七つの想いと一つの杖   作:紅霧竜

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強欲な王国~5~

ピエロの公演から数日後、竜は商業区を散策していた

魚や野菜などの食べ物から宝石、武具、雑貨までほぼ全てがそこで調達できる

そこにある酒場がふと気になり入ってみることにした

 

 

店主)いらっしゃい!はじめてだね!

竜)こんにちは!ここは・・・ご飯が食べれるの?

店主)ああ・・・といっても酒が主人公だけどな

竜)私あんまり飲めないの~味が苦手で・・・

店主)そうか!ならこいつはどうだ?「果実酒」だ!ここに来る近衛兵長が気に入ってる一品だ・・・試しに飲んでみるかい?

 

竜は一口貰うとゆっくりと味わう

故郷では苦味が強く匂いもけしてよいものではなかったが・・・これは果物本来の風味を損なわずそのまま味わうことができる

 

店主)~・・・お~・・・おーい?大丈夫か?

竜)あっ!ごめんなさい!おいしくって・・・

店主)それは良かった!こいつはおまけだ!

 

手渡されたのはいくつかのコイン

それを貰うには多すぎる

 

竜)!?いらないよ!!お金を出すのは私の方だもん

店主)そうか・・・なら時々でいいからうちに来てくれ!一品サービスするよ!

店員)おい!大変だ!!

店主)どうした?どっか攻め込んできたか??

店員)近衛兵長が「辞任」した!

 

その瞬間国王より発令があった

 

国王)五日後の今を持って国王を降り後任に託す!皆今までありがとう!そしてそれに伴い近衛兵長も交代する!

 

この国では「国王専属護衛」として近衛兵長が担当しているが、国王の交代に伴い兵長も交代する

そしてその証として「木彫りの盾のネックレス」を渡している

 

竜)国王が変わるとどうなるの?

店主)特に変わらんさ、国王は外交の象徴的な側面が強いからね・・・でも少し寂しくなるね

 

王国にとって国王の交代よりも大事なのは後任の近衛兵長である

 

 

店主)あの方が護衛してるときは国王も下町にこれたんだよな~

竜)何か違うの?別に降りて来ればいいのに

店主)そうだな~国王も暗殺されたり面倒事に巻き込まれないとも限らんが・・・あの兵長は気に入られてたからな!あの人が来ればその区域全てがあの人のために動くさ

 

竜)(後でこのネックレスのこと聞こっと)ありがとう!おじさん!!

店主)いやいや!嬢ちゃんもありがとな!

 

 

竜は兵舎に戻ると一真に部屋で話したいと呼ばれる

 

竜)話ってなにー?

一真)知っての通り私はもう一般兵に戻る・・・だがどうも業務が慣れなくてな?そのまま参謀として動くことになった

竜)おめでとう!でもこれから会えなくなるね~

一真)ああ・・・まあ事前に教えてくれれば時間を取れるさ・・・ああそうだこれを渡しておくよ

 

一真が渡したのは一枚のハンカチ

角には対になるように「剣」と「盾」が刺繍されていた

 

竜)温かいね・・・ありがとう一真!

一真)喜んでもらえたようで何より・・・時間を取らせてすまなかったな

竜)うんんこんな素敵な物をくれたのに謝ることなんてないよ!

 

二人は部屋を出て別れる

その後一真は行方をくらましてしまい二度と会うことはないとも知らずに

 

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