・・・!ここまで来たのか・・・!それにあの魔喰人も来やがったか・・・!!)
すると上空にジークフリードが現れ。
ジークフリード「これでも喰らっとけ!!魔人共ォーーーーッ!!!!!」
拡散魔力弾を連射した。
ラドリー・ヒース「!!!!」
だが間一髪で魔力障壁を発動した。
ラドリー「この程度で魔人の魔法障壁を破れると思ったか?」
クリスティーナ「でも
真後ろにクリスティーナが現れた。
ラドリー(此奴等・・・最初から連携するつもりで・・・!!)
クリスティーナ「二重の障壁を張れるのは、シンくらいのものですよっ!!!」
剣を振り下ろしたが、ヒースの異空間収納が剣を受け止めた。
クリスティーナ「っ!?これは・・・!?」
すぐに後ろに退いた。
ヒース「退いたか。惜しいねェ。腕ご引き込んでやろうと思ったのによ。万策尽きたかい?度胸は認めてやるけどよォ・・・」
クリスティーナ・ドミニク・ルーパー「・・・・」
ジークフリード「・・・っ!?」
だがヒースの真上からミランダが迫って来る。
ヒース「何ィ!!??」
クリスティーナ「ミランダ!!??」
ケイティ「あなた!?」
ミランダ「はぁっ!!!」
勢い良く剣を振り下ろしてヒースに直撃させた。
ミランダ「・・・・!!くそぅ・・・!!」
だがヒースは指で剣を受け止めたのだった。
ミランダ(指の力だけで剣を・・・止められた・・・!!一旦離れてもう一度・・・!!っ!?)
後ろに退いたが、ヒースの放つ魔力に気圧され、戦慄が身体中に走った。
ミランダ(・・・・!!これ・・・が・・・魔人の・・・魔力・・・!?考えるより先にからだが動いてしまったけど・・・今更改めて実感した・・・!!私の目の前に居るのは・・・紛れもなく人間を超越した存在・・・!!)
ジークフリード「やべェぞ!!!」
ミランダ(ダメだ・・・体が動かない・・・怖い・・・!殺される・・・!!)
腰を抜かしてしまって、逃げ出す事が出来ない。
ジュリアン「ハァッ!!!」
ヒース「ごはっ!!」
しかし、駆け付けたジュリアンがヒースを蹴り飛ばした。
ジュリアン「大丈夫!?」
ミランダ「あ・・・!」
ティガ「ミランダ!怪我は!?」
ミランダ「だ・・・大丈夫・・・」
ナージャ「怪我、治してあげるわ。」
治癒魔法でミランダの怪我を治す。
ミランダ「ありがとう・・・」
ラドリー「!!」
ティガの後ろに回り込んで弓矢を2つ飛ばした。
ジークフリード「タクト!!」
ティガ「ハァッ!!」
ウルトラシールドで防いだ。
ラドリー「そこに入れたつもりか?」
ティガ「タァッ!」
だがウルトラシールドを投げ、ヒースとラドリーの矢が彼に迫る。
ラドリー「ッ!?ガァッ!!」
ヒース「グアッ!!」
2人が脇腹と右肩を掠った。そこから血が流れた。
ヒース「これがティガって奴の力かぁ・・・中々だぜ・・・」
ラドリー「ヒース!!」
ヒース「あぁ。仕方ねェなぁ。他の
ラドリーが弓矢から放たれる魔法を撃つ。
ティガ「ハァッ!!」
ウルトラシールドで魔法を防いだと同時に砂煙りが蔓延した。
ドミニク「敵は!?」
ヒース「じゃーなお前等!!中々面白かったぜ!!」
2人はその場から猛ダッシュで逃げ出した。
リオ「逃げた!」
ルーパー「に・・・逃げやがった!?マズいぞ!!あの方向は・・・王都の方角だ・・・!!追うぞお前等!!」
ジークフリード「団長!!ムリッスよ。早馬でもあのスピードには追い付けない。」
ドミニク「本国に要警戒を伝えるのが先だ!!誰でも良い!!全速力で通信機の下へ行け!!魔人共が走って王国に辿り着くのが先か・・・国境付近に設置した通信機で危機を報せるのが先か・・・」
ティガ「ドミニク総長!その全部の役割、俺に任せてくれないか?」
ドミニク「え?」
ティガ「こう言う時に備えて、色々準備しておいたんだ。俺が奴等を追う。その間に陛下に通信して報せる。」
ドミニク「そうか・・・すまない、頼んだぞ!」
ティガ「あぁ!タァッ!!」
ティガが飛翔し、ジェレミーが走り、ローランドがナージャとケイティを乗せて、リオとデイジーが馬に乗り、ラドリーとヒースを追跡する。
ジュリアン「すみません、馬をお借りして良いですか?」
兵士A「あ、あぁ。」
1頭の馬を借りて乗馬した。
ジュリアン「ジネヴラ!行くよ!」
ジネヴラ「えぇ!」
馬を走らせ、アールスハイド王国に向かうラドリーとヒースを追う。
ジークフリード「頼んだぞ・・・!タクト・・・!!」
とある場所では。
ハンナ「カーラお姉ちゃん、ウェンディお姉ちゃん、そろそろ近付いて来るよ。」
カーラ「テッサの予測通りだね。」
ウェンディ「よし、私達も備えるよ。」
そして、ベルゼは今。
ベルゼ「はぁ〜、やっと終わったよ。」
現れた魔物達を倒したばかり。
ベルゼ「ちょっと痛かったけど、これはこれで。そろそろ行かなきゃね。」
馬に乗って、ある場所へ向かう。
アールスハイド王国・王都。タクトからのテレパシー通信が来た。
ディセウム「魔人がこちらに向かっているだと!?それは確かなのか!?」
タクト『あぁ!奴等はアールスハイド王国軍との戦闘を回避して、王国方面へ逃亡してる!奴等がこのまま王国へ行けば大惨事になる!』
ディセウム「シン君達は!?他の皆はどうしているんだ!?」
タクト『俺達を除いたアルティメット・マジシャンズを合流させてから向かうよう伝えておいた!俺は先に逃げた奴等を追ってる!奴等が王国へ来る前にケリを付ける!』
ディセウム「分かった!必ず王国を守ってくれ!だが、無理はするな!」
タクト『勿論だ!』
通信を切った。
メイ「お父様・・・」
ディセウム「・・・お前達は決して動くな。(タクト君・・・皆・・・頼むぞ!)」
魔人が王国へ迫ってる。果たして、アールスハイド王国の運命は・・・
一方、飛行中のシン達は。
シン「本当に方向はこっちで良いのか!?全く魔人の気配は・・・」
マリア「魔人の魔力は極力抑えて、最低限の身体強化のみで移動してるとしたら・・・見付けるのは容易じゃないって事ね。」
トール「魔人の目撃地点と奴等の目的地がアールスハイドと言う事を考えると・・・この街道を行った所しか思えないのですが・・・」
トニー「追っ手が来るのを見越して、別ルートに変えたか・・・或いは目的地を変えたのか・・・」
ユーリ「もしそうだとしたら、この追跡自体無意味なんじゃないのぉ?」
アウグスト「いざとなったら、ゲートでアールスハイドに先回りするしか無いが・・・奴等を取り逃がすのだけは絶対に避けねばならん!ギリギリまで奴等を追うぞ!」
シン(もう1つ気になるのは、アールスハイド王国軍だ・・・もうとっくに遭遇して良いはずなのに・・・一体何処に行っちまったんだ?それにタクトも先行して奴等を追跡している。多分今は奴等と戦っているか、もしくはまだ追跡してるのどっちかだが・・・)
考え込んだシンがアウグストに言った。
シン「オーグ、判断は早い方が良い。追跡はここまでだ。ゲートで一度アールスハイドに戻ろう!」
アウグスト「奴等を逃がす事になってもか!?」
シン「落ち着けよ!王国が滅ぼされるのとどっちを取るんだ?それにタクトは先行して追跡してる。」
アウグスト「・・・・・・」
シン「らしくないぞオーグ?何かあったのか?普段だったら、今の俺がお前に言われる台詞だろ?」
アウグスト「・・・逃げた魔人は、私とデリックが砦で仕留め損ねた奴だ。こうなったら全責任は私にある・・・」
全員「・・・・」
アウグスト「皆に『魔人を逃がすな』と言いながら、私自身がミスをしたんだ・・・!決して許される事ではない・・・!!」
先の戦いを思い出して悔しがるオーグに皆は。
マリア「私とオードリーさんとジェンナさんの戦った魔人も・・・クルトの時の魔人と比べても全く遜色無い相手でした。そんな相手に完璧に立ち回れるって言う方が無理な話ですよ。殿下。」
トニー「・・・と言うか僕等だって、言いようにやられて逃げられてるしねぇ。」
リン「殿下の方がマシ。」
シン「オーグ。責任って言うなら、体裁の為に各国に無線通信機を配らなかった俺にだって責任はある。だけど、今すべきなのは後悔する事じゃない。目の前の問題を解決する事だろ?」
アウグスト「・・・・そうだな、すまん。私とした事が、冷静さを欠いていたようだ。まさかお前に諭される日が来るとは思ってなかったが。」
シン「オイ!」
アウグスト「反省は一旦後回しだ。戻ろう。アールスハイドへ。」
地上を走ってる4人にシンが降下した。
シン「君も来るか?」
デリック「俺もか?」
アールスハイド王国・王城。
兵士E「連合軍からの通信はまだか!?」
兵士F「警備局総動員で国民に緊急の避難勧告!!城壁付近の住民の避難を優先せよ!!」
兵士G「殿下達からはまだ連絡は入らないのか!!」
王城内では既にパニックに溢れていた。
シン「な・・・何だこりゃ!?何で王城がこんな大騒ぎになってんだ!?」
アリス「ま・・・まだ魔人が現れたって訳じゃなさそうだけど・・・」
アウグスト「オイ!一体何があった!?」
兵士E「静かにしてくれ!今殿下達が繋がるよう通信を・・・って、うわぁあ殿下!?何でここに!?」
アルティメット・マジシャンズが居る事にビックリ。
兵士F「殿下!?殿下が戻られたのか!?」
兵士G「ウォルフォード君達も居るぞ!!」
兵士H「本当か!?良かった・・・!!」
シン「何なんです!?この騒ぎは・・・」
兵士E「は・・・はい。さ・・・先程魔人領に派遣されている王国軍より連絡がありまして・・・魔人と遭遇。交戦後に魔人は逃亡し、こちらへ向かっていると・・・!」
アウグスト「何だと!?アールスハイド軍が魔人と交戦!?一体何の話だ!!」
シン「くっ・・・やっぱり俺達とは別ルートで・・・何処かで擦れ違ったんだ!?」
シシリー「・・・・・」
シン(くそっ・・・!軍の被害の有無を確認したいが、今はそんな時じゃない・・・!!)
アウグスト「魔人への対処は!?国民の避難以外に何か行動は起こしたのか!?」
兵士E「ええと・・・王国軍からの連絡で、魔人の出現区域を割り出せました!現在、その区域に急ぎ、我が国の予備兵団を派遣しております・・・!!で・・・殿下達がお戻りになられると言う確信がなかったので・・・連絡があってすぐに・・・」
ユリウス「マズいで御座るな・・・!」
トール「一般の兵士を魔人の前に送り込んでも・・・ものの数分で恐らく全滅させられてしまう・・・!!」
兵士E「そ、それと!先程タクト=クリスティ様が逃亡した魔人達を追跡しているとの連絡もありました!」
シン「タクトが!?」
アウグスト「本当か!?」
兵士E「はい!」
アウグスト「そうか!それで何処だ!その予想区域は!?」
兵士E「先の帝国との戦争にて戦場になった平原・・・王国と帝国の国境付近です!!」
シン「・・・一応訊くけど・・・誰も、そんな所行った事ないよな?」
全員が首を振る。
アウグスト「行けるとしたら、タクト達だけだろう・・・」
シン「ゲートは無理か・・・!飛んで行くしか無い・・・!急ごう!そこでタクト達と合流出来るはずだ!」
別の場所では。
ハンナ「ん?」
イルゼ「お待たせ!」
3人の元にイルゼとテッサが合流した。
ウェンディ「首尾はどう?」
テッサ「確実にこっちに向かってるわ。」
カーラ「もうすぐね。」
すると5人の元にある人物が来た。
ハンナ「っ!」
再び王城では。
ディセウム「おい!!アウグストとシン君達が戻ったと言うのは本当か!?」
兵士I「陛下!!は・・・はい!たった今・・・!」
ディセウム「それで何処に・・・?」
兵士I「予備兵団派遣の件をお伝えしたら、すぐに現地へ向かわれました!!」
ディセウム「
国境付近では、予備兵団が配置に付いてた。
兵団A(もうすぐあの向こうから魔人が・・・)
兵団B「で・・・殿下達が・・・ひょっとして既に魔人を捕えてるって可能性は・・・」
兵団C「だったら王国軍と交戦なんかしねェよ。」
兵団E「じ・・・じゃあ、ゲートの魔法で既に王国に戻ってこっちに向かったりして・・・」
兵団G「だとしてももう間に合わねェよ。国境だぞここ。」
兵団E「何だよてめェ!」
兵団G「何だよ。」
兵団H「俺さ・・・この作戦が終わったら結婚しようって・・・恋人と約束したんだ。」
兵団E「・・・・!!バ・・・バカかてめェは!?そ・・・そう言うのは一番やっちゃダメな奴だろ!?」
兵団H「・・・スマン。」
兵団G「くそ・・・俺達の戦死する確率を更に上げやがって・・・!」
兵団E「・・・覚悟決めようぜ。でなきゃ今も魔人領で命懸けで戦ってる仲間達に・・・顔向けできねェよ。」
兵団G「・・・そうだよな。」
すると、1人の魔法使いが震え始めた。
魔法使い「・・・た・・・」
兵団H「ん?どうした?」
魔法使い「き・・・き・・・来ま・・・した・・・ま・・・ま・・・魔人・・・です・・・!!」
姿が見えなくても、魔力を感じられなくても、それは”魔人だ”と確信するのに充分な程の・・・圧倒的な威圧感。
ヒースとラドリーがそこに現れた。
それは、その場に居る者達の戦意を、闘わずして喪失させるには充分過ぎるものだった。
兵団達「う・・・あ・・・」
魔人が目に映り、次々と兵団達がパニックを起こし始めた。
ヒース「わざわざ出迎えてくれたみたいだなぁ。どーするよ?」
ラドリー「・・・もう王国は目と鼻の先だな。あれは恐らく王国の予備兵団。つまり敵の最後の戦力だろう。あれを潰しておけば、最早王国は陥落したも同然。俺がやる。下がってろ。」
弓を引き、魔力を集める。そして巨大な魔力弾を予備兵団に向けて放った。
兵団達(終わったーーーーー・・・・・・・)
”ドゴオオォォォン!!!!!”
煙が晴れると、兵団達は無傷だった。
兵団A(あ・・・あれ?)
無傷だった理由。それは・・・
ウルトラシールドが魔力弾を防いだからだった。
ティガ「間に合ったようだな。」
兵団A「ティガ・・・?タクト=クリスティ様!?」
リオ「皆ー!大丈夫!?」
遅れてリオ達も到着した。
兵団A「リオ様!皆さんも!」
ジュリアン「何とか間に合ったみたいだね。」
ティガ「あぁ。」
兵団A「タクト様・・・この方は?」
タクト「話は後だ。お前達は下がれ。ここは俺達がやる。」
兵団A「は、はい!!全員下がれ!!」
すぐに兵団達を下がらせる。
グレア「やあ2人共!鬼ごっこは終わりだよ!」
ヒース「チッ、しつこい奴等だ。」
ラドリー「・・・戦士共!まさか
すると2人の背後から、無数の魔人達と魔物達が出現した。
兵団達「・・・・!?」
ジュリアン「な・・・何あの数・・・!?」
ティガ「隠し球を持ってたってか・・・数えてみたが、全部で200匹だな。お前等、先に此奴等を片付けるか?」
リオ「ちょっと骨が折れそうだけど。」
ジェレミー「全て喰い尽くしてやるぜ。」
デイジー「私達なら。」
ケイティ「まだまだ遊び足りなかったし、丁度良いね。」
ジュリアン「そうだね。」
ラドリー「・・・殺れ。」
魔人達・魔物達「ウオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
200人の魔人達と魔物達がティガ達に向かってジャンプした。
ティガ「ッ!!」
構えたその時、両者の境目に巨大な魔力障壁が出現し、魔人達を押し返した。
ティガ「え?」
兵団B「な・・・何だ・・・!?」
ティガ「っ!!」
リオ「何なの!?」
彼等が後ろに振り向くと・・・
メリダ「悪いが、ちょいと邪魔するよ。」
マーリン「ほっほっ。」
リチャード「派手な出迎えだな。」
レイチェル「満員御礼ですね。」
それは、嘗てアールスハイド王国を守った4人の英雄達が立っていたのだ。
ティガ「マーリン様・・・!メリダ様・・・!リチャードにレイチェル・・・!!」
アールスハイド王城。
ディセウム「見縊るなよ魔人共!我が国で魔人と戦える人間は、アルティメット・マジシャンズだけではないぞ!」
王国に福音が舞い降りた。
国境付近。
兵団A「・・・ま・・・まさか・・・賢者様・・・?」
兵団B「そ・・・そうだ・・・」
兵団C「ど・・・導師様も・・・!」
兵団D「大司祭様に・・・天士様も・・・」
4人の英雄が今ここに居る事に、兵団達が。
兵団達「オオオオオオオオオオオ!!!!!!」
一気に歓声を上げた。
兵団E「凄い!!伝説の・・・魔人討伐の英雄がここに・・・!!」
兵団F「奇跡だ!!信じられん!!」
兵団G「マーリン様!!メリダ様!!リチャード様!!レイチェル様ーーーーー!!!」
メリダ「あー、五月蝿いねぇ。」
レイチェル「あらあら。ウフフ。」
そこにティガが駆け寄った。
ティガ「皆、何故ここに?」
マーリン「なぁに、王城でディセウムに魔人逃亡の件と、タクト君が逃亡してる魔人の件を聞いてのう。」
メリダ「孫の不始末は私等の不始末だ。責任は取らせて貰うよ。」
ティガ「いや、でもそれは俺達アルティメット・マジシャンズの責任だが・・・」
リチャード「タクト君、ここは連帯責任だ。」
レイチェル「私達にもお手伝いさせて貰います。」
ティガ「・・・分かった。」
リオ「タクト、この2人は?」
ティガ「リチャード=ラドクリフとレイチェル=ラドクリフ。マーリン様とメリダ様と同じ英雄だ。」
リチャード「宜しくな。君達。」
レイチェル「以後、お見知り置きを。」
ヒース「あ?賢者様?何だ?知ってっかよラドリー?」
ラドリー「昔現れた最初の魔人を討伐したと言う人間だ。まだ生きていたとは。」
ヒース「・・・あのショボくれたジジィ共が?嘘だろ?」
2人はまだ4人の英雄の実力を知っていなかった。
メリダ「あれが魔人かい?」
ジェレミー「あぁ。砦から逃げ出した奴等だ。」
マーリン「見るのは何年振りかのう。」
レイチェル「如何にも今時の魔人と言った風貌をしていますね。」
リチャード「だが・・・当時の
彼等は、魔人と化してしまったあの男を思い出している。
ジェレミー「けど奴等、あれだけ多くの魔人や災害級を連れて来やがってる。恐らく砦に潜んでいた生き残りだろう。」
???「だったら私達も手伝わせて貰うよ!」
ティガ「?」
別のゲートが現れ、そこからハンナ達5人が出現した。
ハンナ「へぇ〜、今回は大物揃いだねぇ。」
ティガ「お前達は?」
カーラ「あなたがタクト=クリスティ。ティガって言う戦士。」
ティガ「そうだが・・・ん?テッサとイルゼ?」
テッサ「ヤッホー!また会ったね!」
イルゼ「ちょっと先回りして来たのよ。」
兵団A「おぉ!噂として名高いマジックシスターズが来て下さったとは!!」
ティガ「マジックシスターズ?まさか・・・マーリン様が言っていた弟子の魔法兄弟って言うのは!?」
ウェンディ「そう、私達よ!」
ジェレミー「はえ〜・・・マーリン様、若い子達を密かに教育してたんだな。」
マーリン「若気の至りじゃ。」
メリダ「にしても全く・・・何をやってるのかねえあの子達は。通信手段を持っていながら、こんなに後手に回るなんて。」
リチャード「メリダ、説教はこの戦いが終わった後にしよう。」
メリダ「それもそうだね。」
マーリン「さてまずは、一発お見舞いしようかの。」
ケイティ「おぉ!?賢者様の初手が見れそう!」
ヒース「無理すんなジィさん。現役引退して何十年目だよ?どうせ過去の栄光をダシにされて戦場に駆り出されたんだろうが。今すぐ引き返して家族にお別れでも告げて来な。どうせ明日には王国民は全員死ぬ。ただの1人足りとも逃がす気はねェ。」
マーリン「・・・はぁ・・・やれやれ、言う事だけは一人前じゃのう。・・・生意気抜かすな!クソガキが!!」
ヒース「ッ!?」
するとマーリンからとてつもない魔力が溢れ出て。
マーリン「はぁっ!!!!」
巨大な魔力弾が地面を抉り、大爆発を起こした。
兵団A「・・・・ううぉお!!い・・・一撃で丘の1つ吹っ飛んじまった・・・!!す・・・凄まじい・・・!!!」
メリダ「相変わらず芸の無い火炎魔法だねぇ。」
リチャード「全くだ。その魔法もまだまだ現役なのが少々ビックリだ。」
ティガ「これが・・・賢者の魔法・・・」
ケイティ・グレア「はわわわ・・・」
デイジー「これはは凄いわね・・・」
マーリン「・・・ふーむ・・・逃げ足は中々じゃのう。」
ヒース「・・・オイオイマジかあのジィさん・・・!?アルティマの連中にも全く引けを取らねぇじゃねーか!」
ラドリー「少なくとも同等以上だ・・・驚きだな。」
マーリン「その得物・・・ヌシ等元ハンターか?奇遇じゃの。ワシ等も昔は同業者じゃ。」
ラドリー「昔話に付き合う気は無い。行くぞ。」
弓矢から3つの魔力弾を一斉発射した。
マーリン「魔道具か。任せて良いかのメリダ。リチャード。」
リチャード「お前だけでも防げる程度だろ。」
メリダ「面倒臭がるんじゃないよ。」
リチャード「しょうがない。ーーーーー」
聖書を開いて唱える。
メリダ「ふん。」
杖を構えた。
リチャード「ハァッ!!」
2人の魔法が超巨大な防御障壁を生成した。
ラドリー「!?」
兵団B「な・・・何と言う巨大な防御障壁・・・!!」
3つの魔力弾を軽々と防いだ。
メリダ「分かったかい?坊や達。」
リチャード「そんな攻撃だけでは私達の防壁に傷すら付かないぞ。」
ラドリー「ッ!!ヒース!!」
気を取られている隙にマーリンが火炎魔法をヒースに向けて放った。
マーリン「元同業者同士、格の違いを見せてやろうかの。」
ヒース「ジ・・・ジジィッ!!!」
火炎魔法がヒースに直撃して爆発した。
テッサ「やった!」
ティガ「いや、まだだ!」
ヒース「・・・ちぃっ・・・アルティマと言い・・・!何でこんな連中がウヨウヨ居んだよこの国はよ・・・!!」
ラドリー「・・・魔人になれば・・・少なくとも人間と言う種に劣る事は無いと思っていたが・・・どうやらそうではなかったようだな。紛れもなく奴等も”人”を超越した存在だ。」
ヒース「・・・・・!!それでも今更引き返せっかよ!!俺等は全てを捨てて魔人になったんだからよ!!(人間の癖に・・・魔人以上の力を持ってるだと・・・!?巫山戯んじゃねェぞ・・・!!!)」
彼の過去。
ヒースの父『出来損ないが。貴様のような人間が、我が一族に居る事自体が恥だ。我々は代々、剣の腕によって国を仕えて来た名誉ある家系だぞ。他の兄弟達は皆既に自らの力で国に従事していると言うのに・・・それを貴様は・・・武芸な才は疎か、ロクに魔法も使えんとは・・・去れ。力の無い人間など不要だ。』
彼は元々貴族だったが、自分の力を発揮出来なかった理由だけで追放された。
ヒース(認めねェ!!!)
右手を掲げて、巨大な異空間収納を出した。
マーリン「ほっ、これはこれは・・・!」
ヒース「放て!!ラドリー!!」
異空間収納に向けて、ラドリーが魔力弾を一斉発射した。そしてティガ達の周囲に3つの異空間収納が出現し、そこからラドリーが放った魔力弾が現れ、一気に大爆発を起こした。
兵団C「なっ・・・!!何なんだ!?魔人のあの攻撃は・・・!!」
ヒース(退路も与えねぇ3属性の同時多角攻撃だ!防げるモンなら・・・)
だが、彼の考えはそれを裏切った。
マーリン「ほ。終わったかの?」
リチャード「全く、イカした威嚇だな。」
防御障壁を張りながら寛いでるマーリンと、聖書を読んでるリチャードが余裕な言葉を発していた。
ヒース「な・・・舐めてんのかクソジジィ!!おちょくるのもいい加減に・・・」
メリダ「アンタはムラッ気が多いねぇ。戦闘に於いてそれは余計さね。才能はあるのに勿体無い。」
レイチェル「常に冷静を保つのも戦いの基本ですよ?」
ヒース「(あっちも無傷かよ!巫山戯やがって・・・!!)才能だぁ!?生憎それが無ぇからこっちは魔人になってんだよ!!」
メリダ「バカ言うんじゃないよ!魔法の才が無い人間に異空間収納なんて使ってたまるかい!確実な空間認識能力と繊細な魔力のコントロールを要する高等魔法だよ。まさか誰もが使えるなんて思ってないだろうね?」
ヒースの父『異空間収納?そんな程度の魔法しか使えずに、どうやって戦場に立つつもりだ!役立たずが!』
メリダ「才能をきちんと見抜ける指導者に出会えていれば・・・進む道もまた違っただろうにねぇ。惜しい事だよ。」
ヒース(ふざ・・・けんなよ・・・!!あの
メリダ「
ヒース「知ったようなクチ利くんじゃねェよ!!テメェ等に何が解るんだよ!!!!おい!!!!このクソジジィとクソババァ共をぶっ殺せ!!!!!!」
待機していた無数の魔人・魔物が一斉に動き始めた。
マーリン「来おったか。」
ティガ「マーリン様、ここは俺達がやる。」
ティガ達が前に出た。
ハンナ「いえ、私達でしょ?」
リチャード「では、私も参加しよう。」
レイチェル「私も行きますよ。」
ジュリアン「僕も行くよ!」
ジネヴラ「えぇ!」
マジックシスターズ、リチャード、レイチェル、ジュリアン、ジネヴラも加わった。
ヒース「ハッ!!そんな人数で勝てんのかよ!!!!ハッハッハッハッハ!!!」
発狂しながら笑うヒースを他所に。
ティガ「ハァッ!!」
マルチタイムからスカイタイプへタイプチェンジした。
ティガ「ハァッ!!」
ランバルト光弾・散弾バージョンで魔人・魔物の大群を一網打尽にする。
ケイティ「ジェレミー!ローランド!行くよ!」
ジェレミー「あぁ!」
ローランド「はい!」
リオ「デイジー!一緒に行くよ!」
デイジー「えぇ!勿論よ!」
ジェレミー・ローランド「ウオオオオオォォォォォ!!!」
咆哮を上げて魔人と魔物の大群に向かって走り出す。
ケイティ「アータタタタタタタタ!!!」
走りながら敵達を斬り裂き続ける。
リオ「僕達のコンビネーション!!」
デイジー「見せてあげるわよ!!」
同時に走り出し、走りながら敵達を斬撃で斬り裂き続ける。
ジェレミー「ヴオオオオオオ!!!」
両手の爪で敵達を斬り裂く。
ローランド「ガァウ!!」
牙で敵達の頭部や心臓を噛み千切る。
ハンナ「お姉ちゃん!俺達も行くぞ!!」
カーラ・テッサ・イルゼ・ウェンディ「えぇ!!」
ハンナ「ハァッ!!」
カーラ「ダァッ!!」
光線魔法と切断魔法で無数の敵を倒す。
テッサ「イルゼお姉ちゃん!」
イルゼ「えぇ!!」
テッサ「ヤァッ!!」
風の槍を生成し、無数の敵を串刺した。
イルゼ「ハァッ!!」
身体強化を発動し、肉弾戦で無数の敵を打ち砕いた。
ウェンディ「タァッ!!」
右手から光線を放ち、多くの敵を縛り。
ウェンディ「これでも喰らいなさい!!」
縛られた敵達を光輪で縦横無尽に切断した。
ジュリアン「ジネヴラ!陽動を!」
ジネヴラ「任せて!!ニャオ!!」
超高速で敵の注意を引き付けてる間に。
ジュリアン「ハアアァァァァ!!!」
素早く走りながら敵達の頭部と胴体を斬り裂き続ける。
リチャード「ーーーーーーーー!!!!」
詠唱を唱え、目の前の敵達の身動きを奪った。
レイチェル「ヤアアアァァァ!!!!」
超高速回転斬りで、身動きを奪われた敵達を一斉に斬り裂いた。
グレア「凄い凄ーい!皆頑張ってー!」
ヒース「・・・!?」
ティガ「タァッ!!」
そして、ティガが最後の魔人1人を倒し、200匹の魔人・魔物の大群を一瞬で討伐した。
兵団A「あ・・・あの無数の魔人と災害級達を一瞬で・・・!!」
兵団B「す・・・凄い!!!!」
デイジー「呆気なかったわね。」
ケイティ「もう終わり?つまんないの。」
ハンナ「手応えが無いねぇ。」
ジェレミー「喰い足りねえなぁ。」
リチャード「レイチェル、まだまだ腕は落ちてないな。」
レイチェル「勿論です。」
ヒース「何だよ・・・何なんだよお前等は!!!!!!!!」
一瞬で倒された200匹の大群が倒された事に、ヒースの怒りが頂点に達した。
ジェレミー「さぁどうする?命を持って逃げるか?それとも命をここで投げ捨てるか?」
ヒース「巫山戯んじゃねーぞ!!!!俺だけでもお前等をぶっ殺す!!!!!」
リチャード「やらせん!!」
金縛り魔法でヒースを拘束した。
ヒース「なっ!?う・・・動けねぇ・・・!!」
メリダ「生まれ変わって出直して来な!勿論、魔人ではなく、人としてね!!」
彼女が放つ電撃が、ヒースの胴体を切断した。
ヒース(・・・これが・・・本物の・・・”力”・・・)
切断されたヒースが丘から落下した。
マーリン「お仲間は殺られたしもうたぞ。助太刀せんで良かったのか?」
ラドリー「・・・お前のような者に背を見せる程愚かではない・・・!」
マーリン「・・・どの道同じじゃ。」
立ち上がったマーリンに、ラドリーが弓矢を構えて魔力を集める。
マーリン「真っ向から来るか。潔いのう。」
ラドリー「策を弄する意味など無い。お前のような人間が相手ではな。この一矢に全ての魔力を乗せる!小細工は無しだ!」
マーリン「受けて立とう。」
同じくマーリンも魔力を集束し始めた。
兵団A「お・・・おお!何と・・・荒々しくも濃密な魔力・・・!」
兵団B「こ・・・これが賢者・・・マーリン様の・・・!」
そして、両者の魔力弾が一斉に放たれた。
遠くからティガ達を除いたアルティメット・マジシャンズがやって来た。
”ズウウウウン!!!!!”
巨大な大爆発を彼等が目撃した。
シン「あれは・・・!!」
ラドリーの過去。
貴族『どう言う事かね?魔物討伐の期限は昨日だったはずだが?』
ラドリー『報告にあった数の倍近い魔物が区域に生息していた。何か心当たりは無いのか?』
貴族『・・・知らんな。期限は過ぎた。言い訳は止めたまえ。約束は約束だ。協会に連絡して報酬は減額させて貰うよ。』
ラドリー『・・・別に構わん。だが、アンタとの仕事はこれで最後だ。精々今後は別の優秀なハンターを探してくれ。』
貴族『・・・良かろう。実は今、もう1つ少々手を焼いている件があってね・・・そちらの依頼を請けてくれるなら、今回の分も含め・・・倍額の報酬を支払おうじゃないか。移動用の馬車も此方で手配しよう。どうかね?ラドリー君。』
ラドリー『・・・・』
貴族『ふん・・・信用出来んか。所で・・・例の友人は元気にしているかな?私の知り合いに優秀な治癒魔法師が居てね。通常では難しい複雑な治療もお手の物だそうだ。討伐成功の赤宇津木には、君に彼を紹介してやっても良い。』
ラドリー『・・・・』
家に戻った。
フレイ『止めときなよラドリー。話が上手すぎる。また何時もみたいに利用されて報酬をケチられるだけだよ。』
魔物ハンターのフレイ。彼女は以前に右足を負傷して、松葉杖が無いと歩けない状態になっている。
ラドリー『それでも構わん。万が一話が本当なら。フレイ、お前の足が元に戻るかも知れない。』
フレイ『何時まで責任感じてんの?ラドリー。私が
だがラドリーは話を聞かずに弓矢を修理する。
フレイ『頑固だなぁもう。じゃあ条件!その討伐依頼に私も連れてってよ!私の為にその依頼請けるって言うなら、フォローくらいさせてよね?』
ラドリー『片足全く動かないのに、どうやってフォローする気だ?』
フレイ『遠距離からの魔法支援に徹するよ。それに簡単な治癒魔法なら使えるし。』
ラドリー『・・・邪魔だ。止めとけ。荷物になるのが目に見えてる。犬でも連れてく方がマシだ。』
フレイ『君さぁ・・・昔から優しいんだが厳しいんだが分かんないよねぇ・・・』
ラドリー『急にどうした?』
フレイ『え?』
ラドリー『足手纏いにしかならんのは自分で分かってるはずだ。』
フレイ『・・・自分は何の役にも立ててないのに、”誰か”は毎日そんな自分の為に傷付いて帰って来て、ただ「おかえり」って言う事しか出来ない生活が、どうしても耐えられないって言うか・・・例え嫌がられたとしても、どうしても私もその”誰か”の役に立ちたいなって思っちゃうんだけど。ダメ?』
ラドリー『・・・そんな身勝手な理屈があるか。バカ。』
がしがしとフレイの頭を毟る。
フレイ『ぎゃっ!ちょ・・・止めてよ!』
ラドリー(此奴の・・・帝国平民の出とは思えん前向きで純粋な性格は、ハンターとして初めて会った頃から今も全く変わらん。お前は、ただ傍に居るだけで良い。それだけで俺はきっと・・・救われてる。)
2日後。魔物が生息する森に到着。
ラドリー『杖持参で狩り場に来るハンターが何処に居る。』
フレイ『いやいや、杖なら魔法使いは大体持ってるし?』
ラドリー『・・・もう良い。』
フレイ『目撃情報は、小型の熊だっけ?』
ラドリー『どうせデタラメだ。サイズなんか当てにならん。』
彼は弓矢を構え、上空に向けて矢を飛ばした。
フレイ『何してんの!?』
ラドリー『時間は掛かるが、魔力付与した矢で獲物を誘き寄せる。お前は索敵に集中してろ。そんな足で山中を歩かせられるか。』
フレイ(・・・前言撤回・・・表には出さないけど、やっぱり優しいよ君は・・・)
森の中をしばらく進み、小型の魔物達を討伐した後。
フレイ『ザコは釣れるけど、本命は中々来ないね。一旦休憩して・・・』
するとフレイの感知に変化が。
フレイ『待った!大きい魔力が来てる!ターゲットだ!』
遂に目当ての熊の魔物が迫って来た。だが・・・
フレイ『・・・ね・・・ねぇ・・・小型の熊・・・!?
現れたのは、大型サイズの熊の魔物だった。
ラドリー『・・・違う・・・!!この魔力量・・・完全に災害級レベルだ・・・!!』
ターゲットは小型の熊じゃなく、災害級だった。
ラドリー『逃げるぞ!!急いで馬車まで・・・』
フレイ『ッ!?馬車が・・・居なくなってる!!何で!?』
貴族が手配していた馬車が消えていた。
ラドリー(まさか・・・!!)
災害級の爪が、ラドリーの額に切り傷を刻んだ。
一方、あの貴族は。
執事『あのラドリーと言う男、あからさまに公爵を疑っていたのでは?』
貴族『まあな。だが、仲間の治療にかねがいるお陰で、ある程度此方の要求が通るのも計算済みだ。そこそこ頭は切れる。腕も立つ。だが、やはり元平民風情のハンターにくれてやる金は惜しい。ハンター協会では、一部を金で抱き込んでおけば、どうとでも情報操作出来る。魔物の数やサイズの報告も思うままだ。しかし私が
全ては貴族の策略だった。
森の中では。
ラドリー『はぁ・・・はぁ・・・』
フレイ『はぁ・・・はぁ・・・』
負傷したものの、奇跡的に逃げ切れたラドリーとフレイが息を切らしていた。
ラドリー(俺はバカだ・・・!!騙されようが利用されようが・・・!!僅かな希望があれば、そこに賭けるべきだと思ってた・・・!!だが
貴族の策略だと察したラドリーが。
ラドリー『良いかフレイ・・・!!使える魔力は、この場から逃げる為だけに使え・・・!!俺が奴の気を引く・・・!間違っても奴を攻撃するな・・・!!』
だがフレイが、予想しなかった行動に出た。
ラドリー『ッ!?』
彼女は治癒魔法でラドリーを治療し始めたのだ。
ラドリー『オイ!!何してる!?』
フレイ『その傷じゃ、奴の気は引けても、君が逃げ切れない!!ラドリー・・・君は今まで私の為にずっと1人で戦ってくれた!そんな君を残して・・・1人で逃げろって・・・!?出来る訳ないじゃんそんな事・・・!!今度は私が君の為に何かする番だ・・・!!』
だが、魔力を感知した災害級が現れた。
フレイ『(しまった・・・!!魔力を感知されて・・・!!)危ないラドリー!!!』
彼女はラドリーを庇い、災害級の爪を背中に受けてしまった。ラドリーの怒りが頂点に達し、矢で災害級の左目を突き刺した。左目を刺された災害級が逃げ出した。
ラドリー『う・・・うおぁああああああ!!!!!!!』
大切な親友を亡くしてしまい、ラドリーの叫びが響き渡った。
ラドリー(俺が人ならざる者になったのは、魔人となった瞬間か?いや、違う!救いなき帝国に、腐敗した協会に、許されざる
現在。マーリンとの戦いでラドリーが敗れた。
ラドリー(・・・悪いなアメリア・・・お前の目的はどうやら継いでやれそうにない・・・ヒース・・・短い付き合いだったが・・・お前と肩を並べて戦えて良かった・・・フレイ・・・魔人になんかなっちまった俺に・・・お前は何て言うかな・・・?)
マーリン「・・・何か遺す言葉は?」
ラドリー「・・・くく・・・感謝するよ・・・呪われたあの国の外で・・・死ねる事になった・・・」
マーリン「魔人と言葉を交わせるなど些か信じ難かったが・・・もしそんな事が可能なら、是非訊いてみたくての・・・人である事を止めてまで得られた物はあったかね?」
ラドリー「最初から何を得るつもりなど・・・無い・・・俺達・・・魔人の殆どは、元より・・・凡ゆる希望を奪われ続けて来たからな・・・」
マーリン「別にそれは、お主等だけの話でもかなろう・・・失う痛みならば、ワシだってよう知っとる。思うに、全てに絶望した時、誰か・・・そう・・・たった1人だけでも・・・その者が道を誤らぬよう正しき道を示してやれる存在が傍に居れば・・・恐らくこの世に魔人など生まれて来たりしないのじゃないかのう・・・ワシは歯痒いわい。お主等のような者達が世を捨て、人である事も捨ててしまった事がな・・・出来るのならば、人である内に救ってやりたかった。」
ラドリー「・・・アンタは・・・きっと何があっても・・・魔人にはならないんだろうな・・・」
マーリン「当たり前じゃ。バカタレが・・・」
ラドリー「・・・礼を・・・言うよ・・・ここで俺を・・・止めてくれた事・・・に・・・この先へ・・・踏み込んでいたら・・・きっと俺は・・・あの世で彼奴に・・・顔向け出来なくなってしまっていた・・・」
彼はマーリンに感謝し、静かに息を引き取った。
兵士A「・・・お・・・」
兵士B「終わった・・・のか・・・?」
兵士達「おおおおおおお!!!」
魔人達が討伐され、兵士達が歓喜を溢れさせた。
シン「爺ちゃん!!」
マーリン「んぉ?」
丁度そこに、ティガ達を除いたアルティメット・マジシャンズが到着した。
マーリン「おお、シン。」
ケイティ「やっと来たの?」
リオ「遅いよ皆!」
デイジー「もう倒しちゃったわ。」
メリダ「今頃来て何やってたんだいアンタ等は!!!」
やって来たシン達に怒号をぶつける。
シン「わぁ!!ゴメン婆ちゃん!!」
ティガ「強烈だな・・・メリダ様の怒号・・・」
アウグスト「お待ち下さいメリダ様!これは全て魔人を取り逃がした私の責任・・・」
メリダ「残念だけどね殿下。世界規模の作戦に於いて、起きたミスは最早個人の責任でどうにかなるモンじゃないよ。アールスハイドに緊急の連絡を入れたのも王国軍だろう。本来はアンタ等が真っ先にしなきゃいけない事だったはずだ。けど、今回はタクトが一足先に追跡していたのは良い判断だったよ。」
ティガ「まぁな。」
メリダの言葉で、シン達は何も言い返せない。
リチャード「お前達、そんなに気を落とすな。」
シン「あ、あれ!?リチャードおじさん!?」
レイチェル「皆さん、お怪我とかありませんか?」
シシリー「レイチェル様まで!」
マリア「大司祭様に天士様!」
アウグスト「もしかして御2人方も・・・」
リチャード「その通りだオーグ。私達もタクト君の加勢に来たのだからな。」
ハンナ「勿論、私達も一緒だよ。」
アリス「あ!マジックシスターズのハンナさん!?」
ユーリ「他の御姉妹の皆さんも!」
トニー「それで、彼女は?」
ティガ「え?」
ジュリアン「初めまして。ジュリアン=フィッツバードです。タクトの仲間です。」
マリア「タクト、随分可愛い仲間じゃないの。」
タクト「いや、可愛いけど・・・」
ジュリアン「僕、男なんだけどね・・・」
マリア「え?」
そう。ジュリアンは外見は美少女だけど、性別は男だった。
ジネヴラ「見た目だけで判断しないでね?」
アリス「わぁ!喋る猫!ローランドと同じ!」
シシリー「凄くモフモフしてます!」
ジネヴラ「ゴロゴロ〜♪」
撫でられてゴロゴロ言ってる。
メリダ「そう言えばシン、アンタ、あの無線通信機はどうしたんだい?」
シン「・・・持ってるのは・・・俺達だけだよ。アレは・・・正式には世間に発表されていない物だから、他国には配られなかったのと・・・アールスハイドのみ特別扱いするのはマズいかと思って・・・それにチャンネル数も足りてなかったし・・・」
メリダ「常識知らずのアンタが、国同士の体裁を気にしたのは褒めてやる所かも知れない。けど、全員と話せるチャンネルはあったはずだろ?場合が場合だ・・・せめてアールスハイド軍には渡しといた方が良かったかもねぇ。」
シン「それも後で思ったんだよ・・・けど、魔人を逃がしてからは正直、タクトやリオ達を除いた全員が冷静さを失ってて・・・王国軍の件や、奴等の目的地がアールスハイドだって言う事実のせいで・・・何を一番にすべきか見えなくなってた気がする・・・」
トニー「・・・でも本当、急な事態だったし・・・仕方無いトコもあるよね。」
ユリウス「堂々と逃げられておいて追わないのも、少し癪に感じたで御座るしな・・・」
アリス「って言うか彼奴等、いきなり隠し通路から逃げちゃって。」
メリダ「・・・全く・・・」
そしてメリダがシン達に。
メリダ「このお馬鹿!!アンタ達のその冷静さを欠いた行動で、どれだけ混乱が起きたか分かってるのかい!!??」
今まで以上の怒号が周囲に響いた。
メリダ「急な事態だろうが逃げた理由が何だろうが!あるのは王国が危機に晒されたと言う事実だけだ!!今回の事は良い教訓になっただろう?冷静さを失うとどう言う事が起きるのか!皆、肝に銘じておきな!!」
シン達「は・・・はい!!」
ティガ「メリダ様・・・」
シン(・・・思えば砦で魔人達を発見して以来・・・ミスばかりだったんじゃないか・・・ラルフ長官が先走って突入する可能性は僅かとは言え、分かっていたはずだし・・・アリス達を俺が直接迎えに行ってゲートで戻れば、日数が短縮出来たかも知れない・・・)
アウグスト「反省点ばかり・・・だな。」
シン「ああ・・・」
マーリン「もうそれ位で良かろう。この子等はまだ15〜16。失敗もあろうて。」
リチャード「そうだ。お前達が生じた失敗を糧にして成長すればそれで良い。だが、今までが少し上手く行き過ぎだったな。」
レイチェル「幸い、魔人逃亡に関する被害は今の所聞いておりません。良い勉強が出来たと思いなさい。」
???「そうそう。良い勉強になって良かったね。」
シン「っ?」
そこにベルゼが現れた。顔や腕に切り傷がある。
ティガ「彼奴・・・」
グレア「・・・」
シン「誰?あの娘もタクト達の仲間?」
ティガ「・・・・」
シン「ねぇ、君は一体・・・」
ジェレミー「ん?・・・・」
何らかの匂いを嗅いでる。
ジェレミー「おいシン、彼奴に寄るな。」
シン「え?」
ジェレミー「そいつ・・・魔人だ。」
シン「え!?」
ベルゼ「あらら?もうバレちゃったのね。」
自分の両目を赤く染めた。
シン「魔人!?」
ベルゼ「フフッ♪」
彼女は不敵な笑みを浮かべた。
ジュリアン「ベルゼ・・・!!」
ベルゼ「異様な魔力を嗅ぐ魔喰人。噂通りね。初めまして。私はベルゼ=クラスティール。あなた達、私の別荘で暴れ回ったようね。」
アウグスト「別荘だと?」
ベルゼ「さっきあなた達が魔人達と戦った場所だよ?」
トール「あの砦?」
ベルゼ「お陰で私の拠点が1つ大損しちゃった。ねぇあなた達、弁償の代わりに私と戦ってよ。」
リチャード「兵士全員下がれ!」
シン「皆!戦闘態勢を取れ!」
アリス「ッ!」
全員が戦闘態勢を取るが、ティガとジュリアンとジネヴラとグレアがゆっくりとベルゼの方へ歩く。ティガは歩きながらマルチタイムへ戻った。
アウグスト「っ?」
シシリー「タクト君?」
アリス「グレア?」
マリア「ジュリアン?ジネヴラ?」
デイジー「ねぇちょっと!」
ゆっくりと立ち止まって、ベルゼを睨む。
ティガ「どうしたその傷?喧嘩したか?」
ベルゼ「うん。でも、もう済んだんだ。一緒に来ていれば、見れたのにね。」
ジュリアン「ベルゼ、やっと見付けたよ。」
ジネヴラ「ここでケリ付けるわよ。」
ベルゼ「ジュリアン、ジネヴラ、相変わらずしつこいね。」
グレア「私達また心配しちまったぜ?またいじけてシクシク泣いてんじゃないかと思っていたよ。」
ベルゼ「タクト、グレア、ジュリアン、ジネヴラ。あなた達は私の予知を外してくれた。でもね、予知が外し過ぎて面白くないのよ!何時もこの繰り返しよ・・・!何処にでも出て来て予知を外しまくるのよ!!」
ティガ「お前も予知を外したんだろぉ?魔物に喰われる運命をな。」
ベルゼ「タクトォォォーーーーーー!!!!」
ティガ「さんを付けろよ黒焦げ女が!!!!」
ベルゼ「死ねーーーーーーーーーー!!!!」
魔力を集めるが、ティガがハンドスラッシュで妨げた。
ベルゼ「アアッ!!」
ティガ「ベルゼーーーー!!!」
ティガスライサーを放った。
ベルゼ「チッ!!」
ジャンプで躱した。
ベルゼ「ヘヘッ。」
ティガ「ッ!!」
周囲の岩が浮遊し、ティガが浮遊した。
ティガ「アァッ!!」
ベルゼ「ハッハッハッハッハ!!!」
ティガ「ハァッ!!」
ハンドスラッシュを連射した。
ベルゼ「うわっ!!」
右腕に直撃し、ティガ岩が落下した。
ティガ「ッ!!」
だがティガは着地した。
ベルゼ「ハァッ!!」
ティガ「ハァッ!!」
銀色のウルトラシールドで衝撃波を防いだ。
ティガ「ハァッ!!」
ウルトラシールドが消えたと同時にマルチ・スペシウム光線をベルゼの足元に直撃させた。
ベルゼ「ッ!!」
足元に直撃し、土煙が蔓延した。
ベルゼ「邪魔だ!!はっ!!」
ティガ「ハァッ!!」
ゼペリオン光線がベルゼを貫いた。
ベルゼ「アアッ!!」
ジュリアン「やった!!」
だがベルゼの貫かれた胸に血が交わり、元通りに戻った。
ジュリアン「なっ!?」
ベルゼ「残念だったね!」
ジュリアン「自分の血を・・・!危険な事を・・・!」
ベルゼ「どう?これも私の予知通りだよ♪」
ティガ「ッ・・・!」
ベルゼ「どう?悔しいのタクト?悔しいってのがどんな気持ちか分かったかな!?」
ティガ「・・・だったら!!」
高速で空高く飛翔した。
ベルゼ「ん?上からの攻撃?甘い甘い!私が消してあげるわ!・・・え!?」
だが前を見ると、アルティメット・マジシャンズが魔力を集めていた。
ベルゼ「ちょっ!マジ!?逃げよ!」
だが空からウルトラフィックスが放たれ、ベルゼを拘束した。
ベルゼ「う、嘘!?ヤバい!!」
アウグスト「放て!!!」
巨大な魔力弾を発射した。
ベルゼ「ウワアアアアアアアア!!!!!」
魔力弾を受けたベルゼが断末魔を上げて爆発した。
シン「やったか!?」
アウグスト「まだだ!全員第2波に備えろ!」
空からティガが着地した。
ベルゼ「・・・・ッ!!」
左腕が無くなってしまった。
ベルゼ「タクト・・・!!」
ティガ「また予知が外れたな。俺達が時間を稼いで、後ろのシン達が魔力を溜めてからお前にぶつける作戦。お前が土煙に気を取られてる間に立てた作戦だったのさ。」
ジュリアン「この心理戦、僕達の勝ちだね。」
ベルゼ「・・・また私の予知が外れちゃったね。まぁ良いわ。今日はここまでにしておいてあげる。次に会えるの楽しみにしてるよ。」
マリア「待ちなさい!」
ベルゼ「何?」
マリア「アンタ、自分の予知を外してくれるとか、何が言いたいの?」
ベルゼ「ん〜・・・それはまた今度教えてあげるよ。無事に会えたらだけどね。それと、あなた達に良い事教えてあげるよ。あのオリバー=シュトロームに関係する者がアールスハイドに居るのよね。」
全員「ッ!?」
ティガ(まさか此奴・・・アリアさんの事を・・・!?)
シン「どう言う事だ!?シュトロームに関係する者がアールスハイドに居ると言うのは!!」
ベルゼ「それは、自分で見付けるしかないよ。それともう1つ。この魔人騒動に関わってるのはオリバー=シュトロームだけじゃないよ?」
アウグスト「シュトロームだけじゃない・・・!?」
ベルゼ「それも自分達で探る事だよ。じゃあね〜♪」
笑顔で右手を振って瞬間移動で姿を消した。
ティガ「・・・」
ジュリアン「ベルゼ・・・・」
その後。マジックシスターズの5人は帰って行った。
メリダ「・・・それで?実際今どう言う状況なんだい?」
アウグスト「砦に居た魔人達はこれで全滅ですが、やはり砦自体が魔人達の拠点の1つに過ぎなかったようです。シュトロームを始めとする一部の魔人達はまだ健在・・・侵攻状況から考えると、ほぼ間違いなく残りの魔人は帝都に身を潜めています。」
マーリン「・・・フム、ではまた帝都に向けて進軍を解すするかの?」
アウグスト「それが・・・」
砦で戦った魔人が発した言葉を言った。
マーリン「・・・成る程。今の所、シュトローム自身に世界侵攻の意思は無いと・・・」
リチャード「ブルースフィア帝国を滅ぼす事自体が、彼の本来の目的だったのか。」
メリダ「・・・もしかしたら、帝国を滅ぼしたい程強く何かを恨んだ事が、シュトローム自身の魔人化に繋がったのかも知れないねぇ。」
アウグスト「・・・・」
シン「え?」
タクト「・・・・」
アリア『ヘラルド皇帝は、主人に招待状を送って、帝都へ向かわせました・・・主人が帝都で会合を行ってる間に、皇帝の手下達が、領民達に嘘の情報を流し、自作自演で信頼を失わせました・・・』
以前にアリアから聞いた話を思い出していたタクトは黙ったまま。
タクト(奴が魔人化した理由・・・)
マーリン「これは仮設に過ぎんのじゃが、そもそも魔人化は、
シン「・・・でもさ、今まで見てきた魔人達が全員、そこまでの魔力を秘めていたとはとても・・・」
タクト「いや、シュトロームは実験で魔力量の低い人間を強制的に魔人化させる術を既に身に付けたと思う。ブルースフィア帝国の平民は、貴族達に虐げられ、搾取された存在。帝国に対し誰もが恨みを持っていても可笑しくない。」
シン「魔人化の切っ掛けとしては充分だな。シュトロームはそこを突いて仲間を増やしたのか・・・」
マーリン「飽く迄””仮初めの仲間」じゃ。そして今に至り、形だけの仲間は全て剥がれ落ち全滅した。」
レイチェル「恐らくですけど、今彼の下に残っているのは、恨みと憎しみを超えた真のシュトロームの信奉者でしょう。」
リチャード「手強いぞ。間違い無くな。」
まだゼスト率いる斥候隊が残存している。
アウグスト「兎も角、シュトロームに関して以後どうするかは、各国で改めて協議し、決めていく事になるだろう。今は、この作戦を一段落させる事が先決。一先ず連合軍に現状報告して来よう。」
メリダ「私等はアールスハイドに戻ってるよ。」
シン「ありがとう。爺ちゃん、婆ちゃん。」
マーリン「ほっほっ。ではまたの。」
アウグスト「リチャード様、レイチェル様、また後ほど。」
リチャード「あぁ。気を付けてな。」
レイチェル「行ってらっしゃい。」
タクト「そうだ、皆先に行っててくれ。」
シン「え?うん。」
先にシン達を行かせたタクトがリチャードとレイチェルに寄って、3人でコソコソ話す。
タクト「リチャード、レイチェル。」
リチャード「あぁ。訊くまでもないが、砦にシュトロームは居たか?」
タクト「いや、気配すら感じなかった。」
リチャード「ではやはり、ブルースフィアに屯っている可能性があるな。」
タクト「後でアリアさんに伝えようと思う。」
レイチェル「分かりました。報告ありがとうございます。」
話し終えたタクトは。
タクト「じゃあまた後で。」
ゲートを開いてシン達と合流しに行く。
メリダ「・・・」
リチャード「ん?メリダ、どうした?」
メリダ「魔人になる程、強く何かを恨んだ人間が・・・目標を失くし・・・もしこの世の全てに価値を見出せなくなったとしたら・・・考えたくないねぇ・・・」
離反魔人達の討伐は成功し、アールスハイド王国の危機は救われた。
魔人領では、連合軍が待機している。
エドガー「あ!!」
そこに、アルティメット・マジシャンズがゲートで戻って来た。少し遅れてタクトがゲートで戻って来た。
エドガー「アウグスト殿下!!アルティメット・マジシャンズの皆様も!お戻りになられましたか!!」
アウグスト「スマン。待たせた。」
エドガー「ご無事で何よりです殿下!それで、逃亡した魔人は?」
アウグスト「不甲斐ない事に、我々は捕らえる事が出来なかったが、タクト達が一足先に追跡し、更に王城から連絡を受けた賢者マーリン殿と導師メリダ様、大司祭リチャード様と天士レイチェル様が魔人を討伐してくれた。」
エドガー「何と・・・賢者様と導師様・・・そして大司祭様と天士様が・・・!!」
連合兵A「凄い・・・!!流石英雄にしてアルティメット・マジシャンズの師である方々だ・・・!!」
連合兵B「と言うかその場面見たかった・・・!!」
ジークフリード「ああ!!シン!!戻って来たのか!!」
シン「ジーク兄ちゃん!クリス姉ちゃんも!王国軍の皆も無事で・・・」
だがジークフリードがシンの顔にゴリゴリした。
ジークフリード「てんめェ!!何か起きたら起きたで何で早く連絡寄越さねェんだ!!急に魔人が現れたらビビるだろうが!!タクト達が駆け付けてくれたけどよォ!良いか!作戦行動に於いて、連絡の重要性はだなぁ・・・」
シン「あ、ゴメン・・・それさっき婆ちゃんにきつく言われた。」
ジークフリード「何!?メリダ様に?・・・んじゃ、これ以上の説教は酷だな。」
シン「それはそうと、俺達真っ直ぐアールスハイドを目指したのに、何で魔人も軍も見付からなかったんだろう?」
ジークフリード「ああそれか。砦への到着日数を縮める為、俺達は強行で進路を随分変更したんだよ。多分それが、魔人の逃走ルートとカチ合っちまったんだ。」
シン「そうだったのか・・・他の皆は?無事?」
クリスティーナ「これまでの犠牲は少なくはないですが・・・それでも、シンの考案した剣やブーツのお陰で魔物相手にも随分善戦出来たようには思います。」
ミランダ「マリア!!」
マリア「ミランダ!!」
ミランダ「聞いてよ!私、アンタとの修行のお陰で何とか魔物を・・・」
すると突然、マリアがミランダをギュッと抱き締めた。
マリア「無事で良かった・・・!心配してたんだからね!アンタの事・・・!!」
自分を心配してくれてるマリアに、ミランダの笑みが溢れた。
ミランダ「マリア・・・アンタだってボロボロじゃない・・・平気?」
マリア「うん・・・」
ミランダ「落ち着いたらまた、魔物狩り付き合ってくれる?」
マリア「・・・うん・・・!」
シシリー「お姉様!!」
セシリア「シシリー・・・!!」
2人の姉にシシリーが飛び込んだ。
デリック(エミールは居なかった・・・彼処に戻ったのか?)
タクト「作戦は無事終了したな。」
???「タクト君!」
タクト「?」
そこに、4人の男女が。
タクト「ニルス!モニカ!マナミア!アザレアまで!」
ニルス「怪我はなかったか?」
タクト「あぁ。何とかな。」
モニカ「ご無事で何よりです。」
マナミア「皆さん、大活躍だったようですね。」
アザレア「流石私の甥っ子達ね。」
リチャードとレイチェルの娘のモニカ、婿養子のニルス、孫娘のマナミア、マーリンとメリダの娘で、シンの叔母のアザレアと出会った。
その後、アウグストから連合全軍に対し、魔人追撃の件と、今後についての宣言がなされた。直接的な侵攻の動きは無い。
そしてこれをもって、アルティメット・マジシャンズと作戦参加に志願した学院生達はお役御免となった。
無線通信機は、オープンチャンネルのみの物を今後作成し、それを各国に配る事で合意された。それが導入されれば、各国がリアルタイムで情報交換可能になり、より効率的に魔物討伐を進められる事になるだろう。
旧帝都を除く地域で、可能な限りの魔物を討伐し、最終的にはシュトロームを刺激しない程度の距離を置いて陣を設置し監視する。それで、この作戦は一時的な終結となる予定だ。
こうしてアルティメット・マジシャンズの役目は終了し、アールスハイドへ帰還する事となった。
一方、魔人領・帝城では。
エミール「以上です。連中は今頃アールスハイドに着いた事でしょう。・・・ま、良くも悪くもハンター魔人共が上手く人間達を振り回してくれたって事ですかね。奴等が与えた連合軍へのダメージはゼロに等しいですが、クリスティを除いたウォルフォード達は冷静な判断力を奪われていたように見えましたし・・・結果、連合軍がここに来る事は無くなった訳ですから。」
シュトローム「・・・フム・・・」
ゼスト「人間達は・・・シュトローム様自身に他国侵攻の意志は無いと考えているんだな?」
エミール「王太子が砦でそう宣言していましたから。大方、砦に居た魔人の誰かが漏らしたんでしょう。」
ローレンス(大型の災害旧や見せ掛けの拠点で
ゼスト(それでも尚、危険を承知で死地に踏み込んで来るか。それとも、被害を考慮し安全策を取るか・・・我々としてもそこは賭けだったが、どうやら上手く行ったようだ。)
エミール「それじゃ私は失礼しますよ。随分長い事連合軍に潜り込んでいたので。暫く休暇を頂きます。」
玉座の間から出たエミールは腰を抜かし。
エミール(はぁぁあぁ〜〜〜〜〜〜・・・・く・た・び・れ・たぁああ・・・)
完全に疲れ果ててしまった。
エミール(最初こそある意味でスリルも楽しめたが、何なんだよ!あの野郎共の広域・高性能な索敵能力はよォォ!極限まで魔力落として、尚奴らのレーダーに引っ掛からないか、終始冷や汗モンだったぜ・・・センス溢れる俺の魔力操作が無きゃ、絶対魔人の存在バレてたぞアレ・・・おまけに俺を殺そうとするデリックの野郎も彼処に居やがったとは・・・!シン=ウォルフォード・・・!!タクト=クリスティ・・・!!デリック・・・!!アルティメット・マジシャンズ・・・!!くそ・・・くそっ!!目論見通りに事を進めたのは
ふらふらしながら去って行った。彼の姿をカインとサイクスが目撃した。
サイクス「相当神経削ったみてーだな。エミールの野郎。」
カイン「そりゃそうだ。ウォルフォードとクリスティのすぐ側で何日も過ごさなきゃいけなかったんだろ?俺なら死んでも断る。」
廊下を歩いてると、フィンが居た。
サイクス「お。よォフィン。例のデケー魔人共はもう打ち止めか?」
フィン「あ”?・・・何スか?」
彼は何かにイライラしてブツブツ言ってる。
サイクス「ん?何で今度はあの野郎がキレてんだ?」
玉座の間。
ゼスト・・・さて、今後ですが。如何致しましょう?シュトローム様。」
シュトローム「人間達の動き・・・次第ですからねぇ・・・去る者に興味はありませんが、あまり身の回りに集られるのも鬱陶しいですしねぇ。・・・まあ取り敢えずは、例の実験結果が出る方が早そうですしねぇ。」
例の実験結果。そう言ってシュトロームが玉座の間を後にした。
向かった場所は、ミリアの部屋。ドアにノックする。
シュトローム「ミリアさん。私です。」
果たして、彼等が計画している例の実験とは・・・
そして、帝城を眺める人物が居た。
ベルゼ「これは面白くなりそうだね。」
先程の戦いで左腕を失ったベルゼだ。
ベルゼ「今後の展開が楽しみだねぇ〜♪」
その場から瞬間移動で消え去った。
狩野翔
石谷春貴
ケイティ、ジュリアン、ジネヴラ、ラルフ、マジックシスターズ、デリック。この者達が抱えているものとは。