かっこいいと言われるのは嫌。なのに付き合った   作:月島柊

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今回の登場人物
黒島秋人
木山楓
黒山曙
以上3名


Heart. 2 くっつける

 俺は学校が終わってから17:00に駅前に行った。俺はあの女子生徒を探す。時間がジャストだったからか、まだいなかった。

 

 30分過ぎただろうか。まだ女子生徒は来ない。俺は気になって、そわそわしながらスマホを眺めた。

 

「……」

「……君」

 

俺はすぐ後ろから話しかけられた。

 

「……?」

「……遅れた……」

 

遅れた?じゃああの女子生徒なのか?

 

「あ……あの……」

「うん……どうかしたの」

 

いや、服装も制服じゃなかったし、髪型もあの電車の時とは全く違う。

 

「いや……服……」

「時間あったと思った……ごめん」

「いや……なんというか、新鮮……」

 

俺は女子生徒の服装に驚いていた。

 

「あんまり見ないで。恥ずかしい」

「あ、ごめん」

 

俺と女子生徒はとりあえず帰り道を辿った。

 

「今から帰る」

「え?帰るのに着替えてきたのか?」

 

俺は好きだからいいけど……いや、()()()()()()()()()()()んだけど。

 

「……」

 

またうなずくだけ。俺は「そっか」と息を吐くように言い、電車に乗った。

 

「帰宅ラッシュは少し後か?」

「この時間は混まない。17時半から混む」

 

ギリギリ回避した感じか。

 

「席はさすがに空いてないな……」

「……」

 

なるべく声を出さないようにしているっぽい。

 

「あ、そういえば、名前は」

木橋(きのはし)(かえで)

 

木橋さんか。

 

「よろしく、木橋さん」

「楓でいい。それより、あなたの名前が気になる」

 

俺の名前、知らないのか?北高のイケメンってのは知ってるのに。

 

「黒島秋人」

「よろしく、秋人」

 

楓は早速呼び捨てで呼ぶ。心なしか、少し笑顔だった気がする。

 

「名前知らなかったのか」

 

楓はコクりとうなずく。興味無かったのかな、あの噂に。

 

「秋人は普通の人。可もなく不可もない」

 

なんか一瞬傷ついたんだが?

 

「なんだそれ……まあ嬉しいけど」

「嬉しいの」

「イケメンって言われるよりは」

 

楓は少し恥ずかしくなったらしい。なんでだろう?

 

「どうかしたか?」

「いや、少し緊張した」

 

なんで?俺と楓、朝より距離を取ってるから、緊張するところじゃないと思うんだが。

 

「どうして」

「だって、秋人が近くにいないから」

 

近くにいた方が安心するって感じなのか。

 

「それは……明日までお預けだな」

「……最寄りどこ」

「へ?いつも乗ってる新幸田に決まってるだろ」

 

逆にそこじゃないんだったら別のところから乗った方がいい。

 

「私、違う」

「え、じゃあどこなの」

「場池」

 

場池駅は新幸田駅の1つとなり。だが、5分かかるから結構な距離ある。

 

「どうして場池から乗らないの」

「7:19の次7:31までない。それに、判田行きは6:49の次が7:31」

「本数が少ないのか。だけど、だったら新幸田だって、7:18快速のあと7:30区間快速までないよ」

 

この時間、ラッシュなのに本数が少なすぎる。

 

「私はいい」

「なんで」

「秋人とくっつける」

 

さっきも言ってたな。だったら楓からしたら今のままがいいかもしれない。

 

「はぁ……もいそろそろ着いちゃうな」

「楽しかった。また明日」

 

新幸田に着くと、俺と楓はその場で離れた。橋上駅舎で、西口と東口がある。俺は東口、楓は西口だ。

 

「お~い、秋人!」

「げ……(あけぼの)……」

 

曙は俺の2つ上の兄。今日も車で駅に迎えに来ていた。

 

「いつも来るよな」

「いいだろ、お前、どんくさいし」

 

どんくさい言うな。そんなに転ばねぇし。

 

「母さんは」

「まだ帰ってねぇ。つーか、お前、今日も帰ってくるのおせぇな」

「そうか?もう慣れたろ」

 

今は19:00。いつもこのくらいだし。

 

「お前も来年卒業か。修学旅行はいつなんだ」

「南高校に合わせるからまだ先。んだよ、さっさと行ってほしいか」

 

曙は別にいいだろうけどな。

 

「南高?どうして合わせるんだよ」

「知らないのか?今年から北高と南高は合同になったんだよ」

「ほぉ……ずいぶん不便になったな」

「男女一緒なのが嫌だけどな。南高の生徒会長、アホなやつしかいないのかね」

 

北高の生徒会長は俺だし、問題は南高。恋愛感情を高め、青春を味わうために男女一緒で男女1人ずつ。とか言ってるし、どうなってんだ。

 

「反対すればよかったじゃないか」

「したさ。ねじ曲げれなかった」

「ありゃりゃ……まぁ、頑張れよ」

 

んにゃろ……南高の生徒会長だれだよ……

 

 

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