潰えた守り人   作:スタビ

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執筆に割く時間がない、忙しい。
それではその16、どうぞ。


その16 田心屋

「なんでここに?」

「言ってなかったっけ?実家がここで、働いてるんだ」

「そうだったんですね」

 

実家が甘味処だって確かに言ってたな。

 

「2人は知り合いかい?」

「ええ、少し前に会ったことがあるんです」 

「へー…あ、大矢俊樹と申します。よろしくお願いします」

 

挨拶しながら大矢さんが芦花さんに名刺を手渡す。

 

「馬庭芦花と言います、よろしくお願いします」

 

この流れ俺も名刺渡した方がいいかな、そっちの方が俺の今の役割が分かりやすいか。

 

「俺も一応渡しておくね。よろしくお願いします」

「えーと…特別顧問?どういうことなの?」

「ああ、それが俺の仕事だよ。穂織の情報技術の構築の手伝いやってるんだ」

「それで、ネットワーク関連の調査をしたいので見せてもらいたいのですが、よろしいですか?」

「分かりました。案内いたします」

 

芦花さんにその場所まで案内してもらう。

 

「ここです」

 

案内された部屋はいくつかのルーターと小さいサーバーが置いてある。

 

「こちらのパソコンを繋げても大丈夫ですか?」

「大丈夫です。お願いします」

 

大矢さんは手早くパソコンをサーバーに繋ぎ、確認していく。あとはルーターの確認なんだけど…お客さんが使ってるかもしれないし、芦花さんに呼び掛けてもらうか。

 

「あの、芦花さん」

「?どうしたの?」

「ルーターの調整をするので、一時的にインターネットが使えなくなると思います。お客さんに伝えてきてくれませんか?」

「うん、わかった」

 

そう言い芦花さんは部屋から出ていく、少し経って戻ってきた。

 

「諒くん伝えてきたよ。お客さんも大丈夫だって」

「ありがとう。じゃあやるよ」

 

自分のパソコンに電源を入れ起動する。ルーターは2つあるんだよな…

 

「これどっちに接続すればいい?」

「えっとね、左にあるやつが家族で使ってるやつで、右にあるのがお客さんが使う用のだよ」

「じゃあ、お客さんが使ってる用のが先でいいか」

 

右にあるルーターに繋ぐ。パソコードなど必要な情報を打ち込んで接続する。とりあえず前朝武さんのルーターを確認したやり方をまず取る。回線速度などが測れるサイトにアクセスする。そして測定開始。少し時間が経った後測定が完了した。全体的な回線速度はまあ、フリーWIFIにしては妥当か。けどやっぱり遅いよなぁ…これ以上早くしたいのなら別のに変えないとだし、そこら辺はお客さん次第だな。んーと、次は…

 

「諒くんちょっといいかい?」

 

次にやることに移行しようとしたときに大矢さんに呼び止

「どうしました?」

「少し気になることがあってね、ちょっと見てくれない?」

「わかりました」

 

大矢さんのところまで移動して、パソコンの画面を見る。

 

「えっと、どこですか?」

「ここなんだけど…」

「ここ…ああ、これですか」

 

見つけたのはセキュリティの脆弱性。これは危ない奴だ。最近よくある手口でまずセキュリティに穴を作り、そこからウイルスが流れてくるためこれは早急に塞がないといけない。

 

「直さないとまずい奴です、これ」

「そうか…じゃあすぐ連絡しないとだね」

「いや、これなら俺が直せるんでやっちゃいます」

「え?出来るのかい?」

「まあ色んな仕事をやってるんで、専門の人には劣りますけど、よくある手口なんで俺にも対処はわかります」

 

場所を変わってもらい、パソコンを操作する。管理者画面を開き、コードを確認する。その中で1つのコードを発見する。

 

「(これだ…)」

 

そのコードを保存したまま、ウイルス対策ソフトを開き、スキャンを掛ける。これでウイルスは消えてくれる。あとはあるプログラムを組めば…よし、これで大丈夫だ。

 

「出来ました」

「もうかい?早いね」

「とりあえず、ウイルスを駆除して開いた穴を塞ぐプログラムを組んだのでたぶんもう大丈夫だと思います」

 

そう言い元々の持ち場に戻る。とりあえずもう一個のルーターを確認…こっちは大丈夫そうだな。

 

「大矢さん全部終わりました」

「わかった。話し合いたいからどこか席借りようか」

 

部屋から出て、また店内に戻る。

 

「あ、諒くん終わった?」

「うん。ちょっと話し合いたいから席良いかな?」

「うん。じゃあこちらにどうぞ」

 

芦花さんに席に案内してもらい、座る。メニューを渡してもらい、それに目を通す。飲み物がいいな…うん、抹茶ラテにしよ。

 

「俺抹茶ラテで」

「僕は日本茶でいいかな」

「かしこまりました」

 

伝票を書き終え、厨房の方に戻っていく。

 

「それでここまで何軒か回ってきたけど」

「やっぱりどこもまちまちですね」

 

結構強度的にもよかったり、悪かったりそれに規格自体もバラバラで統一した方がいいんじゃないかとも思った。

 

「あとサーバーを持ってるところは、セキュリティがあまいのがね…」

「そうですね…ウイルス対策ソフトでスキャンとかしたりするだけでだいぶ変わるんですけど、パッチ当ててないってのがなんとも…」

 

知識がないんだか知らないけど、なんで更新とかパッチ当ててないんだろうなぁ…

 

「これネットワーク整備の前に住民の皆さんに講習やった方がいいんじゃないですか?」

「確かにやった方がいいかもね、考えておくよ。あと…」

「お待たせしました、抹茶ラテと日本茶です」

 

次の話をしようとしたときにちょうど芦花さんがお盆に品を載せて持ってきた。おお、美味しそう。

 

「ありがとう」

「ありがとうございます」

「それではごゆっくり」

 

俺と大矢さんの前にそれぞれ頼んだものを置くと、持ってきたお盆を抱えながらまた戻っていった。

 

「いただきます」

 

カップの取っ手を持ち、口までもっていく。そして口に含む。ほんのりとした苦みが美味しい…なんで穂織って食べ物がこんなにおいしいんだろうな…

 

「いいですね、癒されます」

「そうだね~こういう仕事の時にはもってこいだ」

 

大矢さんもお気に召したようだ。それから俺たちは飲み物片手に色んなことを話し合っていった。

 

 

 

 

「…ということで、サーバーにウイルスが入る可能性があったのでスキャンを掛けて、対策のプログラムを組みました」

 

話し合いも終わり、今は芦花さんに問題点などを報告している。

 

「一応大丈夫だとは思いますが、何か大切なデータ等が無くなっていないか確認をお願いします」

「分かりました」

「あ、あとセキュリティの確認や更新はこまめにお願い。ずっと放置しておくと今度こそウイルスに入られちゃうから」

「うん、わかった」

「今回はありがとうございました。それでは失礼します」

「失礼します」

 

芦花さんに必要事項を伝えお店から出る。

 

「そういえば諒君のあの知識と技術はどこで手に入れたいんだい?」

「ゲームが好きでそういうところで働きたいって前から思ってたんです。学校でもプログラミングとかを専攻してて、そのついでに他の知識も入れたって感じです。それを勉強するのは苦ではなかったですし」

 

元々ゲーム好きでたくさんやってたけど、SAO事件後は嫌いになるのではなく、むしろ好きになった。自分の目で見ると価値観が大きく変わるものだ。

 

「なるほどね。絶え間ない勉強の賜物ってことなんだね」

「何事も腐らずやり続ければそれは凄い武器になりますから。天才と呼ばれてる人たちはそういうことの積み重ねが常人よりも濃いんだと思います」

 

それは学問分野だけでなく、スポーツの分野にも言えることだと思う。天才と呼ばれている人たちは努力の量が尋常じゃないんだろうと俺は思う。天才とは生まれ持った能力だけじゃないのだ。

 

「そうだね。諒君の言う通りだ。それじゃ今日はもう解散だ。お疲れ様」

「お疲れ様でした」

 

お店の前で解散し、帰路につく。今日は色々回ったから疲れたな、早めに寝よう。




本当にネット関連はよくわからん、故に想像です。
次回もよければご覧ください。
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