新しき<剣帝>の軌跡   作:kohac

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誤字、幼稚な文だったり、このキャラそんなのじゃないとかは
優しめにご指摘いただけると嬉しいです。

初めてですがよろしくお願いします。


序章
序章


序章 プロローグ

 

 

ーーーゼムリア大陸。その大陸の西の国エレボニア帝国と、東の国カルバード共和国の間にある

クロスベル貿易都市。クロスベルの町でいま、ある話題で盛り上がっていた。その内容は、今年

の夏ごろに完成する、オルキスタワーのことである。世界初の地上四十階の高層タワーは、クロ

スベルだけではなくゼムリア大陸中をも驚かせた。そんな、完成に向け建造されているタワーか

ら少し離れたビルの屋上から、ビルを眺める一人の少年がいた。

赤地の服を着た黒髪の青年は、右腰に片手剣を、左腰には刀を携えていた。ふと、持っていた腕

時計を青年は横目で見るとーーー

 

 

 「やべっ!そろそろ列車が駅に着く頃じゃねえか!!」

 

 

今日は七耀暦1204年、3月30日で時計は、もうすぐ10時になろうとしている。この列車

を逃すと翌日の朝に目的地に着けなくなるため、青年は慌てて足元に置いていたバッグを持って

クロスベル駅へと向かった。

出発寸前で列車に乗り込めた青年は、肩で息をしながら近くの座席に座った。荒れた息を整えな

がらひと月前の、彼の目的地である、エレボニア帝国帝都近郊都市トリスタへ行くことになった

発端を自身の赤地の服を見ながら思いだしていた。

 

 

ーーーーーー

 

 

 「ーーーフライベアくん、トールズ士官学校って知っているかい?」

 

 

トールズ士官学校ーーーエレボニア帝国に住む人ならば、誰もが知っている程の有名な士官学校

だ。その話を、たった今、活動を終えアジトに戻った俺にしてきたのは、自分よりも若く見える

緑髪の少年だった。

 

 

 「ああ、もちろん知っているが・・・どうかしたのか? カンパネルラ。」

 

 

 「その、士官学校に階級制度を無視した新しいクラスが発足する、ってことは?」

 

 

 「っ!!」

 

 

フライベアは自分の耳を疑った、それもそのはずである。エレボニア帝国内は階級制度は存在し

ており、貴族派と平民の革新派との水面下の争いが絶えないのが現状である。それなのにーーー

 

 

 「・・・で、お前のいう新クラスの発足で何かあるのか?」

 

 

なんとか、動揺を抑えきり、カンパネルラの真意を探りながら返すと、

 

 

 「もちろんっ、そこへ君に入学してもらうからだよ。」

 

 

 「・・・・・・はぁ?冗談じゃないぞ。大体、俺は19だぞ。新クラスには、

 入学なんてできないぞ?」

 

 

 「大丈夫だよ、君は16,7に普通に見えるし、根回しも、やってあげるしさ、

 それに、例の計画のためにもなるからさぁーーー」

 

 

 「そういうわけじゃなーーー」

 

 

 「ーーーそこまでです、フライベア」

 

 

カンパネルラに反論をしかけたとき、自分の背後から凛とした声に振り向くと、アジトの入り口

に一人、人が立っているのが見えた。逆光で眩む目を細めて見ると、風でたなびくブロンドの髪

と、光を反射する白銀の鎧と、鉄仮面が見えた。瞬間、フライベアは無意識的にその人物の名を

漏らしていた。

 

 

 「・・・<鋼の・・聖女>・・・・・・アリアン、ロード・・・。」

 

 

彼女はフライベアの声に反応したのか、ゆっくりと彼に近づき、そして不思議なほど透き通った

声で、

 

 

 「いい機会ではありませんか。そこで自身を磨いてみてはどうでしょう?あなたは

 唯一、私の鉄仮面を外させた者なのですから。」

 

 

 「あれはまぐれですって、しかもあれはーーー」

 

 

 「謙遜することはありません。また、手合わせをしてもらいたいものです。」

 

 

 「・・・はぁ。」

 

 

これで何回目になるだろうか・・・。彼女の誘いは日を追うごとに回数を増している。また手合

わせに誘われてはたまらないと、フライベアは今のやり取りを見て笑いをこらえているカンパネ

ルラに話を振った。

 

 

 「エレボニア帝国には第二柱がいるだろう。俺が行く必要はないだろう?」

 

 

 「フライベア」

 

 

フライベアの願いはアリアンロードの無言で一蹴された。観念したのか両手をあげて首を大きく

左右に振ると、

 

 

 「・・・わかったよ。いきますよ、そのⅦ組へ」

 

 

 「やっとわかってくれましたか。では、近いうちに手合わせしましょうね。それと、トリスタ

 といいましたか?いずれあなたに会いに行くかもしれません。」

 

 

 「か、勘弁してくれ。」

 

 

とうとう堪えきれなくなってのか、大笑いをしているカンパネルラはしばらく笑い続けたが笑い

終えるとフライベアの前に立って、右手を差し出してはっきりと告げた。

 

 

 「ーーーそれじゃあ頑張ってね。執行者NO.ⅩⅦ<新・剣帝>コーネリア=フライベア」


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