ウルトラマンティガ THE ULTIMATE MAGICIANS 作:naogran
フェラント王国の今は使われていない石切場。
タクト「良いかアラン。グリッターの力を使いこなせる為には、まずは己自身が力の制御を達成しないとダメだ。」
アラン「うん。」
タクト「確かにエタニティコアの力は肌で感じるだけで強い力だ。しかし、その力に頼り過ぎると己の心を滅ぼす。その為にお前を特訓させる。」
そう言うと、剣をアランに投げた。タクトが投げた剣をアランがキャッチした。
アラン「分かった!」
タクト「まずは、ユエリアンの戦士達と戦うんだ。」
ユエリアンの戦士がアランの周囲を取り囲む。
タクト「彼女達は俺と引けを取らない程の実力を持ってる。では、始め!」
アラン「ッ!」
自身に秘められてるエタニティコアの力を解放して、ユエリアンの戦士がアランと戦う。
神子組とドロレスとカサンドラとルシア、ゼオラ達は見物している。
シア「アランさん、大丈夫なんでしょうか・・・?」
パドメ「はい・・・幾ら力の制御の為の特訓だからと言って、全員と相対するのああまりにも・・・」
ロゼッタ「アランから提案したのよ。自身に秘められたエタニティコアの力の制御の為に特訓を申し出たのよ。」
ヒナ「確かにタクトさんの言う通りですね。強過ぎる力に頼りにしてはダメだと。自身で力を制御してこそ、力を使いこなせると。」
ゼオラ「きっとアランなら、すぐに習得出来るはずだ。」
ジリオラ「後ろがガラ空きよーーー!!」
アラン「ハッ!」
後ろに迫るジリオラの鞭を剣の刃で絡ませた。
アラン「そりゃああ!!」
ジリオラ「きゃあああーーー!!」
鞭が絡んだ剣を後ろに振り下ろしてジリオラを投げた。
アラン「ウッ・・・!」
エタニティコアの力で地面に膝を付いた。
アラン「タクト・・・!これ以上やると力に・・・!」
タクト「諦めるな!心を無にして己の力で戦え!」
アラン「・・・よぉし!さぁ来い!」
シア「はわわ・・・!」
ダイアナ「アランさん・・・!」
ナタリー「大丈夫よ。きっと。」
ドロレス「うん。彼が力を制御出来るよ。私の魔眼がそれを見抜いている。」
カサンドラ「あ!戦士を倒しましたよ!」
アラン「はぁ・・・はぁ・・・」
タクト「どうだアラン?エタニティコアの力を制御出来そうか?」
アラン「・・・あ、あれ?さっきより制御出来ている気がする。」
溢れ出たエタニティコアの力が出なくなっている。
タクト「力に溺れず無意識に制御出来た証拠だ。」
アラン「じゃあこれで・・・」
タクト「いや、戦士との戦いは序の口だ。最終特訓は、俺と戦え。」
アラン「え・・・!?」
タクト「俺と戦う事が、最終試験だ。」
スパークレンスを出した。
アラン「力を制御する為だ。出し惜しみはしない。」
エンシェントスパークレンスを出した。
タクト・アラン「ッ!」
同時に光を解放し、ティガとトリガーが戦う。
特訓を終えた後。ティガとトリガーが人間の姿に戻った。
アラン「はぁ・・・はぁ・・・」
タクト「流石だアラン。エタニティコアの力を制御出来たじゃないか。」
アラン「皆のお陰だよ・・・皆のお陰で力を制御出来たんだから・・・」
タクト「もう大丈夫みたいだな。改めて、共にヘザーと戦おう。」
アラン「ああ!」
2人はグータッチを交わして、ヘザーを倒すと誓った。
翌日。タクトが城下町を歩いていると。
タクト「ん?」
掲示板にある張り紙を見付けた。
タクト「遺体捜索者募集中?内容は、ダミール=シュヴァルトの遺体捜索・・・ダミール=シュヴァルト。依頼人は、ベティ=レイワンズ?」
ホテルに戻ったタクトは、じっくりと依頼書を読む。
フェオン「何読んでるのかしら?」
ゼオラ「依頼書みたいだな。何の依頼書なんだ?」
タクト「遺体捜索。」
フェオン「い、遺体!?」
イザベラ「誰の遺体なんですか?」
タクト「ダミール=シュヴァルト。」
エイダ「ダミール=シュヴァルト?お姉ちゃん知ってる?」
ゼオラ「いや、初めて聞いた名前だ。」
タクト「知らないのも無理はない。400年前に没落した名門貴族の名前だからな。場所は、丘の上にあるシュヴァルト城か。ちょっと依頼人の所へ行ってみるか。」
依頼人のベティ=レイワンズと対面した。
ベティ「ベティ=レイワンズです。この度は依頼を引き受けて下さりありがとうございます。」
彼女がベティ=レイワンズ。銀髪ロングヘアーの若い女性。
タクト「早速だけど教えてくれるか?ダミール=シュヴァルトの遺体を捜索して欲しい理由を。」
ベティ「皆さんは、ダミール様がどんな人物かご存知ですか?」
タクト「血の伯爵夫人。若い娘達を誘拐して血液を浴び続けた貴族だろ?」
ベティ「はい。」
ローラ「それで、ダミールが何故血の伯爵夫人と呼ばれているんですか?」
ベティ「実は、ある事件が切っ掛けでそう呼ばれるようになったんです。」
ユリア「ある事件?一体どんな事件が起こったんですの?」
400年前。フェラント王国の名門貴族シュヴァルト家にダミールが生まれた。彼女が15歳の時、同じ貴族の男性の下へ嫁いだ。
伯爵「ダミール。私は君を愛しているよ。」
ダミール「私もです。私もあなたを永遠に愛し続けます。」
だが彼女の幸せな人生は、思い描いてるものより程遠かった。
その当時、王国では宗教戦争が勃発していた。夫の伯爵は軍幹部家系の生まれで、毎日戦場に出るばかりだった。
ダミール「また呼ばれんですか・・・?」
伯爵「すまない。上からの命令に逆らえないんだ。」
帰って来ない伯爵。そして姑との確執が彼女の心を歪ませた。
ダミール「はぁ・・・どうしてこう毎日が続くのかしら・・・?」
彼女の友達は、部屋に置かれてる鏡だけだった。
ダミール「ああ・・・私はなんて美しいのかしら・・・?この美しい顔を、毎日あの人に見せてあげたい・・・!」
美しさを維持する為、肌に良い薬草を毎日塗り続けた。
伯爵が帰って来るまで美しさを保ちたかった彼女の気持ち。健気な女心だけがダミールの支えだった。だが伯爵は殆ど戻らず、寂しさが募るばかり。日の目を見ないアンチエイジングが次第に執念になって、気付けば20年が経った。
現在
ベティ「・・・・・」
スズ「毎日1人ぼっちだなんて可哀想・・・」
リナ「そうですね。」
タクト「それで伯爵はどうなったんだ?」
ベティ「戦争中に敵兵士の不意を突かれ戦死してしまったそうなんです。」
イングリット「亡くなってしまったのか・・・それは残念だ・・・」
ベティ「でもそこから、彼女の暴走が始まったんです。」
再び400年前の話に戻った。伯爵が亡くなって1年が経ったある日。その事件が起こった。
メイド「あ・・・!」
ダミール「・・・・?」
散髪中にメイドが手を滑らせて、ダミールの首にハサミで傷を付けてしまった。
メイド「も、申し訳ありません!奥様!」
ダミール「あなた・・・こんな事をしてタダで済むと思ってるの!?」
メイド「いや!やめ・・・やめて下さい!!」
彼女は首を傷付けたメイドに激怒し、ハサミでメイドを滅多刺しにして重傷を負わせた。
ダミール「はぁ・・・はぁ・・・もう良いわ。部屋を出て行きなさい!」
メイド「は、はい!」
部屋からメイドが出て行った。
ダミール「・・・・ん?」
この時ダミールはメイドの返り血を浴びて、ある事に気付いた。それは・・・
ダミール「血を浴びた部分の肌だけ若返ってる!」
現在。
全員「・・・!?」
ベティ「若い女性の返り血を浴びたダミール様の肌が若返ってしまった。ですがそれは全くの勘違いだったんです。ですが実際に彼女の肌は、返り血を浴びた部分だけ若返っていたと。」
ミウ「俗に言うプラシーボ効果の一種かもね。」
タクト「ああ。俺もそう思ってる。」
ジェシー「ミウちゃん。プラシーボ効果って何?」
ミウ「効果が無い薬を服用しても、効果があると信じる事で実際に症状が改善したり、副作用が出現したりする現象の事よ。つまり、思い込みであるはずのない効果を生んだって事よ。」
ベティ「彼女の肌が若返ったのはプラシーボ効果なのかは分かりません。ですがそれを知った聖女様の説得でその勘違いを信じてしまった彼女は暴走し、お金で屈強な男達を雇い、村の娘達を誘拐。別荘の地下で娘達を拷問などで殺害。娘達の血を残らず採取し、風呂にして浴び続けたらしいんです。」
カサンドラ「ブルルルル・・・・!!聞いただけで鳥肌が立ちます・・・・!!」
タクト「その行為を10年に渡って行った。殺害した娘達の数は、650人程と言われている。」
フェオン「うううう・・・・・・」
後ろにバターンと倒れてしまった。
イザベラ「お、お姉ちゃん!しっかりして!お姉ちゃん!」
タクト「ゼオラ、エイダ。フェオンを介抱してやってくれ。」
ゼオラ「分かった。」
エイダ「うん。」
倒れたフェオンを2人が介抱する。
ベティ「聞いて気絶してしまうのも無理はありません。だがそんな彼女の人生の幕が下りるのもそう遠くは無かったんです。」
400年前。村の娘達が居なくなったのを不審に思った人は多かった。それと同時に、誰もがダミールに疑念の目を向けるようになった。そしてダミールは、自ら墓穴を掘る行為を起こしてしまった。
召使いA「ダミール様、遺体埋葬が多過ぎて作業が遅れています。」
ダミール「・・・仕方無い。城の外へ投げ捨てなさい。」
今までは殺害した娘達を丁寧に埋葬していたが、あまりにも殺害件数が多くなった結果、遺体を埋葬するのが面倒になってしまい、最終的には城壁の外に投げ捨てるようになってしまった。
村人「な、何だこれは!?」
投げ捨てられた遺体は、近くの村人に発見された。この時人々は疑念から確信の目に変わった。
その夜。
娘「はぁ!はぁ!た、助けて下さい!!」
監禁されていた1人の娘が運良く脱走した。その娘はダミールの悪事を全て暴露し、国王はそれを重く受け止め、シュヴァルト城に捜査隊を派遣した。城の地下室には数多の拷問器具。更に娘達の遺体が無惨に転がっていた。まだ生きている娘達は捜査隊により救出され、彼女達もダミールの悪事を全て暴露した。国王はダミール=シュヴァルトを逮捕。そして彼女に従った召使いと雇われた男達は火炙りの刑に処された。逮捕されたダミールは処刑どころか、無期幽閉判決を下された。
現在。
ローラ「どうして?酷い仕打ちを行い続けたのに何で幽閉なの?」
タクト「彼女はシュヴァルト家の令嬢。当時の貴族は逮捕されても、幽閉か監禁が当たり前だった。」
ベティ「そして幽閉されたダミール様は、欲望の限りを尽くした事が祟り、この生活に耐えられずストレスと怒りが爆発するばかり・・・」
400年前。ダミールが投獄されて3年が経ったある日、彼女に異変が。
ダミール「ああ・・・何この手・・・?誰の・・・手・・・?あ・・・私の・・・手だ・・・なんて・・・なんて醜い!!!!あああああああああああ!!!!!!!」
醜い自分の姿に狂乱して、栄養失調を起こして命を落とした。
現在。
ベティ「こうしてダミール様は、血の伯爵夫人の二つ名を付けられるようになったんです。」
イングリット「聞いただけで壮絶・・・いや、悲壮な事件だったんだな。だが何故ダミールの遺体捜索の依頼書があるんだ?」
ベティ「実は亡くなった数日後に葬儀が執り行われる予定だったんです。しかし彼女の遺体が、何故か失くなってしまったんです。」
ローラ「失くなった?」
タクト「だからこそ、この依頼書があるんだろう。」
ベティ「はい。お願いです!ダミール様の遺体を捜して下さい!今まで捜索依頼をして下さった方々が居たんですが、シュヴァルト城に毎晩彷徨っているダミール様と殺された娘達の怨念に苛まれるばかり・・・お願いします!」
ティオ「それで君はその依頼を受けるの?」
タクト「ああ。彼女の無念を晴らそうと思ってな。探すのは夜。昼間は観光客が多過ぎる。」
ベティ「ありがとうございます!」
ガルーダ「そう言えば気付いたんだけど、観光に来てる人ってもしかして、男性が多い方?」
タクト「ああ。ダミールと殺された娘達の怨念が彷徨っていると。女性は怖がって行けないって言われている。」
ゴーテル「でも私達は簡単に来れてるけど。」
タクト「まぁそりゃあ、神子と精霊の加護があるからな。」
フェオン「そ、それで・・・私達も探しに行くの・・・?」
エイダ「あ、起きた。」
フェオン「私絶対嫌だからね!?夜に城へ行くの絶対!!」
タクト「心配無い。探しに行くのは俺とアランとレナードの3人で行く。女性陣は城の外で待機していてくれ。」
フェオン「城の外で・・・?ま、まぁでも中に入るよりはマシかも・・・」
タクト「流石に若い娘達を連れて行くのは危ないからな。夜になるまで一旦戻ろう。」
ホテルに戻った。
ルシア「ねぇお母さん。お父さん。あのお城に行くの?」
フェオン「うん。でもルシアは危ないから、留守番出来る?」
ルシア「・・・ううん。私も一緒に行きたい!お父さんとお母さんと一緒に行きたい!」
フェオン「ルシア・・・」
タクト「良いんじゃないか?ルシア、怖いけど大丈夫か?」
ルシア「うん!皆と一緒なら私怖くないよ!」
タクト「良い子だ。」
その夜。タクト達がシュヴァルト城前に着いた。
ベティ「あれがシュヴァルト城です。」
アラン「夜だと不気味さが増してるね・・・」
レナード「彼女の遺体が、城の何処かにあるはず。」
タクト「それじゃあ、皆はここで待機してくれ。ここは俺達男3人の仕事だ。」
ベティ「皆さん。これを持って行って下さい。」
3つのペンダントを3人に渡した。
ベティ「お守りです。怨念を祓う力が秘められています。」
タクト「ありがとう。」
アラン「ロゼッタ、行って来る。」
レナード「エイダ。ゼオラ。待っててね。」
男3人がシュヴァルト城へ向かった。
ヒナ「3人共大丈夫でしょうか?」
フェオン「きっと大丈夫よ。ヘマしなければだけど・・・」
シュヴァルト城門を潜った3人。
タクト「・・・・・」
アラン「遺体は何処にあると思う?」
タクト「さあな。奥まで隈なく捜すしか無い。」
レナード「何だか、物々しい気配を感じるよ・・・」
タクト「恐らくそれは、ダミールと殺された娘達の怨念だろう。今でも未練を残して彷徨っている。」
アラン「感じる・・・ダミールが若い血を欲しているって・・・」
タクト「ああ。」
シュヴァルト城・地下室。そこには、当時使われていた拷問器具がそのまま残っている。
タクト「あれが、娘達殺害に使用された拷問器具の数々だ。当時使われた物をそのまま残っている。」
レナード「アイアンメイデン・・・手錠・・・ナイフに鞭・・・」
アラン「見てるだけで悍ましいな・・・」
城の外。
レア「なぁ、お前は貴族の娘なのか?」
ベティ「え?私ですか?いえ、私は一庶民の人間ですよ。」
レア「じゃあ何で伯爵夫人の遺体を探して欲しいと頼んだんだ?」
ベティ「えっと、それは・・・」
ゼオラ「レア。人には言えない事情と言う物があるんだ。あまり詮索するな。」
レア「そう、なのか。悪いな。」
ベティ「あ、いえ。」
ジュヴァルト城・ダミールの部屋。
アラン「城の中を隈なく捜したけど、遺体すら無かったね。」
レナード「残る部屋と言ったら、やっぱり彼女の部屋だけかも。」
タクト「・・・・・・」
透視能力で城中を調べる。だが。
タクト「可笑しい。遺体がこの城にない。」
アラン・レナード「え!?」
タクト「遺体が何処にもない。城の外にもこの近くにも。」
アラン「じゃあまさか・・・ベティさんは遺体があるのを嘘吐いてるんじゃ!?」
レナード「それが本当だったら問い詰めないと!」
タクト「?」
机に置かれてる1冊の本を見付けたタクト。彼はその本を手に取り、中を読む。
タクト「・・・・!」
その本には、衝撃的な内容が書かれてあった。
アラン「だったら早く戻ろう!ベティさんに事情を訊かないと!」
レナード「うん!」
タクト「待て!そう判断するのは早い。」
レナード「え?」
タクト「俺に良い考えがある。レナード、ちょっと協力してくれ。」
レナード「え?何を?」
タクト「怨念を誘き寄せる作戦に。」
レナード「・・・え?まさか・・・?」
アラン「ん?」
玉座の間に、1人の貴婦人が入って来た。
???『ーーーーーーーー』
その玉座の間に、女の怨念が姿を現した。
ダミール『血・・・若い血が・・・欲しい・・・』
その怨念の正体は、ダミール=シュヴァルトだった。
ダミール『若い娘だ・・・!!お前の・・・お前の血を頂く!!』
彼女は玉座の間に入って来た貴婦人に憑依した。だが、何かの力で弾かれてしまった。
ダミール『な、何だ!?何故憑依出来ない!?・・・はっ!お前・・・娘じゃないな!?お前は何者だ!!』
タクト「ようやくお出ましか。血の伯爵夫人様。」
玉座の間にタクトとアランが現れた。
タクト「流石レナード。作戦成功だ。」
その貴婦人の正体は、女装したレナードだった。
レナード「全く・・・僕をこんな姿にさせるなんて酷いよ・・・」
タクト「こうするしか無かったんだよ。」
アラン「本当に女性にしか見えない・・・」
レナード「も、もう・・・こっち見ないで・・・!」
ダミール『お前達・・・!』
アラン「ダミール=シュヴァルト!僕らはあなたの遺体を捜しに来た者達だ!さぁ、遺体の在処を聞かせて欲しい!」
ダミール『・・・私の遺体はここには無いわ。』
アラン「何?」
ダミール『私の遺体は別の場所にある。誰かに運ばれてしまった。』
レナード「それって誰なの?あなたは知ってるの?」
ダミール『・・・その人物は知らない。気付いたら私は城の中を彷徨い続けていた。』
タクト「アンタ、ずっと辞めたかったんだろ?娘の血を浴びるのを。」
ダミール『え・・・?』
レナード「どう言う事?」
タクト「偶然この本を見付けたのさ。」
彼女の部屋で見付けた一冊の本を取り出した。
ダミール『そ、それは・・・!』
タクト「これ、アンタの日記だろ?読ませて貰ったが、アンタは根っこから悪い人間じゃなかった。」
『私は何時までこの生活を続けなくてはならない?もうこれ以上村の娘達が死ぬのは見たくない。けど、聖女様はずっと言い続けた。若い娘の血を浴びればあなたも若返ると。けど私はその嘘を信じなかった。けど聖女様が私を洗脳し、屈強な男達を雇わせて娘達を拷問するよう言い聞かされた。』
タクト「アンタは若い娘達を殺し続けるのをずっと嫌がってたんだろ?けど聖女がアンタを洗脳。若い娘達を拷問で苦しませてその血を浴び続けた。違うか?」
ダミール『・・・・・・』
タクト「実際アンタが初めて血を浴びて若返ったのは、聖女の魔法によるものだろう。」
アラン「何だって・・・!?」
タクト「恐らく聖女は、何かの計画を持って彼女を利用したんだろう。」
レナード「じゃあダミールは、元から血を浴びたかったんじゃなく、洗脳されただけだったの?」
ダミール『・・・・あなた達の言い分は正しいわ。私はあの時辞めようと必死だった。けど聖女が私を脅した。信託に従わなかったら、お前の悪事を王国に暴露すると。私は1人の若い娘に私の悪事を暴いて欲しいと言ってわざと逃した。そして私は投獄され、そこで生涯を閉じた。』
タクト「成る程。運良く逃げた娘は逃げたんじゃなく逃してくれたのか。アンタの気持ちは分かった。これからアンタの遺体を捜す。遺体の在処に心当たりはあるか?」
ダミール『それは・・・・・』
???『お辞めなさいダミール様!』
ダミール『っ!』
タクト・アラン・レナード「ッ!?」
玉座の間に女性の霊が現れた。
女性の霊『お辞めなさいダミール様。あなたはまだやるべき義務があるのです!』
ダミール『聖女レティシア!』
タクト「お前か!ダミールを洗脳して若い娘達を殺させたのは!」
レティシア『そうよ。私がダミール様を洗脳し、伯爵一族に復讐した。』
タクト「何故彼女を利用してまで復讐を?」
レティシア『全ては前伯爵が元凶よ!私の両親は下らない宗教戦争に巻き込まれ、ダミール様の旦那様の手によって犠牲になった。私はそれから、この伯爵一族に復讐する為、あなたを利用した。そして伯爵が死んであなたがシュヴァルト家の最高権力者になって、私の洗脳と暗示で娘達殺害を強要した。その娘達の血は若返りだけでなく、私の毒物調合に役に立った。その毒物で伯爵一族を根絶やしにした。』
アラン「復讐が終わったのなら、もう洗脳を辞めれば良かったんじゃなかったのか!」
レティシア『何を言う?ダミール様も伯爵一族の1人だから同罪よ。なのに貴様は投獄直前に私の計画諸共全て暴露した。貴様に復讐する直前に召使い共と一緒に火炙りにされた。』
ダミール『・・・・・・』
レティシア『だから今こそ!私の復讐が始まるのよ!その為にダミール!貴様をまた利用させて貰う!ーーーーーーーーー!!』
ダミール『う・・・うあああああああ!!!』
詠唱でダミールが苦しみ、城中を彷徨う娘達の怨念がダミールに吸収された。
タクト「ダミール!!!」
ダミール『おね・・・がい・・・!私・・・達・・・を・・・助・・・け・・・!!!』
怨念を全て取り込まれたダミールが外へ飛び出した。
城の外。
フェオン「な、何アレ!?」
外に飛び出したダミールが巨大化した。
ダミール「ウアアアアアアアア!!!」
巨大化して凶暴化したダミール。
ベティ「ダミール=シュヴァルト!?何であんなお姿に!?」
レティシア『フッフッフ。』
そこにレティシアが現れた。
エミリー「お前は!?」
レティシア『レティシア。ダミールを洗脳と暗示を付与した聖女よ。』
ベティ「洗脳と暗示?どう言う事ですか!」
レティシア『言葉通りよ。洗脳と暗示をダミールに付与して娘達を殺害させて、彼女が浴びた後の血を使って毒薬を調合した。伯爵一族への復讐の為にね!』
レア「何だと!?復讐の為にダミールを利用したのか!!」
レティシア『彼女は良いコマだったわ。ん?あなたは・・・そうか。あの娘の子孫ね。」
ベティ「え・・・!?」
レティシア「これは好都合ね。まだ利用させて貰うわ。私の計画を聞いたあなた達を殺す為にね!ーーーーーーーー!!』
詠唱を唱えてダミールの体内へ入り込んだ。
ダミール『ウアアアアアアアア!!!!』
ローラ「アイツ、私達を殺す気よ!」
シュヴァルト城の屋上にタクトとアランとレナードが立ってる。
レナード「ダミールは助けて欲しいって言ってた。彼女を助けてあげて。」
タクト「勿論だ。アラン、行けるか?」
アラン「うん。僕はグリッターで行く。特訓の成果で彼女を止める!」
タクト「行くぞ!」
スパークレンスを取り出した。
アラン「うん!」
エンシェントスパークレンスを取り出した。
タクト「ティガーーーーーッ!」
アラン「ウルトラマントリガーーーーーッ!」
2つの神器の光が開放された。
ダミールの前にウルトラマンティガとウルトラマントリガーが降着した。
トリガー「ダァッ!」
マルチタイプからグリッタートリガーエタニティに強化した。心を集中させて、溢れる力を制御した。
ガルーダ「2人が来てくれた!!」
ベティ「あれが・・・ウルトラマンティガとウルトラマントリガー・・・!」
ティガ「行くぞアラン!」
グリッタートリガーエタニティ「うん!」
ティガ「タッ!」
グリッタートリガーエタニティ「ダッ!」
ダミール「ウアアアアアアアア!!」
ティガ「タァッ!」
グリッタートリガーエタニティ「ダァッ!」
ダブル霞切りがダミールの両脇腹に命中した。
ティガ「ハッ!」
マルチキックがダミールの頭部に命中した。
ティガ「タッ!」
下にマルチキックを繰り出したが、ダミールが避けた。
グリッタートリガーエタニティ「ダァッ!」
隙を見たグリッタートリガーエタニティがグリッターパンチでダミールを攻撃した。
ティガ「ハッ!」
側転キックでダミールを攻撃した。
グリッタートリガーエタニティ「ハアッ!」
トリガーハンドスラッシュを放ち、ダミールに命中した。
ティガ「タァッ!」
グリッタートリガーエタニティ「ダァッ!」
ダブルチョップを振り下ろしたが、ダミールが両腕でダブルチョップを防いだ。
ダミール「ウアアアアアアアア!!!」
防いだ後にダブルパンチが2人のウルトラマンの腹部に命中した。
ダミール「ウアアアアアアアア!!!」
ティガ「タッ!」
攻撃を繰り出すダミールをバク転で避けた。
グリッタートリガーエタニティ「ダァッ!!」
全身に水色のオーラを纏い、超高速の斬撃を繰り出した。
ダミール「ウアアアアアアアア!!!」
グリッタートリガーエタニティ「ハァッ!!」
超高速回転しながらダミールの全身を切り刻む。
ダミール「ウアアアアアアアア!!!」
超高速回転斬撃を受けたダミールが後ろの岩壁に背中をぶつけた。
ダミール「ウウウウウウウ!!!!」
両手に魔力を集めて地面に叩き付けて巨大な火柱を起こした。
グリッタートリガーエタニティ「ダァッ!!」
火柱をジャンプで避けたグリッタートリガーエタニティがダミールの前に着地した。
グリッタートリガーエタニティ「ハアアァーーーーー!!」
右手に赤いエネルギーを集めて、下から腕を振り上げて赤色の光刃を放った。
ダミール「グアアアアア!!!」
光刃を受けたダミールが後ろへ倒れた。
アンナ「皆さん!力を貸して下さい!」
ナタリー「ええ!」
ヒナ・シア・ダイアナ・パドメ「はい!」
神子の魔力がアンナのクロスボウに集中する。
ゼオラ「エイダ!」
エイダ「うん!」
姉妹2人が魔力を集める。
ティガ「フッ!」
両腕を前に突き出し交差させ、大きく横にゆっくり広げてエネルギーを集める。
グリッタートリガーエタニティ「ハッ!」
両腕を前に突き出し交差させ、大きく横にゆっくり広げてエネルギーを集める。
アンナ「発射!!!」
ゼオラ・エイダ「ハァッ!!」
魔力を集めたクロスボウと巨大な魔法弾を同時に放った。
ティガ「タァッ!!」
グリッタートリガーエタニティ「ダァッ!!」
ゼペリオン光線、グリッターゼペリオン光線、クロスボウと巨大魔法弾がダミールに全て命中した。
ダミール「・・・・・・・!!!」
レティシア「バカな・・・!!認めない・・・!!認めんぞおおおおおーーーーーーー!!!!!」
彼女の体内のレティシアが断末魔を上げながら、ダミールと共に消滅した。
ティガ・グリッタートリガーエタニティ「・・・・・・・」
精神世界。
ダミール「ありがとう。私を止めてくれて。」
タクト「これでもう、アンタが苦しむ必要はない。」
アラン「それで、あなたの遺体は何処にあるの?」
ダミール「・・・城の近くの公園。そこは私と夫の思い出の場所。隠されてるとしたら、そこしか無いわ。私からお願いするわ。遺体を埋葬して、私を供養して。」
最後に笑顔を見せた彼女はゆっくりと消えた。
その後。ダミールと伯爵の思い出の場所の公園からダミールの遺体が掘り起こされた。遺体は伯爵の墓の隣に丁重に埋葬された。
依頼完了後。
ベティ「何で公園に埋められてたんでしょう?」
フェオン「きっと彼女に信頼されていた人によって思い出の公園に埋葬されたんでしょうね。」
レア「そう言えば気になってた事があるんだが。レティシアだっけ?アイツがベティをあの娘の子孫って言ってたけど、あれはどう言う意味だったんだ?」
ベティ「私は・・・」
タクト「君は、ダミールが逃してくれた娘の子孫なんだろ?」
ベティ「あ、はい。私の祖母は言ってました。ご先祖様はダミール様に助けられたと。」
タクト「だから君は、行方不明となったダミールの遺体を捜して恩を言いたかった。」
ベティ「・・・はい。その願いは叶えました。ありがとうございます。」
アラン「そう言えばレナード。その格好はいつまでやるの?」
レナード「え?あ!忘れてた!」
目の前の事に夢中になり過ぎて女装姿に気付けなかった。
エイダ「やぁ〜ん!ドレスレナード可愛い〜!ねぇ抱かせて抱かせて!」
アンナ「とっても可憐で可愛いです!!もっと見せて下さい!」
レナード「こ、こっち見ないでーーーー!!」
血の伯爵夫人の事件は長年の時を経て幕を閉じた。
日山詩月
大西綺華
嶋野花
世界一最も美しい宝石エルピス・サファイアがフェラント王国の博物館に展示された。その宝石は、嘗て多くの人間を死に追いやった呪いの宝石と言われている。