翌日
秋雪鎮守府航空格納庫
この日基地では新型機の試験飛行が行われた。
格納庫では試作機が何機か待機していた。
秋雨「整備の方はどうだ?」
響「順調」
秋雨「ならいいな。ありがとうな、手伝ってくれて」
響「提督が無茶するから手伝っただけだよ。設計できるの今は私と提督しかいないからね。っと、時間か・・・」
秋雨「そうだな。各機妖精は乗り込みを始めて。整備妖精は滑走路の最終チェックをして」
響「了解」
そう言って響は整備を再開した。
そして整備などが終わり、次々に滑走路に向かった。
吹雪「これは、すごい。こんなにも試作機が・・・」
翔鶴「吹雪ちゃん。艦載機乗せることになるとこれより多いからね」
吹雪「そうなんですか!なんだかちょっと・・・」
瑞鶴「緊張してきた?」
吹雪「いえ、ちょっと・・・楽しみになってきました!」
瑞鶴「(・・・この子、こんな性格だっけ?)」
そう思いながら瑞鶴は機体を見ていた。
吹雪「提督、これ全部設計したのですか?」
秋雨「いや、艦載機と水上機は俺だが陸上機は響が設計した」
瑞鶴「そうなんだ。大丈夫なの?」
秋雨「それを確かめるための試験飛行だからね」
翔鶴「そうよ瑞鶴。提督、後で航空機の資料をもらえますか?」
秋雨「分かった。後で渡しておくよ。と、最初の機体が離陸するね」
そして試作機の性能試験が行われた。
高難易度の試験で不合格になった機体が続出し、最終的に8機しか残らなかった。
そして最後に全機がもう一度飛ぶことになった。
秋雨「ここまで減るのは予想していなかった・・・」
響「そうだね。後で改善点を探さないと・・・」
吹雪「あの、お二人とも。そろそろ発進しますよ」
秋雨「分かった。まあ、42機中8機残ったから、まだ良いよね」
響「そうだね」
飛んでいく機体を見ながら二人は話した。
この試験で残った機体は
77式戦闘機 刃
68式戦闘攻撃機 空神
70式中型爆撃機 火鳥
24式艦上戦闘機 水谷
25式艦上攻撃機 三鷹
28式艦上爆撃機 千鳥
3式輸送哨戒飛行艇 花鳥
7式水上重戦闘機 水鳥
の、8機が残った。
秋雨「明日から忙しくなるな」
電「なのです!」
秋雨「電は生産ラインのの確保を頼む」
電「分かりました!」
そして、翌日からはこの8機の量産を始めた。
特に3式哨戒挺は付近の哨戒任務用に中型ながらも大量に製造された。
それから一ヶ月後
秋雪鎮守府
秋雨「電、航空機の状態は?」
電「とりあえず艦載機と飛行艇は目標の数を生産してるのです。今は陸上機の量産中なのです」
秋雨「じゃあようやく・・・なんだ?」
提督室で作業していると警報が鳴り出した。
スピーカー「哨戒機から通信敵機来襲!」
秋雨「くそっ!」
秋雨は急いで机の上にあった電話をとった。
秋雨「総員対空戦闘用意!敵の数は!」
通信妖精「戦闘機約20、攻撃機約60!」
秋雨「・・・電、戦闘機はどのぐらいいる?」
電「水谷なら100機以上いますが・・・」
秋雨「いや、刃の方だ」
電「刃は今、40機程いますが・・・」
秋雨「それだけあればいい。今すぐ出撃させろ」
電「了解なのです!」
電は無線機を取り出し、戦闘隊の出撃指示をした。
秋雨「それと、第一艦隊は出撃準備!」
電「りょ、了解なのです。しかしどうしてなのですか?」
秋雨「基地空爆なのに単発しかいないということは恐らく空母がいるはず。第一艦隊はこれを迎撃して!」
電「了解なのです!」
そう言って電は部屋を出た。
外では刃戦闘隊がすでに離陸していた。
電「お姉ちゃん!」
吹雪「電!指示通り戦闘隊は発進させたよ」
電「ありがとう。あと、第一艦隊は出撃なのです!近くに空母がいるかもしれないそうなのです!」
吹雪「分かったわ!すぐに向かうわ!」
吹雪はそのまま走っていった。
電も他のメンバーにも無線機で連絡し自分も出撃場に向かった。
一方、上空では迎撃隊が敵部隊へ向かっていた。
刃搭乗妖精隊長「これが初めての実践だ!準備はいいか!」
刃搭乗妖精隊員一同「もんろんだ!」
隊長「よし!それじゃあ行くぞ!」
意気揚々となった戦闘隊は敵に向かっていった。
ここで刃について説明をしよう。
77式戦闘機刃は局地戦闘機震電をモデルにした戦闘機だが航続距離は約3000㎞と震電よりも飛行できた。
機動力も高く、限界高度は10000m、最高速度は時速750㎞と高速だった。
武装には連射性能が高い25㎜機銃2基と火力が高い30㎜機銃1基を搭載し対戦闘機に有効だが、この機体の一番の特徴は胴体下部に格納されてる対地対空誘導弾だ。
この誘導弾はロックオンした目標に向かい破壊するという単純な構造だが威力は大型機も一撃で落ちる強力なミサイルだ。
そうこうしているうちに刃隊は対に敵航空隊を視認できるほどにまで近付いた。
隊長「よし、全機ミサイル攻撃用意!・・・発射!」
次々にミサイルは発射され、敵に向かっていった。
しばらくして爆音が聞こえた。
隊長「よし!全機突撃!」
このミサイル攻撃で敵は戦闘機17、攻撃機25機を失い、撤退しようとした。
だがそこに刃隊が突撃し、敵は次々に堕ちていった。
最終的にこの空戦は敵部隊は戦闘機20、攻撃機53機撃墜した。
対し刃隊の損失は三機が被弾したのみだった。
敵残存機は撤退し、刃隊も帰投したが哨戒機が敵残存機を追跡した。
その頃基地では第一艦隊が出撃していた。
吹雪「電。戦闘隊が敵航空隊を撃破。敵は引いて今は哨戒機が追尾中だって。どうする?」
電「う~ん。とりあえず私達も敵を追尾するのです」
響「そうだね。でも、敵の一部は別から来たそうだよ。二つに分けた方がいいんじゃない?」
電「そうだね。第二小隊は北部方面に向かってなのです。第一小隊は西部に向かうのです」
第一艦隊は二手に別れて敵を捜索した。
ここで艦隊構成を、説明しよう。
第一艦隊の編成は旗艦駆逐艦電他、駆逐艦響、秋月、時雨、雪風、空母吹雪で構成されている。
また、別れるときは電、響、吹雪の第一小隊、秋月、時雨、雪風の第二小隊に別れた。
そして、敵艦隊捜索中に連絡が入った。
飛行艇妖精「A-12海域に敵艦隊発見!数は、戦艦2、空母4、重巡2、軽巡4、駆逐艦8!」
吹雪「了解!・・・電、どうする?」
電「私達からかなり近いのです。第二小隊は今どこなのです?」
響「第二小隊は今C-20海域にいるよ。反対側だね」
電「じゃあ、私達だけでなんとかしないと・・・」
吹雪「基地からも遠いから援軍も呼べないし・・・。どうしますか、隊長」
電「た、隊長・・・私が?」
響「どうしたの?」
電「だって、ここの艦隊の旗艦は響お姉ちゃんじゃあ・・・」
響「私は第一特殊中隊隊長で第一艦隊の旗艦ではないよ。それで、どうするの?」
電「えっと、じゃあ・・・吹雪は航空隊で敵戦艦と空母を攻撃、私と響で突撃して攻撃するのです!」
吹雪、響「了解!」
ある程度の作戦が決まった所で行動に、出た。
まず最初に吹雪による敵艦隊への航空攻撃を行った。
攻撃隊の編成は艦戦水谷12、艦攻三鷹20、艦爆千鳥16機で構成されていた。
水谷は零戦を元に開発した機体で基本性能は同じだが武装は13㎜機銃2門、25㎜機銃2門と火力が上がっていて弾数も13㎜が400発、25㎜が200発と多かった。
三鷹は天山を元に開発されたが機動力は高かった。
しかし乗員は二人に減っている。
武装は13㎜機銃2門に防護銃座の15㎜機銃1門ついており、魚雷は50cm魚雷を搭載していた。
そして千鳥は彗星を元に開発されて、爆撃機の他に重戦闘機の役割も持っていた。
そのため武装は13㎜機銃1門、40㎜機関砲2門、防護銃座の25㎜機銃1門と重武装で爆装も500キロ爆弾一発か250キロ爆弾一発と40㎜ロケット弾8発と強力だった。
発艦した攻撃隊は哨戒機の指示に従いながら敵に向かった。
吹雪「電、もうすぐ攻撃隊が攻撃すると思うから準備して」
電「了解なのです!」
吹雪が電に連絡を入れ終わった後に攻撃隊から敵艦隊発見の報告が入った。
電と響は敵艦隊の近くに潜み、吹雪の合図と共に敵へ突撃する予定だった。
そして攻撃隊は攻撃位置に向かい攻撃を開始した。
しかしそこへ、敵戦闘機がきたが水谷隊が足止めした。
戦闘妖精「くらえー!!よし、撃墜したぞ!」
爆撃妖精「おい、後ろに張り付かれたぞ!追い払え!」
雷撃妖精「各機そのまま!よし、投下ー!!」
分厚い対空弾幕と迎撃機が来て、次々に堕ちていったが攻撃を行い、敵も次々に沈んでいった。
この攻撃で敵は戦艦1空母1重巡2軽巡1駆逐艦2隻轟沈、迎撃機23機撃墜、空母2軽巡1駆逐艦3隻大破、戦艦1中破の損害出た。
しかし攻撃隊も戦闘機9攻撃機19爆撃機14機撃墜され壊滅した。
だが、壊滅した敵艦隊は損傷した艦が撤退し、残存艦で進撃を再開した。
そこで電と響は敵残存艦隊から攻撃した。
しかし、第一艦隊の戦力は駆逐艦2隻にたいして敵艦隊は壊滅したものの空母1軽巡2駆逐艦3と、戦力では勝っていた。
響「それでどうする?このまま戦っても勝てないよ」
電「う~ん、じゃあ響は左に回って挟みうちなのです」
響「分かった。それで行こう」
響は左に回り、電は右に回った。
敵艦隊は速力をあげ振り切ろうとしたが電達の方が速く逃げられなかった。
敵は先に突撃してきた電へ砲撃を始めた。
響「電!大丈夫!?」
電「大丈夫なのです!それよりも魚雷、流しますよ!」
響「りょ、了解」
電「せーの、今なのです!」
2人同時に流した魚雷は敵を挟むように流れて敵は避けることができず、無数の水柱があがった。
電「・・・」
響「電、電!」
電「はわ!・・・お姉ちゃん、なに?」
響「・・・はぁ、分かった。手伝うよ」
電「え?なにを、です?」
響「じゃあその両手に抱えてるのは?」
響の目線の先には深海棲艦を運んでいる電がいた。
電「あ、ありがとう・・・」
響は深海棲艦の左肩に手を通した。
電も右肩に手を通し、2人で運んだ。
しばらくして飛行妖精を救助するために近くまで来ていた吹雪と合流した。
吹雪「二人とも!大丈夫?」
電「お姉ちゃん!はい、大丈夫なのです!」
吹雪「良かった。それで、どうしたのその子?」
響「電がまだ息があるから助けたいって」
吹雪「そ、そうなんだ。あ、そういえば、電。第二小隊には連絡しといたよ。今帰投中だって」
電「ありがとうなのです!それじゃあ私たちも帰るのです!」
吹雪「私はもう少し妖精を探すよ。2人は先に帰っていて」
電「分かったのです!それじゃあ、また後でなのです!」
2人はそのまま基地へ向かった。
その背中を吹雪は不安そうな顔をしながら見送った。
吹雪「・・・(電のお腹、赤く見えた気がするけど・・・大丈夫かな)」