ウルトラマンティガ THE ULTIMATE MAGICIANS 作:naogran
王都は、何時もと変わらず平和だった。
フェオン「ここん所、怪獣や魔物の出現は無いわね。」
ローラ「でもそれって、今は平和って事だと思いますよ。」
フェオン「それもそうね。」
アンナ「でも、ヘザーが現れるか分かりませんよ。」
ロゼッタ「ええ。油断は禁物。」
タクト「・・・・・・」
そんな中タクトは、掲示板のポスターをジーッと見ている。
アラン「どうしたのタクト?」
タクト「ああ、これ。」
掲示板のポスターには、リナエル=ヴァレンツ生誕パーティーのお知らせがあった。
アラン「リナエル=ヴァレンツ?ロゼッタ知ってる?」
ロゼッタ「いえ、初めて聞く名前ね。皆は知ってる?」
レア「いやぁ?レアも初めて聞く名前だな。」
ユリア「私も存じ上げてませんわ。」
エイダ「リナエル?あのリナエル=ヴァレンツ!?うわー懐かしいー!」
レナード「彼女の誕生日パーティーかぁ。僕達も会いたいなぁ〜。」
エミリー「お前達、リナエルと言う人を知っているのか?」
ゼオラ「ええ。リナエル=ヴァレンツは嘗てフリークショーで名前を轟かせた大物よ。今は引退しているけど、家族と幸せに暮らしているって聞いたわ。」
フェオン「何か知ってそうな言葉ね。」
タクト「当然。俺達はフェオン達と出会う前に彼女と知り合ったからな。」
ジリオラ「え!そうだったの!?」
タクト「ああ。その当時はまだフリークショーで活躍していたからな。俺達も彼女のダンスに魅了されたよ。」
ジリオラ「そんなに素晴らしいだったなんて、私生で見たかったわ。」
ドロレス「ん?フリークショーって珍しい容姿の人や非日常のパフォーマンスを見せるサーカス団だよね?彼女もその団員だったの?」
タクト「ああ。彼女も珍しい姿をしているからな。ちょっと彼女に会いたいから聞き込みするか。」
王都でリナエル=ヴァレンツの家は何処か聞き込みをした。
聞き込みを終えて、彼女が住んでいる家へ向かう。
タクト「ここだな。」
ヴァレンツ家に到着。
フェオン「大きい屋敷ね。」
カサンドラ「もしかして貴族のお方でしょうか?」
タクト「・・・留守かな?」
するとそこに、1台の馬車が着いた。馬車から1人の男性が降りた。
男性「ん?君達は・・・」
タクト「クライヴ!俺だ!タクトだ!」
クライヴ「タクト・・・もしかしてタクト=クリスティ君か!」
タクト「ああ!」
クライヴ「しばらくだな!皆も元気していたかい?」
レナード「お久し振りですクライヴ先生。」
エイダ「ヤッホー!」
ゼオラ「ご無沙汰している。」
ガルーダ「クライヴお久ー!」
ゴーテル「相変わらず元気そうで良かったわ。」
クライヴ「ああ。ん?そちらのお嬢さん方は?」
タクト「皆俺達の仲間だ。ユエリアンと言う村出身の戦士と神子達だ。」
フェオン達とアランとロゼッタがクライヴに会釈して挨拶する。
クライヴ「ようこそ皆さん。それでタクト君、どうしてここに?」
タクト「旅の途中でフェラント王国に来て偶然リナエルのパーティーのポスターを見付けたから、久し振りにリナエルに会いたいと思って。」
クライヴ「そうかぁ。なら早速君達を招こう。」
シュヴァルト邸に招かれた。
クライヴ「皆!ただいま帰ったぞー!」
娘A「お父様!」
娘B「お帰りなさい!」
娘C「お帰りお父様!」
娘D「お仕事お疲れ様です!」
4人姉妹が出迎えてくれた。
タクト「マーガレット。エミルナ。ジェーン。エリザベス。久し振りだな。」
マーガレット「タクトさん!レナードさん!」
エミルナ「ゼオラお姉ちゃんエイダお姉ちゃんまで!」
ジェーン「お久し振りです!」
エリザベス「久し振りー!」
末っ子のエリザベスがエイダの胸に飛び込んだ。
エイダ「わーお!もおエリザベスったら!」
エミルナ「ゼオラお姉ちゃん!久し振り!」
握手して再会を喜ぶ。
ゼオラ「ああ。エミルナ、ジェーンも久し振りだな。」
マーガレット「皆さんどうしてここに?後ろの方々は?」
タクト「旅の途中で出会った仲間達だ。フェラント王国で偶然来た時、リナエルの誕生日パーティーのポスターを見てな。リナエルは元気か?」
マーガレット「はい。お母様はお元気していますよ。」
???「あらあら。楽しい大所帯になったわね。」
そこに、車椅子に乗ったロングスカートの女性がメイドに押して貰ってやって来た。
タクト「リナエル。久し振りだな。」
リナエル「あらタクト君。レナード君にゼオラちゃんエイダちゃんまで。」
エイダ「わーいリナエルだー!久し振りー!」
ゼオラ「元気していたか?」
リナエル「ええ。ガルーダちゃんにゴーテルちゃんも元気していたかしら?」
ガルーダ「勿論だよ!」
ゴーテル「また会えて嬉しいわ!」
リナエル「あら、見慣れないお客さん達も一緒ね。」
タクト「皆俺の仲間達だ。」
リナエル「そう。」
クライヴ「さ、立ち話もなんだが。皆上がってくれ。」
大広間でお茶を頂く。
タクト「ふぅ〜。」
レア「んん!このクッキー美味いぞ!」
リナ「今まで食べた中で一番美味しいです!」
ミウ「もうあなた達。端ないわよ。」
ジェシー「すみませんリナエルさん。」
リナエル「うふふ。良いのよ。沢山食べてね。」
クライヴ「まさか君達があの巨人の正体だったなんて。」
タクト「あれはウルトラマンティガ。500年前に世界を守った巨人。俺はティガの力を受け継いだんだ。」
アラン「僕はウルトラマントリガーって言います。今はアランと言う仮の姿で行動を共にしています。」
クライヴ「君達に会うのは、何年振りだろうな?」
タクト「ざっと5年か6年だろうな。子供達も立派に育ってて何よりだな。」
マーガレット「ありがとうございます。」
タクト「にしても皆がフェラント王国に移住してるなんて驚いたよ。」
ダイアナ「あの、リナエルさんはサーカス団のフリークショーで活躍していたんですよね?どうしてフリークショーに?」
リナエル「それはね。あなた。」
クライヴ「構わないぞ。」
彼女はクライヴの許可を貰うと、スカートの丈を少し上げると、衝撃の光景があった。
フェオン達「え・・・!?」
なんとリナエルに小さな2本の足が生えていたからだった。
フェオン「足が・・・4本・・・!?」
イングリット「不思議な体だ・・・・」
ヒナ「これは一体、何があったんですか・・・!?」
タクト「結合双生児。元々双子で生まれるはずだったんだが、何らかの弾みで4本足となって生まれたんだ。」
リナエル「私の足を初めて見た時、恐怖と衝撃が走ったわ。自分の足が他の人と違うって。でも私はすぐに受け入れたわ。4本足でもこれは私の足なんだって。」
パドメ「どんな出来事で生まれても自分自身を受け入れる。リナエル様はご立派なお方ですね。」
ナタリー「それでフリークショーで活躍していたんだよね?最初はどんな気持ちだったの?」
リナエル「勿論最初は嫌だったわ。自分の身体が見世物になるなんて。でもそのフリークショーには私と同じ珍しい姿の団員が沢山居たわ。彼らと意気投合してフリークショーを盛り上げたわ。」
クライヴ「彼女は軽快なダンスで観客達を盛り上げてくれたんだ。」
フェオン「世界中には色んな姿で生まれた人間が居るって事ですね。」
イザベラ「あの、クライヴさんはリナエルさんとどうやって結婚したんですか?」
クライヴ「私は一目で彼女に惚れたんだ。それから何度もプロポーズして、結婚する事が出来たんだ。」
イングリット「そうだったのか。クライヴの熱意を受け止めたんだな。」
ナタリー「何度もって事は、リナエルさんは何度も断ったって事?」
リナエル「そうね。見世物の私に近付いたのは財産目当てかも知れないって思っていたから。でも主人は違っていた。好奇な目に晒されていた私をフリークショーから引退するよう進言してくれた。それが私が主人を選んだ理由よ。」
クライヴ「私はずっと彼女に穏やかな家庭を与えたかったんだ。それが出来るのは私しかないと思っていたからだ。」
シア「素晴らしいです!とっても素晴らしいプロポーズですね!」
クライヴ「リナエルと結婚して、こうして4人の娘達に恵まれて私も幸せだ。」
シア「クライヴ様は何のお仕事をしているんですか?」
クライヴ「私は医者をやっているんだ。今まで多くの人々の命を救った。最初私はリナエルの2本の足を切除して人間と同じ足にしてあげようかと思ったんだが、彼女に拒否されてね。」
リナエル「確かに4本足で生まれて好奇な目に晒されたわ。でも、この足は私の大事な足。どんな事があってもこれは私のトレードマーク。絶対に譲れないから。」
クライヴ「あはは。本当、逞しい人に巡り会えたんだな私は。」
マーガレット「お父様。それは私達も同じですよ。」
エミルナ「はい!強いお母様を持てて幸せです!」
ジェーン「私達がお母様を支えて行くんだから!」
エリザベス「お母様大好き!」
リナエル「ありがとう皆。」
タクト「フフ。あ、リナエル。病気の方は?」
リナエル「そうだったわ。今はまだ大丈夫だけど、進行しているみたい。」
腕の皮膚を見せた。赤い痣のような物が出来ている。
レア「凄い腕だな・・・大怪我したのか?」
リナエル「いいえ。皮膚感染症よ。主人と凄腕の魔法使いに治療して貰っているけど、進行は止められないと診断されてね。」
ゼオラ「あまり無理はダメだぞ。」
リナエル「分かっているわ。ありがとう。」
するとそこに、1人の執事がやって来た。
執事「旦那様。お客様です。」
クライヴ「客人?何人だ?」
執事「あの方々です。」
クライヴ「またか・・・私が行く。」
執事「はい。」
4人の客人の相手しに行ったクライヴ。
タクト「?」
フェオン「どうかしたの?」
タクト「また4人の客人って事は、何かあるって訳だな。ちょっと見て来る。」
玄関前に行くと。
研究員A「お願いです!彼女を調べさせて下さい!」
クライヴ「何度言ったら分かるんだ!妻はお前達の研究道具じゃないんだ!」
研究員B「そこを何とか!この研究が成功すれば学会で名を馳せれるんです!」
研究員C「何ならそれ相応の対価を払います!」
研究員D「金貨幾らで交渉してくれますか?」
クライヴ「いい加減にしろ!!!!」
彼の怒号が研究員達を黙らせた。
クライヴ「何度も言わせるな!!!!私は金で交渉に応じる程ヤワな人間じゃない!!!!兎に角帰ってくれ!!!二度と顔を見せるな!!!!」
”バァン!!”
玄関のドアを強く閉めた。
クライヴ「はぁ・・・・・」
タクト「一体何があったんだ?」
クライヴ「ああすまない。見苦しい所を見せてしまって。」
タクト「あの4人は?」
クライヴ「フェラント王国の研究機関の研究員だ。ずっとリナエルを調べたいと懲りない連中だ。」
タクト「4本足の人間がそんなに珍しいんだな。」
クライヴ「度々訪れて来るから、私達も参っているんだ・・・」
大広間へ戻ると、マーガレットを除いた女性陣が居なくなっていた。
タクト「あれ?フェオン達は?ロゼッタも居ないが。」
ティオ「ああ。皆なら隣の部屋へ行ってるよ。リナエルさんと一緒に。」
タクト「リナエルと?何で?」
レア『おお凄え!こんな風になってるのか!』
グレア『2本の足ってこう言う形で繋がってるんだね!』
タクト「何だ?」
レナード「リナエルさんの足がどうなってるかレアが気になってね。それで女性陣だけ連れて体の構造を見せてあげるって。」
タクト「そんな簡単に見せて大丈夫かよ・・・」
マーガレット「お母様は寛大ですからね。お父様、さっき怒鳴り声が聞こえましたが、またあの4人ですか?」
クライヴ「ああ。懲りない研究員達だ。」
レナード「何があったの?」
タクト「実は。」
先程の事をレナードに事細かく放した。
レナード「そうか・・・大変だねそれは。」
タクト「そうだクライヴ。リナエルの誕生日パーティーなんだが。」
クライヴ「あ!そうだったそれを忘れてた!リナエルのパーティー、君達も一緒にどうだい?」
1枚の招待状をタクトに渡した。
タクト「招待状だ。同伴者も大歓迎って書いてある。」
クライヴ「リナエルのお父上様が主催する誕生日パーティーだからな。大人数で参加してくれればリナエルも喜ぶ。どうかな?参加してくれるかな?」
タクト「当然だ。盛大に祝おう!」
アラン・レナード・ティオ「うん!」
その夜。フェラント王国宮殿のパーティー会場。リナエルの誕生日を祝おうと、国中の招待客や貴族が賑わっている。タクト、レナード、アランはタキシード。フェオン達女性陣はパーティードレスを身に纏っている。
エイダ「皆楽しんでるね〜!」
ルシア「あ!お母さん!あれ食べたい!」
フェオン「どれどれ?」
レア「おーい・・・」
フェオン「ん?」
レア「これ恥ずかしいぞ・・・・」
ドレス姿のレア。普段とは真逆の可愛さを誇っている。
アンナ「そんな事ないよ!レア先輩可愛い!可愛過ぎるよ!」
レア「な、泣く事ないだろ・・・」
アラン「これがレア・・・!?」
ロゼッタ「男勝りなレアでも、ドレス着たら可愛くなるなんて不思議ねぇ。」
レア「あんまりジロジロ見るなぁー!」
ローラ「リナもドレス似合ってるわよ。」
リナ「え、えへへ・・・そうですか・・・?」
同じドレス姿のリナ。少し恥ずかしがっている。
エイダ「本当はレナードもドレス着させたかったんだけど・・・」
レナード「嫌だよ!僕は男だよ!」
エイダ「でもでもぉ、この前また見せてくれたドレス姿また拝みたいし〜!ぶへっ!」
ゼオラ「コラ。我儘言わないの。」
暴走するエイダにゼオラの軽いチョップが炸裂。
タクト「あんまり暴走するなよ?今日の主役はリナエルなんだから。」
会場のステージの椅子に座っているリナエルとクライヴ達家族とリナエルの両親。
タクト「それよりさ、豪華な料理やダンスとかやってるし。俺達もリナエルを楽しませようぜ。」
エミリー「そうだな。ヒナ。」
ヒナ「?」
エミリー「ご一緒に踊って頂けますでしょうか?」
ヒナ「・・・!はい!喜んで!」
エミリーからのアプローチを受けてダンスをする。
レナード「エイダ。僕と踊って頂けますか?」
エイダ「喜んで。」
アラン「僕と踊って頂けますか?ロゼッタ様。」
ロゼッタ「・・・ダンスは初めてだけど、お伴しますわ。」
会場には交響楽団の演奏が響いている。
スズ「ん〜!このデザート美味しいよ!シアも食べてみる?」
シア「どれどれ?モグモグ・・・本当!美味しいです!」
ローラ「あんまり食べ過ぎないでよ?」
クライヴ「皆楽しんでいて何よりだね。」
リナエル「ええ。」
タクト「皆どうだ?」
そこにタクトが来た。
リナエル「とっても楽しいわ。パーティーに参加してくれてありがとう。」
タクト「久し振りに会えたんだから。盛大に祝わせてくれ。」
エリザベス「タクトお兄ちゃん!この果物美味しいよ!食べて食べて!」
タクト「・・・お!美味!」
エリザベス「でしょでしょ!」
タクト「リナエル。折角のパーティーなんだし、踊らないのか?」
リナエル「踊りたいけど、足の筋力がほぼ動かない状態だから・・・」
クライヴ「車椅子生活だからな、気持ちだけ頂くよ。」
タクト「・・・そうだ。ティオー!」
風の精霊のティオを呼んだ。
ティオ「何?呼んだ?」
タクト「ティオ。風魔法でリナエルを浮かせる事は出来るか?」
ティオ「え?可能だけど、どうして?」
タクト「リナエルをクライヴと一緒に踊らせたいんだ。」
ティオ「そう言う事ね。リナエル、ジッとしてて?」
リナエル「ん?」
ティオ「ーーーーーーーー」
詠唱を唱えると、2つの小さな風がリナエルのドレスの丈を囲んだ。するとまるで立っているかのように浮いた。
リナエル「凄い・・・!浮いたわ・・・!」
ティオ「これで良いかな?」
タクト「ありがとう。リナエル、クライヴ。一緒にダンスして楽しんだらどうだ?」
クライヴ「そこまでしてくれるなんて・・・ありがとう。リナエル。ご一緒にどうですか?」
リナエル「はい・・・喜んで・・・」
少し照れながらダンスの誘いを受けた。2人も交響曲に乗せてダンスをする。
マーガレット「お父様とお母様が踊るの久し振りに見ました。」
ジェーン「うん。とっても楽しそう。」
エミルナ「私達も誰かと踊る?」
エリザベス「ううん!ケーキ食べてる!」
タクト「あはは。」
リナエルの誕生日パーティーは大盛り上がりのまま幕を閉じた。
1週間後。リナエルに死期が訪れた。
クライヴ「リナエル・・・」
部屋のベッドで横になっているリナエルの手を握る。リナエルは優しい笑顔を家族やタクト達に見せている。
リナエル「そんな悲しい顔しないで。病気は誰にだってあるんだもの。」
エリザベス「嫌だよ!お母様が死ぬなんて嫌だよ!」
リナエル「大丈夫よエリザベス。私が死んでも、思い出は生き続けるから。・・・・・・」
両目が徐々に閉じようとしている。
タクト「リナエル。もう無理は止せ。」
リナエル「タクト君・・・それに皆も・・・会えて良かったわ・・・」
エイダ「リナエル。安らかに眠ってね。」
リナエル「・・・うん・・・皆・・・元気でね・・・・・・・・」
マーガレット「お母様・・・・・・」
ジェーン「お母様・・・・・・!」
その言葉を最後に、リナエルは生涯を閉じた。リナエル=ヴァレンツ。享年48歳。
この日、リナエル=ヴァレンツの訃報が国中に渡った。その訃報を聞いたリナエルの両親と義父母、そしてリナエルのフリークショーの仲間達や王族が涙と悲しみに暮れていた。
リナエルの死後、クライヴ達は悲しむ暇は無かった。
クライヴ「このまま葬儀を行えば、リナエルを求めに研究員達が押し掛けて来るな。」
マーガレット「何とかしてお母様のご遺体を守らないと・・・」
ジェーン「でもどうすれば・・・・」
4人が考えていると。
エイダ「ねぇ、これ使えないかな?」
彼女は大きい袋を置いて皆に見せた。
タクト「それって、マジックコンクリートか?」
エイダ「そうだよ!詠唱を唱えた者にしかコンクリートを解除出来ない魔道具。これで棺を閉じ込めてサマラの力で詠唱すれば、永遠に掘り起こされないよ。」
クライヴ「・・・ここまでしてくれるなんて・・・君達には感謝しかないよ。」
タクト「お礼は後だ。研究員達にバレないように秘密裏に葬儀を始めよう。」
直ちにリナエルの秘密裏の葬儀を始めた。リナエルの遺体が入った棺を埋葬し、その上からマジックコンクリートを流し込む。
タクト「エイダ。」
エイダ「うん。サマラ、おいで。」
自らを依代とし、サマラを自身に憑依させた。
サマラ(エイダ)「ーーーーーーーーーーーー。」
詠唱を唱えると、マジックコンクリートが一瞬で固まった。その上に土を盛り、黙祷を捧げる。
ユリア「リナエル様。ゆっくり眠って下さい。」
スズ「天国でも幸せにね。」
タクト「・・・・これで良いかな?」
クライヴ「ああ。皆もありがとう。」
参列者の中には、フリークショーの仲間達も参加している。フリークショーの仲間達は涙を流しながら頷く。
クライヴ「お義父様もお義母様も、ありがとうございます。」
リナエルの両親も涙を流しながら頷く。そしてクライヴの両親も涙を流しながら頷く。
遠くから、ヘザーが見ている。彼女は、何処か悲しげな表情を浮かべている。
葬儀が終わろうとした時。
???「お前ら!!何故黙って葬儀したんだ!!」
懲りずにリナエルを欲しがっていた4人の研究員達が怒りを露わにしてやって来た。
クライヴ「またお前達か。二度と顔を見せるなと言っただろ!」
研究員A「黙れ!!よくも俺達の研究計画を台無しにしやがって!!」
研究員B「魔道具で埋めるなんて卑怯だぞ!!」
エイダ「別に卑怯じゃないよ。これはクライヴ達家族の希望なんだから。まぁ提案したのは私だけどね。」
タクト「もうリナエルを休ませてやってくれ。これ以上しつこいようなら、俺達が相手する。」
研究員C「こうなったら・・・おい!」
研究員D「ああ!」
1人の研究員が走り出した。
エリザベス「きゃあっ!!」
そのままエリザベスを捕まえて人質にした。
マーガレット・エミルナ・ジェーン「エリザベス!!!」
クライヴ「娘をどうするつもりだ!!」
研究員D「今すぐリナエルの遺体を掘り起こせ!そうすれば娘は解放してやる!」
レナード「何故そうまでして彼女を研究したがるんだ!!」
研究員A「体の構造を世間に公表すれば、大金と名誉が手に入るんだよ!!」
フェオン「要は私欲の為だけの研究って訳ね・・・!」
アンナ「聞いただけで呆れますね・・・」
研究員A「何とでも言え!さぁ早く掘り起こせ!!」
遠くから見ていたヘザーが、魔石を使って怪獣を召喚した。
ゴルバーⅡ「ーーーーーーーーー!!!!」
超古代闇怪獣ゴルバーⅡが召喚された。
タクト「ゴルバー!?」
アラン「いや、体の色が違う!」
研究員A「な、何だあの災害級!?」
研究員B「お、おい逃げるぞ!」
ゼオラ「はぁッ!!」
研究員D「ああ!?」
人質になっていたエリザベスをゼオラが救出した。
ゼオラ「大丈夫か?エリザベス。」
エリザベス「うわああーーーん!ゼオラお姉ちゃーーーん!」
救出されたエリザベスがゼオラの胸の中で泣いた。
タクト「皆逃げろ!!!」
すぐにゴルバーⅡから逃げる。研究員達もパニックになりながら逃げる。
研究員達「あああっ!!」
だが研究員達がパニックで上手く逃げれず転んだ。
ゴルバーⅡ「ーーーーーーーー!!!!」
転んだ研究員達にゴルバーⅡの右足が迫る。
研究員達「うわああああああああああーーーーーーーーー!!!!!」
悲痛な断末魔を上げた研究員達が、ゴルバーⅡの足で踏み潰された。
ゴルバーⅡを召喚したヘザーはそのまま姿を消した。
フェオン「このままじゃリナエルさんの墓も危ないわ!」
タクト「アラン行くぞ!」
アラン「うん!」
ゴルバーⅡ「ーーーーーーーーー!!!」
するとゴルバーⅡを両目を光らせた。その光がアランを束縛した。
アラン「ぐあっ!!!」
タクト「アラン!?」
アラン「ぐ・・・うう・・・!!」
ロゼッタ「あのゴルバー・・・まさかヘザーが生み出したの!?」
アラン「タクト・・・!行って!!」
タクト「・・・ああ!」
スパークレンスの光を解放した。
ゴルバーⅡ「ーーーーー!?」
光の柱からウルトラマンティガが現れた。
ティガ「フッ!」
クライヴ「あれがティガ・・・!!」
ゴルバーⅡ「ーーーーーー!!!」
ティガ「タァッ!」
突進するゴルバーⅡを避けて後頭部にマルチチョップ。
ティガ「タッ!ハッ!フッ!」
隙を見せずにゴルバーⅡにマルチチョップとマルチパンチのコンボ攻撃を与える。
ゴルバーⅡ「ーーーーーー!!」
両手攻撃を避けるティガ。
ティガ「タァッ!」
よろけたゴルバーⅡの背中にマルチキック。
ティガ「タァッ!」
更にゴルバーⅡの腹部にもマルチキック。
ゴルバーⅡ「ーーーーーー!!」
ティガ「フッ!タァッ!」
ゴルバーⅡの右パンチを受け止めてマルチチョップで右腕を下ろした。
ティガ「タァッ!」
回転キックでゴルバーⅡを後ろへ下がらせた。
クライヴ「・・・・!」
ゴルバーⅡ「ーーーーーーーー!!!!」
尻尾を振り回した。
ティガ「ドゥアッ!!」
ゴルバーⅡの尻尾攻撃を受けて後ろに倒れたティガ。
クライヴ「負けるな・・・!!」
マーガレット「タクトさん・・・!!」
ティガ「ッ!」
ゴルバーⅡが起き上がったティガの顔を掴んで後ろへ投げた。
ティガ「ドゥアッ!」
それからゴルバーⅡはティガに投げ技や打撃攻撃を与え続ける。
ティガ「ドゥアッ!!」
メルバニックレイを受けたティガが後ろへ倒れた。
ゴルバーⅡ「ーーーーーーーー!!」
倒れたティガを光で拘束させて、メルバの目を光らせてティガの額のティガクリスタルから光を口に吸収する。
ティガ「ドゥアッ!!」
ゴルバーⅡはティガのエネルギーを吸い取ろうとしていた。
エネルギーを吸われ、ティガのカラータイマーが点滅を始めた。
クライヴ・マーガレット・エミルナ・ジェーン・エリザベス「・・・・・・!!!」
クライヴ達家族の想いが、オーラとなって奇跡を呼んだ。
墓から光が現れた。光が赤い球となってゴルバーⅡに体当たりした。
ゴルバーⅡ「ーーーーーーー!!」
巨体を持つゴルバーⅡをいとも簡単に吹き飛ばした。拘束されたティガとアランが解放された。
フェオン「何あれ!?」
イザベラ「タクトさんを助けた!?」
赤い球が再びゴルバーⅡに体当たりした。
ゴルバーⅡ「ーーーーーーー!!」
赤い球がティガの前に浮遊する。
ティガ「ウッ・・・・・!?」
その赤い球が・・・
リナエルの姿になった。
ティガ「ッ!?」
クライヴ「リ、リナエル!?」
マーガレット・エミルナ・ジェーン・エリザベス「お母様!!!」
リナエルは解放されたアランに頷く。
アラン「分かった!」
理解したアランがエンシェントスパークレンスを掲げた。
アラン「ウルトラマントリガーーーーーーー!!!!」
トリガー「ハァッ!!」
光の柱からウルトラマントリガーが現れた。
トリガー「ハァ。」
トリガーは秘めているエタニティコアの力でティガにエネルギーを分け与えた。ティガのカラータイマーが青色に戻った。
ゴルバーⅡ「ーーーーーーーーーー!!!」
倒れたゴルバーⅡが起き上がった刹那。
ティガ・トリガー「フッ!」
両腕を前に突き出し交差させ、大きく横にゆっくり広げてエネルギーを集める。
ティガ「タァッ!!」
トリガー「ダァッ!!」
ダブルゼペリオン光線がゴルバーⅡに直撃した。
ゴルバーⅡ「ーーーーーーーーーーー!!!!」
後ろに倒れて爆発四散した。
レア「よし!」
スズ・リナ・ジリオラ「やったーーーー!」
戦いが終わり、ティガとトリガーは助けてくれたリナエルに握手した。そしてリナエルは、クライヴ達家族に優しい笑顔を向けた。
クライヴ「リナエル・・・・・・」
マーガレット・エミルナ・ジェーン・エリザベス「お母様・・・・・」
リナエルは家族に優しい笑顔で頷き、そのまま光となって消滅した。
ティガ・トリガー「・・・・・・」
消滅したリナエルをティガとトリガーが見詰める。
後日。リナエルを研究しようとした研究員達の遺品から、数々の不正や横領が発見された。これらは全て王国に没収された。
ヴァレンツ邸。
クライヴ「・・・・・・」
生前のリナエルが写った家族写真を見ているクライヴ。
クライヴ「君は本当に素敵な人だった。私達は君の分まで生きていくよ。そして生涯を全うしたら、色々お話しよう。」
人とは違う姿で生まれ、フリークショーで活躍した伝説の女性リナエル=ヴァレンツ。彼女の人生と人気は今後も語り継がれて行くであろう。
松田修平
狩野翔
中村正和
闇の巫女・ヘザーが復活させた最後のデザイアドール・ユラニアに立ち向かうティガとトリガー。今、ヘザーの大いなる計画が動き出す。彼女の目指す先は・・・