僕はアダマス様の椅子になっていた。椅子って言っても四つん這いになりその上にアダマス様が座っているだけなのだが。
ほんとドMね、可愛がってあ・げ・る
はい!ありがとうございます!!
いきなりこんな話をされても理解ができないと思うから朝の一連の流れに話を戻したいと思う。
おはようございますコウ君♪
おはようございますマリアさん!
いつも通り朝起きて今日会うキル姫、アダマスの事を調べる前にマリアさんが部屋に起こしに来てくれていた。
今日は早いんですね
アダマスに早く呼んでこいって言われちゃったんですよね
へぇー何かあったのかな?
多分ストレスの発散がしたいんだと思いますけどね♪
えぇ、、、
何故僕がそんな事のために呼ばれるのか、そしてその文の語尾に♪はいらないんじゃないのか。そんな事を考えていた。
なので歩きながらアダマスの事を説明しますね。ついて来て下さい
はい
マリアさんが言うにはアダマスは最も硬い金属で作られた「アダマスの鎌」がキラーズで自他共に認める女王様気質の様だ。因みにギリシャ神話に出てくる武器で農耕の神、クロノスが持っていた武器の様だ。
それでアダマスさんはどこに居るんですか?
教会から少し離れた所にある広場で待っているはずです、あっ居た居た♪
マリアさんが指差す方に銀髪の女の人が居た。膝まであるブーツに黒色のタイツ。それにタイトな黒のワンピースにヤバそうな鎌を持っていた。
おはようございます♪連れて来ましたよ♪
ありがと、あんたがコウね
はい!今日一日よろしくお願いします!!
早速だけど椅子になりなさい、今すぐによ
椅子ならあそこにベンチがありますよ?
あんな誰が座ったか分からない小汚いベンチに私に座れって言うの?
そう言って鎌を振るい僕の首を引っ掛けた。
従わないならちょん切るけど
は、はいっ!!
銀髪から覗くキリリとした目付きで僕を睨んでいた。従わないと不味い。そう本能の警告に従い僕は四つん這いとなりその上にアダマスさんが腰を下ろしていた。
じゃ、じゃあ一日頑張って下さいね♪
その姿を見てマリアさんがそそくさと帰って行った。これで冒頭へと話が戻るのだ。
………………
座り心地が悪いわね、もっと腰を上げなさい
はいっ!
返事はワンでしょ、この役立たずが
ワン!
どうしてこうなっているのか理解が出来ずただ、ただ椅子になっていた。そんな姿を広場を利用する人達が見て直ぐに視線を逸らし広場から立ち去っていた。
恥ずかしい……だけど服を通して伝わるアダマス様の温もりを感じて悪くない気分だった。
それであんたはどうして奏官を目指しているのよ
僕は
喋んじゃないわよ、あんたが吸った空気が私の肺に入るって考えただけでイライラするわ
(えぇ…)
すごい事を言われた。そんなの知らないよとツッコミたいがそうしたら何を言われるか分かったもんじゃないからその言葉を飲み込んだ。
退屈ね、なんか面白い話をしなさいよ
えっと
返事はワンでしょ、もう忘れたの?
わ、ワン!
このままでも良いのだがこのままだと話が進まない事に気が付いた。なのでアダマスに提案をしてみる事に。
恐れ多いですが発言宜しいでしょうか!
何
このままだと話が進まないので本日の予定を立てたいです!
そうね、なら午前はこのまま椅子、昼からはマット。夜にはちょん切ってあげる
えぇ〜〜
ヤバいぞ、このままじゃ本当に話が進まない。それにちょん切るって何をだ!?
あの、、、ちょん切るって何をちょん切るのですか?
あんたの使う用事の無いその粗末な物よ
そう言われて考えた。使う用事が無くて粗末な物、、、まさか!?
もしかして僕のピーーーーですか!?
何あんた人前でピーーーとか言っちゃってんのよ、馬鹿じゃないの!
そう強い言葉が聞こえたけどその声色は何処となく恥ずかしそうだった。そんな事はどうでも良いのだが。
とりあえずご飯食べに行きませんか?
そのままここで飢えてなさい
そこをなんとか!
しょうがないわね
ありがとうございます!!
渋々アダマスさんが立ち上がった。それで僕も立ち上がる事に。
誰が立って良いって言ったのよ、そのまま四つん這いで移動しなさいよ
ワンっ!?
そんな訳で僕は四つん這いのままアダマスさんの後ろを着いて進んでいた。どうしてこうなっているのか理解ができないしそんな事よりも僕を見る人達の目線が凄く辛い。
色々な物に耐えながら進んで行くと喫茶店にたどり着いた。
ねぇ
はい?
私がドアの前に立っているのに開けることもできないの?とんだ駄犬ね
は、ワンッ!
急いで立ち上がりドアを開けてお辞儀をしながらアダマスが通るのを待っていた。
言われる前からそうしなさいよ
そう言って店の前にある傘立てに鎌を入れて店内へと入って行った。
………
色とりどりの傘に紛れて刺さっている鎌に笑いを堪えながら店内へ。アダマスさんが座っている席の前に腰掛けた。
はい
ん
メニューを渡し姿勢を正してアダマスさんがメニューを決めるのを待っていた。
ねぇ
はい!
はい
そう言ってメニューを渡された。それを受け取り注文を決める事に。
これにしよう、そう思いアダマスに聞いてから店員さんを呼ぶ事に。
店員さんにメニューを伝えて目線をアダマスに移すと退屈そうに頬杖を付いている姿が見えた。それにがっつり開いた胸元と。
……ゴクリッ
気づかれない様に溢れた唾を飲み込んだ。ちょん切るんじゃなくてそれで揉み潰して欲しい。そんな事を考えていた。
何見てんのよ
あまりの美しさに見惚れていました
何よ急に、まぁ、そう言われて悪い気はしないわ
そう言って頬杖をついたまま顔を逸らしていた。思ったより良い反応だった。これは褒めればデレるタイプか?
本当にアダマスさんは美しいですね、その綺麗な銀髪にキリリとした目付き!そして惜しみも無く覗かせるそのマシュマロ!!
ちょ、ちょっと、そんなに褒めないでよ
いやいやいや!そなたは美しい!もう先っぽだけじゃ無くて全部入れたいぐらいに!
ブチッ
あっ、変な事言った。そう気が付いた時にはもう遅かった。
ちょん切るだけじゃ済ませないわよ
ひぃ!!
逃げようとした時にはもう遅かった。首根っこを掴まれ僕はアダマスに店外へと引きずられて行った。
どうやってあんたを料理しようか、かなりイライラしてるんだけど
本当にごめんなさい〜〜〜〜!!!!
街の少し離れた所にある雑木林へと引きずられ手を離された。その瞬間に僕は土下座をして許しを請うていた。
嫌、早くその粗末なモノを出しなさい
それだけは勘弁して下さい!!!なんでも言う事を聞きます!!
今、なんでもって言ったわよね?
はいっ!!なんでも言う事を聞きます!!
ふーーん?良い事思い付いたわ
あっ
そう気が付いた時にはもう遅かった。ニヤニヤしながらアダマスさんが何かを考えていた。
今日一日あんたは私の奴隷だから
は、はい…
そんな今更な事を言われた。まぁ良いんだけど。
ま、そんな過激な事は言わないから安心して、これは18禁じゃ無いし
ふむ
この瞬間にこのSSをR指定しなかった事を後悔していた。でももしこれが18禁なら今頃僕は三角木馬とか全裸でムチを打たれたりしていたのだろう。
そうね、手始めに私の事を褒めて貰おうか
えーっと?
私の事を褒めろって言ってんのよ、さっきあんたに言われて悪い気はしなかったんだから
分かりました!
褒めるところを探すためにアダマスを観察していた。どーしても胸元に視線がいってしまうけどその雑念を振り切り褒める部分を探す事に。
ちょっと、まだかかるの?
はい、整いました!
まずは頭からいきましょう!綺麗な銀髪に凛々しい顔を隠す事なく切られたショートカットが良い感じですね。そのまま下がってゆくと首元のチョーカー。さらけ出された胸元をさりげなく隠しなおかつ胸元の存在感を引き立てていますね。さらに注目したいのはこのタイトなワンピース!アダマスさんの美しいボディーラインをはっきりと映えさせあえて胸元だけは弛ませ余裕を持たせたデザイン!これは男共の目線を独り占めだ!
そしてそしてそのウエストに付けられたチェーン、そこに付いている黒い薔薇の飾りがおしゃれ感を引きてていますね、そして一番注目したいのがこのブーツ!黒を基本としてあしらわれた赤色がアダマスさんの女王様らしさを引き立てています!そしてこの少し大きめの絶対領域がいい味を出しています!これは脚フェチの視線が気になる!
って感じでどうですか?
うん、悪い気はしないわ
本当にこんな解説で良かったのか気になるけど少しだけ笑顔を僕に向けてくれた。因みに昼ごはんはキャンセルとなりとてもお腹が空いていた。
それにしてもお腹すいたわね
そうですね
気晴らしに殴らせてよ
ノーサンキューです
椅子になるとか土下座とかは構わないけど痛いのは嫌だった。思い返せば朝からいきなり命令されてそれを聞いてばっかりだった事を思い出していた。
アダマスさん
何よ
揉ませてもらって良いっすか?
はぁ?急に何言いだすのかと思ったら、、、良いわ、その度胸に免じて根本からちょん切ってあげる
まぁまぁ、僕は肩を揉もうと思ったんだけどアダマスさんは何処を揉まれると思ったの?
別に、私も肩だって思ってたわよ
じゃあ揉んでいいかな?
好きにすれば
そう言って切り株に腰掛けたアダマスさんの肩を揉んでいた。一応言っておくけどこれは下心があってじゃなくて本当になんとなくである。
いい力加減してるわね
お褒めに預かり光栄です
爽やかな風が吹き抜ける雑木林で肩をモミモミ。首筋から肩甲骨の間をしっかりと丁寧に揉んでゆく。胸が大きい人は肩が凝りやすい様でしばらく揉んでいると張った筋肉が解れてきた。
はい、終わりですよ
最後に肩を手の平で叩きマッサージは終了となった。
スッキリしたわ、ありがと
いえいえ、どういたしまして
肩を回してスッキリした様子のアダマスさん、分かる人には分かると思うけど肩を揉むと谷間が丸見えなのだ。これは今夜にとっておこう。
あんた朝から私にコキ使われてなんとも思わないの?
全くだよ、僕は勉強させてもらう立場だし。それに
それに?
アダマスさん美人だしさ
そう言うと恥ずかしそうに俯いてしまった。こういうドSな人の可愛らしい一面が見れるのは嬉しい。
それから雑木林でアダマスさんと色んな話をしていた。アダマスさんには妹が居る事。最近手頃なMが居ない事。今までに結構な数をちょん切ってきた事。こういう性格なのは元の武器がそうだった事。
その話を聞いて震え上がったが別に怒らせなければちょん切らないらしい。信用ならないのだが?
それであんたはなんで奏官になろうとしてんのよ
それはね
僕の身の上話をすると興味深そうに話を聞いてくれた。
あんたも色々苦労してんのね
どーなんだろ?
気に入ったわ、もし私があんたのキル姫になったらその目的の手伝いをしてあげる
うん、助かるよ
こんな性格だけど根は良い人みたいだ。そろそろ日も暮れてきたからご飯でもって話になっていた。
アダマスさんは何食べたい?
私は別に
じゃあ喫茶店に行こうよ
そんな会話をしながら雑木林を抜けようとしていた時だった。突然ガサガサと木々が揺れた。
離れて
う、うん、、、
アダマスさんに言われて後ろに下がるとその瞬間に異族が顔を出した。
い、異族!!
キシャーーーー
キシャーーーー!!!
それも一匹では無かった。複数の異族に囲まれてしまっていた。
アダマスさん逃げようよ!
へぇ、私の奴隷に手を出そうだなんて良い度胸してるわね
怯える僕の前で鎌を構えた。
私の前に跪きなさいっ!
単身で異族の群れへと走りその鎌を振るった。その戦闘内容は引っ掛かりそうだから書けないが優雅の一言だった。
もう終わりなの?つまんないわね
そう返り血を浴びた手で髪を掻き上げていた。そのまま振り返りペロリと舌を出していた。
かっけぇ、、、
ただただそう思っていた。
鎌を振るったら肩が凝ったわね
はい!揉ませて頂きます!
その前にご飯、奢りなさいよ
はいっ!
そんな訳で雑木林を抜けてあの喫茶店に僕達は来ていた。
好きなの頼んでよ
そう言ってメニューを渡したら「この店に来たら私はオムライスって決めてんの」そう言われてしまった。それにならい僕もオムライスを頼む事に。
この店を知ってるって事はレーヴァテインとはもう会ったのね
うん、結構前にね
ならここの店主の事は知ってるわよね?
それなりになら、、、
あんたもそのうち真実を知る事になるわ
意味深な事を言われて考えてしまった。ここだけの話なのだがこの店のおじさんについて何かありそうな事を書いているが特に何も無いのだ。何か思い付いたらこの伏線が回収されるかも知れないが今のところその予定は残念ながらない。
ほら
うん
カウンターに置かれたオムライスを取りにゆきテーブルに並べていた。
頂きます
いただきます
こうして今日最初で最後のご飯を食べることができた。その味は当然ながら美味である。
アダマスさんはいつからこの店に来てるの?
結構前からよ、あの人達が前線を退いてからだから20年は前ね
へぇ、僕はまだ産まれてすらないよ
あんた勘違いをしているけど人は年齢じゃないわよ
どう言うこと?
歳なんて勝手に取ってくけどそれより経験よ、少なくとも私はそう思うわ
ふむふむ
これは深い意味のある言葉だ。もしここにレバーがあれば深良いの方に倒しているだろう。
柄にもない事言ったわね、さっさと食って帰るよ
う、うん!
残りのオムライスを食べてお店を出る事に。
おじさん、また来るわ
ご馳走様でした!
気が付けばすっかり暗くなってしまった街を二人で歩いていた。午前中に椅子になったり犬になっていたのが遠い過去のようだ。
じゃ、私はここで
うん、一日ありがとね
悪く無かったわよ、それと
それと?
頑張りな
う、うん!!
夜の街に消えてゆくアダマスさんを見えなくなるまで見送り僕も家に帰る事に。
ただいまー
おかえりなさい♪
誰も居ない部屋に声をかけると返事があった。
うわっ!びっくりした
どうでした?アダマスとの一日は?
なんだか疲れたよ
それだけですか?新しい性癖に目覚めたとか、新しい扉を開いたとか
ありませんよ
なーんだ
なんでそこ詰まらなさそうなんですか
なんとなくですよ♪明日はミョルミルに会いに行ってきて下さいね♪
その後におやすみなさいと言い残してマリアさんは部屋から出て行った。それを見送りシャワーを浴びる事に。
いたたたたっ
長く四つん這いになっていたせいか膝を擦りむいていた。痛みに耐えながら身体を洗いパジャマに着替えてベッドに潜り込む事に。
アダマスさんか、、、
そう呟いた後にティッシュを引き寄せ眠りにつくことに。おやすみなさい。
あら、帰っていらしたのね
何よ、何か文句でもあるの
いえ、それより何処となく顔が嬉しそうですね
そう?知らないわ
そうですか、最近肩が凝ってしまって
私が揉んであげるわ
あら、ならお言葉に甘えさせてもらいますね
椅子に座り背を向けたハルパーの肩を揉み解していた。普段の自分なら絶対する事のない行為に少し戸惑ったけど悪くない気分だった。