イリスちゃんは知りたい   作:ロザミア

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待たせたな。
今回もイリスちゃんでほっこりしてもらいたい一心で書きました。俺からのファンサービスだ!受けとれぇ!


イリスちゃんとぬらぬらー

イリスの迷子事件から数日が経った。

色々学んで、いっぱい遊んで、ルウィーはイリスにとってもっと大事になった。

イストワールとの約束のためにも、もっと知識に貪欲にならねば。

…でも、遊びたいので、遊ぶ。

 

「おや、イリス。今日は一人ですか?」

 

「うん。今日は、一人でお散歩気分。」

 

「そうですか…なら、ちゃんとお昼までには帰ってきてくださいね?」

 

「うん、ミナ、ありがとう。」

 

ミナに言ってから、イリスは出掛ける…前に。

教会の職員にも、話し掛ける。まずは、清掃してる人。

 

「おはよう。」

 

「おはようございます、どうかしましたか?」

 

「ううん。散歩に行く前に、挨拶。行ってきます。」

 

「そうですか、気を付けていってきてくださいね。」

 

清掃の人、笑顔で言ってくれた。イリスは嬉しい。

挨拶は大事、とイリスはしっかり学んでいる。

挨拶は仲良くなるための一歩…おはよう、こんにちは、こんばんは。

これ、大事。

次に、受付の人。

 

「おはよう。」

 

「おはようございます、ってイリスちゃん。どうかしたのかな?」

 

「散歩に行くので、その前の挨拶。行ってきます。」

 

「偉いんだね、イリスちゃん。気を付けていってくるんだよ。」

 

頭を撫でられて、イリスは胸を張る。

表情を変えるのは、まだ無理だけど…イリスの感情は豊かだと思っている。

ので、体とかでしっかり表現。

何故か受付の人は悶絶していた。どうしたのだろう…?

 

ぱたぱた、ぱたぱた。

外に出て、ルウィーの街中を歩く。

散歩だけど、少し外に出るつもり。

ダンジョンじゃなくて、ルウィーのすぐ近くの外。

そこなら、心配かけない。イリスは学んだ…偉いので。

 

ルウィーの外は、寒い。

ルウィーはブランのお陰?で比較的暖かいらしい。

ブランが抱き締めてくれると温かい…つまり、ブランはルウィーを抱き締めていた?なるほど、後で聞いてみる…

 

「ぬらぬら~」

 

「?」

 

気が付けば、一匹のスライヌがいた。

襲ってくる様子、ない。イリスもモンスターだから、襲われない。

スライヌ…丁度いい。早速、倒して…

 

『ぬらっ、ぬらぬらぁ♪』

 

……。

あっちの次元で、思い出した。

ライヌちゃんも、この子と同じスライヌ…良い子だった。

何だか、同じ姿というだけで襲う気が無くなる…何故?

これが愛着、というもの?

 

分からないけど、スライヌの頭をよしよしと撫でてみる。

 

「ぬりゃ?」

 

撫でたら、イリスを見上げてどうしたの?という声で鳴いた。

イリスには…何となくモンスターの言葉が分かる。

イリスがモンスターだから?それともそういう設計なのか、分からない。そういえば何故イリスは造られたのだろう。

人に、造られたモンスター。ポシェモンにも、似たのがいる気がする。

抱っこしてから、雪の被っていない木の根っこに座って、よしよし。

 

「ぬらら…ぬらぅ…ぬりゃ♪」

 

心地良いのかスライヌは撫でる手に頭を擦り付けて、イリスを見上げる。よしよしと撫でると嬉しそうな声をしていた。

イリスは、スライヌを倒せない。

一度知ってしまったから?分からないけど、きっとイリスはスライヌを、理解し過ぎたのかもしれない。

モンスターは人を襲う、けど、人もモンスターを襲う。

モンスターは、生きている。それはイリスが一番知っていること。

 

「なら、一人くらい…モンスターに優しく出来る子が、いていい。」

 

「ぬら~」

 

スライヌはぬらぬら鳴いて、イリスはよしよし撫でる。

イリスは、変な子?…ブランに何度か言われたことあるので、今更と判断。

イリスは、悪い子?

……これは、多分、正しいと思う。

 

「今から、貴方は…スラリンだと、怒られそうな気がしたから…スラ丸。」

 

「ぬりゃりゃ?」

 

「よろしくね、スラ丸。」

 

「ぬー…ぬら!ぬらぬらー!」

 

スラ丸は、良く分かってないけど自分の事だと思ったのか…イリスのお膝の上でぴょんぴょこ跳ねる。

可愛い。

イリス、この子飼いたい。

駄目だろうか、駄目なのだろう。

しょんぼり…世間の荒波は、イリスのしたいことを拒む…

 

スラ丸はイリスの膝の上にいて、イリスに撫でられている。

イリスはモンスターに警戒されないからスラ丸本来の性格が出ている…のかも?よく分からないけど平和が一番とテレビも言ってた。

 

「ぬら~……ぬぬ?」

 

「?」

 

「ぬりゃ~」「ぬらぬーらっ」「ぬぁーぬっ!」

 

「わぁ、スライヌいっぱい。スラ丸のお友達?」

 

「ぬらーら、ぬらぬらっ。」

 

仲間、と返されてそれは友達じゃないのかなと思った。

スライヌ達は、やっぱりイリスに警戒しないで近くに来て、スラ丸にどうしたのー?と聞いている。

やっぱり、スライヌは可愛い。

もしかしたら、人を襲わないスライヌ…出来る?

 

「スラ丸達は、どうして人を襲う?」

 

「ぬ、ら?ぬら…ぬー、ぬららっ」 

 

「ぬらー!ぬぅら!」「ぬらぬらぬー!ぬっぬら!」「ぬりゃりゃ…」

 

スラ丸は、襲われるからと言っている。つまり…自分からは襲わない?スライヌ達は、何だかイラッとするとか他の仲間のためとか怖いからと言っている。

皆、生きているから頑張っている。それが分かった、知ることは素晴らしいこと。

 

「じゃあ、逃げるはない?」

 

「ぬらっ…!?」

 

ピシャーン、と聞こえてきそうな程衝撃といった様子のスラ丸達。

もしかして、考えたこともなかった?

モンスターは、人に対して強い意識があるのかもしれない…

 

「ぬら、ぬらーら、ぬらぬーら!」

 

「『それは盲点、逃げるのが得策ならそうする』…スラ丸達にまた会えるなら、嬉しい。」

 

「ぬららー!」「ぬうっ、ぬふ…」「ぬらぬらぬー♪」

 

イリスがスラ丸を撫でていると、三匹のスライヌもしてほしいのかぴょこぴょこイリスの前を跳ねる。

可愛い、というのはこういう感情なのだと理解。

早速スライヌ三匹も撫でると、嬉しそうに目を細めた。

 

「スラ丸だけは寂しい。今から…スラ吉、スラ太、スラ美と命名する。」

 

「ぬらー!」

 

「『スラ美は嫌だ』?…うむむ、名前は、難しい………なら、スラ子。」

 

「ぬぅ…ぬら!」

 

それはいいらしい。

基準が分からないけど、それでいいなら良し。

スラ丸はイリスの膝から降りて、三匹に何かを話す。

スラ吉、スラ太、スラ子はそれに肯定するような声で鳴いた後、四匹がイリスへと顔を向けた。

 

「ぬらっ、ぬらぬー、ぬらーらー!」

 

「『仲間、これから皆は仲間』……嬉しい。でも、仲間とは違う。」

 

「ぬら!?」「ぬ、ぬぅぅ…?」「ぬりゃぁ…」「ぬらっぬら…」

 

「悲しそうにしないで。イリスとスラ丸達は…友達。」

 

友達が増えるなら、嬉しい。

イリスは友達が欲しい。仲間は、違う。仲間というのは同種族でのくくりのようなものと判断。イリスはモンスターという枠組みでは同じでも、スライヌじゃない。

ので、友達が正しいと思われる。

 

「ぬら…ぬらぅ!」

 

スラ丸は友達を知らないけど、いい響きだと思ったのかイリスを友達と呼んでくれた。

今更だけど、イリスはスライヌの言葉がしっかり分かるようだ。

言語化まで出来るので、成長した?

 

スラ子達もそれがいいのか友達と呼んで、四匹は囲むようにぴょこぴょこ。可愛い…連れて帰りたい。

でも、迷惑になるからダメ。

 

「…また会える?」

 

「ぬら!ぬらーら!」「ぬっら!」「ぬりゃぁっ」「ぬふー!」

 

また会うと言ってくれた。友達は、また会えるもの。

イリスはまた賢くなれた。

嬉しい、スラ丸達はイリスの大切な友達。

人もモンスターも、変わらない。

イリスがそうなのだから、きっとそう…

 

それから、イリスはもう少しスラ丸達を撫でたりして、今の時間を堪能した。

お昼の時間…とイリスのお腹は教えてくれたので、帰ることに。

イリスのお腹は時間を把握している。

立ち上がって、スラ丸達に言う。

 

「イリスは、そろそろ帰る。スラ丸達も危なくなる前に帰るべし。」

 

「ぬらー!」

 

「うん、またね。」

 

そうするとスラ丸達は頷く…一頭身で、頷いた?凄い。

またねと約束して、イリスはルウィーへ歩き、スラ丸達は森の方へと行った。今更だけど、寒くないのだろうか。

生命の神秘?

 

そうして入り口に近くなると、ブランが立っていた。

ブランがいるので、イリスは駆け寄る。

 

「おかえりなさいイリス。外に一人で…大丈夫だったようね。戦えるようになってきたとはいえ、ちゃんと外に出るって言わないとダメよ?」

 

「う…ごめんなさい。でも、友達出来た。」

 

「友達?外で?」

 

「うん。スラ丸、スラ吉、スラ太、スラ子。」

 

「なんというか、後ろの文字だけ違うのは童話とかでありそうなネーミングね…ってスラ?もしかして…スライヌの事かしら。」

 

「ブラン、流石。スライヌの四匹とお友達。さっきまで、なでなでしてた。羨ましい?」

 

「…そうね、モンスターと仲良くなれるのはイリスの特権ね。

危ない真似じゃないならいいわ。でも、あからさまに危ないモンスターが相手なら逃げるのよ?」

 

「うん。」

 

良い子ね、とブランはイリスを撫でてくれた。

ブランの手は、ミナの手より小さいけど、温かい。

ブランの手は…イリスは大好き。

それからブランはイリスの手を握った。

 

「さ、帰りましょうか。今日あったことを私に話してくれる?」

 

「ブランになら、いっぱい。ミナや、ロムとラムにも聞いてもらう。」

 

「それは…私が良いと思ったらにしなさい。」

 

「?うん。」

 

そうしてイリスとブランは教会へ歩いていく。

手を繋いでいるから、さっきより温かい。

スラ丸達ともまた会って、仲良くしたい。

もしかしたら、ロムとラムも仲良くなれる?

…イリスは、モンスターと人を理解できるから…繋ぐことも出来る?

きっと素晴らしい事なので、やってみる。

 

 

 

 

 

──

────

──────

 

 

 

 

 

イリス日記 九頁目

 

今日は一人で外にお散歩。

スライヌのスラ丸、スラ吉、スラ太、スラ子と仲良くなった。

この名前は、イリスが命名した。間違いなく会心のネーミングと判断。もしかしたらイリスはネーミングセンスも高い?

そう思ったけど、ブランは微妙な顔をしていた。

…独特なセンスは、理解されないものと本に書いてあった。

 

スラ丸達は、接してみたら可愛い子達だった。

スラ丸は甘えん坊で、スラ吉は元気のある子、何となく自信に溢れたスラ太、恥ずかしがり屋のスラ子。

スライヌにも個性があるんだと分かった。

今回はモンスターを食べてない…代わりにボルシチを食べた。

 

またスラ丸達と会えたら良いな。

 




ということでスライヌ達と仲良くなったイリスちゃん。
イリスちゃんはこんな感じでモンスターの言葉を理解して会話も出来ます。
そんで食べれます。
スラ丸達は食べられません。可愛いからね仕方ないね
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