イリスちゃんは知りたい   作:ロザミア

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えー、お久し振りです。
投稿が長い間出来なかったこと、お詫び申し上げます。
代わりに就職できて色々頑張っとります。

これからは少しずつ投稿していくのでよろしくお願いします!


イリスちゃんは探偵になりたい

 

「つまり、探検してたから一人だったんちゅね」

 

「そうだっちゅ」

 

「喋り方をパクらないで欲しいっちゅよ…文字だけなんだから被ると面倒っちゅ」

 

「文字だけ?何が?」

 

「こっちの話、こっちの話っちゅ」

 

色々やっていたら小さな女の子に絡まれて、仕方無く話に付き合うことに…人気者は辛いっちゅねぇ。

そんな優しいおいらはワレチュー。目の前のイリスに話をしたいって言われたんで付き合ってるっちゅ。それにしても、一人だなんて無用心っちゅね。教会だから危なくないってことなんだろうけど。

 

「ワレチュー、何してた?イリスは探検してる」

 

「それはさっき聞いてたっちゅ。おいらはおばはん…仲間の用事でここにいるっちゅ」

 

おいらは優しいっちゅからねぇ。教会に行って、これを仕掛けてくるのだ!なんていう面倒な頼みも受けてやるっちゅ。

そんなおいらの言葉を聞いたイリスは頷く。

にしても見事なまでの無表情っちゅね…表情筋死んでるんじゃないっちゅか?

 

「ワレチュー、偉い。友達の用事に付き合うの、イリスは感心した。待ってる間、イリスも一緒にいる」

 

「えっ」

 

「えっ」

 

「一緒にいるっちゅ?」

 

「イリス、頑張るワレチューを応援。友達が来たら、イリスも行く。寂しくない、素晴らしいアイデア」

 

ま、眩しい…!おいらが捨て去った純朴の心に感じる筈のない罪悪感が込み上げてくるっちゅ!こんなおいらをここまで気遣うなんて天使…天使だっちゅ!推せる!!

 

流石のおいらもどうみても幼女なイリスに恋愛感情は抱かないっちゅねぇ…もっと包み込む系の優しい女性を希望するっちゅよ。

 

「少し暇なのは事実だし、時間の五分前まで話でもしてやるっちゅ」

 

「わーい。ワレチューの武勇伝、イリスに聞かせてほしい」

 

「武勇伝…ふっふっふ、とくと語ってやるっちゅよ!」

 

わーい、と両手を上げるイリスはやっぱり無表情だけど、喜んでるのは雰囲気で分かるっちゅ。

ここはしっかり子守してやるのがモテる秘訣って『ゲイムギョウ界恋愛道2』にも載ってたっちゅ。

 

 

 

 

 

──

─────

────────

 

 

 

 

 

「つまり、ワレチューは悪の敵の悪役?」

 

「ややこしい解釈っちゅねぇ…」

 

うーん、と少し困った様子のワレチュー。

悪の敵の悪役ではない?イリスの解釈が違う?

難しい…イリスの知識では導けない。

 

でもワレチューはイリスより賢い。

イリスの目標、増えた。

 

「強盗を叩きのめして何も言わずに去る…無名ヒーロー?」

 

「ヒーローって訳じゃないっちゅ。イラッと来たからやったっちゅ(実は盗んでたところを丁度良いからって同じ犯行してた奴に注意擦り付けて逃げたなんて言えないっちゅ

…)」

 

「イラッとしたら、倒して良い?」

 

「(こんな小さい子においらの倫理観を語るわけにはいかないっちゅねぇ…)おいらは少しアウトローだから参考にしちゃ駄目っちゅよ」

 

「ん、記憶した。ワレチューは参考にならない」

 

「言い方が悪いっちゅ。参考にしない、リピートアフターミーっちゅ」

 

「リピートアフターミー」

 

「駄目だこりゃ…」

 

「?」

 

ワレチュー、何故かガッカリしてる。イリスはガッカリする何かをした?これはゲームで見たバッドコミュニケーション?どうしたらいいのか、分からない。

分からないから、取り敢えずワレチューの頭を撫でてみる。

撫で心地、良い。

 

「何してるっちゅ」

 

「イリス、撫でられると安心?する。ワレチューも安心する?」

 

「子供に撫でられる趣味はねえっちゅ」

 

「?子供に撫でられると、大人は嫌?」

 

「あー…嫌な大人もいれば、嬉しい大人もいるっちゅ。おいらはそんなに好きじゃないっちゅ。分かったっちゅか?」

 

「ん、理解した。イリスの知らないこと、教えてくれる友達に感謝」

 

イリスは感謝して、撫でるのをやめる。

やはり良いお友達。色々教えてくれるのはお友達の証拠。

ワレチューはブラン達と違う方面の事を教えてくれる。

ん、もしやこれは、本で読んだアウトローでは?

…居心地、悪そう?

 

(やりにきぃっちゅ…ん?)

 

 

 

 

 

──

────

──────

 

 

 

 

 

「ちょっと連絡来たんで離れるっちゅ」

 

「ん、イリス、待ってる」

 

「悪いっちゅね」

 

イリスは正直だから待つと言えば待つだろうし、気兼ねなく離れて連絡を取る。

これが教会の人間なら追いかけ回されてる所っちゅね。

我ながら幸運…まだ捕まるべきではないという運命っちゅかね?

 

「いつ来るっちゅか」

 

『到着はしてる…というか今見える位置にいる』

 

口うるさいおばはんは開口一番にそんなことを言ってきた。

いや見える位置にいるなら来いって話っちゅよ。

 

「はぁ?はよ来い、暇っちゅ」

 

『阿呆!変装してるとはいえ今のお前の所へ行く気など起きんわ!ワレチュー、お前何故子供といる!』

 

「何故って…ん?」

 

そういえばおいら、何で作戦中に()()()()()()()()

 

『その子供はまずい、離れろ。私に呼び出されて行かねばならない、とでも言えば信じるだろう』

 

「いやいや、一つ訊きたいことあるっちゅ」

 

『なんだ、早くしろ』

 

「おいら、警戒もしてなかったっちゅ。今思えば、子供でも女神候補生みたいなのもいるのに迂闊っちゅよね。それでも警戒するって選択肢が()()()()…これ、おばはんなら分かるっちゅ?」

 

『……』

 

おばはんはおいらの質問に少し無言になってその後小さな舌打ちが聞こえたっちゅ。

 

そういう特性なのか

 

「ん?」

 

『いや、なんでもない…とにかくそこを離れろ。その後作戦決行だ』

 

「了解っちゅよ」

 

通信を切って、溜め息。

あのおばはん、共有しやがらなかったっちゅ。

なんか知ってやがるっちゅか?

んー…友達を疑うのは嫌っちゅねぇ…

 

取り敢えずイリスの方へ戻ると、イリスは一人でその場に座っていて見るからに暇そうだった。

律儀っちゅね。

 

「イリス、連れが近くに来てるらしいからお別れっちゅよ」

 

「ワレチューの友達、来た?イリスも行っちゃ、駄目?」

 

純粋無垢な瞳がおいらを見つめてくるけど、流石に駄目なものは駄目っちゅ。

首を振った後に座ってるため視線が同じイリスの頭を撫でる。

 

「駄目っちゅよ。でも楽しかったっちゅ、だからまた会えたらお話しするっちゅ」 

 

「わーい、イリス、楽しみ」

 

無表情で両手を挙げるイリス。喜んでるのか分からないけど素直な子だし、そうだと思っていい…っちゅよね?

それじゃあ、と別れた後にそそくさと小走りで指定された場所に行くとあのおばはんが立っていた。職員の姿っちゅけど…

 

「つけられてないな?」

 

「誰に物言ってるっちゅ。んで、これから作戦開始っちゅね?これで本当にこの国の女神倒せるっちゅかぁ?」

 

「クックック…問題ない。我が秘策であの女神をケチョンケチョンにしてくれる!」

 

「他は平気っちゅ?」

 

「ああ、それなんだが…ルウィーの女神候補生も来てるらしいな」

 

「はぁ?おばはん、女神と候補生合わせて四人!他にも兵士とかも含めてマジで勝てるっちゅか!?」

 

「ふっ、問題ない。女神候補生であれば敵ではない!」

 

 

 

「ナーハッハッハッハッハッ!!」

 

 

 

「おばはん、バレるから黙れ」

 

「あ、すまん」

 

 

 

 

 

──

────

──────

 

 

 

 

 

探検、楽しい。

ワレチューとはお別れしたけど、しょげずにイリスはプラネタワーを探検している。

また会えるって約束したから、イリスは平気。

 

プラネタワー、高い。

高い、でも尖ってないのは何故?

外から見たプラネタワーは尖ってた…でも中は尖ってない…何故?何故?何故?

 

「はっ…」

 

イリスは分かってしまった。

素晴らしい発見、これはイリスの賢さの証明。

プラネタワーが尖っていない理由、それは…

 

「壁が尖ってたら…痛い。イリス、賢い」

 

もしかしたら、イリスはもうブランを越えてしまった?

これはミナに自慢できる…頭、撫でて貰える?素晴らしい。イリスはなでなでされたい、のでもっと発見する。

でも、部屋を覗くのは、駄目…ミナから教わった。

人の部屋に入るのは許可が、要る。

…やっぱり気になるので、ノックをする。

 

コンコン、コンコン。

 

「……?入っちゃ、駄目?」

 

ガタガタ、と音が部屋からした。でも返事がない…イリス、どうしたらいい?もう一度ノックする。

 

コンコン、コンコン。

 

「入って、良い?」

 

ガタガタ、と音がした。でもやっぱり返事がない…う…分からない…イリス、どうしたらいい?

 

「はっ…」

 

イリス、分かってしまった。

やっぱりイリスは賢い…賢すぎて教祖になれそう。

ブランの部屋の本で読んだことがある…こういう状況は開けて良い。

ドアノブを握って、イリスは開ける。

 

「沈黙は、肯定…イリス、読んだこと忘れない…ん?」

 

「ワキャァ!」

 

「わきゃぁ?」

 

部屋にいたのは、ナスだった。

ナスも、生き物だった?植物は生き物、野菜は生き物…把握した。

ナスがテーブルの上に立ってる。

おお…イリス、接近。

 

「こんにちは」

 

「ワキャァ!」

 

「わきゃぁ」

 

「ワキャァ!」

 

「わきゃぁ」

 

困った、わきゃぁしか言わない。

こんにちはと返されてるのは、分かる。

…ナス、イリスをじっと見てる。

?前に食べたナス、目がなかった。

イリスは何か見落としている気がする…ブランなら、気付く筈…

 

「あっ、目がある」

 

「ワキャァ!」

 

「わきゃぁ」

 

ナス、前は目がなかった。

でも今回はある…しかも喋る…ナスは個体差がある?

これは世紀の大発見、イリスは受賞出来る。

 

このナス、わきゃぁしな喋らないけど…イリスに挨拶をずっとしている。

 

「ナスは、何してる?」

 

「ワキャァ!」

 

「爆発する?どうして?」 

 

「ワキャァ!」

 

「マジェコンヌに言われた?言われたら、爆発しないといけない?」

 

「ワキャァ…」

 

「ん…めっ。ナスは立派に生きてるから、爆発したらイリスは悲しい。だから、めっ」

 

「わ、ワキャァ!」

 

ナス、何だか嬉しそうにしてる?頷いてイリスの手を取ってわーいわーいしてる。

イリス、ナスの友達出来た?素晴らしい、イリスは歓迎する、盛大に。

 

「でも、ナスは美味しいの?」

 

「ワキャ!?」

 

「大丈夫、ナスは食べない。気になっただけ」

 

「ワキャ…」

 

ホッとしてる?イリスは、対応を間違えなかった…それにしても、マジェコンヌ…マジェコンヌ…

あ、ナスをくれた人。

ナスをくれた優しい人なのに、爆発させる悪い人?

う…分からない、イリスには難しい…ブランに聞くべき。

ナスの手を取って、ブランのいる部屋へ向かおうと歩き出す。ナスは良く分かってないけど来てくれている。

 

「イリスが、一緒。だから爆発したら、めっ」

 

「ワキャァ!」

 

「わきゃぁ」

 

 

 

 

 

──

────

──────

 

 

 

 

 

「で、連れてきたと」

 

「ワキャァ!」

 

「あはは、ナスがしゃべってるー!」

 

「変だけど、かわいい、かも?(チラチラ)」

 

部屋に戻ってきたイリスは、ナスを見た途端に武器を構えたブラン達に説明しながらナスを撫でる。

ネプテューヌは、部屋の隅で震えてる。

ロムとラムはナスを見て笑ってて、ナスはイリスの膝に座ってのんびりしてる。

 

「いつまで震えてるのよ」

 

「だ、だってぇ!ナスだよ!?悪魔の食べ物だよ!死んじゃうよ!?」

 

「死なないから早くこっち来なさい。あなたの目論見通り犯人の名前が分かったじゃない」

 

「犯人?探偵ごっこ?」

 

「マジェコンヌと…ワレチューだったかしら?その二人の作戦が分かったのよ。お手柄ね、イリス」

 

「わーい、名探偵イリス。見た目は子供でも、頭脳は大人?」

 

「毒薬飲まされてないでしょ……おい、早くこっち来いネプテューヌ!」

 

「はいぃ…」

 

「イリスちゃん、次は私たちと探偵ごっこよ!」

 

「犯人役、誰?」

 

「えっと…うーんと…マジコンヌさん?(ほわほわ)」

 

「ロム、マジコンヌじゃない、マジェコンヌ」

 

人の名前、覚えないと失礼…ミナから教わった。

でも、探偵ごっこ、賛成。マジェコンヌを捕まえて、表彰される。ワレチューは…う…どうしよう。

 

「ブラン、ワレチューも捕まえる?」

 

「そうね、犯罪者だもの」

 

「うう…イリス、友達捕まえる?」

 

「…はぁ、イリス、友達を叱るのも友達の役目なのよ。イリスは間違っててもそのままにしてしまう子なの?」

 

「!イリス、叱る子。めっ、てすれば、いい?」

 

「ええ、偉いわイリス」

 

「えへん」

 

「ワキャァ!」

 

「ひぇぇナスが喋ってるぅぅぅ!!きょ、今日が世界が滅ぶ日だよ!モストラダムスは正しかった!」

 

「随分前にガセだってなったでしょう…」

 

イリス、ネプテューヌの言葉良く分からない。

前にいた次元でもそうだったし、ネプテューヌの言語の解析は困難?

…イリス、ワレチュー捕まえる。そしたら、叱って…えっと…ブランに任せる。

うん、完璧な作戦。

 

ロムとラムの手を握って、イリスは頷く。

 

「友達を捕まえる…手伝って」

 

「もっちろんよ!イリスちゃんのお願いだもん!ね、ロムちゃん!」

 

「うん、おねえちゃんだから、頑張る、ね(めらめら)」

 

二人とも一緒。イリス、二人と一緒なら大丈夫。

ブランとミナも一緒なら、もっと平気。

ミナはいないけど…イリス、頑張る。

 

張り切ってると、外からドーン、と音がする。

 

「おおおおおお…」

 

「ゆ、揺れてるよおねえちゃん!?」

 

「くっ…もう仕掛けてきたの…?」

 

「ネプテューヌちゃん、大丈夫…?あれ、ネプテューヌちゃん?」

 

「あ、ぁぁぁ…そ、外ぉ…」

 

「?外?」

 

ネプテューヌ、ガタガタ震えて外を指差してる。

イリス達は窓の方に視線をやって…それを見る。

 

つるりとした滑らかなフォルム。

紫の艶やかな色。

イリスの膝にいる子と似てる。

けど、とても…とても大きい。

 

『ナーハッハッハッハッハッ!どうだ見えてるか女神!

貴様のだーい好きなナスだぁ!これで貴様の国を滅茶苦茶にしてくれるわぁ!』

 

マジェコンヌの声が聞こえて、良く見ると巨大なナスの頭の方にいた。

ワレチュー、いない?

それにしても、大きい…とっても、大きい…

 

「ひ、ひぇ…ナス侵略なんて地獄だよぉ!人の心とか無いの!?無、無理無理!マザコング『マジェコンヌだぁ!!』の性悪侵略だよぉ!」

 

「ネプテューヌちゃん、震えてる…」

 

「でも、私たちの出番ね!」

 

「ナチュラルに外から声挟まれたわね…とにかく、戦わないとプラネテューヌは滅茶苦茶ね…やるわよ。…イリス、どうかした?」

 

「…し…ぅ」

 

くぅくぅ。

 

「え?」

 

 

 

「とても、美味しそう」

 

イリス、くぅくぅお腹空いた。

あれ、食べよう。

 

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