これからはできるだけ投稿ペースを元に戻していきます。
実技テストでやりすぎたかなぁ、と後悔しながらもあっという間に日は過ぎ去っていき
今日は土曜日ーーー課外活動の一日目となった。日が昇り始めて間もない時間帯、フラ
イベアは身支度をして第三学生寮から出た。列車が出発するまでまだ1時間程あるため
時間つぶしにあるところを目指す。あまり人が入らない通りを進みお目当ての店のドア
を開ける。《質屋 ミヒュト》ーーー恐らくこれまでにこの質屋に流されたものであろ
う数々の武器や、家具、装飾品などが並び、そして、カウンターの奥には新聞を広げた
おじさんがおり、近くの導力ラジオから聞こえる内容から恐らく競馬であろう、時々、
お~よし!と声を上げている。相変わらずだな、と思いつつも
「なかなか調子いいみたいすね、おっさん」
「ん?、誰だ・・・ってベアか。」
「なぜそこで露骨にがっかりしているんですか、それは置いといて実はおっさんに
頼みたいことがーーー」
「あ、なんだ?金のことか?残念だが貸せんぞ。どうであれ今のお前は仮にも学生
だからな」
どこぞのグータラ教師と全く同じ扱いされ咄嗟に否定の言葉を挿もうとしたが、目の
前のおっさんーーーミヒュトがからかっているんだと思い、言葉を飲み込み、
「ち、違いますよ、今ここに流れてきたクォーツを見せてほしいんですよ」
「は?クォーツだと。まぁあるが・・・で何を代わり渡すんだ」
商いというものは、それ相応の対価を支払って成り立っているんだ、と一つ釘を刺すミ
ヒュトに気にせず話を進める。
「そうですね・・・リベール王国限定の最高級ワイン三本でどうですか?」
「ほう・・・で、本心は?」
「サラさんに飲まれるぐらいならこっちに流したい、と」
「いいだろう、チョイと待ってろ・・・ほら、これがすべてだ。俺が持っていても
あまり意味がないもんでな、必要分持ってっていいぞ」
彼女の悪癖を悟ったのだろう、納得した様子で奥から一つの箱を持ってきた。運ばれて
きた、色とりどりのツォークを一つ一つ見ていく。その間またしてもラジオの前に座り
おぉそうくるか、と競馬の実況を聞き唸っていた。一通り見終わり改めて1属性ずつの
ツォークを取り出し自分の《ARCUS》に装着していく。しかし、もし<Ⅶ組>全員
が彼の《ARCUS》を見たら違和感を感じるであろう。その中央は未だぽっかりと空
いたままであるからだ。リィン達はマスタークォーツという物をもらっていたが・・・
「ありがと、おっさん。じゃあ、ちょっと持ってくるわ」
そう言い残し一度自室に戻る。隠し棚からワインを持ち出し、質屋に流し終えこれでグ
ータラ教師の魔の手から逃れられる、と少し晴れやかな気持ちで駅の中に入ると、《Ⅶ
組》のいつもの光景がB班内で起こっていた。相変わらずそりが合わないユーシスとマ
キアスの二人を、いったいどうしたらいいか、を声すらかけ辛そうにしているガイウス
、エマ、フィーがフライベアを見つけるや否や”何とかしてよ”こちらを見てくる。すま
ん、どうにもできないわ、マジで。手を合わせ、謝ってそそくさとケルディク行の列車
に乗り込んだ。リィン達は先に乗り込んでいたらしく、既に座席に座り課外活動につい
て話していた・・・なぜかサラも交じって。
「・・・サラさん?なんでこの列車にーーーイルンデスカ?」
フライベアを見た途端に目を閉じ狸寝入りをし始めたため、追及をやめサラの演技を感
じない寝顔を見てあることに気づき、
「もしかして、サラさん。ケルディック名産の地ビールを飲む気なんですか?」
こぼした言葉に反応したのか、ちょっぴり嬉しそうに頬を綻ばせていた。
お酒があまりの飲めない私から見ると、地ビールとかお酒をごくごく飲めるサラさんが羨ましく
見えます、ほんと。
後、9月末に発売された『閃の軌跡2』についてですが、これ以降にはなってしまいますが
2でのキャラクターや、お話をできるだけ入れていこうとは考えています。ご意見募集しています