ウルトラマンティガ THE ULTIMATE MAGICIANS 作:naogran
ユーリ「ふうぅ・・・取り敢えずここは片付いたぁ・・・かなぁ?でもぉオリビア、よくピンポイントでゲートを使って私のトコ来れたねぇ。」
オリビア「・・・実は・・・っ!?ユ・・・ユーリさん!前!前!」
ユーリ「ッ!あらぁ!」
戦闘服が濡れていた。
ユーリ「そう言えば、さっき魔人に水の魔法かけられたような・・・」
ナージャ「早く乾かさないと。」
ユーリ「別にいいよぉ。渡しそんなに気にしないしぃ。」
ナージャ「自分が良くても周りが気になるわよ。」
温風魔法でユーリの戦闘服を乾かしてあげる。
ユーリ「それでぇ、ナージャが服乾かしてあげてる間に聞かせてよぉ。さっきの続き。」
オリビア「・・・あ、はい。えと・・・正直言って・・・私、自分が個人の力で上位クラスの魔人を倒すのは・・・難しいなって・・・思ったんです。最初は今まで通り、マークとペアを組んで動く事も考えたんですけど・・・彼は彼で個人で戦い抜けるだけの戦術を考え出したみたいなので・・・色々考えて決めたんです。だったら私自身は、徹底して皆のフォローに回ろうって。」
ユーリ「・・・そう言えば、さっきゲートで移動して来たけど、当然帝都に来るのは初めてでしょお?一体どうやって・・・」
オリビア「・・・解散後すぐにケイティさんと同行して・・・索敵で全ての魔人の気配を把握した上で、私達メンバーの動きを予想して、戦闘が起こり得る可能性が高い場所を優先して回りました。その事をケイティさんに伝えて、今別行動中です。勿論帝城まではまだ回れてないですけど・・・」
ユーリ「ちょ、ちょっと待ったぁ!す、全ての魔人の・・・配置と私達の動き・・・って、ま、魔力探知でそれが全部分かるって言うのぉ!?」
ナージャ「かなり高度な魔法使ったのね。オリビア。」
決戦前。
マーク『何時も戦いの度に思うんだけどさ。お前って、何気に索敵の精度高いよな。』
オリビア『え?そう?』
マーク『俺は、多人数の敵と戦う時いちいち敵の総数や位置なんて把握し切れてねーもん。お前得意じゃんそう言うの。最初の頃はクロードさんとかの方が技術が高かったけど、今は多分オリビアの方が上だと思うぜ。』
オリビア『・・・関係あるかは分からないけど・・・私、昔からお店の手伝いしてて・・・全体の人の流れを見てその先を予想して動くのが癖になってるんだよね。ひょっとして・・・それが魔力探知にも活かされてるのかな・・・』
そして今。
オリビア「索敵と魔力探知なら、私は誰にも負けないつもりです。渡しは、この力で可能な限り皆を助けます。」
ユーリ「・・・・そっかぁ。そっかそっかぁ!あのオリビアがこんなに頼もしくなっちゃってぇ!嬉しいなぁ!」
嬉しくなってオリビアを抱き締めた。
オリビア「ユ・・・ユーリさん。」
ナージャ「事実、さっきは危ない所だったから本当助かったわ。」
ユーリ「本当ありがとぉ。」
オリビア「・・・・・」
ユーリ「そうだ。レオナ、あなた1人でも大丈夫?」
レオナ「ええ。デリックは必ず勝つ。だって、私が信頼してる男だから。」
ユーリ「そっかぁ。」
ナージャ「じゃあ、そろそろ行こう。」
ユーリ「そだねぇ。」
オリビア「私は引き続きゲートの移動先を増やす為、帝城側を回ります。」
レオナ「オリビア。私も行く。1人より2人よ。」
オリビア「・・・ありがとうレオナちゃん。」
ブルースフィア帝国・公園。
デリック「ロクサーヌ・・・!」
ロクサーヌ「・・・・・・」
エミール「ロクサーヌ、裏切り者を始末しろ。」
するとロクサーヌが弓矢を構えた。
デリック「ッ?」
ロクサーヌ「・・・・・!」
2本同時に矢が放たれ、デリックに迫る。
デリック「ッ!」
その2本の矢をデリックが右手で掴んだ。
デリック「しれだけか。・・・ッ!?」
突然デリックが苦しんで膝を付いた。
デリック(ど・・・どうなってるんだ・・・!?まさか・・・あの矢に猛毒が!?)
エミール「ロクサーヌ。身動き出来ないデリックを殺せ。」
ナイフを構え、ロクサーヌがデリックを切り続ける。
デリック「クッ!!ガアッ!!」
ロクサーヌ「・・・・・・」
一方アリスとリンとレベッカは、魔人達を討伐し終えていた。
アリス「順調だね!」
リン「この調子でどんどん帝城を目指す。」
レベッカ「ケホケホ!煙が凄い・・・先輩方、爆発魔法はやり過ぎですよ・・・」
アリス「そだね・・・凄い煙たい・・・」
リン「アリスがインカムで『爆発魔法』って指示出した。」
アリス「分かってるって・・・じゃあ次からはリンが指示してよ。」
リン「いいけど、さっき言ったように敵によっては・・・ッ!!アリス!!!」
アリス「ッ!?」
煙からカインが現れ、アリスのインカムが飛ばされた。しかしインカムが飛んで行っただけで、アリスは間一髪避けて無傷。
レベッカ「・・・!?」
カイン「何つーか、ここまで来るとよぉ、因果とか引き合わせみてーなの?信じざるを得なくなっちまうよなァ。それに今日は見慣れない顔が居るな。まぁ良いや。都合3度目だ。チビ共。今度は死ぬまで相手してやる。」
アリス「来やがったなぁ・・・!」
リン「レベッカ。あなたはフォローをお願い。」
レベッカ「・・・はい!」
その頃マリア・ミランダ・マナミア組は。
マリア「ッ!ミランダ!マナミア様待った!」
ミランダ「礼拝堂・・・?」
マナミア「あそこに何が・・・?」
マリア(・・・居る!!)
アウグスト(・・・・先程、散開した強力な魔力の気配・・・このまま進むと・・・)
マーク(ぶつかる事に・・・なりそうッスね・・・)
シン(向かって来てるな・・・避けては通れなさそうか。)
ティガ(ここからが正念場か。)
別の場所。
ベルゼ「おやおや。遂に動き出したみたいだね。んじゃ、こっちも行動しましょっか♪」
壁の外。
フィン「動いたな・・・アベルさん達。こうなると・・・なぁオイ。そろそろ吐けよ。居るんだろ?この中に。ウォルフォード達と親しくしてる奴らがよ。」
シイナ「新手の魔人ね。しかも壁のこっち側に来るなんて。」
ナナセ「あまり近寄らない方が身の為ね。隙を見て攻撃しないと。」
ヘクター「オイ!魔人が現れたってのはマジか!?」
シイナ「ヘクター!?何を!!」
ヘクター「仮にもバイブレーションソードを与えられてんだ!俺がやってやる!!」
シイナ「待ちなさい!!」
ヘクター「うおおおおおおお!!!!」
だがシイナの制止を聞かず、ヘクターがフィンに接近する。
フィン「・・・・・・」
しかし、フィンの右手がヘクターの右腕を切断した。
兵士達「ああ!!!」
ヘクター「ぐぅ・・・あぁあ・・・!!」
フィン「一度しか訊かねーぞ。ウォルフォード達の知り合いを捜してんだ。この戦場の何処に居る?」
シイナ・ナナセ「・・・」
???「俺の事か?」
シイナ・ナナセ「!?」
そこに現れたのは、ジェレミーだった。
シイナ・ナナセ「ジェレミー!」
ジェレミー「おい、大丈夫か?」
ヘクター「あ、ああ・・・」
ジェレミー「ここは俺に任せろ。お前達は別の魔物を頼む。」
ナナセ「わ、分かった!」
シイナ「気を付けてねジェレミー!」
他の魔物を討伐しに行った。
ジェレミー「そんなにシンの親友が欲しいなら、俺が相手してやるよ。」
両手の爪を伸ばした。
フィン「お前、あの魔喰人か。丁度良い。お前を殺れば後々楽になるからな。」
帝都。アリスとリンとレベッカがカインと激しい戦いを繰り広げる。
アリス(目で追えないレベルの連撃・・・!!物理防御を解いたら致命傷は確実・・・!!ぶっちゃけ怖い・・・けど!ここで退いたら負ける!!)
カイン(・・・・・)
持ってるナイフをリンに向かってナイフを投げた。するとリンが、インカムでナイフを弾き返した。
カイン「・・・!?」
驚いた表情を見せながら、弾かれたナイフをキャッチした。
リン「前と同じ手は通じない・・・!!」
レベッカ「頭突きでナイフを返した・・・!」
カイン(・・・コイツら、変わったな。魔法とか戦闘スキル以前に何つーか・・・戦いに対する姿勢が前とはまるで違う。)
アリス「・・・・」
落ちてるインカムを被って動けるかどうか確かめたが、故障している。
アリス「ゴメン。やっぱダメだ。リン。さっきの衝撃でインカムイカれたっぽい。」
リン「・・・気にしなくて良い。こっちのもさっきの頭突きでイカれた。」
アリス・レベッカ「ズコッ!」
レベッカ「リン先輩・・・」
アリス「ま、いーかぁ。相手は1人。」
リン「私らのコンビネーションなら、小細工無しでもやれる。」
アリス「レベッカ、ここは私達に任せて。」
レベッカ「はい。」
カイン「慢心じゃねェ。自信だな。死線を潜って来た奴らだけが得られるモンだ。その強さは。分かるぜ。今よりもっと強くなれるかもな。お前ら。勿論ここで、俺に殺されなきゃの話だけどよ。」
一方トニーは。
トニー「うん。イケるね。父さんとシンには感謝しなくちゃねぇ。」
1人の斥候魔人の討伐を終えていた。
トニー(さーて、敵の主力も動き出したみたいだし、こっからどうするかなぁ・・・取り敢えず僕の方へ来る気配は感じないけど・・・大きめの魔力だけ大凡で読み取ると・・・)
ティガ、フェオン、シン、シシリーは帝城へ向かっている。
オリビアとケイティは仲間達のフォローに回ってる。
アウグストとマークは個別に戦ってる。
マリア、ミランダ、マナミアは斥候魔人と交戦。
アリス、リン、レベッカはカインと交戦。
トールとユリウスは同行中。
ユーリとナージャは他の斥候魔人と戦ってる。
トニー(大体今の位置はこんなモノか・・・それぞれが順調に魔人を討伐出来ていると仮定すると・・・半数近くは片付いた感じかな?引き続き魔人達の数を減らす事に集中するか、それとも主力の魔人を相手する事になりそうなメンバーをフォローするか。・・・・・)
そしてマークは。
魔人「ぬぅああぁ!!」
マーク「ぐぎぎ・・・!!」
巨漢の斥候魔人と戦っていた。
魔人「くく・・・前情報より随分剣技が上達してるじゃあないか。だが残念。お前の細腕じゃ、そもそも力で魔人には敵わねぇ。」
マーク「・・・そりゃそうッスね。(だったら『力』以外で攻めるとするッス!!!)」
彼の持つバイブレーションソードが風を纏った。
魔人(・・・!?何だ!?剣に・・・風が・・・渦巻いて・・・)
マーク「はあぁっ!!!」
魔人(風に・・・押し返される・・・!!)
風が魔人の剣を押し返した。
マーク(今だ!!)
風から炎を纏った剣が、魔人の胴体を斬り裂いた。
魔人(今度は・・・炎・・・こいつ・・・剣に魔法を・・・纏わせて・・・)
そのまま魔人は息絶えた。
マーク(大元のアイデアはと言うと、授業で散々やったマジカルバレーなんスけどね。ボールに魔法を纏わせられるなら、武器にも可能なんじゃないかって考えたッス。実際上手く行ったッスね。)
サイクス「へえぇ、凄ぇな。ちょっと他にも見せてくれよ?」
マーク「なっ・・・!?」
突如現れた魔人のサイクス。マークが後退りする。
サイクス「ん?ああ、思い出したぜ。お前・・・前に1度遊んだ事あったな?」
マーク「(別の魔人に気を取られて”本命”の接近を許してしまった・・・!油断したッス・・・!!)そうッスね。クルトの時は・・・俺は遊ばれただけに過ぎなかったッス。」
サイクス「・・・で?今日は?」
マーク「え?」
サイクス「”遊び”か?”戦い”か?どっちだ?」
マーク(ッ!!)
サイクスから溢れ出る邪悪な視線にマークは驚いたが、密かに深呼吸して剣を構える。
マーク「答えは剣で示してやるッス・・・!!」
サイクス「・・・良い答えだ。来い。」
マーク「・・・?」
違和感を感じたマークがサイクスに問う。
マーク「剣は・・・抜かない気スか?」
サイクス「あん?」
マーク「前戦った時は・・・使ってたはず。」
サイクス「・・・こう見えて慎重派でな。
マーク(わざわざ話し掛けて接近して来た事といい・・・完全にナメられてるって訳ッスね・・・!!後悔させてやるッス!!)
高速でサイクスの後ろに回って剣を振る。だが。
マーク「!!??」
死角に入ったはずなのに、サイクスに殴られた。
サイクス「隙だらけだ。」
マークはそのまま剣を振るが、サイクスが避けてマークの顎を蹴り上げた。
サイクス「振りがでけェ。」
マーク(ッ!!魔法剣!!)
魔法を纏った剣を振る。だがサイクスはこれも避けた。
サイクス「気合いとは裏腹に、後1歩踏み込みが足りてねェな。ビビってんのか?」
マーク(恐れ・・・?違う・・・!!何だこれ・・・身体が・・・本能が軽快してる?危険を避ける為に・・・コイツ・・・今まで会ったどの魔人よりも・・・強い・・・!!)
サイクス「・・・ま、いーや。後がつかえるこったし・・・ちっとはマジでやるか。」
異空間収納から剣を取り出したサイクスだが、マークがその剣を見て驚いた。
サイクス「はは。覚えがあんだろ?」
マーク(俺と同じ・・・魔法剣・・・!?)
サイクス「お前も紆余曲折経て
マーク(同じだからこそ分かる・・・剣を合わせる前でも・・・!!剣技と魔法・・・その組み合わせによる精度の差・・・!!)
一方オリビアはケイティと合流していた。
オリビア「・・・」
ケイティ「オリビア?どうかしたの?」
オリビア「複数箇所で大きな魔力がぶつかり始めてます・・・!」
ケイティ「じゃあ今は、そっちの援護に回る?」
オリビア「えぇ・・・私が・・・私達が向かうべき場所は・・・」
再びマークとサイクスの戦い。
サイクス「さぁ行くぜ坊主!!!」
魔法剣を握ったサイクスがマークに迫る。しかし。
オリビア「ッ・・・!!」
マーク「オ・・・オリビア・・・!!」
現れたオリビアが、サイクスの剣を魔法障壁で防いだ。
オリビア「マークは私が守る!!」
同じ頃、デリックは。
デリック「ハァ・・・ハァ・・・」
ロクサーヌの攻撃を受け続け、瀕死の状態に追い込まれてしまった。
エミール「どうした?大切な妹を傷付けたくないから攻撃しないのか?」
デリック「・・・馬鹿馬鹿しい。」
エミール「何ィ?」
デリック「お前は誰かを操る事しか出来ず、自分からは戦いに臨まない・・・子供の頃からそうだったよな・・・自分は弱いから強い奴に媚を売ってばかり・・・本当、心底見損なったよ・・・」
エミール「フンッ。その減らず口もこれで終わりだ。あの世で裏切られた奴らに一生悔い改めろ。ロクサーヌ!殺せ!!」
ロクサーヌがナイフを握り、デリックに刃先を向ける。
デリック「ロクサーヌ・・・お前に会えて・・・良かった・・・」
その言葉と同時に、デリックがロクサーヌに刺殺された。
再びマークとオリビア。オリビアがサイクスの剣を防いでいる。
オリビア「うぅ・・・!!」
サイクス「(何だこの女・・・どっから現れやがった?魔力が接近する気配は無かったはず・・・例の転移魔法か?・・・にしてもどうやって都合良くここへ・・・まーいーか。分かんねェ事グダグダ考えてもしょうがねェ。)オイ女。1つ言っとくが。俺の剣、物理防御の障壁だけで防げると思ってんなら甘ぇぞ。」
オリビア「っ!?」
マーク(そうか!!)
魔法障壁が破れ始めた。
オリビア(障壁が・・・切り裂かれる・・・!?)
ケイティ「ホワッチャーーーーー!!」
サイクス「ッ!?」
真横からケイティが飛び蹴りで迫り、サイクスが後ろへジャンプした。
ケイティ「ちょっとー。2人ばかり相手しないで、私の相手もしてよー。」
サイクス「チッ、裏切り者の小娘か。」
ケイティ「2人共、大丈夫?」
オリビア「助かりました・・・」
マーク「オリビア・・・!こいつの剣は物理と魔法、両方の性質を併せ持ってる・・・つまり、どちらかの障壁だけでは防げないんだ!」
オリビア「・・・そんな・・・」
戦闘服付与の2重障壁なら攻撃の防御は出来る。だがサイクスの剣技は、攻撃を防げば勝てるなどと言う甘いレベルではない。
サイクス「面白い。裏切り者共々始末してやる!!」
マーク「うおっ!!」
ケイティ「ホッ!」
剣を振るうサイクスを、マークとケイティが避けた。
サイクス「・・・オイボウズ。考えなしに距離取って良いのかよ?俺は女だろうが、躊躇なく斬るぞ。」
真後ろのオリビアを見てそう言った。
マーク「てめェ!!!」
逆鱗を触れられたマークがサイクスに接近するが、サイクスに返り討ちにされた。
サイクス「そーらまた。安い挑発に乗って隙が出来る。」
オリビア「マーク!!!」
ケイティ「よくもマークを!!!」
双剣を握ってサイクスに攻撃するが、サイクスが障壁で防いだ。
サイクス「仕様変更と行くか。」
剣に風の魔法を纏わせた。
オリビア(風の魔法・・・!?)
サイクスが風の魔法を纏った剣を振り、風を巻き起こした。
マーク「ぐっ・・・!!」
オリビア「ああっ!!」
ケイティ「うわあ!!」
風を受けた3人が吹き飛ばされた。
オリビア「・・・う・・・」
マーク「く・・・そっ・・・」
ケイティ「やるねぇ・・・」
オリビア「マーク!!大丈夫なの!?」
マーク「・・・平気だよ。薄皮斬られただけだ。」
オリビア「は・・・早く治療を・・・」
ケイティ「待ってオリビア。今回復に徹したら、彼奴に隙を突かれてトドメを刺されるよ。」
オリビア「・・・!?」
マーク「ケイティさんの言う通り・・・オリビア・・・俺さ、こんなに強ェ魔人目の前にしてんのに、何故か今は不思議と落ち着いてんだ。」
サイクス(さっきの一振り・・・肋骨まで断つつもりで斬ったが・・・避けるだけの冷静さは残ってたって訳か?)
オリビア「マーク・・・一体何の話を・・・」
マーク「お前に何かあったらって恐怖は勿論あるんだけどさ・・・何て言うか・・・今はそれ以上に・・・すっげー心強ェんだ。だって、お前が傍に居てくれんだからさ。」
その言葉を聞き、オリビアが惚れた。
マーク「立ち向かえるよ・・・今なら。どんな奴が相手でも。」
彼は剣を異空間収納に仕舞った。
サイクス(剣を仕舞った?・・・なーんか企んでやがんなぁ・・・フッ、乗ってやるか。)
マーク(・・・・)
オリビア・ケイティ「!!」
ぼそっとマークが呟き、オリビアとケイティがそれを聞いて頷いた。
サイクス「さぁ、今度は電撃だ!!」
剣に電撃を纏わせて3人に迫る。
マーク「フッ!!」
サイクス「ッ!?」
接近するサイクスの前に土壁を展開した。
サイクス「土壁・・・だと・・・?ナメてんのか!!ガキ共が!!」
激怒したサイクスが土壁を粉砕した。だが。
ケイティ「舐めててごめんなさいね!!」
立っていたケイティが、サイクスの姿を見て高速で迫り、双剣を振った。
サイクス「っ!?」
咄嗟の判断でケイティの双剣を防いだ。
サイクス(壁の裏側に裏切り者・・・だが2匹が居ねぇ・・・!?)
しかし、彼の後ろにマークとオリビアがゲートを伝って現れた。ケイティが後ろへジャンプした。
マーク「アンタに教わったんだぜ!!冷静さは失っちゃダメだって!!」
サイクス「チィッ!!」
2人の魔法弾がサイクスに直撃した。
爆発音が、帝都に侵入したアズマの耳に入った。
アズマ「もう既に戦闘が始まってる。マリアを探さねえと。」
彼がマリアを探しに走っていると。
アズマ「ッ!」
目の前に6人の斥候魔人が現れた。
魔人A「オイオイ、人間が来て良い場所じゃねェぞ?ここは。」
アズマ「そこを退け。死にたくなければな。」
魔人A「死ぬのはテメェの方だァ!!!」
1人の魔人がアズマを襲った。だが。
魔人A「・・・へ?」
胴体が一瞬で斬られていた。
魔人B「な・・・何だよこれ・・・!?」
アズマ「言っただろ。そこを退けって。」
魔人B「人間の分際で!!殺っちまえェ!!!!」
5人の魔人がアズマに魔法弾を放った。魔法弾がアズマに全て命中した。
魔人B「俺達に歯向かった報いだ!!」
しかしアズマは無傷だった。
アズマ「・・・・」
魔人C「む、無傷・・・!?何でだよ・・・!?」
魔人B「オ、オイ!!何であれだけの攻撃を受けて無傷なんだよ!!!!」
アズマ「助かったぜタクト。お前の作った戦闘服、本当に魔法攻撃を完全防御するとは。」
魔人B「完全防御の服・・・だと・・・!?」
魔人D「卑怯だぞテメェ!!!強え力を持って俺達を殺したいのか!!!」
アズマ「これはただの力じゃない。仲間を守る為の力だ!!」
回転斬りで、周囲の斥候魔人を一刀両断した。
アズマ「恨んでくれても構わない。」
再びマーク達の方は。
マーク「はぁ・・・はぁ・・・あ・・・危なかった・・・流石に・・・今までの奴らとは訳が違う・・・たまたま石畳が剥がれてる場所があって良かった・・・」
オリビア「い・・・今なら大丈夫だよ。早く血を止めなきゃ・・・」
マーク「あ、ああ・・・」
ケイティ「マーク。傷薬もあるから塗ってあげるね。」
マーク「ケイティさん・・・」
傷薬をマークの傷を塗る。
ケイティ「これでよし。」
マーク「ありがとうございます・・・ッ!?」
爆炎から魔法剣が飛んで来た。
ケイティ「オオッと!!!」
剣で魔法剣を弾いた。
サイクス「オイオイ、勝手に終わった気になんなよ。こっからだぜ。命の奪い合いはな。」
まだサイクスは生きていた。服は剥がれ、右肩にドラゴン、左肩に魔法陣の刺青がある。
オリビア「そ・・・そんな・・・」
ケイティ「凄いね。あれだけの攻撃を受けたのに擦り傷なんて。結構運が良いのね。あなた。」
サイクス「多少なりとも優秀な付与を施された隊服だったんだがな。やってくれるぜ。・・・ま、これでこっちは文字通り
マーク・オリビア「・・・!」
ケイティ「2人は下がってて。本気の覚悟を持ってる私と遊んであげるよ?」
???「・・・いや、僕もそれに混ぜてくれる?」
サイクス「ッ!?」
突如、サイクスの頭上から何者かが急降下し剣を叩き付けた。サイクスは間一髪後ろに避けた。
マーク「・・・あ。」
ケイティ「トニー!!!」
その人物の正体はトニーだった。
ケイティ「どうしたの?迷子になっちゃったの?」
トニー「いや、骨のない相手ばかりでちょっと拍子抜けしててさぁ。僕もこっちに混ぜてよ。」
サイクス「・・・へぇ。面白そうな奴が来たじゃねェか。歓迎するぜ。」
ケイティ「どうする?トニーに任せる?」
トニー「そうだね。ケイティは2人の方へ下がってて。」
ケイティ「頼むね。」
トニー「さぁ。」
サイクス「
廃教会。マリア、ミランダ、マナミアの前にダンテが佇んでいる。
マリア「戦いの場に
ダンテ「逆だ。信仰心など元より我々には存在しない。帝国の醜さを象徴したこの場所に時折足を運ぶ事で、自分の中にある怒りの火が消えぬよう精神を改める事が出来る。久方振りだな。メッシーナ殿。」
マナミア「あのお方が、マリアと戦った事がある魔人ですね。」
マリア「見せてやるわよ!前とは違うって所をね・・・!!」
ダンテ「シュトローム様直属の魔人、ダンテだ。貴殿らの情報がこちらにはない。名をお聞かせ願えるか。」
マナミア「随分と礼儀正しい魔人ですね。」
ミランダ「・・・魔人なんかに名乗る名はないって言いたい所だけど・・・こうも礼儀正しくこられちゃなぁ・・・ミランダ=ウォーレス!アンタを倒す剣士の名よ・・・!!」
マナミア「マナミア=ラドクリフ!あなた方を祓う剣士です!」
マリア「わぁ。マナミア様は兎も角、アンタ大きく出たわね。」
ミランダ「もう腹は括ってる。命を捨てる覚悟もある。」
マリア「命ってアンタねぇ・・・」
マナミア「ミランダ。私もお供致しますからご心配なく。」
ミランダ「はい。マナミア様。」
マリア(・・・まぁ、それは兎も角として・・・)
ダンテがショートスピアを握った。
マリア(正直な話・・・相手はコイツじゃない方が良かった・・・敵の武器・・・ショートスピアとは言え、扱いによってはミランダの長剣を優に超える間合いになる。ミランダの最大のメリットを生かせない以上・・・私とマナミア様が徹底してフォローに回らなきゃ・・・!!)
ダンテ「いざ!!!」
走り出したダンテ。すると。
マリア『業炎よ。我が身を守りし赤き竜よ。眼前の魔を滅ぼすべく、怒れるその刃・・・我が力として行使せん事を許し給え。』
突然マリアが言霊を唱えた。
ミランダ(マリアが詠唱!?)
マナミア(一体何を!?)
ダンテ(どう言うつもりだ?奴らはウォルフォードやクリスティに師事して以降、無詠唱で魔法を使用していたはず・・・!)
戦闘中には使用困難な言霊。使うとしたら出端のこの一撃のみ。
マリア「はぁあっ!!!!」
炎の竜が現れ、ダンテに迫る。
ダンテ(何だ、この威力は!?)
迫る炎の竜に、ダンテが魔法障壁で防ぐ。
ダンテ(ウォルフォードの魔法にも引けを取らん!!)
だが魔法障壁が炎の竜を防ぎ切れず破壊され、ダンテが祭壇に吹っ飛ばされ壁に激突した。
ダンテ「ぐ・・・!ッ!?」
立ちあがろうとした瞬間、ミランダが目の前に現れ長剣を振り翳してた。
ダンテ(あの女の剣、ウォルフォードと同じ・・・!?槍の柄では受け切れん!!)
長剣を振り下ろしたミランダ。だが。
ミランダ「ごふっ!!」
ダンテのキックで蹴り飛ばされた。
マナミア「ミランダ!!」
マリア「物理防御発動してから行きなさいよ!バカッ!!」
マナミア「援護します!!」
ダンテに迫るマナミアが剣を振るうが、ダンテが避け、ミランダに槍を突き刺す。
ミランダ「ッ!!」
間一髪回避し、ダンテに長剣を振るうが避けられた。
マリア(やっぱり・・・!!槍の間合いじゃ攻撃が届かない・・・!!それに・・・アイツの魔力を乗せた全力の一撃は・・・戦闘服付与の障壁以外は恐らく容易く貫く・・・!!)
ミランダ「うっ・・・!!」
魔法障壁を発動して槍を防いだが、障壁にヒビが生じた。
ダンテ(予想通り。
槍でミランダの首を斬り落とそうと振るった。
ミランダ(横薙ぎ・・・!?しまった・・・突きのみに注意を払い過ぎた・・・あ・・・これ、死んだかも・・・)
死を覚悟したミランダだが。
マナミア「クッ!!」
ダンテ「ッ!?」
マナミアが下から剣を振って、ダンテの槍を上へ弾いた。
ミランダ「マナミア様!?」
マナミア「マリア!!」
マリア「はい!!」
ダンテ「何!?がっ・・・!?」
竜巻魔法がダンテに直撃した。
マリア「決死の覚悟で挑むのもアンタらしいけどね・・・私達が絶対に!!死なせるかぁっ!!!」
ミランダ(何コレ・・・竜巻!?・・・の内側!?マリアの魔法か・・・!!)
ダンテ(ちっ・・・槍を飛ばされた・・・!)
ミランダ(私をガードすると同時に、風が目眩しになって・・・)
マナミア「ミランダ、一緒に行きましょう。」
ミランダ「・・・はい。マナミア様。」
公園。妹ロクサーヌに刺殺されたデリックは。
デリック「・・・・・」
急所を刺され、倒れてしまった。
エミール「フッ。裏切り者に相応しい末路だ。ご苦労だったロクサーヌ。残りの人間共を殺しに行くぞ。」
”ザスッ!”
エミール「・・・え?」
何かを指す音が聞こえた。それは、自身の腹に矢が刺さった音だった。
エミール「な、何だこれは・・・!?」
ロクサーヌ「私が完全にあなたの
エミール「え・・・!?」
ロクサーヌ「ヤァッ!!」
エミール「グアアアアアア!!!!」
ナイフでエミールの両腕を斬り落とした。
エミール「な・・・何故だ・・・!!お前は俺の言いなりのハズ・・・!!」
デリック「夢見過ぎなんだよ。」
急所を刺され倒れたデリックが何事も無かったように立ち上がった。
エミール「何故だ!?お前は死んだハズ!!」
ロクサーヌ「気付かなかったの?私が飛ばした2本の矢。1本は猛毒。もう1本は解毒薬。つまり、お兄ちゃんの体内で猛毒が巡回し、後から解毒薬が流れ込んだって訳。」
デリック「相変わらず、悪戯好きだな。まぁそのお陰で助かったけど。」
エミール「ロクサーヌ・・・!!何故・・・!!」
ロクサーヌ「私は最初から、あなた達魔人の仲間になったフリをしてたのよ。証拠に。」
自分の両目から何かを外した。
エミール「カラーコンタクトだと・・・!?」
ロクサーヌ「あなた達が居ない間、私はカラコンを外して過ごしてたのよ。私の策略にまんまと騙されたって訳よ。」
エミール「この・・・!!巫山戯やがって!!!」
デリック「俺はお前達の裏切り者。だから俺は、その裏切り者のレッテルを貼られながら戦う。それだけだ。」
剣を握り、エミールの首に剣先を向ける。
エミール「な、なぁ待ってくれよ・・・俺達幼馴染みだろ?今までの事は誠心誠意謝罪するから!助けてくれよ!」
デリック「裏切りった俺が、お前を助ける義理はない!」
剣をエミールの首に突き刺した。
エミール「・・・デリッ・・・ク・・・」
最期は名前を言って、エミールが討伐された。
デリック「・・・ロクサーヌ。本当に無事で良かった。さっきお前の元気な顔を見てホッとした。」
ロクサーヌ「お兄ちゃん、魔人になっちゃったんだね。」
デリック「これは俺の代償だ。死ぬまで背負い続けるさ。」
ロクサーヌ「そう。お兄ちゃんの仲間達が居るんでしょ?私も手伝うよ。」
デリック「助かる。行こう!」
ロクサーヌ「うん!」
再会した兄妹が、アルティメット・マジシャンズの援護に向かった。
一方、アウグストはリオネルと出会っていた。
アウグスト「こちらに接近して来る気配は先程から感じていたが・・・奇襲も不意討ちもなしか。見上げたものだ。」
リオネル「軍に居た頃の俺は・・・潜入時、”盾”となって同行した仲間を生かす事だけを役目としていた。自分から策を弄する性分ではない。」
アウグスト「・・・・・」
リオネル「最も・・・上層部の連中からしたら、俺らはどいつも使い捨ての駒みてェなモンだったがな。
アウグスト「・・・・・”盾”となる存在ならば、私の身近にも居る。だが・・・国が異なるだけでこうもその認識が違ってくるのだな。・・・アールスハイドに潜入した事は?」
リオネル「あ?俺はねェな。・・・他の連中は何度か潜ってるはずだが。」
アウグスト「過酷な状況でも生き延びて来たお前ならば・・・もしアールスハイドに生まれていれば大きく立場は変わっていただろう。」
リオネル「何だそりゃ?遠回しなお国自慢か?」
アウグスト「死戦にて常に命を危険に晒し続けてきた”盾”と、温室育ちながらも揺るぎない信念を持って研鑽を続けて来た”盾”か。はたしてどちらが上かな?」
2人の元にトールとユリウスが駆け付けた。
リオネル「!!」
ユリウス「お待たせしたで御座る。殿下。」
トール「その御様子だと・・・自分達もここへ向かっている事は御存知だったようですね。」
アウグスト「お前達の因縁の相手だろう。横取りする気はないさ。」
リオネル「3対1か・・・構わんぜ。どうせそっちの2匹は物の数にも入らねェ。お前が強ェのは十分に感じて取れるがな。」
アウグスト「・・・待て。勘違いするな。お前の相手をするのは、この2人だけだ。」
リオネル「!?・・・どう言うつもりだ?お前と戦いたきゃ先にコイツらを倒せって事か?」
アウグスト「ああ違う。そう言う意味じゃない。
そう言うとアウグストは、自身の戦闘服を脱いだ。
アウグスト「
トール・ユリウス(殿下・・・・)
アウグスト「ただ、こちらとしてもお前1人に時間を割くのは惜しい。・・・そうだな。トール、ユリウス。
散々に煽られたリオネルの怒りが頂点に達した。
トール(煽りが過ぎます!殿下〜〜〜〜〜!!!)
リオネル「5分もいらねェ・・・30秒でコイツらミンチにしてやるからそこで見てろ・・・!!!」
トール「で・・・殿下。何故にわざわざ・・・殿下の命など懸けられたら我々は・・・」
アウグスト「おや?全力を温存した奴に勝利してお前達は満足なのか?」
トール・ユリウス「!」
アウグスト「お前達2人の誇りを懸けた戦いなんだろう?ならば私の命を天秤に掛ける位安いものだ。」
トール・ユリウス「・・・・・」
アウグスト「・・・始めろ。」
そして、ティガ・フェオン・シン・シシリーは。
シシリー「・・・シン君・・・」
シン「シシリー、俺の後ろへ下がって。」
ティガ「フェオン。ここは俺とシンが。グレア、2人を守れ。」
グレア「任せて!」
フェオン「頑張って。」
現れたアベルが、異空間収納から剣を取り出した。
シン(・・・こいつ・・・前に何処かで・・・?)
ティガ「シン。三国会談の時覚えてるか?」
シン「あ!お前・・・!三国会談の時の賊の1人・・・!?やっぱりお前も魔人だったのか・・・!」
アベル「・・・シン=ウォルフォード。そしてタクト=クリスティ。お前達は・・・一体何なんだ?我々魔人を滅ぼすべく生まれて来たとしか思えん。本当に人間なのか?お前達は。」
近くの建物の屋根の上から、シシリーとフェオンを狙う魔人の手が忍び寄っていた。
斥候魔人の猛攻は止まらない。アルティメット・マジシャンズはウルトラマンティガは最大のピンチを打ち破れるのか。