ウルトラマンティガ THE ULTIMATE MAGICIANS 作:naogran
ブルースフィア帝国兵舎。
ヘラルド「どう言う事だ!!!」
皇帝ヘラルド=フォン=ブルースフィアが激怒して、ワイングラスを投げた。彼の右目には眼帯があった。
ヘラルド「ゼストの情報では、王国が大量発生した魔物の討伐に追われ・・・軍を出せた頃ではなかったのか!?何故王国軍は・・・我らを国境で待ち構えていた!?」
重臣「待ち伏せを受けた我が軍の被害は甚大・・・ここは一旦引いて、体制を立て直すべきかと・・・」
ヘラルド「それより!ゼストはどうした!?奴は何処に居る!?」
重臣「それが・・・昨夜から奴の率いていた斥候部隊諸共、居所が掴めてません・・・」
ヘラルド「っ!?・・・そうか!そう言う事か!!」
全てを理解したヘラルドが玉座から立ち上がった。
ヘラルド「ゼストめ、薄汚い平民の分際でよう謀りおったな!今度会ったら・・・必ず八つ裂きにしてやる!!!」
そこに1人の兵士が。
兵士「申し上げます!!!」
ヘラルド「あぁ!?何だ!!こんな時に!!」
兵士「は、はい!魔物が・・・帝都に魔物が大量に出現したと!!」
ヘラルド「バカな!!!帝国領の魔物は少なくなっていたのではないのか!?」
幕僚「へ・・・陛下!これは戦争所ではありません!!一刻も早く帝都に戻らなければ!!」
ヘラルド「くっ・・・!!全軍に告げよ!!急ぎ帝都に引き返し、魔物共を駆逐しろと!!」
重臣・幕僚・兵士「はっ!!」
そして、アールスハイド王国兵舎では。
ドミニク「帝国軍は引き始めたかぁ。愚直に突撃を繰り返し、兵を擦り減らした挙句に撤退とはぁ。」
ルーパー「どうする?一層帝都まで追い掛けて行くか?」
ドミニク「この際、徹底的に叩いておくのも悪くないな。」
そこに兵士が。
兵士「ご報告します!」
ルーパー「ん?」
ドミニク「どうした?」
兵士「帝国軍と戦闘中、我が軍の先鋒が魔物に襲われました!!」
ドミニク「何だと!?」
兵士「魔物に行く手を阻まれて・・・これ以上の追撃は不可能かと・・・!!」
ルーパー「どうなってんだ!?魔物が帝国軍の退却を助けたのか!?」
そして、ブルースフィア帝国では、突如大量発生した魔物によって、帝国民達が惨殺されていた。その中に、平然と歩くオリバー=シュトロームとミリアが居た。
シュトローム「どうですか?ミリアさん。魔人になった感想は。」
何とミリアも魔人化にされていた。
ミリア「はい。これまで感じた事が無い程、力が溢れて来ます。」
シュトローム「それは良かった。さて、出兵した帝国軍が戻って来るまで2〜3日程ですが、その間に、ゼスト君達も戻るでしょうし、帝国軍を迎え撃つ準備でもしましょうか。」
ミリア「はい、シュトローム様。」
数日後、ブルースフィア帝国が壊滅寸前状態されてしまった。帝国の帝城では。
ヘラルド「おのれぇ・・・魔物如きが余の帝都を踏み躙りおって!!」
幕僚「先行して帰還した部隊が、既に魔物の討伐を始めております。この騒ぎも、何れその内・・・」
ヘラルド「今日中だ!!陽が落ちるまでに片を付けろ!!!」
幕僚「た、直ちに!!」
ヘラルド(何としても奴らを片付け・・・あの男に、この目の恨みを晴らしてやる!!!!)
2人の高官が走って行った後、ヘラルドが部屋に戻ると。
シュトローム「お待ちしておりましたよ。皇帝陛下。」
玉座に座っているシュトロームがヘラルドを待ち構えていた。
ヘラルド「き・・・貴様は・・・!?オリベイラ!?」
”パチン”
シュトロームが指を鳴らすと、ドアが勝手に閉まった。
ヘラルド「っ!?」
シュトローム「あなただけは、どうしても私自身で始末しておきたくて。」
両目を赤く光らせた。
ヘラルド「っ!?」
するとヘラルドの真下に魔法陣が出現し、ヘラルドが束縛された。
ヘラルド「ぐぅぅ・・・!?」
彼がパニックになっているのを他所に、シュトロームが左手に魔力を集めていた。そして集めた魔力で魔法弾を生成し、ヘラルドに向けて放った。
ヘラルド「うわあああああああああああああ!!!!!!!」
魔法弾を受けたヘラルドが消し炭にされてしまい、大爆発を起こした。
そして3日後、ドミニクとルーパーが兵隊を率いて帝国内を歩いていた。
ルーパー「一体何がどうなっているんだ・・・!?」
ドミニク「斥候部隊からの情報では、大量の魔物に襲われたとの情報だが、その報を受けて慌てて引き返した帝国軍もこのザマって事か・・・」
するとその時。
シュトローム『ようこそ、お待ちしていましたよ?王国軍の皆さん。』
突然シュトロームの声が響き渡った。
ルーパー「此奴は・・・!」
ドミニク「何者なんだ!名を名乗れ!」
シュトローム『オリバー・シュトローム。』
ドミニク「貴様が王都を騒がせた魔人!」
シュトローム「随分到着に時間が掛かった様ですね。」
ルーパー「そうか、あれはテメェの差し金か!!」
シュトローム『あなた達が帝国軍の数を減らしてくれたお陰で、楽に奴らを全滅させられましたよ。』
ドミニク「まさか・・・この戦争自体・・・貴様が仕組んだとでも言うのか!?」
シュトローム『流石、騎士団総長にして軍務局長のドミニク殿。察しが良いですねぇ。』
するとドミニク達の前に複数の人影が現れた。
ドミニク・ルーパー「っ!?」
ルーパー「な・・・何なんだ彼奴ら・・・!?」
ドミニク「全員が・・・魔人!?」
それは、魔人化された人間達だった。
数日後のアールスハイド王城。
ディセウム「まさか・・・シュトロームが生きていたとは・・・」
ドミニク「我らだけでは勝ち目が無いと・・・止む無く撤退致しましたが・・・」
ディセウム「いや、それは懸命な判断だ。攻めはせん。」
高官A「しかし・・・魔人が十数人とは・・・」
高官B「陛下、如何致しましょう・・・」
ディセウム「・・・・・」
高等魔法学院に1つの報せが入った。
アルフレッド「既に公表された様に、帝都でシュトロームの生存が確認された。奴の目的は不明なので、具体的な法則は定められないが、戦力を増強しておく必要がある。軍人達は勿論、万が一に備え、学生のレベルアップを図るよう通達があった。今の内から、騎士と魔法使いの連携を取れるよう騎士学院との合同訓練を行う事になった!」
報せを受けた後。
タクト「やはり生きていたか。シュトロームの奴。」
シン「にしても合同訓練かぁ。確かに騎士との連携は将来的に必要だからなぁ。・・・ん?どうしたんだよ?変な顔して。」
女子達がどよ〜んとしてる。
アウグスト「そうか、シンは知らないのか。」
シン「何が?」
マリア「あのねシン、魔法学院は魔法をメインで強化するから身体をあまり鍛えないでしょ?」
シン「みたいだな。」
マリア「逆に騎士学院は身体を鍛えるのがメインなの。」
シン「正反対って訳か。」
マリア「んで、騎士学院の生徒は魔法学院を”モヤシ”ってバカにしてるの!」
トール「まぁ、魔法学院の生徒も、騎士学院の生徒を”脳筋”ってバカにしてはいるんですけど・・・」
タクト「犬猿の仲だな。」
シン「だけど今は非常事態だろ?そんな事言ってる場合じゃ・・・」
アリス「それは分かってるんだけどさあ!何よもやしって!」
リン「彼奴らにモヤシと言われるのはガマン出来ない!」
ユーリ「そうねぇ、確かにイラッとするわねぇ!」
トニー「そう言われると辛いねぇ・・・僕も、ちょっと前までアッチ側だったからねえ。」
ユリウス「拙者も・・・」
シン(そうかぁ、トニーとユリウスは騎士の家系だっけ?)
マリア「戦力って言ったら魔法の方が絶対強いのにさぁ・・・なのに彼奴ら!!自分達の方が強いって態度を取るんだから!!!」
シン「に、人間に得て増えてってのがあるだろ?だから、互いに補い合って・・・」
マリア「けど!!シンは魔法も剣も、タクトもティガに変身出来るじゃない!!」
シン「いや、まぁそうだけど・・・」
タクト「俺まで巻き込むな。」
シシリー「もしかして、どなたか騎士の方に教えを受けてたんですか?」
シン「あぁ、ミッシェルさんって言って、この人の訓練が厳しいも何も・・・」
全員が震えた。
シン「あれ!?あ、あれ?俺また何か変な事言っちゃった・・・?」
トニー「ミッシェルさんって・・・あのミッシェル=コーリング様かい!?」
シン「そ、そうだよ?」
ユリウス「前の騎士団総長のあのミッシェル様で御座るか!?」
シン「あぁ・・・そんな事言ってたな・・・」
ユーリ「賢者様に魔法を教えて貰って・・・導師様に魔道具作りを教えて貰って・・・剣聖様に剣を教えて貰ってたなんてぇーーーーー!!!!」
シン「剣聖様!?」
トール「シン殿、知らなかったんですか!?ミッシェル=コーリング様と言えば、剣で右に出る者は居らず、剣聖と呼ばれているんですよ!?」
シン「俺にとってはただの鬼教官だよ・・・」
アリス「でも、剣聖様に剣を教えて貰ってたのなら、シン君に騎士学院の生徒に何か言われる事無いよね!」
アウグスト「分からんぞ?魔法学院の癖に、剣聖様に教えを受けやがって!と妬まれるかも知れん。」
タクト「それな。」
シン「おいおい・・・まぁ、どっちにしろ合同訓練は必要な事だと思うぞ?ちゃんとした目的があるんだから、何言われたって気にしなきゃ良いじゃん?」
タクト「彼奴らの暴言なんか無視だ無視。」
マリア・アリス「それは無理!!」
シン(こりゃあ、面倒な事になりそうだ・・・)
タクト「さて、それまで準備進めておくか。」
合同訓練当日・王都外門前。
シン「両学院から4名ずつ、計8人に組んで森の魔物退治かぁ。」
タクト「そして俺は数が合ってなかったと言われて、シンの所へ入る事になっちまった。まぁ補欠だな。」
アウグスト「増えた魔物の討伐も兼ねた実践訓練だな。」
シシリー「魔物と戦うなんてドキドキしますけど、シン君と一緒なら安心ですね。」
シン「いや、訓練だからシシリーも頑張らないと。」
タクト「そうそう。この先何があるか分からねえからな。」
シシリー「あっ!そ、そうでした。」
彼らを遠くから見ている4人の騎士学院の生徒が居た。
クライス「あれが英雄の孫と超古代の戦士か。」
ノイン「所詮は魔法使いとただの戦士だろ?」
ミランダ「どうせもやしよ。もやし。」
ケント「足手纏いにならないと良いがな。」
4人はタクトとシンに暴言を吐いた。
マリア「ね?やな奴らでしょ?」
タクト「小物感あるな。」
シン「あはは・・・」
馬車内。ピリピリする空気の中。
タクト「んで、あんたらの名前、教えてくれるか?」
クライス「騎士学院1年主席のクライス=ロイドだ。」
ミランダ「次席のミランダ=ウォーレスよ。」
ノイン「ノイン=カーティス。」
ケント「ケント=マクレガーだ。」
シン「(よりによってさっきの奴らかよ・・・)シン=ウォルフォードです。」
タクト「タクト=クリスティだ。」
アウグスト「アウグスト=フォン=アールスハイドだ。」
マリア「マリア=フォン=メッシーナよ。」
シシリー「シシリー=フォン=クロードです。宜しくお願いします。」
シン「なぁ、訓練が始まる前に訊いて良いか?」
クライス「何だ?」
シン「君ら魔物と戦った事はある?」
ミランダ「何!?ちょっと自分が魔人を倒したからって自慢してんの!?」
シン「そうじゃなくて、これから俺達は実際に魔物を討伐しに行くんだ。騎士がどうとか魔法使いがどうとか、そんな下らない事言ってると・・・」
ミランダ「言ってたら何よ!?」
シン「死ぬぞ?」
騎士生徒がビクッとした。
ミランダ「五月蝿いわね!本当なら騎士学院生だけで魔物の討伐くらい出来るのよ!!」
クライス「ミランダの言う通りだ!精々足手纏いにならない様にするんだな!」
タクト「そんな事言ってると、痛い目見るぞ?」
ミランダ「何よアンタ!!偉そうに!!」
タクト「偉そうとは失礼な。優しく忠告してあげただけだぞ。」
アウグスト「お前達、そんな認識でこの訓練に参加していたのか?」
クライス「あぁいえ!別に殿下が邪魔とか、そう言う事を言った訳ではなく・・・」
アウグスト「そんな事を言っているのではない!この訓練は、騎士学院生と魔法学院生の連携を強める為の訓練だ。先程タクトが言った様に、そんな余裕な言葉を言ってると痛い目見るぞ。」
クライス「そ、それは・・・」
アウグスト「分かってはいるが、納得は出来んかぁ。なら仕方ない。シン、タクト、お前達はこの訓練で魔物を討伐する必要は無い。」
シン「え?」
タクト「そう言う事?」
アウグスト「そうだ。一度、魔法使いの援護無しで魔物を討伐してみろ。この訓練の意義が分かる。」
クライス「っ!・・・殿下がそう仰るなら・・・」
騎士学院生4人が渋々了解した。
暫くして、目的の森に到着。
シン「随分森の奥まで来たなぁ・・・」
タクト「最深部に近い場所だな。」
アウグスト「実力に応じて、危険度の高い場所で訓練する事になっているからな。」
マリア「強い魔物が出る確率が高い場所でって訳ね。」
タクト「じゃあここが強い奴らの縄張りか。」
シシリー「各組み毎に、指導教官の方が来られると言う事でしたけど・・・」
タクト「その教官はまだ来てないのか?」
???「ようシン!タクト!」
シン「あーーーーー!!!」
タクト「おぉ!!!」
ジークフリードとクリスティーナだった。
クリスティーナ「今日は宜しくお願いしますね。」
シン「ジークにーちゃんとクリスねーちゃん!?」
タクト「ジークにクリス!久し振りだな!」
シン「2人が指導教官なんだ・・・頼むから喧嘩しないでよ?」
ジークフリード「此奴が絡んで来なかったらな。・・・あぁ!?」
クリスティーナ「此奴が絡んで来なかったらね。・・・あぁ!?」
シン「だからそれは止めろって言ってんだよ!!」
タクト「頼むから冷静に!冷静に!」
マリア「私!シンとタクトの同級生のマリアです!ジークフリード様!あ・・・握手をして貰えませんか!?」
ミランダ「ズ・・・ズルいぞお前!ア・・・私も良いですか・・・?」
クライス「俺・・・いえ!私はクライス・ロイドと言います!」
ノイン「俺はノインです!今日は俺の勇姿を見ていて下さい!」
ケント「ケ・・・ケントです!」
シン「ナニコレ??」
シシリー「お2人は、どちらの学院の生徒にも人気者なんですよ。」
シン「はぁ?」
アウグスト「何しろ、父上の護衛を任される程の魔法使いと騎士だからな。」
シン「ジークにーちゃんはチャラ男だからモテても違和感ないけど・・・クリスねーちゃんは意外だったな・・・」
クリスティーナ「む?意外とは何ですか!失礼な!」
タクト「聞こえちゃった。」
行動を開始し、森の最深部へ。
ジークフリード「はぁ?最初は騎士学院生だけで魔物を討伐する?」
アウグスト「あぁ、彼らの希望でな。言葉だけでは、この訓練の意義が分からないらしい。」
クリスティーナ「軍に入ったばかりの騎士や魔法使いには、よくある事です。」
ジークフリード「自分達だけで戦える。支援は無用って奴か。」
タクト「彼奴ら、イメージの中で魔物に勝ったとしか浮かんでねえかもな。」
ジークフリード「それも同じだな。」
クリスティーナ「実践を経験すれば、すぐにそれが間違いだと気付くもの。今回の訓練で、彼らがそれを学んでくれれば良いのですが。」
ジークフリード「学生時代に鼻っ柱をへし折られといた方が、後で面倒は無いか。君達はそう言う事言わないんだな?」
アウグスト「1人納得してなさそうなのが居るがな。」
マリア「な、何ですか・・・?」
アウグスト「いや、メッシーナはこの訓練の意義を理解しているのかと思ってな。」
マリア「理解してますよ!シンとタクトが魔人と戦ったのを2回も見せられたら・・・とてもじゃないけど、あんな風には出来ない・・・私の力じゃ、騎士や剣士の支援がないと強い敵とは戦えないって・・・」
ジークフリード「マリアちゃんだったかな?」
マリア「は・・・はい!!」
急にジークフリードがマリアに顔を近付けた。
ジークフリード「そうやって、今の自分の実力を認識出来ているのは良い事だ。君は強くなれるよ。」
マリア「・・・・・!!!」
口説かれて赤面したマリア。
シン(珍しいな、こう言うマリア・・・)
タクト(結構な乙女だな・・・)
ミランダ(ジークフリード様にあんな事言われるなんて悔しい・・・!)
しばらく進むと、騎士学院生が構えながら進み始めた。
シン「彼奴ら、何警戒してんだ?索敵魔法には何も引っ掛かってないのに。」
ジークフリード「警戒っつーより、あれは緊張だな。」
クリスティーナ「無理もないですね。初めて魔物と戦うのですから。」
シン「っ!」
タクト「っ!」
索敵魔法と気配に何かが引っ掛かって。
シン「ジークにーちゃん!」
タクト「此奴は!」
ジークフリード「分かってる。よし、騎士学院の諸君!もうすぐ魔物が現れる!戦闘態勢を取れ!」
騎士学院生が剣を握る。
そして遠くから、イノシシの魔物が出現した。
マリア「イノシシ!?」
シン「くそ!魔物化してなきゃ美味そうなのに!!」
アウグスト「お前・・・」
タクト「ハントすんなよ・・・?」
イノシシ『ウオオオオオオオオ!!!』
ミランダ「ビビるんじゃないわよ!!私達騎士学院のトップの実力を見せ付けてやるのよ!!」
騎士学院生「おう!!」
引き寄せてから剣を振り下ろすが、イノシシが避けた。
ミランダ「っ!!は・・・速い・・・!!」
イノシシがミランダに向かって突進した。
ミランダ「うわあっ!!!」
そしてそのまま他の3人に向かって突進した。
騎士学院生「ぐあああああああ!!!」
クライス「ぐっ・・・!!これが・・・魔物・・・!!」
ケント「がっ・・・!!」
ノイン「う・・・腕が・・・!!」
ミランダ「はぁ・・・はぁ・・・!!」
イノシシの目を見て恐怖心が上がった。
ミランダ「ちょっと・・・何なのよ・・・たかがイノシシなのに・・・魔物化する事でこんなに身体能力が上がって・・・!?」
イノシシが再び突進を仕掛ける。
ノイン「ひぃっ!!」
ミランダ「きゃああ!!」
だがタクトがハンドスラッシュを連射して煙幕を張った。
タクト「シン!」
イノシシの前に着地したシンが、バイブレーションソードを振り上げてイノシシの首を両断した。イノシシの首がタクトに向かって落下する。
タクト「ハァッ!!」
ハンドスラッシュで、イノシシの首を粉砕し、粉砕されたイノシシの破片が騎士学院生の周りに飛び散った。
ミランダ「ひいいっ!!」
タクトがシンとハイタッチする。
ケント「い・・・一撃・・・!?」
クライス「ウォルフォード・・・クリスティ・・・何時の間に・・・!?」
タクト「こんなもんか。」
クリスティーナ「不様ですね。この魔物は、中型でも弱めの部類ですよ?大言壮語を吐きながらあの程度の魔物にこの有り様。騎士学院のトップと煽っていた様ですが、所詮戦場を知らない学生の中の話だと分かりましたか?軍に入ればアナタ達は1番弱い。それこそ去年入った新兵よりも。だけどもし今魔法で魔物を足止めて出来ていたら?動きを鈍らす事が出来ていたら?アナタ達にも魔物を討伐する事が可能となるのです。自分達の無力さをその身に刻みながら、残りの訓練に挑みなさい。」
ミランダ「は、はい・・・」
シシリー「あ・・・あの、回復魔法を掛けるのでじっとしていて下さいね?」
回復魔法で騎士学院生を治療する。
ミランダ「ア・・・アンタ・・・」
クライス「す、すまん・・・俺達はお前達を見下していたのに・・・」
シシリー「そんなに気にしてないですよ。今は同じパーティなんだから、これくらい当たり前です。」
クライス「君・・・!!」
騎士学院男子がシシリーに惚れた。
タクト「シシリーちゃん天使。」
シン「ぐぬぬぬぬ・・・・!!」
アウグスト「どうどう。」
タクト「まあまあ。」
怒ってるシンを落ち着かせる。
その後も訓練は続き。
クライス「シシリー!!大丈夫か!?怪我は無かったか!!」
シシリー「え?あ・・・あの私別に何も・・・」
クライス「さあシシリー、気を付けて通れ。」
シシリー「はあ・・・」
ノイン「シシリー、手を。」
ケント「疲れてないか?シシリー。」
タクト「シシリーモテモテだな。」
シン「ムカムカ。」
アウグスト「そうイライラするな。」
シン「別にイライラなんか・・・!!」
アウグスト「してるだろ?」
タクト「イライラしてると、免疫力が下がるぞ?」
マリア「そんなにイライラするなら言っちゃえば?『シシリーは俺の女だから手を出すな』って。」
シン「ばっ・・・!!何言ってんだよ!!」
マリア「あの手の男はね、自分に優しくしてくれる女に簡単に惚れるのよ。」
タクト「女への免疫が無いのが玉に瑕だなぁ。」
マリア「か弱い魔法学院の女ならここにも居るのにね・・・!!」
ミランダ「私なんか彼奴らにあんな事されたの一度も無かったのにね・・・!!」
マリア・ミランダ「私らの何が悪いってのよーーー!!!」
ジークフリード「おーいお前らー!また魔物が来るぞー!じゃれてないで準備しろー!」
シン「っ!」
タクト「っ!」
シン「ジークにーちゃん・・・これちょっと数が多くない?」
ジークフリード「ああ・・・かなりの数だな。」
クライス「シシリーは私の後ろに居ろ!!」
シシリー「あの・・・それでは訓練の意味が・・・」
クライス「シシリーは俺が守る!!」
シン「イラッ!!」
タクト「おいおい。」
するとそこに。
女性教官「ああ!ジークセンパイ!!クリスお姉様!!逃げて下さい!!」
男性教官「大量の魔物が此方に向かってます!!」
別のパーティが逃げて来た。
ジークフリード「規模は?」
男性教官「少なくとも100は居ます!!」
クライス「100・・・!?」
ノイン「そんな!?」
シン「ジークにーちゃん。」
ジークフリード「ん?」
シン「それ、俺がやるよ。」
タクト「俺もやる。」
ジークフリード「そうだな。」
シシリー「そんな!シン君にタクト君2人でそんな数・・・!!」
ジークフリード「シンとタクトに任せておけば大丈夫だよ。」
クリスティーナ「正直、我々よりブッチギリで強いですからね。」
ジークフリード「ほらお前らも下がれ!シンとタクトの邪魔だ!」
大量の魔物が迫る中、タクトとシンが冷静に立つ。
シン「久々に爆発系行くか。」
タクト「俺もやってやるか。」
スパークレンスを掲げて、光に包まれてウルトラマンティガへ変身した。
ティガ「ハァッ!!」
マルチタイプからパワータイプへタイプチェンジした。
両腕を左右から上にあげ、胸の前に集めた超高熱のエネルギーを光球にした。
シン(まずは、生成した水素を高濃度で圧縮!そんで酸素も!わりーけど、ちょっとイラついてるんで憂さ晴らしするぞ?)
ジークフリード「来た!!」
大量の魔物が迫って来る。
ティガ「ハァッ!!」
シン「滅びろおおおおおおお!!!!!」
ティガ「タァッ!!!!」
デラシウム光流と高濃度圧縮した魔法を同時発射して、迫り来る大量の魔物を消し炭にした。
シン「ふー、スッキリしたー!」
それを見ていた騎士学院生が言葉を失った。
女性教官「な・・・な・・・何ですかこれぇ・・・!!」
ジークフリード「・・・なぁ・・・タクトは兎も角、シンの奴前に見た時より凄くなってねぇか?」
クリスティーナ「あの時も相当抑えてたんでしょうね・・・」
シシリー「シン君!タクト君!平気なんですか!?」
シン「へ?何が?」
シシリー「だって・・・だって・・・こんな・・・地形が変わる位凄い魔法使ったのに・・・!!」
ティガ「問題ない。」
シン(ちょっとイラついて匙加減間違えたけど・・・)
クライス「これが・・・シン=ウォルフォード・・・タクト=クリスティ・・・!?」
ノイン「賢者の孫にして・・・新たなる英雄の力と・・・超古代の戦士・・・」
ジークフリード「それはそうと・・・一体何があったんだよ?」
女性教官「あ、あの・・・私達、もっと浅い所で訓練してたんですが・・・き・・・急に索敵魔法の探知外から大量の魔物が近付いて来て・・・!!」
シン(索敵外から急に?・・・って事は・・・)
ジークフリード「彼奴ら、お前らを追ってたんじゃねえよ。何かから逃げてたんだ。」
ティガ「そう言う事か。」
クライス「な・・・何かからって・・・」
ケント「さっき熊も混じってたよな?そ・・・それ以上の魔物って・・・」
ティガ・シン・ジークフリード「っ!!」
何かを感じ、その方向に顔を向ける。すると何かが近付いて来る。
ジークフリード「全員動くな。」
現れたのは・・・
巨大なトラの魔物が現れた。
ミランダ「災害級・・・!?」
クライス「嘘だろ・・・何でこんな所に・・・!?さっきの奴らはあれから逃げて・・・!!」
シン「ジークにーちゃん、俺とタクトが魔力で威圧して足止めしてるから、皆の避難を。」
ジークフリード「・・・分かった。」
クリスティーナ「急いで逃げますよ!!早く!!」
クライス「シシリー!!早くこっちに来い!!」
シシリー「放して下さい!!私は残ります!!シン君とタクト君が怪我した時の為に・・・!!」
クライス「バカ言うな!!相手は災害級だぞ!!ウォルフォードとクリスティでも勝てるものか!!」
シシリー「シン君とタクト君を知らない人は黙っていて下さい!!!」
クライス「っ!!」
クリスティーナ「さあクライス。」
クライス「ウォルフォードとクリスティがやるなら・・・私も・・・!!」
クリスティーナ「ダメです。彼らとの実力差は分かっているでしょう?ただの足手纏いです。」
クライス「くっ!」
シシリー「シン君・・・無茶はしないで下さいね?」
シン「おうっ!チャチャっと討伐するからちょっと待ってて!」
シシリー「はい。タクト君も。」
ティガ「あぁ。ハァッ!!」
パワータイプからマルチタイプに戻った。
ティガ「行くぞシン!」
シン「ああ!」
最初にシンが、魔法を飛ばして災害級の魔物を足止めしようとしたが、災害級の魔物が避けた。
クリスティーナ「躱された・・・!!」
ティガ「タァッ!!」
ハンドスラッシュで災害級の魔物の前右足を負傷させる。
シン(身体強化!!)
身体強化したシンがジャンプして災害級の魔物に迫る。
災害級の魔物「グルルルル!!!!」
シン「ニャーニャー五月蝿え!!」
膝蹴りで災害級の魔物の顎を蹴り上げた。
ティガ「ハァッ!!」
ティガスライサーで災害級の魔物に切り傷を刻んだ。着地した災害級の魔物が震え始め、ティガとシンが止めを刺そうとしたが。
災害級の魔物「グル・・・!!」
2人の後ろのシシリー達に向かって走り出す。
シン「あっ!!てめっ!!」
ティガ「ハァッ!!」
左手からウルトラフィックスを放ち、災害級の動きを封じた。
ティガ「タァッ!!」
大ジャンプして災害級の前に着地し、そのまま持ち上げて前へ投げた。
ティガ「ハァッ!!!」
プリテクターからティガスライサーを放ち、災害級の魔物の胴体を真っ二つにし、シンの剣が災害級の魔物の頭部を斬り落とした。
シン「ふぅ。」
ティガ「・・・」
光となってタクトに戻った。
シシリー「は・・・わ・・・」
ジークフリード「瞬・・・殺・・・じゃねぇか・・・」
シシリー「シン君・・・訊いて良いですか?」
シン「へ?何?」
シシリー「虎の魔物って・・・ああやって倒すんですか?」
シン「そうそう。虎って素早いから物理攻撃で倒すのが効率良いんだ。身体強化の時間稼ぎに魔法撃ったけど・・・大体避けられるからね。」
シシリー「ひ・・・膝蹴りも?」
タクト「まあ俺にとっては問題無いけどな。」
ジークフリード「タクトは兎も角・・・膝蹴りは・・・普通ねーよな・・・」
クリスティーナ「怖いもの知らずにも程が・・・」
アウグスト「危険を犯して首飛ばす必要あるか?何時もだが・・・」
シン「え?そりゃ確実に倒す為にな・・・」
怒ったシシリーが”ぷう”と頬を膨らます。
シシリー「もう!無茶はしないで下さいって言ったじゃないですかぁ!!」
シン「わぁ!ごめん!あれが無茶だとは思ってなくて・・・」
タクト「お前結構場合は無茶だぞ。」
シン「ええ!?」
シシリー「でも、無事で良かったです・・・」
シン「うん。」
その後。
クリスティーナ「改めてここに居る皆に言っておきますが、本来災害級の魔物は我々軍が決死の覚悟で挑んで漸く倒せる存在・・・シンが以上なのであって『虎の魔物は弱い』などと勘違いだけはしないように。」
騎士学院生・女性教官「はい!!」
ジークフリード「何でお前まで指導されてんだよ。」
シン(異常・・・)
ジークフリード「はぁ〜〜〜・・・しかしシンがここまでのモンになってるとは・・・プライド捨てて俺もシンに教わろっかな・・・」
アウグスト「軍事利用になるからダメだぞジークフリード。お前は軍人だろう。」
ミランダ「あ・・・あの・・・ウォルフォード君・・・そ・・・その・・・散々失礼な事言って・・・ごめんなさい。」
シン「え?」
ミランダ「ウォルフォード君って・・・凄く恵まれた環境に居るから・・・羨ましくて・・・絶対負けたくないって・・・」
シン(羨ましいって・・・)
ミランダ「勝手に思っちゃって・・・でも、・実際に見てみて、これは次元が違うなって・・・やっと分かったわ。」
シン「ミランダさん・・・」
ミランダ「えっと・・・シシリー・・・さんも・・・その・・・彼氏に突っ掛かってしまって申し訳無かったわ。」
シシリー「ふぇっ!?か・・・彼氏!?」
タクト「見事なカミングアウト。」
ミランダ「お2人はそう言う関係ではないのか?」
シン「ええええ・・・!?いいいやその・・・・」
シシリー「わわわわ私達はまだ・・・そそそその・・・」
ミランダ「まだ?」
タクト「ほらほら言っちゃいなよ。お付き合いしてますって。」
シン・シシリー「ええ!?・・・・・・・」
クライス「あ・・・あのリアクションは・・・」
ケント「どう見ても・・・」
ジークフリード「鼻っ柱を折ってやるつもりだったが。」
クリスティーナ「他の所が折れてしまったようですね。」
こうして和解したパーティであった。
騎士学院生との連携が高まった魔法学院生。後日、究極魔法研究会はシンの提案でクロードの街で合宿する事となった。