ウルトラマンティガ THE ULTIMATE MAGICIANS 作:naogran
クロードの街での合宿2日目。今日はマーリンによる魔力制御の指導。
マーリン「トール君。制御が少し乱れとるよ。」
トール「は、はい!!!」
マーリン「シシリーさんは今ので十分制御出来とるから、少し魔力を上げてみようか。」
シシリー「はい!」
魔力を少し上げる。
マーリン「うむ。」
すると横から電気が。
マーリン「うおっ!?」
魔力を集め過ぎたリンが暴走寸前。
マーリン「それは集め過ぎじゃ!暴走するぞい!!」
リン「あれ?間違えた!」
すぐに魔力解除。
ユーリ「もぉ!また髪の毛大変になるじゃなぁい!」
シン(やっぱり爺さんの指導は的確だな。ギリギリを見極めるのが上手い。)
次はメリダによる魔道具制作の講義。
シン(2人が協力してくれてるお陰で、この合宿は思った以上になるぞ。)
そして荒野でシンによる魔法の実践練習。全員がタクトに向かって無詠唱で魔法の放ち続ける。
タクト「ハッ!タッ!」
アクロバットに躱し続ける。
メリダ「よくもまあこれだけの魔法を無詠唱でポンポン撃つもんだねぇ・・・ジークが焦るのもよく分かるよ。魔法師団も立つ手がないじゃないか・・・」
シン「でも、これでも魔人相手には厳しいと思うんだ。」
マーリン「そうじゃな・・・」
メリダ「全く・・・本当に世界の危機じゃないか・・・」
シン(俺は学院の魔法使いのレベルしか知らないけど、俺達の魔法に対するジークにーちゃんや軍の人達の反応からして、大凡の魔人との戦力差は予想が付く。恐らく今の状態じゃ、相当厳しい。下手をすれば、一国の戦力を持ってしても、魔人1人ですら相手にならないかも知れない。このままじゃ、魔物が跋扈している旧帝国領で、シュトロームに辿り着く事など到底出来はしない!何としても皆が・・・それに俺自身がこの合宿で強くならなきゃ!」
全員「え!?」
彼の言葉で全員が引いた。
シン「え?」
タクト「言葉に出たぞ。」
実験開始直後に、一部が魔力障壁を展開した。
シン「・・・・・」
マリア「いい?全力で魔力障壁を展開するのよ!」
シン「いや、多分大丈夫かと・・・」
アリス「多分!?」
多分の言葉で全員が魔力障壁を展開。
シン「えぇ!?」
アウグスト「皆、メッシーナの言う通り!(シンへの)警戒を怠らない様に!タクトはその場で待機しろ!」
タクト「はぁ!?」
シン「大丈夫だって言ってるだろ。」
タクト「おい何で俺だけ!?」
フェオン「アンタなら大丈夫そうだし。」
タクト「どう言う意味だそれ!!」
シン(少し前から思い付いてたアイデアがある。まずはよく燃える可燃性のガスをイメージ。)
可燃性のガスをイメージして炎の魔法を出す。
シン(よし、いける!言ってみれば、これは『ガス爆発』を利用した魔法だ。次に空気による玉を作り、さっきイメージしたガスを閉じ込める。密閉空間に充満したガスに引火させると、ガスが一気に膨張・・・ガスの逃げ場がなくなり、密閉空間が破綻すると・・・)
火の玉が完成。
トニー「そ、それが新魔法かい!?」
シン「いや、重要なのはここからだ!」
全員「ビクッ!!」
マリア「皆!衝撃に備えて!」
タクト「おいおいおいおいおい・・・」
シン(イメージするのは『指向性』!これまで使ってきたのもそうだったが、爆発系魔法はどうしたって、衝撃波が広範囲に広がり、威力が削がれてしまっていた。その衝撃波を今度は前方にのみ向かう様にイメージする!!発射!!)
超特大ファイヤーボールをタクトに向かって飛ばす。
タクト「マジかよーーーー!?」
両手を前に出してウルトラシールドを張り、圧縮した超特大ファイヤーボールを防いだ。
タクト「・・・・・!!!」
爆煙から無傷のタクトが現れ、地面が抉られている。
ヒナ「す・・・凄まじい・・・です・・・!」
トール「ま・・・!!」
マリア「またやらかしたよあの人・・・!!」
シン「やった成功だ!!」
メリダ「このお馬鹿!!!!何だいこの威力!!!」
アリス「あはは・・・私夢見てるのかな・・・?」
リン「現実・・・」
シン「いやぁ・・・ここまで予想してなかったっと言うか・・・」
メリダ「っ!!!」
ハリセンを構える。
シン「ごめん!」
トール「しかし、これ程の威力なのに、全く衝撃が来ませんでしたね・・・」
アウグスト「爆風を一方向に向けて、威力を高めた・・・?」
マーリン「恐らくのう・・・」
マーク「もしこれがこっちに来てたら・・・ゾッとするッス!」
シン「だから大丈夫だって・・・」
マリア「あんたが多分なんて付けるからでしょ!!!もう危なっかしいんだから!!!」
タクト「ま、全くだ・・・」
ガクガクしながらタクトが戻って来た。
トニー「タクト、大丈夫だった?」
タクト「大丈夫なんてもんじゃねえよ・・・!!下手したら死ぬレベルだぞ・・・!!ヒ、ヒナ・・・!!和らげる魔法を・・・!!」
ヒナ「は、はい!」
魔法でタクトのガクガクを和らげた。
メリダ「今日の魔法演習はここまで!館に戻るよ!」
全員「はーーい!」
タクト「あぁもう、あんなのもう味わいたくねぇ・・・」
イザベラ「ご苦労様でしたタクトさん。」
アウグスト「シン、タクト、ちょっと良いか?」
タクト「ん?」
アウグスト「シン、悪いがこの後1度ゲートで王城まで送って欲しい。」
シン「王城?」
アウグスト「合宿中は王都を離れる為、魔人達の情報が入り辛い。1日に1度王城に戻り、定期報告を受ける事になっているんだ。」
シン「成る程、分かった。」
タクト「んで俺も同行しろって事か?」
アウグスト「そんな所だ。」
タクト「おい皆、俺ちょっと王城へ戻るから先行っててくれ。」
エミリー「分かった。」
ゲートでアールスハイド王国へ戻る。
アールスハイド王国。
アウグスト「ん?」
兵士「あ!!殿下!!」
王城の兵士達がアウグストを見付けた。
アウグスト「ん?様子が可笑しいな。何かあったのか?」
兵士「あ・・・いえ・・・何か・・・と言うか何と言うか・・・」
アウグスト「ハッキリしないな!まさか魔人達に何か動きがあったのか!?」
兵士「いえ・・・それは特に・・・ですがその・・・あっ!」
アウグスト「では一体何だ!?」
???「何だではありませんわ!アウグスト様!!」
後ろから声が聞こえた。振り向くと・・・
1人の女性が立っていた。
アウグスト「エ・・・エリー・・・!?」
シン「ん?誰?」
タクト「恋人か?」
アウグスト「私の婚約者だ・・・」
タクト・シン「っ!!こ・・・婚約者〜〜〜〜!?」
シン「どう言う事だよ・・・!?聞いてないぞ・・・!?」
タクト「俺も初耳だぞ・・・!?」
アウグスト「そりゃあ話してないからな・・・」
タクト「それもそうか・・・」
エリザベート「何を仲良くコソコソお話していますの?」
彼女はエリザベート=フォン=コーラル。コーラル公爵の令嬢で、アウグストの婚約者である。
兵士「で・・・では我々はこれで・・・」
アウグスト(そう言う事か・・・)
エリザベート「初めまして、英雄の御孫様にして新しい英雄、シン=ウォルフォードさん。そしてタクト=クリスティさん。私、コーラル公爵家が次女でアウグスト殿下の婚約者でもある、エリザベート=フォン=コーラルと申します。以後、お見知り置きを。」
シン「ご、ご丁寧にどうも・・・」
タクト「初めまして・・・」
シン(公爵令嬢・・・てっきりこう言うイメージかと・・・)
高笑いする悪の令嬢をイメージする。そんなイメージをしてると、エリザベートがシンをジッと見始めた。
シン「え?」
アウグスト「それよりエリー、何故こんな所に?」
エリザベート「どうもこうもありませんわ!折角長期休暇になってアウグスト様と一緒に居られると思っていましたのに!研究会だが合宿だがに早々に向かわれてしまって!!本当に私の婚約者だと自覚してらっしゃるのかしら!?」
アウグスト「い・・・いや・・・その・・・ん?」
タクト・シン「ニヤニヤ。」
アウグスト「何だシン、タクト、何を笑ってる?」
シン「いやー別に〜〜〜。」
タクト「お前のそう言う反応するの珍しいな〜って。」
エリザベート「何時も何時も私やメイを放ったらかして!何故わざわざお1人でお出掛けになられるの!?」
シン「メイって?」
アウグスト「妹だ。」
???「そうです!」
後ろから1人の少女が。
メイ「酷いです!!話は聞かせて貰ったです!!」
後ろから登場したのは、アウグストの妹のメイ=フォン=アールスハイド。
アウグスト「何だメイ、居たのか。」
メイ「居たのか?じゃないです!!酷いですお兄様!!合宿にはメリダ様もご一緒だと聞いたです!!私がどれだけメリダ様に憧れてるか知ってるのに・・・置いて行くなんて・・・!!!」
アウグスト「いや何、そうやって悔しがるお前が面白くてな。」
タクト・シン(酷っ・・・)
メイ「意地悪です!!ズルいです!!私もメリダ様にお会いしたいです!!!」
ポカポカ叩くが、アウグストは反応しない。
シン「婆ちゃんに?」
タクト「メリダ様に?」
メイ「はっ!」
見ていたタクトとシンの方を振り向く。
メイ「あわわわわ!ごめんなさいです・・・!シン様・・・タクト様・・・メイ=フォン=アールスハイドです・・・アウグストお兄様の妹です・・・!え、えと・・・メリダ様の大ファンです!」
シン「そっかぁ・・・宜しくねメイちゃん。」
タクト「宜しくな。」
シン「オーグとは従兄弟みたいな感じだから、メイちゃんもそうしてくれると嬉しいな。」
メイ「じゃ・・・じゃあ、シンお兄様?」
シン「あはは、様なんていらないかな?俺は王族じゃないんだから。」
メイ「シンお兄ちゃん・・・?」
シン「うん!」
タクト「俺もシンと同じ様に接しても構わないぞ。」
メイ「じゃあ・・・タクトお兄ちゃん・・・?」
タクト「あはは、可愛いな。」
微笑んでメイを撫でる。
メイ「エヘヘ、意地悪じゃないお兄ちゃんが出来たです!」
アウグスト「んで、何故こんな場所に?」
エリザベート「私達も、合宿先に同行させて頂きますわ。」
メイ「です!」
アウグスト「馬鹿を言うな!!合宿と言っても遊びじゃないんだぞ!!同行許可など降りる訳無いだろ!!」
すぐにディセウムへ話をしに行くと。
ディセウム「連れて行ってやれば良いではないか?」
アウグスト「父上!?」
タクト「あっさりOK?」
メイ「流石お父様です!」
ディセウム「マーリン殿とメリダ師もいらっしゃるし、移動はシン君の魔法だ。何の問題も無い。温泉街に滞在させておけば、良い息抜きにもなるだろう。」
エリザベート「私も、お父様に快諾させて頂いておりますわ。」
アウグスト「・・・・・」
タクト・シン「プークスクス。」
密かに笑ってる2人。
クロードの街。
シン「エリーさん!メイちゃん!こっち来て大丈夫だよー!」
ゲートで2人を連れて来た。
メイ「わぁっ!!さっきまで城に居たのに、もう着いたです!」
タクト「ようこそ、クロードの街へ。」
アウグスト「メイ、はしゃぎ回って逸れても知らないぞ。」
メイ「はわ!うぅ・・・」
シン「ホラ、メイちゃん、逸れたら大変だからね。」
メイ「あっ・・・!ハイです!」
手を繋いで歩く。
タクト「メイちゃん、俺も手を繋いであげようか?」
メイ「ハイです!!」
アウグスト「メイ、逸れないようにシンとタクトの言う事を聞くんだぞ?」
メイ「コクコク。」
アウグスト「エリー、この合宿は魔法の実戦訓練だ。お前達に構ってる時間は無いぞ。」
エリザベート「邪魔は致しませんわ。ただ、アウグスト様に悪い虫が付かないようにしないと!」
シン「あぁ成る程、合宿には女子が参加してるからな。」
タクト「オーグが他の娘に取られない様にか。」
エリザベート「いえ、そうではありませんわ。私が1番関係を疑っているのは・・・」
タクト・シン・アウグスト「いるのは?」
エリザベート「あなたですわ!!シンさん!!」
シン「えええええええええ!?」
メイ「はわわ!」
シン「だってアウグスト様ったら、口を開けばシンシンシンシン・・・少しでも時間があればシンさんのお家へ行かれてしまうし!疑うのも無理はありませんわ!!」
シン「いやいやいやいや!無理があるでしょ!?俺とオーグなんて考えたくもない!!!」
メイ「はわわ・・・大人の話です!!」
タクト(もしや・・・BL!?)
アウグスト「まあ・・・確かにシンと言う気兼ねしない友人が出来て、浮かれてしまったのは事実だな・・・」
エリザベート「アウグスト様は私と居ると気を遣われますの!?」
アウグスト「そんな事はないぞエリー。お前と居るのは心が安らぐ。」
エリザベート「っ・・・!!」
アウグスト「男同士だとバカな事も出来る。私にとって初めての体験だったから、ついはしゃいでしまったのだ。分かってくれエリー。」
エリザベート「そ・・・そうでしたの・・・」
アウグスト「それに、シンにはもう彼女が居るからな。」
エリザベート「そうなのですの!?」
シン「オーグ!お前何言って・・・!?」
アウグスト「事実だろ!!」
シン「・・・」
アウグスト「シン、良い機会だ。お前そろそろハッキリしろ。」
シン「ハッキリって・・・?」
アウグスト「その態度をだ。お前達が互いに好意を持っているのは確かだろう。」
シン「(お互いって・・・シシリーは俺に優しいけど、それはシシリーが優しいからであって・・・)向こうが好意持ってるだなんて何で分かるんだよ!?」
アウグスト「見ていれば分かる。」
シン「何で言い切るんだよ!」
タクト「言葉通りだ。」
シン「タクト!?お前も知ってたのか!?」
タクト「シシリーと最初に会った時からずっとな。」
シン「でももし間違えたら・・・これからどうするんだよ・・・?」
アウグスト「では、このままで良いのか?相手の気持ちが分からないなんて当たり前だ。」
タクト「それともシン、シシリーから言わせるつもりか?」
アウグスト「自分にはその勇気が無いのを言い訳にして。」
シン「それは・・・・」
アウグスト「幼い頃からずっと一緒に居て、婚約者になったと言うのに、未だにこんな誤解を受ける事もあるのだからな。」
エリザベート「そこで私を引き合いに出さないで頂けます・・・!?」
アウグスト「まあ、決めるのはお前だがな。」
タクト「お前がシシリーにどう言うか、どう行動するのか俺達は文句は言わん。お前の自由だ。」
シン「・・・・・」
領主館に戻った。
ユーリ「メリダ様、素晴らしい講義でしたぁ!ウォルフォード君の付与はちょっと意味が分からなくてぇ・・・」
メリダ「あの子は何もかも異常だからね。」
講義を終えた女性陣が部屋から出て来た。
シシリー「え!?シン君!?それに・・・エリザベート様にメイ姫様まで!!」
エリザベート「お久し振りですわシシリーさん。」
メイ「お久し振りです!」
シシリー「お2人も合宿に!?」
アウグスト「成り行きでな。すまないがクロード、合宿中この2人も世話してやってくれないか?」
シシリー「勿論構いませんけど・・・」
エリザベート「訓練のお邪魔はしませんわ。」
シン「っ・・・!」
シシリー「どうかしたんですか?」
シン「え!?ど、どうって・・・べ、別に普通だよ!」
シシリー「そうですか?」
タクト(そろそろガツンと言え!男だろ!)
エリザベート「ああ、さっきの話はシシリーさんの事でしたのね。」
メイ「シンお兄ちゃんとシシリーさんお似合いです!」
シシリー「・・・・?」
シン「うわあああああ!!何でも無あああああい!!!!」
その後2人にマーリンとメリダの元へ連れて行く。
エリザベート「エリザベート=フォン=コーラルと申します。」
メイ「ア・・・アウグストお兄様の妹の・・・メイです・・・!あの・・・あの・・・!」
メリダ「おやまあ、殿下の婚約者と妹さんかい。」
シン「メイちゃんは婆ちゃんのファンなんだってさ。」
タクト「ずっと会いたがってたんだって。」
メリダ「おやおや。こんなお婆ちゃんでがっかりしたろ?」
メイ「そ、そ、そんな事ないです!私のお婆様より全然若いし・・・綺麗だし・・・後・・・後・・・とっても綺麗です!!」
褒められたメリダが笑顔を見せた。
タクト(メイちゃん健気だなぁ。)
メイ「あの・・・宜しければ握手を・・・・!」
メリダ「ウフフ、良いよ。」
握手して貰った。
メリダ「夕食前に温泉に行こうって言ってた所さ。アンタ達も来るかい?」
エリザベート「ご一緒しますわ。」
メイ「ハ、ハ、ハイです!」
メリダ「やっぱり女の子は何とも可愛らしくて良いわねぇ。シンとは大違いだよ。」
マーリン「ホッホッホ。」
シン「悪かったな・・・それでも小さい頃はよく手を繋いでただろ?」
メリダ「本当だよ。アンタは目を離すと何をしですか分からなかったからねぇ。小さい頃手を繋いでたのは、アンタを拘束する為だったからね。」
シン「マジで!?」
タクト「ブッ!」
女性陣「ぷっ!」
タクトと女性陣が笑う。
シン「そうだったのか・・・」
タクト「俺はメリダ様に賛同だな。手錠でも繋げば良いかも。」
マリア「メリダ様とタクトの気持ち分かるわ〜〜。」
シン「え!?」
アリス「シン君みたいな子供じゃ拘束しとかないと、心配でしょうがないよね!!」
リン「確かに、その方が効率的。」
ユーリ「ゴメンねぇウォルフォード君、それは仕方無いかもぉ。育てる方は大変よねぇ。」
オリビア「私の子供は普通である事を祈ります・・・」
シシリー「あ・・・あの・・・えと・・・私は・・・」
シン「いいんだシシリー・・・気を遣わなくても・・・」
シシリー「そ、そんなんじゃないです!!」
するとシシリーが衝撃の言葉を発した。
シシリー「シン君との子供なら可愛いでしょうし、私は喜んで手を繋ぎますよ!!」
全員が固まった。
シシリー「あ・・・あれ・・・?私・・・今何て・・・?」
マリア「シシリー・・・アンタ・・・」
アリス「ヒューヒュー!」
ユーリ「わぁ大胆!」
リン「盛大な自爆。」
タクト「凄え爆弾発言・・・」
イザベラ「シシリーさん、今の発言の撤回は不可能だと・・・」
シシリー「あ・・・あく・・・あぅ・・・やあああああああ!!!!」
パンクして逃げ出した。
タクト「シシリー!?」
マリア「はは・・・」
アウグスト「シン、分かってるな?」
シン「あぁ・・・彼処まで言われて、分からない程鈍感じゃないよ・・・」
アウグスト「彼処まで言われないと分からない鈍感なんだよ。」
タクト「言えてる。」
シン「うぐっ・・・」
アウグスト「まあ、頑張れ。」
タクト「ファイト。」
シン「お、おう・・・」
その夜、シンは屋敷の庭に居た。
シン(へぇ、屋敷の庭にこんな池が・・・)
庭に池があり、空には無数の星が輝いている。シンは前世の記憶を思い出した。
シン(見慣れた星座が1つもない・・・本当に地球じゃないんだなぁ・・・ん?)
ガーデンベンチにシシリーが座っていた。
シンがシシリーに歩み寄る。
シシリー「シ、シン君・・・?どうしたんですか?こんな所で・・・」
シン「いや、温泉上がりで少し涼もうかと思って・・・シシリーは?」
シシリー「わ、私も、温泉で、火照っちゃって・・・」
シン「隣・・・良い?」
シシリー「は、はひ!」
シン(まださっきの気にしてたんだ・・・)
2人がベンチに座って、顔を赤くする。
シシリー「あ・・・あの・・・その・・・さっきは・・・すみませんでした・・・」
シン「あ・・・ああ別に気にしてない・・・って言うか、俺嬉しかった。」
シシリー「え!?」
シン「シシリー、初めて会った時の事・・・覚えてる?」
シシリー「お、覚えてますよ。マリアと2人で男の人達に囲まれ困ってて・・・」
シン「俺が『お困りですか?』って訊いたら・・・」
シシリー「マリアが『超お困りです』って!」
シン「あはは、どんな返事だよって。」
シシリー「それから、あっと言う間にシン君とタクト君が男の人達をやっつけちゃって、その後もシン君が紳士的に接してくれて、シン君にはずっと助けて貰ってばかりで・・・」
シン「俺さ、あの時シシリーを見て、頭に雷が落ちたんだ。」
シシリー「え・・・?」
シン「なんて可愛い娘なんだろうって・・・」
シシリー「え!?あ・・・あ!そ・・・その・・・私も思いました・・・なんて格好良い人なんだろうって・・・」
シン「え、本当に!?」
シシリー「はい・・・」
シン「・・・シシリー。」
シシリー「ハ・・・ハイ!!」
シン「好きだよ。」
シシリー「っ・・・!」
自分から告白成功。するとシシリーが涙を流した。
シシリー「う・・・嬉しいです・・・シン君は優しいから・・・だから私にも優しくしてくれてるだけだって・・・ずっと・・・」
シン「そんな風に思わせちゃってたか・・・」
シシリー「でも!でも!そうじゃないって今言ってくれました!私も・・・私も好きです・・・大好きですシン君!」
遂にシシリーも告白成功。
シン「シシリー・・・」
シシリー「はい・・・?」
シン「俺と・・・俺の彼女になってくれる?」
シシリー「はい!シン君の彼女にして下さい。」
そしてシシリーが、シンにキスを求める。
シン・シシリー「・・・・・」
そして両者がキスをしようとした。
???「ちょっ・・・ちょっと押さないで!」
???「あっ!あわわっ!!」
”ガサガサ!!”
シン・シシリー「っ!?」
ガーディアンベンチの周囲からマリア達が転んで顔を出した。
全員がすぐに笑顔を作った。
タクト「ほんじゃね〜・・・ぶへっ!?」
逃げようとするタクトだが、シンに掴まれた。
シシリー「なななななななな・・・!?」
シン「皆さん揃って覗き見ですか!?」
マリア・アリス「だって、こんなビッグイベント見過ごせる訳ないじゃない!!」
タクト「見ずに居られるか!」
シン「逆ギレすな!!」
アウグスト「私はシンを焚き付けた張本人だからな。責任を持って見守る必要がある。」
エリザベート「私はアウグスト様の婚約者ですから、同じく責任が。」
メイ「はわわ・・・大人の事情ですぅ!!」
メリダ「シン!よく言った!!よくやったよ!!」
マーリン「ホッホッホ!!」
シン「はぁ・・・まあ・・・そんな訳で、シシリーと恋人同士になりました。」
タクト「おめでとう!」
周りから拍手喝采。
カミーユ「これは早速明日お祝いしなければいけませんね!!」
茂みから執事長のカミーユが出て来た。
シン(あんたまで居たんかい!!)
マリア「付き合う前からあれだけイチャついてたし?この先どうなっちゃうのかしらね〜〜〜♪」
アリス「これはきっとアレだね!モザイクがいるね!」
シン「誰がモザイク案件か!!」
アウグスト「シン、取り敢えずおめでとうと言っておく。だが、今は非常事態の最中だ。付き合いに感けて訓練を疎かにしないようにな。」
シン「だったら何でこのタイミングで焚き付けたりしたんだよ・・・」
アウグスト「だってお前、物語なんかじゃ『この戦いが終わったら告白するんだ』って言った奴は大抵死ぬだろ?その前にと思ったんだ。」
シン(死亡フラグ回避かよ・・・)
翌日の訓練は、ビーチへ訪れた。
アンナ「ん〜!良い日差し!」
レア「おーいアンナ!一緒に遊ぼうぜー!」
アンナ「待ってよ先輩〜!」
ヒナ「エミリーちゃん!こっちですよ〜!」
エミリー「あぁ!今行く!」
海でフェオン達が遊んでいる中。
シン「じゃあ、良いかい皆?これから新しい魔法の訓練をやるよー!」
アリス「え?訓練?」
ユーリ「水着でこんな所まで来て?」
シン「あぁ。この特製ボールを使ってね。」
タクト「シン、コート出来たぞ。」
ビーチボールのコートが完成した。
エリザベート「何が始まるんですの?」
メリダ「心配だねぇ・・・」
マーリン「ホッホッホ。」
全員にルールを教えた。
シン「ルールは以上だ。質問は?」
リン「魔法は自由に使って良い?」
シン「あぁ。ただしボールに対してのみ。それ以外はルール通りにやる事。」
まずはチーム分け。
アウグスト・マリア・リン・アリスチーム。
トニー・ユーリ・オリビア・トールチーム。
チーム分け完了。
シン「無茶して怪我すんなよー!」
タクト「程々になー!」
アリス「はーい!」
タクト「レディー・・・ゴー!」
アリス「よーし、行くぞ!!」
ボールを高く上へ投げた。
シン「え!?」
タクト「高!?」
するとアリスが高くジャンプした。
シン(そうか!魔法以前の話、身体強化してるから、通常のバレーより遥かに・・・!!)
そしてアリスが相手のコートに向けてサーブ!!
オリビア「任せて!!」
しかしオリビアが魔法を使ってレシーブ。
トール「ナイスですオリビアさん!」
ボールをトス。
トニー「ウインドトルネード!」
風魔法をボールに巻き込んでアタック!!
アウグスト「させるか!!!」
風の魔法でボールをレシーブした。
トニー(上手い!風圧をクッション代わりに・・・!!)
マリア「リン!!」
トスして、リンが。
リン「了解!!フレイムアタック!!!!」
炎の魔法をボールに巻き込んでスパイク!!
ユーリ「っ!!」
しかしユーリが水魔法でボールを相殺!!しかし、ボールが徐々に加速した。
ユーリ「あぁんダメェ!!」
相殺出来ず弾かれてしまい、ボールが地面に落ちて爆発した。
リン「あぁんもう悔しいぃ!!」
トニー「やるねぇ・・・」
リン「ふぅ・・・」
マリア「ナイスリン!!」
リン「グッ!」
アウグスト「ふむ、中々熱くなる。」
シシリー「皆凄い!」
ユリウス「魔法にこんな使い方があるとは!」
マーク「流石ウォルフォード君!発想が違うッス!」
シン「いやぁ、あはは・・・(何で皆熱くなってんの!?)」
メイ「うぅぅ・・・私も参加したいです!」
エリザベート「お止しなさい。あんな中に混ざったら・・・」
リン「わああ!!危ない!!」
フレイムスパイクがエリザベートとメイに向かって急接近。
エリザベート・メイ「きゃあああああああ!!!!」
マーリン「ッ!!」
しかしマーリンが前に出て、魔力障壁でフレイムスパイクを防いだ。
アリス「ごめーーん!」
リン「手元が狂った・・・!」
エリザベート「あ、危ないじゃありませんの・・・!ん?」
下を見ると、メイが自分の胸に押し潰されていた。
メリダ「あんた達!!全く何て無茶苦茶な訓練なんだい!!」
アリス・リン「ごめんなさい・・・」
マーリン「ホッホッホ。無事で何よりじゃ。それに、これはこれで中々理に適っておるよ。魔力の出力と制御、同時に行われねばならん。さぁ!訓練再開じゃ!」
全員「はい!」
マリア「スパイラルフレイムバースト!!」
シシリー「ライトニングサンダートルネード!!」
シン(中二病発表会・・・)
タクト(見てらんねぇ・・・)
夜、皆の部屋にタクトが来てる。ベッドが少ない為、タクトだけ別室を用意されてる。フェオン達もタクトの部屋。
シン「そう言えば、シシリー達は何時オーグとエリーと知り合ったんだ?」
シシリー「5歳の時です。」
マリア「王族や貴族は、5歳になるとお披露目会があるのよ。」
タクト「じゃあここに居る貴族達は皆幼馴染みみたいな関係か?」
アウグスト「そんな所だ。」
ユリウス「あの頃のトールは、よく女の子に間違えられていたで御座る。」
トール「黒歴史を抉らないで下さい!」
タクト「まぁでもトールは今でも女の子みたいな容姿だけどな。」
トール「止めて下さいタクト殿!」
タクト(彼奴にそっくりだ。)
シン「良いなぁ〜、俺が5歳の頃は森で鹿狩りしてたなぁ。」
トール「それはそれで凄い気が・・・」
タクト「俺なんてアールスハイドへ来る前は、前の仲間達と一緒に旅してたからな。」
シシリー「タクト君の前の仲間ですか?」
タクト「あぁ。今は別の旅をしている。」
マリア「お披露目会かぁ〜、懐かしい〜!アウグスト殿下の周りは女の子達でいっぱいだったな〜。」
アウグスト「うぅ・・・あれは最悪だった・・・初めて会う令嬢達に様々なアピールをされ続けて・・・」
シン「王族だもんなぁ。」
タクト「アピールされるなんて当たり前だもんなぁ。」
エリザベート「私はアウグスト様に近付けませんでしたの・・・」
タクト「え?何で?公爵の令嬢なのに?」
5歳の頃。
アウグスト『おい、お前。』
エリザベート『はい?』
アウグスト『お前、私と一緒に居る事を許すぞ。』
エリザベート『結構ですわ。』
アウグスト『え!?』
エリザベート『だって、殿下と一緒に居ると色々面倒そう。』
タクト「面倒そうって・・・それだけの理由で?」
アウグスト「あの中でエリーだけが、媚に売りに来なかったからなぁ。」
タクト「オーグもそれは流石にショックしただろ?何でエリザベートを諦めなかったんだ?」
アウグスト「それで興味を持ったんだ。」
エリザベート「っ!」
タクト「興味?」
アウグスト「あぁ。他の騒がしい令嬢を、冷めた目で見ていたのが印象的だった。」
エリザベート「ア、アウグスト様・・・皆さんの前ですわ・・・」
アウグスト「フッ。」
タクト「オーグがエリザベートを婚約者にした理由が分かる。」
マリア「はぁ・・・何で私は選ばれないのかなぁ・・・?殿下と言い、英雄の孫と言い、目の前のチャンスを悉く・・・」
アリス「私なんかチャンスすら無かったよ・・・?」
リン「私は魔法が恋人!」
マリア「うっ・・・ユ、ユーリはどうなの?彼氏の1人や2人は居そうじゃない!」
ユーリ「う〜ん、それはぁ・・・ヒ・ミ・ツ♪」
マリア「ユーリズル〜い・・・」
全員「あははははは!」
シン「っ!シッ!」
廊下に響く足音。それはメリダである。
皆が居る部屋を開ける。
メリダ「あんた達!いい加減におし!明日もまた・・・おや?」
しかし全員が寝静まっていた。
メリダ「声がすると思ってたけど・・・気のせいだったかね・・・?」
実際は皆、布団やベッドの裏などに隠れていた。しかしその中で。
シシリー「っ・・・・!」
布団の中でシンと2人きりとなったシシリーが。
シン(シ、シシリー・・・?)
シシリー(は、はい・・・)
シン(ごめん、重い?)
シシリー(そ、そうでは無いんですけど・・・あぁ!)
シン(っ!?シ、シシリー・・・!?)
シシリー(そ、その・・・手が・・・)
シン(手?)
今彼の手は、シシリーの胸を触っていた。
シシリー「きゃああああ!!」
シン「えぇ!?うわああああ!!ごごご、ごめん!!!そんなつもりは・・・!!」
ビックリして布団から出た。そしてその後ろから。
メリダ「あんた!!何やってんだい!!付き合いだして早速一線越える気かい!?」
シン「いや、これはそのぉ・・・」
メリダ「言い訳するんじゃないよ!!」
シン「えぇぇぇ・・・・・!?」
リン「ウォルフォード君のエッチ〜。」
マリア「もう・・・シシリーが・・・シシリーがどんどん先に行っちゃう・・・」
ここに全員が居る事に気付いたメリダが。
メリダ「あんた達!!全員起きてここにお座り!!」
全員「ごめんなさーーーい!!!」
シン「あ、あれ!?タクトは!?」
そんなタクトは今。
タクト「大丈夫みたいだな。」
誰にも気付かれずにミクロ能力で自分を小さくしてから部屋に戻っていた。
フェオン「うわあタクト!」
タクト「よう皆。ただいま。」
グレア「あれ?シン達と一緒だったんじゃないの?」
タクト「メリダ様が来る寸前に逃げた。今頃ビシバシ叱られてるだろう。」
ヒナ「お、鬼ですか・・・?タクトさん・・・」
タクト「皆には悪いが、俺は一足先に寝るぜ。おやすみ〜。」
皆がメリダに説教されてるのを他所に、ベッドに潜りぐっすり眠った。
タクト「ムニャムニャ・・・」
合宿も終わりの日を迎えた。そして、シンはシシリーの両親に会ってシシリーとの婚約を懇願する。