ウルトラマンティガ THE ULTIMATE MAGICIANS 作:naogran
リオネルに殴り飛ばされたカオルは、ユリウスに受け止められた。
カオル「これは・・・ちょっとキツイなぁ・・・」
ユリウス「カオル殿!お怪我は!?」
カオル「大丈夫。僕の顔は黒曜石並みに硬いからね。」
ユリウス「良かったで御座る・・・」
アウグスト「っ!!」
その間にローレンスが魔力を集めていた。
アウグスト(炎の魔法・・・!障壁を使って防戦一方になる位なら一層水魔法で相殺して・・・攻撃の切っ掛けにする!!)
すぐに水魔法を放つ。しかし、ローレンスの炎の魔法が氷に変化した。
アウグスト(属性を・・・一瞬で炎から氷へ変化させた!?)
ローレンスが氷魔法をアウグストに放った。アウグストの水魔法が凍結された。
アウグスト(水を凍結!?こちらの魔法を逆に利用された!!)
迫り来る氷。だがトニーとアズマが斬撃で砕いた。
トニー(風の斬撃!!!)
斬撃の衝撃波を放ったが、ローレンスが地面の壁を作って防いだ。その壁から岩の棘が生成され、アウグストとトニーに向かって伸びた。
アズマ「させるか!!」
シイナ・ナナセ「させない!!」
しかしアズマ達3人が岩の棘を粉砕した。
ベルゼ「フフッ♪」
アズマ「なっ!?」
だが後ろからブラッディーベルゼが迫り、血の鞭が迫る。
レオン「クッ!!」
しかしレオンが駆け付け、血の鞭を掴んだ。
カサンドラ「ハァッ!!」
その鞭をカサンドラが剣撃で斬り裂いた。
アウグスト「器用な奴だ。攻撃が読めん。」
トニー「魔法イメージと魔力コントロールが並外れてますね。今まで見なかったタイプだなぁ。」
斥候魔人A「ナメて掛からねェ方がいいぜ。彼奴ら、実働部隊の実力は斥候の中でも特に折り紙付きだ。他の軍部の連中よりよっぽど多くの死線を越えて来やがるからな。」
マリア「・・・意外ね。魔人になっても仲間意識みたいなのは残ってるんだ。」
斥候魔人A「あ?・・・まあ、シュトローム様の手足って意味じゃ仲間だからな。」
マナミア「随分な信頼ですね。余程帝国を滅ぼしてくれたシュトロームに感謝していますのね。」
ユーリ「魔人にまでされて・・・その人の何がそんなに気に入ったのかしらぁ?」
斥候魔人A「・・・”命”を与えられたのなら、無償の忠誠を誓うのは当然の事だ。この世の地獄を見て来た俺達意外に、この感情を理解する事は誰にでも出来んだろうがな。」
アウグスト「・・・確かに・・・我々は皆、お前達元帝国民に比べれば、余程安全で平和な場所で生きて来た事に違いない。故に、その狂気とも取れる忠誠心を理解は出来ん。」
ローレンス「・・・」
アウグスト「だが、お前達魔人が不戦を望まずここに現れたと言う事は、今度はその狂気を世界に向けると言う意思表示に思える。それが事実であれば、そこに”理解”など必要はない。止めるだけだ。我々は。」
アールスハイド王国軍駐留地では。
デリック・ケイティ「はぁ・・・はぁ・・・」
魔人達の猛攻に防ぎ切れず、血を流してバテてる。
その戦いをフェオン達は見守るしかなかった。
デリック「野郎!!」
全力ダッシュで、ドルンの後ろに回った。しかしドルンの左拳で地面に叩き付けられた。
デリック「ガハッ・・・!!」
叩き付けられ浮いてるデリックにヨシュアが魔力弾を放つ。
ケイティ「デリック!!」
横からケイティがデリックを突き飛ばし、ヨシュアの魔力弾を受けた。デリックとケイティが倒れてしまった。
ヨシュア「・・・裏切り者の末路か。」
デリック「・・・クッ・・・」
ヨシュア「ん?」
デリック「・・・俺の末路は・・・まだ先だ・・・!」
ケイティ「へへへ・・・そう・・・だね・・・」
血を流しながら2人が立ち上がった。
デリック「俺は・・・お前達を駆逐するまで死んでたまるか・・・!」
ヨシュア「・・・お前ら、俺達ばっかり相手してる場合か?」
デリック「どう言う意味だ・・・!」
???「うわあああああ!!」
デリック・ケイティ「!?」
アリス達が何かに縛られてしまっていた。
デリック「皆・・・!?」
ケイティ「どう言う事!?」
そこに現れたのは、蜘蛛の災害級だった。
ケイティ「蜘蛛の災害級!?」
デリック「まだ隠し玉があったのか・・・!!」
フェオン「クッ!これ解けない!!」
イザベラ「お姉ちゃん!!」
マーク「クソッ!!」
アリス「もうネチョネチョして気持ち悪い!!」
リン「鳥肌が・・・!」
だが、オリビアとレベッカだけが間一髪縛られずに済んでる。2人はテントの裏に隠れてる。
オリビア(どうしよう・・・どうしよう・・・!助けなきゃ・・・!!アリスさん達を・・・でも・・・でも・・・私達が行った所で一体何が・・・誰か・・・誰か・・・)
レベッカ(この状況を奪回出来るのは・・・)
2人の脳裏に2人の人物が浮かんだ。
オリビア(ウォルフォード君!!)
レベッカ(タクト先輩!!)
すぐにオリビアが無線通信機を出した。
レベッカ(で、でもオリビア先輩!本当は連絡すべき時じゃないかもですよ・・・お2人だって大変な状況かも知れません!)
オリビア(でも・・・私達を助けてくれるとしたら・・・!!2人以外には誰も居ない・・・!出て・・・!お願い・・・!!)
無線通信機でシンに連絡する。
そして、シンの無線通信が入った時に至る。
”ジリリリリリ”
シン「ん?」
エカテリーナ「な・・・何?何の音?」
マーリン「通信機じゃ。ワシのじゃないぞい。」
シン「あ、俺か。」
”ジリリリリリ””ジリリリリリ”
デリック「あれが噂の通信機か。」
タクト「まあな。」
シン「・・・一体誰からだ?」
レオナ「っ!」
デリック「レオナ?どうしたんだ?」
レオナ「デリック・・・大変よ・・・!」
デリック「え?」
シン「もしもし?」
オリビア『ウォルフォード君!すぐ来て!皆が・・・皆が・・・!』
シン「オリビアか!?落ち着いて話して!何があった!?今何処だ!?」
タクト「シン、音量出せ!」
シン「あぁ!」
オリビア『ウォルフォード君とクリスティ君が・・・イースに向かってすぐに・・・魔人領から緊急連絡があったんです・・・私達で・・・現地へ向かって・・・そしたら・・・ま・・・魔物だけじゃなく魔人が・・・』
シン(魔人・・・!シュトローム直属の連中か・・・!)
タクト「オリビア、具体的な場所は分かるか?」
オリビア『ア・・・アールスハイド王国軍の駐留地・・・旧帝都の・・・城壁のすぐ近く・・・です・・・』
シン「分かった・・・!今すぐ行く・・・!」
タクト「それまでの辛抱だ!」
シン「爺ちゃん!リチャードおじさん!エカテリーナさん!俺達魔人領行って来る!魔人達が現れたらしい!!」
エカテリーナ「魔人が・・・!?それは大変だわ!だったら先生達も一緒に・・・!」
しかしシンがマーリンとリチャードを見た。マーリンとリチャードはそれを理解して動かなかった。
デリック「シン、タクト、俺も一緒に行く。」
レオナ「連れてって。」
タクト「分かった。シン、ゲートを。」
シン「あぁ。じゃあエカテリーナさん!無理しないようにね!」
ゲートを開き、4人が向かう。
エカテリーナ「あ、シン君・・・タクト君・・・い・・・いいんですか先生・・・!?大司祭様・・・!?」
マーリン「いいんじゃよ。シンとタクト君がおらねばワシが加勢に行ったかも知れんが。」
リチャード「あの2人が居るのなら、私達の出る幕などないからな。」
エカテリーナ「・・・・」
マーリン「それに・・・シンなりに
エカテリーナ「え?」
リチャード「実は先日、マーリン達の関係や死んだスレインの事・・・全てシン君に話したんだ。」
マーリン「全てを理解した上でシンはワシに・・・義理の娘になるはずだったお主の事を・・・看病させたかったんじゃないかのう。ワシらの心にある蟠りを・・・ほんの僅かでも溶かす為にの・・・」
エカテリーナ「・・・あ・・・」
マーリン「カーチェ。実際の義理の父娘と言う関係にはなれなかったが、ワシらはお主の事を・・・本当の娘だと思っておる。じゃから、何も心配はいらん。今は2人を信じてゆっくり休みなさい。」
エカテリーナ「・・・お・・・おとう・・・さ・・・」
涙を流してお父さんと言った。マーリンは優しい笑顔を見せた。
マーリン「泣き虫じゃのう相変わらず。」
リチャード「あの頃のまんまだ。」
エカテリーナ「・・・い・・・今のはズルいですわ・・・!!」
リチャード「それだったらメリダにも看病に来て貰おうかな?」
エカテリーナ「え!?いえ、その・・・それはもう少し体調が戻ってから・・・」
リチャード「ははは。」
エカテリーナ(・・・ありがとうシン君・・・そしてタクト君・・・どうかあなた達アルティメット・マジシャンズに神のご加護があらん事を・・・)
ゲートを潜った4人が魔人領付近へ。
シン「ええと・・・どの辺りだったかなここ・・・」
タクト「オーグと一緒に来た前線近くだ。」
シン「そうだった。」
戦闘服を着る。
タクト「俺も。」
スパークレンスを掲げて光を解放し、ウルトラマンティガへ変身した。
上空へ浮遊する。
シン「旧帝都の・・・方面は・・・」
ティガ「今調べる。」
透視能力で旧帝都の方角を探る。
ティガ「彼処だ!」
シン「よし、行こう!」
ティガ「タァッ!!」
スカイタイプへタイプチェンジし、シンと共に全速力で飛翔した。
地上では。
デリック「レオナ、しっかり掴まってろ。」
レオナ「うん。」
背中にレオナを背負い、魔人化してティガとシンが向こう方へ全速力で向かう。
アールスハイド王国軍・駐留地。
ドルン「あ〜〜〜〜・・・何だろうな。頭ん中煮えたぎった部分と冷えた部分がゴチャゴチャ混ざり合ってやがる。お前らが生きてきたような生温い場所に一時でも足を踏み入れちまったせいだ。」
ケイティ「あれ?私達に冤罪着せてんのかな?」
ドルン「実感するぜ。やはり魔人の根底の部分は、帝国の呪われた地に根付いちまってんだな。どうしたって逃げられねェ・・・枷みてぇなモンだ。嘗てのオリバー=シュトロームは道を
デリック「・・・そう思うのはお前達が・・・縛られたまんまで動こうとしない腰抜けにしか過ぎねえからな。」
ドルン「・・・あ?」
デリック「シュトロームの過去は詳しくは知らない。どんな理由があると許されない事をしてしまったのは事実だ。けど!現状に納得せずに足掻こうとする行為が間違いだと俺は思わねえ!信じて進んだんなら、例え道を踏み外したって・・・それが意味のある一歩だったんじゃねぇのか・・・!!」
ドルン「・・・・」
デリック「進もうとする事すら初めからしないテメェ等は・・・腰抜け以外の何物でもない!!」
ドルン「いい度胸だ。裏切りが・・・!!次の一撃で今度こそ捻り潰してやるよ!」
斥候魔人B「・・・オイ。」
斥候魔人C「あん?」
斥候魔人B「向こうはドルンとヨシュアで充分だろ。さっさと残りを始末しとこうぜ。ターゲットはあっちにまだ数匹居るからな。」
他の魔人達が救護テントに狙いを定めた。
オリビア「・・・!!」
レベッカ「!!」
斥候魔人B「面倒くせぇ。デカいの一発放って片付けようぜ。」
マーク「オリビア!!逃げろ!!」
アリス「レベッカ!!逃げて!!」
しかし、2人は逃げない。
レベッカ「アリス先輩。私は逃げません!ここを守るのが私達の使命なんでしょ!オリビア先輩も!」
オリビア「・・・うん・・・戦ったとしても、きっと魔人には勝てない。だけど、私達の後ろには守るべき人達が居る!”弱さ”なんて・・・逃げる理由にはならない・・・!!レベッカさん!」
レベッカ「はい!!」
2人が両手を前に突き出して構えた。
斥候魔人A「奥に居るのはクロードだな。最優先の始末対象だ。手加減なしで撃ち込むぞ!」
オリビア(今のシシリーさんには自身を守れるだけの余力はない・・・!!)
レベッカ(他の皆さんは罠に嵌ってしまってる・・・!私達がここで攻撃を防がなければ・・・!!)
テント。
シシリー「セシリア姉様!!シルビア姉様!!ここを離れて下さい!!魔人の攻撃に巻き込まれてしまいます!!」
しかし2人はルーパーと共に逃げ出さない。
セシリア「役に立てるかは分からないけどね!!治療で動けない妹を見せてて逃げるなんて、私等に出きる訳ないでしょ!!」
斥候魔人達の魔法弾が迫った。
オリビア「くっ!!」
レベッカ「うっ!!」
魔法障壁で踏ん張って防ぐ。
斥候魔人A「・・・もっとだ。」
威力を上げた。2人の魔法障壁が限界に近付いた。
レベッカ「ダメ・・・!!後方まで障壁がカバー出来ない・・・!!」
別の魔法弾がテントに迫る。
ルーパー「うおおおお!!!」
3人が魔法障壁を展開。魔人達の魔法弾がテントを爆破した。
マーク「っ!!」
フェオン「っ!!」
シシリー「くっ・・・!!」
オリビアとレベッカは何とか防ぎ切れた。
レベッカ「はぁ・・・はぁ・・・オリビア先輩・・・」
オリビア「う・・・うん・・・」
斥候魔人A「流石の防御障壁・・・と、言いたい所だが、後ろの連中はどうかな?」
全員「!?」
ルーパーとセシリアとシルビアが倒れてしまっていた。
イザベラ「そんな・・・!!」
ルーパー「・・・ぐっ・・・!」
シルビア「うぅ・・・」
シシリー「私達を守る為に・・・い・・・今治療を・・・!!」
セシリア「シシ・・・リ・・・ゴメ・・・ドジった・・・」
深い重傷を負ってしまったセシリアがシシリーを見てる。
シシリー「い・・・いや!!お姉様!!し・・・しっかり・・・!!」
セシリア「あ・・・あなたが・・・無事で良かっ・・・み・・・皆は・・・」
シシリー「だ・・・大丈夫です!!い・・・今すぐお姉様を治します!!し・・・死なないで・・・!!」
エミリー「セシリアさん・・・!!」
ガタガタと震えが止まらないオリビアとレベッカだが、魔人達は容赦なく。
斥候魔人A「
斥候魔人B「この様子なら、魔法を使う事すらままならんだろう。大した邪魔も出来ないさ。」
矛先がシシリーに向けられた。
レベッカ「止め・・・!!」
オリビア「ダ・・・ダメ・・・!!」
しかし魔人は聞く耳持たず、シシリーに魔法弾を放った。
レベッカ「シシリー先輩!!!!」
オリビア「シシリーさん!!!逃げて!!!」
アリス「シシリー!!!!!!」
しかし、魔人の魔法弾はシシリーに迫るばかり。シシリーは放心状態でどうしようも出来ない。
シシリー(・・・ああ・・・これはもう・・・間に合わない・・・)
彼女の脳裏にシンとの思い出がフラッシュバックした。
シシリー(・・・これで・・・全て・・・終わり・・・?シン君とも・・・永遠に・・・お別れ・・・?嫌だよ・・・そんなの嫌だ・・・!!)
彼女は渾身の力で叫んだ。
シシリー「シン君!!!!!!」
叫んだと同時に大爆発が起こった。
レベッカ「あ・・・ああ・・・」
シシリー(・・・?)
しかし、シシリーは無事だった。シシリーが目を見開くとそこには・・・
シンが立っていたからだった。
リン「ウォルフォード・・・君・・・!?」
アリス「シン・・・君・・・!!」
オリビア「・・・あ・・・」
レベッカ「シン先輩・・・!!」
シシリー「シン・・・君・・・」
シン「もう大丈夫だよ。シシリー。」
すると空から青い光弾が天下り、蜘蛛の災害級を撃破した。
レベッカ「あれは!!」
シンの横にウルトラマンティガが着地した。
ティガ「皆、大丈夫か?」
フェオン「タクト!!」
ティガ「ハァッ!!」
ハンドスラッシュでフェオン達を縛ってる蜘蛛の糸を切断した。
デリック「フッ!!」
そこにデリックが、ケイティともう1人のデリックを担いでシン達の元へ。
デリック「ったく、無茶するなよ。」
もう1人のデリック「悪いな。」
シン「え?デリックが・・・もう1人・・・?」
ケイティ「本当だ!え!?どうなってるの!?」
全員がデリックが居る事に驚く。
ティガ「お前、また変装してるのか?」
もう1人のデリック「あぁ。久し振りだな。タクト。」
すると彼は、首元を掴んで皮膚を剥がした。出て来たのは・・・
1人の男だった。
マーク「だ、誰だ?」
デリック「ご苦労だった。ラスティー。」
ラスティー「悪いな。」
その正体は、以前にタクトと共に戦ったレジスタンスのラスティーだった。
オリビア「ラスティーって・・・クリスティ君が言ったレジスタンスの・・・?」
ティガ「お前、デリックと知り合いだったのか?」
ラスティー「あぁ。その辺は後で話す。」
デリック「レオナ。此奴を頼む。後倒れてる3人の治療も。」
レオナ「分かったわ。」
ティガ「ヒナ。治療を頼む。」
ヒナ「はい!」
ティガ「シン。デリック。行くぞ。」
シン「あぁ。シシリー、ここから先は・・・俺達に任せろ!」
デリック「お前等、覚悟は出来てるか?」
シシリー「・・・シン・・・く・・・ん・・・」
駆け付けたシンを見て、今も放心状態のシシリーが。
シシリー「うあああ!シン君!!」
シン「おわっ!?シ・・・シシリー!?」
シシリー「お・・・お姉様が・・・怪我して・・・た・・・助けなきゃって・・・そしたら魔法が・・・うぅ・・・も・・・もうシン君にも会えなくなるんだって・・・」
シン「え?お姉様・・・!?ッ!!セ・・・セシリアさん・・・!?」
倒れてるセシリアを発見した。
シシリー「お・・・お姉様の・・・治療・・・しないと・・・」
シン「シシリー。俺がやるよ。」
急いでセシリアの治療を始めた。
斥候魔人A「ナメやがって・・・!!俺らを無視して仲間の回復か。そのまま敵に背を向けたままあの世へ行きやがれ・・・!マヌケが。」
魔力を集め始めた瞬間。シンとティガから異形の威圧が溢れ出た。斥候魔人達が震えた。
ヨシュア「迂闊に動くな。あのシン=ウォルフォードとタクト=クリスティだぞ。この先一瞬たりとも奴等から目を離すなよ。」
シン「よし・・・これで取り敢えずセシリアさんは大丈夫。後はシルビアさん達・・・」
オリビア「ウォルフォード君!他の方の治療は私達でやります!」
ティガ「だったらヒナ。一緒にやってくれ。」
デリック「レオナも頼む。」
ヒナ「分かりました!」
レオナ「任せて。」
シン「よし。じゃあ2人の治療は任せる。」
オリビア「あの・・・ウォルフォード君。クリスティ君。それとデリックさん。ありがとう・・・来てくれて・・・!」
ティガとシンはサムズアップで応え、デリックは笑みを浮かべた。
エミリー「皆下がろう。3人の邪魔になる。」
イザベラ「皆さん。お願いします。」
いよいよ、3人と魔人達の戦いが始まった。
シン「・・・お前等。俺達の仲間をどうするつもりだった?」
その頃戦闘地域では、シンの魔力を感じた全員が止まった。
アウグスト「ッ!!!待て!この魔力・・・!!」
カサンドラ「これは・・・!!」
ベルゼ「シン=ウォルフォードが来たね。それにタクトも。思ったより早い段階で。」
ローレンス「・・・仕方無い。次の作戦に移行だ。」
ベルゼ「はいはーい♪」
斥候魔人達がその場から撤退した。
トール「ッ!?奴等、シン殿の方へ・・・!?」
アウグスト「追うぞ!」
アールスハイド王国軍駐留地。
斥候魔人A「皆殺しだ。邪魔なんだよテメェ等。いちいちしゃしゃり出て来やがってよ。テメェ等さえ居なきゃ、とっくのむかしに世界侵略が実現してるってのによぉ。」
デリック「随分殺伐とした野望だな。」
斥候魔人A「チッ。裏切りのクソ魔人が。・・・序でに教えてやろうか。最優先の抹殺対象はそこに居るクロードだ。そいつを消せば、お前がキレて魔人化するかも知れねぇんだろ?」
ヨシュア(・・・喋り過ぎだバカが。)
斥候魔人A「試させてくれよ。」
シン「・・・やってみろよ。お前等にここを突破出来るってんならな。」
ティガ「どっちの力が上か。」
デリック「白黒付けようか。」
2人の斥候魔人が走り出した瞬間。先程の斥候魔人の胴体が切断された。
斥候魔人A「あ”!?」
デリック「消えろ!」
掌から炎を放射し、切断された斥候魔人の上半身を燃やし尽くした。
斥候魔人B「!?」
ヨシュア「速い!!」
デリック「俺は他の雑魚を殺る!お前達はヨシュア達を!」
ティガ「分かった!」
デリックがその場に居る他の斥候魔人を討伐しに行った。
ヨシュア「攻撃しろ!!!」
同時に魔法弾をぶっ放し、3人に命中した。しかし爆煙から電撃の矢とハンドスラッシュが飛び出した。
斥候魔人B「!!」
間一髪魔力障壁で防いだ。
斥候魔人B(電撃の矢と光!?)
しかし魔力障壁が割れた。だがしゃがんで避けた。
斥候魔人B(魔法一撃に対し全力の障壁で持ち堪えて1秒・・・いや、2秒ってトコか。攻撃を避けるには充分な時間・・・)
だが爆煙からティガ・ホールド光波が飛び出し、斥候魔人の魔力が失われた。
斥候魔人B「な、何だこれは!?」
そして爆煙が晴れると、驚きの光景が・・・
斥候魔人B「・・・・・・・冗談だろこの野郎・・・!!!」
シンが無数の電撃の矢を生成して、ティガが光のエネルギーを集めていた。
斥候魔人B「待・・・!!!」
それを待つ訳が無く。
ティガ「ハァッ!!」
デラシウム光流と電撃の矢が一斉に斥候魔人に直撃し、斥候魔人が爆発した。
シン(後2体!)
真横にヨシュアが現れ、魔法弾がティガとシンに迫るが。ティガが片手でウルトラシールドを展開して防ぎ、シンが魔力障壁で防いだ。
ヨシュア・ドルン「!?」
ティガ「ハァッ!!」
瞬時にマルチタイプへタイプチェンジしたティガのティガスライサーがヨシュアに迫るが、ヨシュアが避けた。
ヨシュア(魔法攻撃と防御魔法を同時に展開した・・・!やはり先程の違和感は気のせいじゃない・・・!!クロード救出の際、奴は転移魔法でこの場所に現れた・・・恐らく目視出来る範囲まで近付いてから転移に切り替えたのだろうが・・・奴は現れた時点で既に防御障壁を使用していた。魔力の気配から考えても、この場に来る直前までは浮遊魔法を使っていたはず・・・つまり・・・間違いなく奴は、複数の魔法を同時に使用している・・・!!)
ティガ(シン。この世界に於ける魔法の理論上、確かに魔法の複数同時使用は不可能に思える。)
シン(そうらしいな。俺も当初は諦め掛けたが、一度コツを掴めばそんなに難しい事じゃなかった。要はイメージの問題だ。これはパソコン上に複数のプログラムが並列起動している事に等しい。)
ティガ(つまり重要なのは、”そのイメージが出来るかどうか”って事だ。)
シン(それが分かれば、俺達に有利だ。)
フェオン「す、凄い・・・あれがタクトとシンなの・・・?」
マーク「ウォルフォード君。クリスティ君。何時の間にあんな技術を・・・」
アルティメット・マジシャンズに唯一通用する戦術が、この2人には通用しない。
シンが異空間収納からバイブレーションソードを取り出した瞬間、ドルンがシンの後ろに回り込んだが、シンがドルンの攻撃を魔法障壁で防いだ。
ドルン「ぬぅあっ!!」
今度はシンに膝蹴りを繰り出すが、シンが肘でガードした。
ティガ「タァッ!!」
接近したティガがスラップショットでドルンの腹を切った。
ドルン「がああ!!」
激昂したドルンがティガに襲うが、マルチハイキックで蹴り上げた。
ティガ・シン「ッ!!」
ヨシュア「ゼロ距離からの魔法だ。防げるものならやってみろ。」
後ろに回ったヨシュアがティガとシンにゼロ距離魔法を発射し、2人を爆破した。
マーク「無駄ッスよ。戦闘服の障壁を発動するのに・・・」
フェオン「どんな魔法に対して障壁を展開するのに・・・」
マーク「ウォルフォード君なら1秒も掛からない。」
フェオン「タクトなら1秒も掛からない。」
ゼロ距離なのに、ティガとシンはウルトラシールドと魔法障壁で防いだ。
ヨシュア(化け物め・・・!!)
ドルン「・・・気に入らねえなぁ・・・何なんだその力・・・テメェ等に分かんのかよぉ!光の射さねぇ肥溜めみてぇな場所で死ぬまで生きてく絶望が・・・!!肩並べて戦って来た戦友が日々目の前でゴミみてぇに死んでく光景が・・・!!それら全部を糧にして強さを得た魔人が!!人間であるテメェ等に劣ってたまるか!!!」
浮遊するティガとシンが力を集める。
ティガ「確かに俺達はお前達の持つ絶望を理解出来そうにない。」
シン「だけどそれでも、堕ちてはいけない場所に堕ちなかったのなら、お前達が帝国民を虐殺する事はなかっただろう。」
ティガ「お前達は強さを得たんじゃない。お前達は自らの選択で、人間として強くなれる最後の梯子を壊しただけだ!」
ドルン「ッ・・・!!」
ヨシュア「・・・なぁドルン・・・俺達は・・・魔人になって本当に前へ進んだのか・・・?」
ドルン「・・・ちっ・・・知るかよ・・・」
2人は何もせずに、ティガのゼペリオン光線とシンの巨大魔法弾を受けて消滅した。
デリック「向こうは終わったか。」
既に他の斥候魔人達を倒したデリックが肩を撫で下ろす。
マーク「流石・・・の一言ッスね・・・ウォルフォード君・・・クリスティ君・・・」
シシリー「シン君・・・」
ティガ「・・・」
胸のカラータイマーが鳴り始めた。
???「ヤッホー♪」
ティガ「ッ!?」
ブラッディーベルゼが現れた。
シン「ベルゼ・・・なのか・・・?」
ベルゼ「ピンポンピンポーン♪」
ティガ「お前・・・その姿はまさか・・・」
ベルゼ「そうだよ!これを使って変身したのさ!」
ブラッドスパークレンスを見せた。
ティガ「俺の記憶からスパークレンスをコピーしたのか。」
ベルゼ「うん。砦で戦ってる最中にね。でも、ここに居るの私だけじゃないよ?」
シン「何?」
更に、アウグスト達と交戦していたローレンス達も現れた。
マーク「新手!?」
シシリー「いえ・・・!恐らく殿下達が戦っていた相手です・・・!」
オリビア「あ!マリアさん達も来ましたよ!」
遠くからアウグスト達が駆け付けた。
フェオン「レオン!ソフィー!カサンドラ!」
エミリー「グレア!ティオ!」
グレア「ごめん!遅くなっちゃった!」
マリア「シン!!タクト!!」
アウグスト「全員一定の距離を保って散れ!シンとタクトの戦いの邪魔になり兼ねん!!」
シン「タクト。回復を。」
ティガ「まだ大丈夫だ。」
デリック「俺も手伝う。」
シン「分かった。・・・前へ出ろよ。覚悟が決まった奴からな。」
斥候魔人C「生意気なガキ共に裏切り者が・・・!!」
斥候魔人D「ドルン達は!?」
ローレンス「聞くまでもねぇだろ。ここに居なけりゃ殺られたんだ。」
仲間が殺られた事に2人の斥候魔人の怒りが頂点に達した。
斥候魔人2人「ブッ殺す!!!」
ティガ「ハァッ!!」
カラータイマーにエネルギーを集め、シンが両手で2つの竜巻を起こした。飛び出した斥候魔人2人がシンの竜巻に飲み込まれて消し炭になった。
マリア「瞬殺・・・!!」
アウグスト「基礎魔力量のケタが違う故に・・・我々に必要な『溜め』がいらんからな。彼奴・・・」
トニー「やれやれ。近付いたと思ったらすぐまた引き離してくなぁ。・・・ま、今は心強いけど。」
フィン「連携なしで行くからッスよ!バカだなぁ!」
2人の背後にフィンが操るカラスの魔物が一斉に迫った。
ユリウス「シン殿!タクト殿!」
トール「そいつは自在に魔物を操って・・・!!」
ティガ「ハァッ!!」
後ろに振り向いたティガが、集めたエネルギーを放出するタイマーフラッシュスペシャルでカラスの魔物を一斉に溶かした。
フィン「・・・は!?」
ローレンス「下がれフィン!!」
デリック「逃がすか!!」
目の前にデリックが現れ、手刀でフィンの左腕を切断した。
フィン「テメェ!裏切り野郎が!!」
激昂したフィンだが、リオネルに引っ張られた。
リオネル「下がって魔力を自己回復に集中させてろ!」
フィン「くっそ・・・メンドくせー体になったなぁ・・・」
アウグスト「・・・!?」
シン(ここに居る魔人はこの場で全滅させる!!)
デリック「ッ!!シン!下がれ!!」
シン「!?」
”ドゴーーン!!!”
突然巨大な爆発が起こった。
シン「何・・・だぁ!?」
マーク「うおあっ!!」
マリア「何よこの魔法・・・!?一体誰が・・・!!」
アウグスト「並の威力じゃないぞ・・・!!」
そこに、2つの影が現れた。
???「勢いは止めたわ。ああ・・・後、救援に向かっていた連中の足止めもね。」
???「・・・どうも。お陰で此方も準備を進められましたよ。」
この2人の正体は・・・
ミリアと斥候隊長のゼストだった。
シン(彼奴はあの時の・・・!)
ティガ(スイードを襲った女魔人・・・!!)
デリック「ミリア・・・ゼスト・・・!」
アウグスト「救援に向かっていた・・・まさか・・・!!アズマ!?」
アズマ「そうだ!俺達はあの女魔人に足止めされた!けど間一髪振り切れた。」
シン「・・・それで、次はお前等が相手ってワケか?」
ゼスト「冗談は止したまえ。彼女ならば兎も角・・・私に君の相手など務まるはずがなかろう。」
シン「・・・?」
ティガ「どう言う事だ?」
ゼスト「やれやれ・・・ここまで君達の参戦が早いのは少々予定外だった。浮遊魔法や転移魔法以外にもまだ・・・我々の知らぬ魔法か・・・魔道具を使っているようだな。」
オリビア「・・・・」
アウグスト(・・・事実シンとタクトの到着が後1時間も遅ければ・・・下手をすれば我々は全滅していた可能性もあった・・・しかし此奴等・・・やはりまだこの先に何か企みが・・・ッ!!)
突然アウグストがゼストを見て何かに気付いた。
アウグスト「・・・おいシン。タクト・・・あの男は確か・・・」
シン「ああ。三国会談の時スイードで擦れ違った奴だ。」
ティガ「そっちの魔人も擦れ違ったな。」
アウグスト「・・・・・」
ローレンス「何だよ。つれねーな。俺の顔に覚えは無かったのかよ。」
トール「これでほぼ証明されたってワケですか。」
ユリウス「フラーの一件はやはり魔人絡みだったで御座る。」
ゼスト「色々と推察している途中で悪いが・・・此方も不測の事態に備えて事前に張っておいた予防戦を使わせて貰うとしよう。」
アルティメット・マジシャンズ「!!??」
ティガ「まさか・・・グレア!!」
グレア「うん!!」
透視魔法で何かを調べる。するとそこに。
斥候兵「殿下!!アウグスト殿下ーーー!!!」
2人の斥候兵が駆け付けた。
トール「我が国の斥候兵です!!」
アウグスト「どうした!?何かあったのか!?」
斥候兵「か・・・各国より緊急通信が入りました!たった今です・・・!!我がアールスハイド王国及び周辺国に・・・ま・・・魔人が出現したとの事です!!」
シン「!!!」
アウグスト「なっ・・・!?」
ゼスト「ほぅら。我々の相手などしている場合かね?君達が守っていない国々など、簡単に堕とせるぞ?」
アールスハイド王国と周辺国が、別の斥候魔人達に襲撃されていた。
アウグスト「くっ・・・!!」
シン「お前等・・・!!」
ティガ「最初から仕組んでたのか・・・!!」
ゼスト「我々にはまだ
斥候魔人達が撤退した。
アウグスト「くそっ・・・!!急いで各国の防衛に向かうぞ!!魔人が現れたのは!?」
斥候兵「エルスとイースを除く旧帝国の周辺5カ国です!!」
アウグスト「・・・・」
グレア「でも皆朗報よ!!」
アウグスト「朗報?」
グレア「出撃していた兵士の皆、全員無事だよ!」
アウグスト「本当か!?だが何故!?」
グレア「5つの場所にはね、マジックシスターズとヴァーテルとレイチェルとクレージュとシエルが戦っているよ!!」
シン「皆が!!」
アウグスト「そうか・・・不幸中の幸いだな。」
ラスティー「なぁ。防衛を僕にも行かせてくれ。」
アウグスト「ん?お前は?」
ラスティー「僕はラスティー。ブルースフィア帝国でレジスタンスをやっていた。」
アウグスト「そうか。タクトが前に言っていたレジスタンスは。」
ラスティー「僕も手伝うよ。殿下。」
アウグスト「分かった。頼りにしているぞ。」
デリック「そうだオーグ。彼女も紹介しよう。レオナ!」
そこにレオナが走って来た。
デリック「俺が出会った仲間のレオナだ。」
レオナ「レオナよ。ここで怪我人の手当てをするわ。」
アウグスト「レオナ。任せたぞ。」
ティガ「フェオン達はここで待機してくれ。怪我人の手当てを頼む。リオとデイジーも。」
フェオン「分かったわ。」
リオ「うん!」
デイジー「任せて!」
カオル「オーグ。僕も救援に行かせてくれないか?思う存分ダメージ受けてるけど、擦り傷程度だから。」
ケイティ「それに、5ヶ国なら1組余る。マークとオリビアもここで待機した方が有利かも。」
アウグスト「・・・そうだな。ではビーンとストーンはここに残り各国との連絡係りを任せる。」
オリビア「はい・・・!」
マーク「了解ッス!」
アウグスト「カオル。無茶はするなよ。無理だったら下がるようにな。」
カオル「うん。」
アズマ「俺も一緒に行く。シイナとナナセ。それにタカオ達もここで待機してくれ。」
衛士隊「了解!」
シン「シシリー。君も疲弊している・・・本来なら・・・ここに残れと言いたいんだけど・・・」
シシリー「シン君。我儘を聞いて頂けるなら、離れたくないです・・・私。一緒に連れて行って下さい。」
シン「・・・そうか・・・分かった。うん。一緒に行こう・・・!!」
徐々にカラータイマーの点滅速度が上がった。
ティガ「・・・」
アリス「タクト君。何かそろそろヤバそうなんじゃ・・・」
ティガ「いや、すぐに済ませる。シン!光を!」
シン「あ、あぁ。」
魔法で光を生成した。
タクト「ヒナ!レンズを出せ!」
ヒナ「はい!」
魔法で巨大なレンズを生成して浮かばせた。レンズがシンが生成した光を収斂してティガのカラータイマーに照らした。カラータイマーが赤から青に変わって回復した。
ティガ「・・・」
アリス「あ!青に戻った!」
ティガ「何時でも行ける。」
アウグスト「よし。ルーパー!支給動ける者を亜埋めて、各国駐留軍の安否を確認してくれ!まだ生存者が居るかも知れん!」
ルーパー「お任せを!」
レベッカ「叔父様!私も手伝うよ!」
ルーパー「頼むぞレベッカ!」
アウグスト「では5組に分かれて各国にゲートを開くぞ!!必ず生きて戻れ!!」
5つの場所が斥候魔人に襲撃された。救援に向かうアルティメット・マジシャンズ。オリバー=シュトロームから、衝撃の言葉が告げられた。
『特報』
この世界に、数多の災いがありふれていた。魔物、そして魔人。平和な世界に危機が訪れる。この危機を救うのは彼だけだ。
500年の時を超えて、究極の勇者が蘇った!