ウルトラマンティガ THE ULTIMATE MAGICIANS 作:naogran
翌朝のクロード領主の館。
シン「ふぁあ・・・」
朝に起きたシンだが、目の下にクマが出来てる。
シン(昨日のアレが目に焼き付いて・・・あんま眠れなかったなぁ・・・おまけにタクトの奴・・・1人だけ逃げやがって・・・後で覚えとけよ・・・)
昨晩にシシリーの胸を触り、挙句の果て、タクト以外の全員がメリダの説教を受ける羽目になった。
シシリー「あ・・・」
シン「お・・・」
途中でシシリーとバッタリ会った。お互いに赤面した。
シシリー「お、おはようございます・・・!」
シン「お、おはよう・・・あの・・・えっと・・・食堂行こうか・・・?でないと、朝食冷めちゃうし・・・」
シシリー「そ、そうですね・・・あ、あのシン君!」
シン「え?」
シシリー「今、ちょっと良いですか?一つ、お願いがあるんですけど・・・」
しばらくして、クロード邸の前にゲートが出現し、シンとシシリーが出て来た。
シシリー「ごめんね、シン君。こんな大事な事、朝からお願いしちゃって・・・早くしないとお父様、お仕事に出掛けてしまうから・・・」
シン「やっぱ、ご両親が揃ってる所でちゃんと報告しないとな。」
シシリー「はい!」
クロード邸に入り、シシリーの両親と会う。父のセシルと母のアイリーン。
シン(とは言ったものの・・・いざとなると・・・)
セシル「それで、折り入って話と言うのは?」
アイリーン「合宿の途中で、わざわざウチに来るなんて、余程大事なお話のようね。」
シン(ゴクリ・・・)
息を飲んで、勇気を出して行った。
シン「ご・・・ご報告が遅くなって申し訳ございませんが・・・この度シシリーさんとお付き合いをさせて頂く事になり・・・今日はその承認を頂きたく・・・お呼びしました。」
自分の娘とお付き合いすると言う言葉に静かに驚き。
アイリーン「・・・・」
セシル「シン君。」
シン「は、はい・・・・・」
殴られると思い、覚悟を決めたシン。すると・・・
セシル「ありがとうシン君!!!」
急に両手を握られ、お礼を言われた。
セシル「ありがとう!!シシリーを選んでくれて・・・本当にありがとう!!」
シン「へ・・・!?」
シシリー「・・・・」
セシル「ああ・・・今日は朝から何て素晴らしい日なんだ!!こんな報告を聞けるなんて!!」
シン(な・・・殴られるかと思った・・・)
内心ホッとした。
セシル「いやぁ・・・娘から君の話を聞く度そうなる事をずっと願っていたよ・・・!」
アイリーン「アナタ。」
セシル「な、何だ?」
アイリーン「いいから、お座りなさい。」
セシル「あ、はい。」
アイリーン「シシリーとのお付き合いを認める前に、訊いておきたい事があるのだけれど。良いかしら?」
シン「あ、はい・・・何でしょう・・・?」
アイリーン「当家は子爵位の貴族です。シシリーが三女とは言え、その先も視野に入れて貰う事になります。」
シン「その先・・・・と言うと・・・・」
アイリーン「結婚です。」
シシリー「け、け・・・結婚!?」
アイリーン「今すぐと言う訳ではないわ。でも、子爵家の娘を婚約せずにお付き合いせずに居られないの。その様子だと・・・どうやら覚悟は出来ていたみたいね?」
シン「はい!」
シシリー「シン君・・・」
アイリーン「おめでとうシシリー。漸く念願が叶えたね。」
シシリー「ありがとう・・・お母様・・・はっ!ってそんなシン君の前で言わないでーーー!!!」
”パチパチパチ”
タクト「ヤッホーお2人さん。」
拍手しながらタクトが入って来た。
シシリー「タ、タクト君!」
タクト「2人が何処かへ行ってるのを見て付いて来ちまった。シン、おめでとう。」
シン「ありがとう、タクト。・・・ってそうだった!!お前だけ逃げるなんてズルいぞ!!」
タクト「悪い悪い。」
シン「それにお前、婆ちゃんの説教受けた事あるのか?」
タクト「皆無。」
シン「この野郎・・・それなのにすぐ逃げやがって・・・」
セシル「君がタクト=クリスティ君だね?君の事もシシリーからよく聞いているよ。」
タクト「クロード子爵様、ご婦人様。光栄です。」
朝食後、荒野でトールとトニーが魔法で競い合ってる。
トニー「やるねトール!」
トール「トニー殿こそ!」
エリザベート「な、何ですの!?皆様のこの魔法!」
シン「準備運動は、こんなもんで良いかな?」
タクト「こんなもんだな。」
エリザベート「ええ!?」
マーリン「ホッホッホッ。どうじゃな?折角見学に来とるんじゃ。お嬢様方も少しやってみんかね?」
メイ「え?」
エリザベート「わ、私は遠慮させて頂きますわ・・・魔法の素質が無いのは分かっておりますから・・・」
メイ「私やりたいです!!」
マーリン「では、基本の魔力制御からやってみようかのう。」
魔力制御を始めてみる。
メイ「わっ!わっ!凄いです!!こんなに魔力が!!」
マーリン「おぉ!これは凄いのう!」
メリダ「その歳でやるじゃないかぁ!メイちゃんには魔法使いの素質があるようだねぇ!」
メイ「えへへ・・・」
アリス「もしかしてメイ姫様、凄い魔法使いになっちゃうかも・・・」
リン「負けてられない!頑張る!」
マーリン「ホッホッホッ、メイちゃんが良い刺激になっとるのう。」
負けじとリンも魔力を集めるが。
マーリン「リンさん!それは頑張り過ぎじゃ!」
リン「え?」
”ボカーーン!!”
リン「ギャアアーーー!!!」
爆発してしまい、黒焦げになってしまった。
リン「ゲホッ・・・」
メリダ「あっはっはっ!」
マーリン「言わんこっちゃない・・・」
メリダ「アンタ達は、将来メイちゃんに色んな所を追い抜かされない様に頑張るんだね!」
アリス・リン「色んな所・・・」
自分達を追い抜いたメイを想像して。
アリス・メイ「ギロッ!!」
メイ「はわわっ!!」
怖がってシンの後ろに隠れる。
タクト「アリス、リン、メイちゃんを怖がらせんな。」
アウグスト「む?そこで兄ではなく、何故シンの後ろに隠れる?」
シン「え?」
アウグスト「これはお仕置きが必要だな。」
メイ「はわわわわ!シンお兄ちゃん助けて下さいです!!」
シン「揃いも揃ってお前等は・・・」
アウグスト「冗談だ。」
シン「本当かよ?」
タクト「冗談には聞こえないが。」
同じ頃、ブルースフィア帝国の帝都では。
シュトローム「ミリアさん、進捗はどうですか?」
ミリア「街道を通る商隊を襲う事で、帝国各地の都市は食料不足に陥り、日々不満が高まっています。」
シュトローム「では、そろそろ頃合いかも知れませんね。」
荒野では。タクトとシンを覗いた全員が魔力障壁で己達を守ってる。
シン「何でまたそんなに警戒してんの・・・?」
タクト「何で俺がここで待機なんだ・・・?」
ユーリ「だってウォルフォード君・・・新しい魔法の実験するんでしょ・・・?そこにクリスティ君が居れば何とかなりそうだし・・・」
マリア「巻き込まれて・・・吹っ飛ばされたら敵わないし・・・」
トニー「当然の措置だね。」
アウグスト「メイ、今度は私の後ろにちゃんと隠れてろ?」
メイ「はいです!」
フェオン「早く始めなさい!」
タクト「はぁ・・・シン、始めてくれ。」
シン「分かった。今回はそんなに危なくないから。」
足元の石ころを持つ。
アウグスト「本当か?」
魔力障壁を倍に増やす。
シン「攻撃魔法じゃないから、大丈夫だって!」
タクト「俺が保証する!安心しろ!」
アウグスト「そうか。なら。」
魔力障壁を解除し、シンが魔力を集める。
トール「集まってる魔力の量が、尋常じゃないですね・・・」
エリザベート「ほ、本当に危なくないものでしょうね!?」
タクト「俺が保証するって。」
更に魔力を集めると、持ってた石ころが浮遊した。
シン「おっ!やった!!成功したー!!」
全員が目を疑い、目をゴシゴシするが、幻ではなかった。
エリザベート「これって・・・一体何の魔法ですの・・・?」
シン「浮遊魔法だよ。石に反重力の・・・あぁえっと、物が落ちるのと反対のイメージを込めてみたんだ。」
マリア「あ、相変わらず何なのかよく分かんないけど・・・また凄いのやってのけたって事はよく分かるわ・・・」
タクト「因みに俺の場合は。」
ウルトラ念力で5キロある石の重力を操り、軽々と浮遊させた。
全員「・・・・・・」
レア「相変わらず凄いよなお前。」
タクト「まぁな。」
マリア「タ、タクトもまだまだ凄い魔法を持ってるのね・・・」
タクト(魔法ってより、超能力だけどね。)
シン「凄いのはこれからかもね。」
魔力を再び集めると、今度はシン自身が浮遊した。
全員「え・・・?」
タクト以外の全員が驚いた。
シン(上下移動の浮遊魔法を自分にかけて、左右には風の魔法を応用すれば!!)
更に魔力を加えると。
シン「お!!おっほっほっほ!!こりゃ楽しいわ!!ヒャッホー!!」
空を自由に飛び回ってる。
タクト「楽しそうだな〜。」
シン「こっちの実験も成功っと!」
着地したが、タクトを除いた皆が引いてる。
アウグスト「お前・・・またとんでもない事を・・・」
タクト「飛ぶだけに?」
寒い空気が漂う。
シン「そう?シュトロームも使ってたし、対抗する為だよ。」
タクト「この先彼奴とどう戦うのかがポイントだ。だろ?」
シン「そう言う事。」
タクト「因みにフェオン達も。」
フェオン「えぇ!」
彼女達も浮遊して空を飛ぶ。
イザベラ「私達も飛べるんですよ〜!」
全員「・・・・!」
フェオン達が着地した。
アンナ「驚きました?」
シシリー「シン君・・・タクト君・・・フェオンさん・・・凄い!!」
メイ「シンお兄ちゃん!タクトお兄ちゃん!私も空を飛びたいです!教えて下さいです!」
マリア「だ、駄目ですよメイ姫様!!」
メイ「何でですか?」
マリア「だって、今飛んだら・・・」
メイ「飛んだら?」
マリア「パンツ丸見えになっちゃうじゃないですか!!」
メイ「あう!忘れてました!」
タクト(ドロワーズが必要かな?)
その夜、シンはマーリンとメリダにシシリーと婚約した事を報告した。
マーリン「何!?婚約したじゃと!?」
シン「爺ちゃん、婆ちゃん、先に言っとかなくてごめん・・・!」
タクト「許して貰えないか?俺からも頼む。」
シシリー「私が悪いんです!両親に、お付き合いする報告を早くしたいって・・・」
マーリン「あ、いや、別に責めてる訳では・・・」
メリダ「何れ、こうなるだろうと思ってたから、別に驚きやしないさ。」
シン・シシリー「え?」
タクト「と言うと?」
メリダ「ただ、婚約を公にする前に、カタを付けなきゃなんない事がある。」
タクト「それってまさか・・・」
メリダ「そうよ。シシリー、夜分にすまないけど、お宅に伺わせて貰うよ。」
シン「ば、婆ちゃん・・・もしかして・・・」
メリダ「うん。」
タクト「じゃあ行くか。」
クロード邸。
セシル「いやぁ、まさか賢者様と導師様が我が家に足を運んで頂けるとは・・・」
メリダ「日を改めようと思ったんだけど、早い方が良いと思ってね。2人に話しておかなきゃならない事がある。」
2人にシンの事情を話した。
メリダ「っとまぁ、事情は話した通りさね。」
セシル「それでは、シン君は・・・」
マーリン「わしらの本当の孫ではない。」
シシリー「・・・・・!」
シン「・・・・・」
タクト「・・・・・」
メリダ「あんた達が、シンとの婚約を許したのは、こう言っちゃ何だけど・・・私達の孫だからってのは大きいだろう・・・でも、この子と私達に間に血の繋がりはない。本当の両親も誰かも分からない。私もマーリンも、本当の孫だと思って接してはきたけどね。それでもシンを・・・シシリーの婚約者だと認めてくれるかい?」
セシル「・・・メリダ様、マーリン様、正直私はガッカリしました。」
シン「・・・・・・」
メリダ「やっぱり・・・そうかい・・・」
マーリン「しょうがないのう・・・・」
タクト「婚約は無しか・・・・・」
婚約の約束は無かった事になったと誰もが諦めた。だがセシルから。
セシル「お2人共私達を、見縊らないで頂きたい!!」
マーリン・メリダ「え・・・?」
セシル「私達がシン君を婚約者と認めたのは、『あなた達の孫だから』ではありません。シシリーを何より大事に考えて、守ろうとしてくれている。そんな彼だからこそ、シシリーとの婚約を認めたのです!娘を思っての決断です!」
アイリーン「主人の言う通りです。シン君が何処の誰かなど関係ありませんわ。」
マーリン・メリダ「!!」
メリダ「変な気を回してすまなかったね・・・この通りだよ・・・」
セシル「あぁ、いや・・・」
アイリーン「頭をお上げ下さい・・・導師様・・・」
シシリー「シン君、私も同じですよ・・・シン君だから好きなんです!だって、初めて会った時には、お2人のお孫さんなんて知りませんでしたし。」
シン「・・・・セシルさん、アイリーンさん、ありがとうございます!期待を裏切らないよう、全力でシシリーの事を守ります!!」
セシル「うん、宜しく頼むよシン君。」
アイリーン「シシリーを宜しくね。」
シン「爺ちゃん・・・前にも言ったけど・・・もう1回言わせて?俺を拾ってくれてありがとう。俺・・・爺ちゃんの孫になれて幸せだよ。」
マーリン「シン・・・・・・・」
シン「婆ちゃん、俺の婆ちゃんになってくれてありがとう。いっつも怒られてるけど・・・俺、婆ちゃんの孫でいられて幸せだよ。」
メリダ「何・・・言ってんだい・・・もう・・・!」
2人が嬉し涙を流した。
翌日。アウグスト達に戦闘服を与えた。
シン「うん、皆似合ってるじゃん!」
タクト「おお!サイズバッチリ!」
アリス「凄い!シン君何時の間に!?」
ユーリ「これって、ウォルフォード君の付与した防御魔法があるのよねぇ?」
タクト「それだけじゃない。姿を消す光学迷彩に、体感温度を一定に保つ快適温度も施してある。俺とシンで考えた。」
アリス「えっと、国宝級に更にプラスしてあるって事?」
シン「あぁ。」
タクト「国宝級の更に10倍だ。」
マリア「はぁ・・・遂に国家機密満載の服を着る事になるのかぁ・・・」
タクト「元気出せよ。俺なんてお前等が着てる戦闘服着てないぞ?」
マリア「タクトはこう言うの着てないからそう言えるんでしょ・・・?」
その中でタクトは普段着のまま。
シン「あ、因みにブーツは何もしてないよ?俺のと同じジェットブーツにする事は出来るけど、あれは扱うのにコツがいるからね。」
アウグスト「この服と、以前貰ったアクセサリーで、防御は完璧と言う訳かぁ。と言う事は今日の訓練は、相当危険な物になりそうだな。」
シン「へへ、当たり〜。」
タクト「オーグ、ご名答。」
アウグストを除いた全員が驚く。
シン「皆に実戦訓練をして貰おうかなって。」
アリス「実戦?」
タクト「そりゃあ、なあ?」
シン「ああ。・・・」
「災害級の討伐!!」
実戦訓練の内容は、災害級の魔物の討伐だった。
マーク「ささ・・・災害級!?」
オリビア「無理ですそんなの!!」
シン「大丈夫だって!皆そのくらい出来るようになってるから!」
タクト「それにお前らには防御万全の戦闘服を着用している。精々蜜蜂に刺された程度で済むからな。」
ユーリ「それはそれで痛いんじゃぁ・・・」
タクト「フェオン達も行くか?」
フェオン「いえ。これはあなた達の合宿だから。」
グレア「皆で行って来てね。」
タクト「そっか。んじゃそろそろ行こうか。」
メイ「置いて行くなんて酷いです!!どうして一緒に行っちゃ駄目なんです!?」
タクト「今日は実戦訓練だ。僅かでも危険がある所に連れては行けん。」
メイ「ム〜〜〜!!」
マリア「メイ姫様は、お部屋でお待ち下さい。」
メイ「で〜〜〜も〜〜〜〜〜!!!!」
駄々を捏ねる。
エリザベート「お止しなさいメイ。」
タクト「メイちゃん。俺達に付いて来て、もし逸れて災害級に襲われたらどうするの?」
メイ「でもでも〜〜〜!!」
シン「・・・そうだ!」
ある魔道具をメイにあげた。
シン「はいメイちゃん。これ。」
メイ「何ですか?これ。」
シン「これは、遠距離通信の魔道具。音声送受信が付与してあるんだ。」
糸電話型の魔道具。
シン「会話する時はこんな感じ。」
耳に当てて会話出来る。糸は魔物化した大蜘蛛の糸を使ってる。
シン「さぁ、メイちゃんやってみようか。」
早速試用してみる。メイは自分の部屋から通話してみる。
シン「もしも〜し。聞こえる?メイちゃん。」
メイ『はい!聞こえたです!』
全員「おぉ〜!」
トール「これはまた、とんでもないものですね・・・」
トニー「うん、情報収集が容易になるね・・・」
タクト(このまま行ったら受話器型になりそうだな。)
シン「メイちゃん、皆が帰って来るまでに使える様にしとこっか。魔道具が使える良い練習になるよ。」
メイ『はいです!』
アウグスト「やれやれ・・・」
メイ『あ!メリダ様!シンお兄ちゃんが凄い物を作ってくれたです!』
タクト「あ。」
シン「ゲッ!ヤベ!」
メリダ『あんたはまた変な物を作って!!!遠くに声を届ける魔道具は付与魔道具の夢とまで言われてるんだよ!!!それをこんなにアッサリ作っちまって!!!』
するとシンが、銅像を見て何かをして、こっそり皆を連れて訓練へ向かった。
メリダ『それにこんなものがあるって知れたら、利権を巡って争いが起きても不思議じゃないんだよ!!!何でアンタはこう・・・』
”バタン”
ドアを閉めた音。
メリダ『ちょっとシン!!!聞いてるのかい!!?』
銅像に通信魔道具を持たせていた。
究極魔法研究会一同は、森林の中を歩いている。
アウグスト「しかし、災害級なんて早々見付かるものか?」
シン「旧帝国から魔物が流れて来てるから、以前のようにずっと各地で増えてるんだよ。」
タクト「迷惑な話だけどな。」
シン「さあ、索敵しながら行動開始!」
森林を索敵行動中、何かを感じた。
シシリー「あ、これ・・・この先・・・」
シン「気付いた?シシリー。」
シシリー「はい・・・」
マリア「本当だ・・・魔力の大きさがまるで違うのが1匹・・・」
オリビア「こんなに遠いのに・・・シシリーさんよく気付きましたね。」
シン(支援系魔法が得意なだけあって、索敵はシシリーが1番上手いな・・・)
タクト「見えたぞ。」
ライオンの魔物が見えた。
アウグスト「獅子の魔物か・・・!」
タクト「ライオンの魔物か。にしてもデケェ。(そう言や彼奴ら、どうしてんだろうな?)」
シン「獅子は虎と違って動きは鈍いけど力は強い。なので近付く事はなるべく避けた方が良い。」
シシリー「じゃあ、遠くから魔法攻撃ですね?」
シン「うん、正解!」
シシリー「はう・・・!」
急に撫でられてびっくりした。
シン・シシリー「はっ!」
女性陣達から嫉妬の目線を向けられ、すぐに落ち着く。
シン「よし、まずはメンバー半数で挑んでみようか。ユリウス、シシリー、ユーリ、マーク、オリビア。この5人で行こう。」
タクト「支援系メインのメンバーばかりだな。ユリウスは放出系が苦手だし・・・」
トール「大丈夫ですかね・・・」
シン「これでも十分過ぎると思うよ?」
オリビア「・・・・・」
不安になるオリビアだが、マークが宥める。
マーク「大丈夫。ウォルフォード君を信じよう!」
オリビア「・・・うん!」
タクト「んじゃ、始めるか。」
”パチン”
指で音を鳴らした。
獅子の魔物「ゴアアアアアア!!!」
音に気付いた獅子の魔物が咆哮を上げた。
シン「来たぞ!皆用意して!」
5人が魔力を集める。獅子の魔物はゆっくりと5人に近寄る。
シン「撃て!!!」
魔法を一斉発射。大爆発が起こり、獅子の魔物が跡形も無く消えた。
シン「あはは・・・やっぱりやり過ぎたか・・・」
タクト「これじゃクレーターだな・・・」
シシリー「え?あの・・・えと・・・獅子の魔物は・・・?」
シン「倒したよ。完全に粉々。」
タクト「消し炭になっちまったよ。」
マーク「マジッスか!?」
ユリウス「せ・・・拙者達が災害級を・・・!?」
シン「支援系のメンバーでこれだからねぇ。攻撃魔法の得意なそっちの6人は、単独で討伐出来るんじゃない?」
次は無数の虎の魔物。
アリス「フッ!!」
マリア「ハァッ!!」
トール「ヤァッ!!」
リン「ハァッ!!」
アウグスト「フッ。」
5人は得意の攻撃魔法で5体の虎の魔物を討伐。
トニー「フッ!!」
バイブレーションソードを握ったトニーが、最後の1匹に挑む。
トニー「ハアアアアアアア!!!」
ジャンプからの振り下ろしで討伐完了。
虎の魔物の屍達が転がってる。
シン「な?出来ただろ?」
マリア「あぁ、うん・・・出来たと言うか、出来ちゃったと言うか・・・」
アリス「特にトニーは凄かったね!!バイブレーションソードでパサーって!!」
ユーリ「けど、何時の間にバイブレーションソードを?」
トニー「シンがね、剣が使えるならって、一振り譲ってくれてね。」
ユリウス「ズルいで御座る!!拙者も!!」
トニー「シ、シンに頼んで?」
シン「よし、皆次の段階に進んだ様だな。」
アウグスト「次はお前の番だな。」
シン「え?あ、あぁ・・・」
アウグスト「婚約披露パーティでの晴れ姿、楽しみにしているぞ。」
タクト「ん?おい皆、まだ1匹残ってる。」
全員「え?」
さっきの倍の大きさがある虎の魔物が現れた。
全員「デカッ!!」
虎の魔物を見たタクトが前に出る。
タクト「俺の出番だな。」
スパークレンスで光の柱を出現させ、ウルトラマンティガに変身した。
ティガ「ハァッ!!」
ハンドスラッシュで虎の魔物の胴体に直撃させた。
虎の魔物「ゴアアアアアアア!!!!」
ティガ「タァッ!!」
マルチ・スペシウム光線を放ち、虎の魔物を倒した。
光となって、タクトの姿に戻った。
トール「やっぱり、タクト殿も凄いですね・・・」
アリス「ねぇねぇタクト君!あのティガの姿って、私達にも出来るの?」
タクト「悪いが、あれは俺だけの特権だ。」
木の陰からマーリンとメリダが見ていた。
メリダ「やれやれ、こりゃ本当に・・・とんでもない集団になりそうだねぇ・・・」
着々と準備が進み、結婚披露パーティーの日が訪れた。
王都にあるクロード邸では、多くの貴族達や人々が集まっていた。
タクト「いやぁ〜、大勢居て賑やかだね〜。」
するとそこに、シシリーの兄のロイス=フォン=クロードと2人の姉のセシリア=フォン=クロードとシルビア=フォン=クロードが来た。
ロイス「あっ!やあシシリ・・・ぶっ!?」
セシリア・シルビア「あーんシシリー!久し振りー!」
しかし後ろからセシリアとシルビアに押されて踏み台にされた。
セシリア「また可愛くなったわねえ!」
シルビア「急に婚約だなんて・・・お姉ちゃん達寂しいわよ!!」
シシリー「セシリアお姉様・・・シルビアお姉様・・・」
シン(そう言やシシリーは三女だって・・・あれが上のお姉さん達か・・・)
タクト(めっちゃシシリーを撫で撫でしてるな。)
セシリア・シルビア「アナタがシン君ね?」
じろじろとシンを見る。
シン(うわぁ・・・凄い値踏みされてる・・・これ『アンタなんかうちの妹に相応しくない!!』ってパターン?)
しかしそうではなかった。
セシリア「えーと・・・賢者様と導師様の御孫さんで・・・?」
シルビア「そこに居るタクト=クリスティ君と共に叙勲を受けた英雄で?将来性も十分期待出来て・・・」
セシリア「イケメン。文句の付け所は?」
シルビア「ふぅ・・・無いわね、残念ながら。」
セシリア・シルビア「最高の相手を見付けたわねシシリー!!」
シシリー「お姉様達ったら・・・」
タクト「えと・・・お2人さん、そこに倒れてるお方は?」
セシリア・シルビア「あ。」
倒れてるロイスにやっと気付き、シシリーが起こす。
シシリー「ロイスお兄様です。」
ロイス「や・・・やっと気付いてくれた・・・頼れる義弟が出来て嬉しいよ。君なら安心してシシリーを任せられそうだ。」
シン(シシリー・・・家族皆に愛されてるんだな・・・それは兎も角・・・何かクロード家の上下関係が見えてきたような・・・シ・・・シシリーも何時かそっち側へ行ってしまうんだろうか・・・)
遂に婚約披露の時間が来た。新郎控え室では。
シン「こ、こんな感じで良いのか・・・?」
タクト「あぁ、似合ってるぞ。」
”コンコンコン”
シン「あ、はい!」
ドアが開くと、ウエディングドレス姿のシシリーが立っていた。
シン「っ・・・!!」
タクト「オォ・・・!!」
シン「・・・・・」
シシリー「ん?あの、シン君?」
シン「あっ、ああゴメン!か、可愛過ぎて見惚れてた・・・」
シシリー「あ、ありがとうございます!シン君こそ、格好良いですよ!」
シン「本当に・・・?」
シシリー「本当です!私の方こそ本当ですか?」
シン「あぁ、可愛過ぎてドキドキするよ。」
シシリー「シン君・・・」
シン「シシリー・・・・」
お互いが見詰め合ってると。
アイリーン「コホン!」
シン・シシリー「っ!?」
タクト「アイリーンさん。」
アイリーン「仲が良いのは分かりましたから、もう少ししたらダイニングにいらっしゃいね。」
タクト「んじゃ俺、アイリーンさんと先行ってるからな。」
シン「ああ。」
シシリー「はい。」
シン「行こうか、シシリー。」
シシリー「はい。」
2人は手を繋いで会場へ。
婚約式会場に入場し、全員が盛大な拍手で迎えた。
ディセウム「皆、グラスは行き渡っているな?シン=ウォルフォード、シシリー=フォン=クロード。2人の婚約を、ディセウム=フォン=アールスハイドが見届け人となり、これを承認するものとする。」
セシリア(なな何で陛下がわざわざ・・・!?)
これはアールスハイド王国国王としての宣言である。善とある若者の素晴らしい門出に乾杯!!」
全員「乾杯!!」
こうしてシン=ウォルフォードとシシリー=フォン=クロードはめでたく婚約した。
パーティーが始まった。
タクト「お2人共お似合いだぜ!将来良い家族になりそうだぞ?」
シン「ありがとうタクト。」
シシリー「何だか、恥ずかしいです。」
タクト「何言ってんだよシシリー、お前はもうシンの正式の妻になったんだぞ?妻なら妻らしく、夫であるシンを心の底から愛し続けるんだぞ?」
シシリー「はい。」
フェオン「シン。シシリーを幸せに出来なかったらタダじゃおかないからね?」
シン「分かってるって。」
ジークフリード「よう!やっぱり付き合ってたかお前達。」
クリスティーナ「おめでとうシン、シシリーさん。」
シン「ジークにーちゃんにクリスねーちゃん!来てくれてありがとう!」
???「久し振りだなシン。タクト君。」
シン「あ!ミッシェルおじさん!トムさんも!!」
タクト「ミッシェル!トム!」
嘗て剣聖と呼ばれた元騎士団長のミッシェル=コーリングと、ハーグ商会代表のトム=ハーグも招待された。
ミッシェル「あの小さかったシンが婚約とは、私も歳を取る訳だ。はっはっ。」
トム「本当早いものですよ。ついこの間まで買い物の仕方を知らなかったのに。」
シン「あ、それ言う?・・・何か、懐かしい面子が集合したね。」
ジークフリード「お前が王都に来て、集まる機会が減っちまったからな。」
アルフレッド「ウォ〜〜ル〜〜フォ〜〜ド〜〜!!」
後ろから担任のアルフレッドが来た。
シン「わ!ビックリした、どうしたのアルフレッド先生?」
アルフレッド「どうしたも何もあるか!・・・・何で俺がウォルフォード家の招待客なんだ!?お前、この面子と一緒に並べられる俺の気持ちにもなれよ・・・」
国王、ハーグ商会代表、剣聖、騎士団&魔法師団のアイドルと言うエグい面子が揃ってる。
アルフレッド「さっきから周りの視線が痛いんだよ・・・せめてクロード家の招待客として呼んでくれ・・・!」
シン「あははゴメンなさい、俺知り合い少なくて・・・」
タクト「まぁ分かるぞ先生、その気持ちよく分かる。」
ジークフリード「あっれぇ!?これはこれは!ウォルフォード家招待のアルフレッド先輩!流石先輩程になると当然のように呼ばれるんですね!」
アルフレッド「おまっ!デカい声で言うなジークフリード!・・・ワザとだな?あ?喧嘩売ってんだな?」
ジークフリード「やだなぁ先輩!堂々としてりゃ良いじゃないですか!」
シン「もー、折角ジークにーちゃんが何時もの相手と喧嘩してないのに・・・」
クリス「何か言いました?」
シン「何でもないです・・・」
ユーリ「ドンマイ先生。」
マリア「これからこれから。」
タクト「すぐに慣れるさ。」
アルフレッド「止めてくれ・・・余計虚しい・・・」
パーティ真っ只中のバルコニー。
シン「ふぅ〜・・・終わったぁ・・・」
シシリー「お疲れ様ですシン君。」
タクト「よう、お2人さん。」
シン「タクト。」
シシリー「フェオンさん。」
バルコニーにタクトとフェオンが来た。
タクト「シン、シシリー、おめでとう。」
フェオン「婚約を祝福するわ。」
シン「ありがとう2人共。」
シシリー「ありがとうございます。」
フェオン「私達に続いて、あなた達も結ばれるなんてね。」
タクト「まぁ俺達は既に結婚してるけどな。」
シシリー「シン君、これで一段落着きましたね。」
シン「いや、まだ大事な事が残ってる。」
シシリー「え?」
シン「シシリー。」
シシリー「はい。何ですか?」
ポケットからある物を出した。
シン「順番が逆になっちゃったけど・・・」
小箱を開けると、指輪が入ってた。
シシリー「シン・・・君・・・これ・・・」
シン「もう婚約披露パーティは終わっちゃったけど・・・シシリー・・・俺の・・・お嫁さんになって下さい!」
シシリー「はい・・・私を・・・シン君のお嫁さんにして下さい!」
指輪をシシリーの左手の薬指に嵌める。
シシリー「シン君・・・私・・・幸せです!」
シン「シシリー・・・・」
2人は唇と唇を重ねた。タクトとフェオンが小さく拍手する。
タクト「最高だぜ。2人共。」
翌日、森林では。
???「酷いわね・・・」
???「あぁ、奴らは容赦無く殺し続けるからな。」
ここに1人の男と3人の女が居た。
???「スイード王国が見えたよ。」
???「あれか。行ってよう。」
4人はスイード王国へ向かった。
その男は、何故帝国を憎むのか。何故魔人として君臨したのか。今明かされる、オリバー=シュトロームの過去とは。