イリスちゃんは知りたい   作:ロザミア

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待たせたな(死にかけ)

イリスちゃんの可愛さを久々に堪能しな!




ゲイムギョウ界について~四ヶ国編~

今日は、ミナから教えることがあるらしい。

このゲイムギョウ界について、だそうだ。

生まれたばかりのイリスはこの世界について知らないことがありすぎる。

教えて貰えるのなら素晴らしいことだ。

是非、教えて貰おう。

 

「イリス、ゲイムギョウ界は四つの国が存在します。」

 

「一つは、ルウィー?」

 

「はい、女神ホワイトハート様が治める国。

夢見る白の大地ルウィーです。」

 

ホワイトハート…ブランの事?

 

「ブランが、ホワイトハート?」

 

「そうですよ。女神様としての姿はまた別となりますがね。」

 

「理解。…いつか、見れる?」

 

「きっと、見せて貰えますよ。」

 

「わあい。」

 

それは嬉しい。

ブランの姿がまた一つ知れるのは、いいこと。

家族のことを、知れるのは素晴らしいこと。

もっと皆のこと、知っていきたい。

イリス、知らないことが多い…もっと知りたい。

皆のこと、国のこと、ゲイムギョウ界のこと…もっと知って、賢くなる。

 

「ミナ、夢見る大地ってなに?」

 

「ルウィーは魔法の国でもありますから、だから夢見る、なんですよ。」

 

「理解。」

 

夢見る、は魔法。

イリスも魔法使いたい。

ミナは、ロムとラムに魔法を教えたってロムとラムから聞いた。

…もしかしたら、教えてくれる?

今度頼んでみる。

 

「次に、女神グリーンハート様が治める国ですね。

雄大なる緑の大地リーンボックス。」

 

「グリーン…白の次は緑…何か法則でもある?」

 

「法則?うーん…無いと思いますよ。」

 

「…ん、理解。リーンボックス、どこ?」

 

「海の先、ですかね。」

 

「うみ…?海って何?」

 

「ああそういえばそこからでした…」

 

そこからミナに海のことについて教わった。

海、広い、しょっぱい、飲むの駄目。

魚もいっぱい、そんな海の先にリーンボックスはある。

イリス、理解。リーンボックス、遠い。

 

「リーンボックス、行けない?」

 

「そうですね…ルウィーからだと遠いですが、行けますよ?」

 

「本当?なら、いつかイリス行きたい。」

 

「えっ……と…ブラン様に、聞いてみましょうね…」

 

「うん。…雄大、だから大きい?」

 

「そうですね、高い建物が多いですよ。」

 

「理解。イリス、行くの楽しみ。」

 

「ふふ…他の国も紹介しますね?

女神ブラックハート様が治める国。

重厚なる黒の大地ラステイション。

ここは工業が盛んな国ですね」

 

「ラステイション…イリス、覚えた。

工業…物を作る?」

 

「はい、よく覚えてますね。偉いですよ、イリス。」

 

笑顔で頭を撫でられる。

ミナに撫でられるの、好き。

記憶して、それを言って、褒められる。

理解した。

イリス、これからももっと覚える。

 

「ラステイション、近い?」

 

「地理的にはお隣ですからね。

一番近い国ですよ。」

 

「近い…なら、まずはそこに行きたい。」

 

「ふふ、もっと色々と覚えてから、ですね。」

 

「うん。重厚なのは…工業が盛ん、だから?」

 

「そうですね、よく分かりましたね、偉いですよイリス。」

 

「えへへ。」

 

イリスはまだまだ…世間知らず?だからまだ行けない。

けど、勉強して賢くなれば行ける。

ブランもミナも褒めてくれる。

ロムとラムは喜んでくれる。

だからイリス頑張る、ふんす。

 

「最後に女神パープルハート様が治める国。

革新する紫の大地 プラネテューヌ。」

 

「プラネテューヌ…革新する、何かを変える?」

 

「プラネテューヌの女神は先進的な方が代々多いんです。

なので、他国より…その、尖った技術力でして。」

 

「ん、理解。

プラネテューヌは、尖っている」

 

(これは教え方を間違えたかもしれません…)

 

「プラネテューヌ…尖ってる…行ってみたい。」

 

「ルウィーからだと、ラステイション経由ですね。女神様なら飛べるのですが…イリスはモンスターでも、飛べないモンスターですからね」

 

「飛ぶ…女神、飛ぶ?」 

 

「はい、女神様は飛べるんですよ。」

 

女神は飛べる。

イリス、理解。…イリスも飛べたら、とイリスは思う。

ブランが飛べるなら、ロムとラムも飛べる?

イリスだけが飛べない。

…頑張る。

 

イリスが飛べるようになったら、皆喜ぶ…恐らく。

 

「毎日飛ぶことを夢見て崖から跳んでみる。」

 

「将来ドラゴン・飛行タイプになりそうですけど危険ですからやめてください!?」

 

「分かった」

 

「…イリス、本来、人は飛べませんからね?」

 

「えっ」

 

「えっ、じゃありません。普通、人は飛べません。

跳べはするけど飛べません」

 

「イリス、理解。人は飛べない。」

 

「流石イリスです。物分かりがよろしい。」

 

「わーい。」

 

(くっ…可愛い……!)

 

イリスは表情は動かせない。けど、褒められて嬉しいのは確かなので両手を上げて喜びを示す。

何やら噛み締めるような顔をミナがしてる。

困った。イリスはそれが何か分からない。

どこか痛い?

 

ミナの手を優しく握る。

 

「イリス?」

 

「ミナ、痛い?大丈夫?」

 

「あ、いえ、これは…イリスが賢いことを喜んでいたんですよ。」

 

「喜んでいると、手、わなわな。そうなる?」

 

「そうですね…イリス、喜びにも種類があるんですよ。

私がしたのは…成長を喜ぶ方ですね。」

 

「喜び…感情は同じなのに、違う…?難しい……頑張って、理解、する。」

 

「その調子です、イリス。」

 

「…撫でられるの、好き。」

 

「そうですか?なら、もう少しこうしていましょうね。」

 

ミナに撫でられて、それが好きと伝えるとミナは笑顔で続けてくれた。イリス、温かい。心が、温かい。

そういえば、ミナは毎回頭を撫でてくれる。

でも、撫でられるのは…見てない。

 

「ミナ、ミナ。」

 

「はい、どうしました?」

 

「ミナ、少し、屈んで。」

 

「?はい…」

 

「よしよし。」

 

「あ、あの…イリス?」

 

ミナの帽子を取って、頭を撫でる。

ミナが戸惑っている。

でも、嫌そうじゃない。

 

「ミナ、いつもありがとう。イリスは皆から教わってる。

でも、一番教えてくれるのはミナ。だから、ありがとう。」

 

「…はい。」

 

ミナが微笑んでくれた。

イリスは嬉しい。ミナは、喜んでいる?

これも喜びの一つ?イリス、理解。

もう少ししてあげよう、とイリスが思っていると…ガチャリ、と部屋の扉が開いた。

 

「あ、イリスちゃんがミナちゃんをなでなでしてる!」

 

「いいなぁ(そわそわ)」

 

「珍しい光景ね…」

 

「ロム、ラム…それにブラン様?」

 

ロムとラム、ブランがやって来た。

ブラン、お仕事が忙しい筈。

ロムとラムがとてとてとやって来て、ブランもゆっくりと来る。

 

「今日の分は終わったわ。…それで、どうして撫でられているの?」

 

「ふふ、日々の感謝、だそうです。」

 

「そうなの?」

 

「イリス、ミナから一番教わってる。だから、ありがとうしてる。」

 

「…ありがとうを忘れないのは良いことよ。

そうね、なら私もしようかしら。」

 

「ぶ、ブラン様まで…」

 

「…いつもありがとう、ミナ。助かってるわ。」

 

「…はい、ブラン様。」

 

「あ、ずるい!わたしたちもやるー!」

 

「やる-♪(にこにこ)」

 

「ロムとラムまで…もう…今日だけですよ。」

 

「…ミナの頭、イリス達の手でいっぱい。」

 

ブランがやると、ロムとラムも羨ましがってやり始めた。

ミナ、顔が少し赤い。

…確か、恥ずかしいという感情。

今、恥ずかしいのだろう。

でも、ミナは許可してる。…恥ずかしいも種類ある。

難しい…感情は難しい…

 

それから、しばらくはありがとうの頭撫でを続けた。

ミナは嬉しそうだったし、皆も笑ってた。

イリス、いいことした?

 

 

 

 

 

 

──

───

────

 

 

 

 

 

 

イリス日記 六頁目

 

今日は四ヶ国について学んだ。

ゲイムギョウ界は女神がいて成り立つ…とのこと。

イリスはモンスターだから分からないけど、女神は絵本の王様のような立ち位置?

 

女神はシェアがないといけないらしい。

シェアとは、人間の信仰…なんだそうな。

難しい。でも、イリスはモンスターだから…シェアをブランに与えられない?だとしても、イリスはブランが大好き。

大好きは…シェアにならない?

難しい。

 

後、皆でミナをなでなでした。

ミナは顔を少し赤くしていたけど嬉しそうだった。

あの後イリスはブランから、ありがとうと言われた。

どうしてイリスがありがとうと言われた?

イリスは分からない。けど…無意味なありがとうは無い、とイリスは理解してる。

だから、このありがとうも良いありがとう。

今日も、心が温かい。ルウィーは、温かい。

 

 

 

 

 

 

──

────

──────

 

 

 

 

 

 

ふぅ、と一息。

最近はこうして執務室で考え事をするのが日課になっている気もする。まあそれも悪くはないけど。

それにイリスには助けられたわ。

積もりに積もった感謝は…意外としにくいものね。

イリスがしてたからつい流れに乗らせて貰ったけど…あれじゃ、伝わりにくいわよね。

 

「ブラン様、そろそろ寝られては如何ですか?」

 

ミナが入ってきた。

夜こうして彼女と話すのもすっかり日常ね。

といっても、先程の件もあって話しづらいわ……あ、そういえば…

 

「ミナ、一つ良い?」

 

「はい?」

 

「イリス、どうして室内でもあのマフラーをしているのかしら。

教会の中が寒いのなら…」

 

「ああ、いえ…一度言ってはみたのですが…」

 

「珍しく、断られたの?」

 

「はい。イリス曰く、これがあるとブラン様が近くにいるようで安心する…らしいです。」

 

「………」 

 

…ふぅ。

どうして私はその時そこにいねぇんだ…?

自分にキレそうになったのは久しぶりだな…

そういうのは直に聞きたいのが姉心。

まあ、そう話しているミナもその時を思い出してか楽しげだし……いいか。

何だかすっかりイリスの姉ね。

 

そういえば今日は四ヶ国について学んだとか言ってたし…そろそろ頃合い……

 

「ミナ、あなたは他の女神に話すべきだと思う?」

 

「どうでしょう。あの方達…特にパープルハート様は気になさらないかもしれませんが。」

 

「…別に女神の名前じゃなくていいわよ。

まあ、確かにネプテューヌは気にしないだろうけど…問題は堅物ね。」

 

(ブラン様の方が堅物だと思いますけど…)

 

「…なに?」

 

「いいえ、何でもありません。」

 

物凄く失礼なことを考えられていたような気がするけど…

まあいいわ、それよりもブラックハート…ノワールね。

女神の意識とか常日頃から心がけてるし、モンスターと伝えれば問題ありと見なした瞬間に排除しにかかりそうだし……考えすぎかしら。

困ったわね、こういう時疑心暗鬼になりそう。

 

「考えすぎですよ。そもそもブラン様もイリスがモンスターと分かっても接したでしょう?」

 

「あれは特殊ケース……現状がそうね。

……まあ…何にしても質問はされそうだから、話してみて…後は野となれ山となれ、かしらね。」

 

「…ですね。」

 

まあ、最初は私も一緒に行くべきね。

業務に支障が無い日に予定を合わせて…ノワールにもそれを伝えて…イリスに教えて…やること多いな。

考えるとやることの多さに気が滅入るから今はやめときましょう。

そうね、今は…その時を楽しみにすべきね。




今日も今日とて考えることが多いブラン様。
過保護ともいう。
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