日の出前、まだ静寂に包まれたとある一室
金属のぶつかる音が響く
わずか二人を捕らえるために出された精鋭部隊
それを持ってしても逃げられ続ける
???)二人を捕らえよ!いつまでかかっている!!
???)二人が異常に強く太刀打ちできません!!
その頃戦闘中の二人は・・・
竜)弱すぎる~
直人)遅すぎる・・・
竜)直人~この人達やいてもい~い?
直人)止めてくださいこの部屋が失くなります
???)シネ!ゴハッ・・・
竜)何か当たった??
直人)たぶん家具じゃないですか?
二人は会話をしながら入り口に陣取り防衛戦を展開していた
直人と一真の居室は地下にあるため掘り進めてもいいがアーティファクトが天然の地雷原となり飛び込む覚悟が必要である
そして竜は人間状態でも皮膚は固くその力は計り知れないため、暗殺者の装備では傷は愚か何も痕が残らない
対して直人は後方から矢を放ち、竜の攻撃の隙を消すように動く
時折矢がなくなるが気配を消し、死体から道具を回収しあらゆるものを投擲していた
竜)この人達ってなにしにきたのー?
直人)たぶん現国王のさしがねー
竜)めんどくさいんだねーでもなんで~?
直人)この国の情報ほとんど所持してるからねー消しときたいんでしょ~
竜)私の故郷では「力で奪え」だったからなーこの程度では戦おうとも思わないねー
二人は他愛ない会話をしているが、部屋の入り口で戦闘が続いている
外から起床のラッパの音が響き渡る
???)撤収!急げ!!
竜)あっ逃げた・・・追う?
直人)めんどいからパスー
竜)じゃあ私も~少し疲れちゃった~
竜は手近な椅子を手繰り寄せ座る
直人は死体を壁際に寄せ集めつつ装備を剥ぎ取る
竜)この人達わりといい装備してたね~
直人)まあ装備自体はいいものなんですが・・・使い手がこれではね・・・
暗殺者達の装備は隠密においてはあらゆるものを凌駕する性能があった
しかし付け焼き刃の烏合の衆ではその真価を発揮すること叶わないほどの極端さでもある
???)(今ならいいか)
直人)おーい、一真~?そろそろでてこーい
竜)ああそこにいたんだ
一真)やっぱりお前の探知能力おかしいわ
先程の暗殺者の格好をした一真が部屋の奥から出てくる、
一真は自分が排除されることを読み取り、暗殺部隊の一員として紛れ、合流の隙を伺っていたのだ
直人)よくゆうよ開幕俺に吹き飛ばされて戦闘不能のふりしてたくせに
竜)もしかして一番始めに投げ飛ばした人?
直人)そうそう!きれいに投げられてくれたから手加減してよかったよ
一真)そうだな・・・というか装備を剥ぎ取って使うなよ・・・一応王国騎士だろ?
直人)私は裏で動いてるから美しさなんていらないもーん
竜)だからなんでもありなんだ・・・
一真は騎士団に所属している以上その戦い方や行動を厳しく精査される
そしてその精査を行うのは国民であり兵士達である
対して直人は表に立たず光を浴びることなく他者のために働き、己の功績などは一切立たない
二人は表裏の関係であり常にかかわり合いを持つ
だがそれを知られてはいけない
なぜなら「影」が光を浴びたら「消えてしまう」から
竜)へーじゃあ二人はお互いがお互いを支えてたんだ
一真)そうなんですかね?
直人)そうなんかな~?
竜)どうして二人とも疑問系なのよ
二人)だって大抵同じタイミングで同じ情報仕入れてたから・・・
竜)それは・・・ん?どうやって??
直人)私は自分で諜報してたし
一真)私は国王の命で様々な外交していましたし
二人)我々に集中して情報回ってきてましたからねー
竜はこの二人を少し侮っていた
竜族でない二人を簡単に倒せると思っていたがその評価を変えざるをえない
彼らは手段が違えど目的の情報をしっかりと獲た上でその役割を知られていなかった
一真は「国王の護衛」ではあるがその内面は「国王を害する勢力の抑制」をしていた
直人は「ピエロ」として国に侵入しその内情を詳しく探る、ばれそうになると奇術を使い逃る
そんな二人は今目の前で多数を相手に「欺き」「効率よく殺し」「竜と連携」していた
一度休息を挟んだ後竜が初めて降り立った場所に向かう
そこには現国王の姿があり周囲には無数の兵士がいた
国王)そなた等を反逆罪で処刑する!
直人)なあ一真?この状況中継できる??
一真)もうしてる・・・おっ!来た来た・・・
町の中心からは赤い閃光弾が打ち上げられる
赤い閃光は反逆の証
貴族も農民も「反逆罪での処刑」に異を唱え
国王達を追い出した
その首謀者は現「近衛兵長」
門を閉ざしその外で行われたことは「全て無かったこと」とされ
門を閉ざしその外にいる者達は「その階級をうしなう」
つまり
国王)そ・・・そんなバカな!?
直人)命惜しいものは伏せるか逃げろ・・・それ以外は来るがいい
一真)元近衛兵長を任された実力・・・お見せしましょう
竜)あなた達は燃やしていい臭いがする・・・だから~?モヤシツクシテアゲルネ?
メグムはその姿を完全な竜となし
直人は逃げる兵士達を誘導し
一真はその大盾を構える
国王は忘れていたのだ
二人の本当の力を
そこからは何もわからなかった
焔の渦と閃光の嵐
そこに天から来る巨大な影
争うことを望んだ者達はまばたきすら許されずその命を消していった
竜)終わった?
直人)ですね~あーつかれたー
一真)まあまあ・・・弱すぎて話になりませんでしたね
竜)そうだ!このまま私の故郷まで行こう!
直人)おっ!いいですね!!では足に失礼して・・・
一真)私も行こうかな?ここにいてももはや生きていられないでしょうし
こうして3人は竜の故郷へと旅立つ
そして強欲な国にはある文言が足された
「自分の力を過信したものはその力に滅ぼされる」と・・・